自己PRの考え方が分からない…書けない場合の対処法と構成の作り方を解説

このページのまとめ

  • 自己PRが思いつかない人は、特別な経験や実績に捉われ過ぎている可能性がある
  • 自己PRを考える際は、まず自分の強みを見つけることが大切
  • 自己PRが書けないときは、「結論」「エピソード」「強みの活かし方」の構成を使おう

自己PRの考え方が分からない…書けない場合の対処法と構成の作り方を解説のイメージ

「自己PRが書けず、エントリーシートを提出できない」「自分の強みが見つからない」などと悩んでいる学生は多いでしょう。自己PRには特別な経験や実績は必要なく、自分なりのエピソードでアピールすることが重要です。

この記事では、自己PRが書けないときの対処法や基本構成の3ステップを解説します。自己PRが書けない理由や完成形をイメージするのに役立つ例文もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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目 次

自己PRの考え方が分からない…書けない理由を解説

面接や応募書類で伝える自己PRの考え方が分からない場合、まずは書けない理由や原因を把握することが大切です。具体的な対策を考えるためにも、以下で紹介する3つの理由からあてはまるものがないか考えてみましょう。

特別な経験や実績が必要と考えている

応募書類の自己PR欄が埋まらない場合や面接で伝える内容が思いつかない場合は、特別な経験や実績が必要だと考えている可能性があります。具体的には、以下のように思い悩んだ経験がないか考えてみてください。

・部活動は頑張ったが、大会優勝などの実績は残せていない
・アルバイトは3年間続けたが、特別な経験はしていない
・ゼミや研究に注力したが