SPI試験の結果はどうやって知る?受検方法や結果を使い回すときのポイントも紹介

このページのまとめ

  • 志望した企業だけがSPIの結果を知ることができる
  • SPI試験は偏差値60以上を目指そう
  • 手応えのあるSPI結果を使い回して、効率的に就職活動を進めよう

SPI試験の結果はどうやって知る?受検方法や結果を使い回すときのポイントも紹介のイメージ

SPIを受けた後、試験結果が知りたいと思う人がほとんどだと思います。結果を知れば、一般的な基準と照らし合わせた場合の合格・不合格を判断できますし、自分の実力や得意・不得意分野を把握して次に活かすこともできるでしょう。

しかし、SPIの結果は受検者には教えてもらえません。この記事では、 結果を知りたい時はどうすれば良いのか?SPI試験を通過するための合格基準はあるのか?SPIに有効な対策とともにご紹介します。

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目 次

SPIの結果を知ることができるのは応募した企業のみ

結論からいうと、SPIの結果は知ることができません。SPIの結果(点数)は、応募した企業のみに送られます。受検者本人に伝えられることはなく、自分がどの問題を間違えたのかはもちろん、何点取れたのかさえ知ることはできません。

つまり、SPIの結果を知ることができるのは、応募した企業のみということ。応募者がどうしてもSPIの結果を知りたい時は、出題内容を覚えておき、試験後に自己採点するしかないといえるでしょう。

企業側が情報を開示する義務はない

「企業に問い合わせたら結果を教えてくれるかもしれない」と考える人もいるかもしれませんが、これは失礼な行為にあたります。企業側が情報を開示する義務はありません。

結果を開示すれば選考に関わる情報の一部を提供したことにもなり、後々トラブルに発展する可能性もあるでしょう。問い合わせても結果を教えてくれる可能性は低いと考えられます。

SPIの合否結果は2週間前後が目安

SPIの結果自体は、試験終了後すぐに出ます。その結果が企業の人事担当者に送られ、どの学生を通すのかが話し合われます。そのため、合否結果は1週間〜2週間前後を目安に考えておきましょう。

中には3日ほどですぐに結果を通知してくれる企業もありますが、2週間経ってもまだ合否結果がこないこともあり、企業によってさまざまです。

SPIについてもっと詳しく知りたい方は「SPI対策をご紹介!出題内容やポイントを把握して適性検査を突破しよう」を参考にしてください。

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満足できる結果を出すためにもSPIの特徴を理解しておこう

SPIとはリクルート社が開発したテストで、「Synthetic Personality Inventory」の略。日本語では総合適性検査という意味です。

多くの企業が採用選考で導入しているため、就職活動をしていれば1度は受ける適性検査でしょう。

SPIの検査は、「能力検査」と「性格検査」の2つに分けられます。面接では、どうしても印象が先立ち、ハキハキと発言する学生が好印象を与えがちです。しかし、それだけではわからない学生の能力や仕事の適性、興味関心などをSPIの結果で明らかにできます。

最近では、応募者を絞り込むために行う企業もあります。そのため、SPIの結果で選考に落ちれば、面接を受けるチャンス自体を逃してしまうことになります。そうならないためにも、SPI対策を効率よく、かつ効果的に行うことが必須です。

SPIの結果で企業がみていること

そもそも、SPIの結果(点数)が良かったからといって、必ず選考に通過するとは限りません。企業がSPIを通して知りたいのは、学力ではないからです。

能力検査は、業務を遂行するのに必要な基礎的な能力があるのかどうか、性格検査では、どのような傾向の性格なのかを確認するために行っているといえるでしょう。

企業が労働者に求める能力・性格などは会社によって違います。同じSPIを使って選考しても「職種に必要な基礎能力を備えているかを見ている(能力重視)」「慎重でもミスのない人を選んでいる(性格重視)」というように、合格の基準は異なるようです。

どうしても評価の基準が知りたい人は、OB訪問などで先輩に聞いてみるのもいいかもしれません。SPI試験の合格基準はわからなくても、志望企業が求めている人物像や必要なスキルを知ることができるはずです。

とはいえ、応募者が多い人気企業では足切りの意味合いも高く、高得点であることがSPI選考通過の条件という場合もあります。どのような企業であっても、全力を尽くし、より良い点数を取れたほうが選考を有利に進められることに変わりはないでしょう。

SPIのボーダーラインについては「SPIのボーダーラインはどれくらい?選考通過のための対策方法を紹介」を参考にしてください。

SPIの結果は偏差値で評価される

SPIの評価基準は偏差値です。偏差値は単に「80点以上取れば合格」というものではなく、試験を受けた全員の点数に左右されます。SPIの評価基準を理解して、志望企業がおよそどの程度の偏差値が必要なのか知っておくことが重要です。

7段階で評価される

SPIは言語・非言語それぞれが、20〜80の偏差値によって評価されます。SPIはペーパーテスト以外、受検者の解答によって問題の難易度が変わります。そのため、「△点以上取れば合格」という採点基準ではありません。

そして、偏差値によって段階が決められており、言語・非言語の合計の数値で合否が決められます。たとえば、「言語は段階5」「非言語は段階6」で合計の数値が「11」のようなイメージです。何ポイント以上取れば合格というラインはそれぞれの企業によって違います。

段階と偏差値の対応表はSPIの公式サイトで公表されているので、気になる場合は確認してみましょう。

目標は偏差値60以上

選考応募者が多い場合、平均以下のSPIの結果では、足切りされることもあり得ます。多くの企業が6割程度を平均としていると仮定すれば、6〜7割程度の点数を取る必要があるでしょう。

SPIの点数が高ければそれでいいというわけでもありません。性格検査の結果と企業が求める人物像がマッチすれば、その点を重視する企業もあります。

しかし、面接での評価が同じようなレベルだった学生が2人いたとして、どちらを採用するか迷った場合、SPIの点数に差があれば点数が高い学生が採用される確率が高いといえます。そのため、SPIはしっかりと対策をして、偏差値60以上を目指しましょう。

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SPIの受検方法は4つ

SPIの受検方法は企業によって異なります。さらに出題傾向が異なるため、受検方法に沿った試験対策が必要です。まずは、自分が志望する企業がどの受検方法を取り入れているのか確認しておきましょう。

テストセンター

多くの企業が取り入れているのが、テストセンター方式。テストセンターとして指定されている場所に行き、そこで受検する方法です。試験会場には企業の関係者はおらず、運営会社が取り仕切っています。

テストセンターの特徴は、設問ごとに制限時間が設けられていることです。1つの問題に時間をかけすぎると、解答できずに次の問題へ進まなければならないこともあるので注意が必要です。

また、WebテスティングやインハウスCBTでは電卓を使用できますが、テストセンターでは使用できませんので注意してください。

そして、テストセンターでは前半の正答率で後半の問題の難易度が変わります。前半の正答率が高ければ高いほど、後半の問題は難しくなり、配点も高くなる傾向にあります。

テストセンターのメリットは、SPIの結果を複数の企業で使えることです。そのため、就活の早い段階で受けたSPIの結果に手応えがあれば、その結果を使い回せるので、今後の就職活動を効率的に進めることができるでしょう。

Webテスティング

Webテスティングとは、自宅などのネット環境がある場所で受けられる方法です。Webテスティングは、どこでも好きな場所で受けられる点がメリットですが、自宅など慣れた環境のため、気を引き締めて試験に臨む必要があります。

特徴としては、通常のSPIよりも難易度が高い傾向にあることです。また、設問ごとに制限時間が設けられているので、「簡単な問題は素早く、難しい問題は時間をかけて」などの時間配分ができません。そのため、日頃から反射的に解答するよう対策を徹底しておく必要があります。

もうひとつの特徴は、電卓を使用できる点です。能力検査は言語・非言語と分けられていますが、非言語の中には数学など計算をする問いが出題されます。電卓を上手に活用することで、計算ミスを防ぐことができます。日頃から使いやすい電卓で試験対策を行うことで、本番も落ち着いて臨めるでしょう。

インハウスCBT

インハウスCBTは、企業が指定した受検会場で、準備されたパソコンを使用して行う方法です。会場やパソコンの準備、人的リソースを割く必要があるため、インハウスCBTを導入している企業は少ないです。

しかし、企業によってはスピーディに選考を進められるようSPI実施、結果確認、面接を1日で行うこともあります。そのため、SPIの試験対策だけでなく面接対策も同時に行っておく必要があるでしょう。

出題内容はWebテスティングとほぼ同じなので、同じ試験対策が有効です。デメリットとしては、1社ずつ受検するので、SPI結果を使い回すことができない点です。

ペーパーテスト

ペーパーテストは、企業が指定した会場に出向き、マークシートの解答用紙に記入する方法です。最近では、テストセンターやWebテスティングを導入する企業が増えていますが、まだまだペーパーテスト方式を取り入れている企業も多くあります。

パソコンで行うSPIとは違い、ペーパーテスト方式では問題冊子が配られるので、試験開始直後にある程度全体の問題を把握できるのがメリットです。試験開始時に問題数や内容を見通せるため、自分の得意なところから解答することも可能です。

しかし、能力検査のうち言語は30分で40問、非言語は40分で30問を解答しなければなりません。時間配分をコントロールできるのがメリットですが、スピーディに解答する必要があるのは、他の受検方式と同様です。1問1問に時間をかけすぎないようにしましょう。

また、ペーパーテストでは電卓は使用できません。計算に時間がかかる人はしっかりと対策が必要です。

SPIのテストの種類やテストセンターで受検するメリットなど、SPIについて詳しく知りたい方は、「テストセンターとは?Webテストとの違いや受検するメリットを解説!」を参考にしてください。

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SPI結果の予想は確かではない

テストセンターでは、前半の正解率が高ければ後半に難しい問題が出現するという特徴から、SPIの結果を予測することもできますが、主観的な部分もあるため、確実とはいえません。

また、SPIの評価基準が高いと予測される志望企業を受けてみるという方法もありますが、選考に通ったとしてもSPIの結果だけで通ったとはいい切れないでしょう。

SPIの結果は気になりますが、気にして就職活動がおろそかになってしまっては元も子もありません。次回のテストに向けての対策を入念に行ったり、面接対策や、魅力的な志望動機を考えるなど、内定獲得に向けて努力を続けましょう。

SPIの対策については「SPI問題の傾向と対策を把握しよう!無料学習ツールのおすすめもご紹介」を参考にしてください。

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SPIの結果に不安にならないための対策方法

SPIの結果は知ることはできません。結果がわからないからこそ、対策を入念に行う必要があります。ここではSPIの有効的な対策について解説します。

時間配分を意識する

SPIの能力検査で出題されるのは、高卒程度のレベルです。難問はなく、解き方と時間配分に慣れるのが有効な対策といえるでしょう。能力検査は、数をこなすほど本番での強みになるといわれています。

SPIは時間との勝負です。ペーパーテスト以外は、設問ごとに制限時間が設けられているので、時間内に正しい答えを導き出すスピード感に慣れておきましょう。

パソコンで受けるSPIは、ペーパーテストとは違い、わかりやすい問題から先に解いたり、最後に戻って問題を解いたりすることができません。本番で焦らないよう、日頃から時間配分に意識して対策を行いましょう。

また、性格検査も問題数が300問近くあります。パソコンで受けるSPIは制限時間が設けられているため、能力検査と同様に、1問1問に時間をかけられないことに注意しておきましょう。SPIの問題数や時間配分については「SPIの問題数はどのくらい?時間配分の目安や受検対策を解説」を参考にしてください。

1冊の参考書を読み込む

おすすめの対策は、市販の問題集などを使った練習です。何冊も購入するよりも、1冊の問題集を繰り返して解いた方が良いでしょう。何回か解くと苦手分野がわかってきますので、重点的に取り組むのが効果的です。

アプリを使って効率的に勉強する

隙間時間を活用するのも効率的です。近年ではSPI対策アプリが増え、電車やバスの待ち時間、乗車時間などに簡単に勉強することができます。

性格検査は正直に答える

性格検査の対策はおすすめできません。性格検査は「その時の質問に対して正直に答える」ことが大切です。

企業のニーズに合うように自分を偽って回答すると結果に矛盾が出ます。対策をするほど本来の自分と乖離していき、回答に矛盾が生じるでしょう。

もし選考を通過しても、入社後に応募者か企業のどちらか、または双方が「ミスマッチだった」と感じる可能性が高まります。性格検査では事前の対策よりも、当日の時間配分と嘘をつかないことに注意すると良いでしょう。

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SPIの結果は使い回せる

前述したように、SPIの結果は有効期限内であれば使い回すことができます。何度か挑戦し、自分なりに手応えのあった結果を使い回すなど上手く活用しましょう。

SPIの結果を使い回すメリットは「時短」

SPIの結果を使い回せる最大のメリットは、なんといっても「時短」です。SPI試験は多くの企業が導入している総合適性検査です。そのため、企業を受けるたびにSPI試験を受けるとなれば、時間も労力もかかってしまいます。そして、SPI対策のための時間も確保しなければなりません。

テストセンターで受けたSPI結果を使い回せば、時間が節約でき、面接対策など他の就職活動に力を注ぐことができます。就活に充てられる時間は有限です。納得のいくSPIの結果を得て、就職活動に充てられる時間を有効的に使いましょう。

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SPIの結果を使い回すときの注意点

テストセンターで受けたSPIの結果は、複数の企業に使うことができます。「志望企業の選考に受かったから、次もこの結果を使いたい」「手応えがあったから結果を使い回したい」というときに覚えておきたい、SPIの結果を使い回すときの注意点を3つ解説します。

SPI結果の有効期限は1年間

一般的に、テストセンターで受けたSPIの有効期限は1年間と決められています。1年を過ぎてしまうと使用できないので、有効期限をあらかじめメモしておくなど、試験直前に期限切れで慌てることがないようにしておきましょう。

また、留学や休学、就職浪人など就職活動を1年以上にわたって行うときも、有効期限には注意してください。

テストセンターの結果のみ使い回せる

SPIの結果を使い回せるのは、テストセンターで受けたもののみです。Webテスティングで自宅で受けたものは使い回せないので、気をつけてください。SPIのテストセンターを初めて受ける人は「SPIテストセンターを初めて受ける人必見!受検の流れや注意点を解説」を確認しておきましょう。

試験の種類を確認しておく

もうひとつ注意しておきたい点は、試験の種類です。志望企業がどの試験を採用しているのか、確認しておく必要があります。

多くの企業がSPIを導入していますが、適性検査には他にも「ENG」「玉手箱」「GAB」「CAB」などさまざまな種類が存在します。

当然ですが、違う種類のテストセンターの結果を送ってしまった場合、選考に落ちる可能性は高いです。就職活動の基本ルールとして、求められている提出書類に間違いがないようにしておきましょう。

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SPIの結果がわからなくて対策方法に悩んでいるあなたへ

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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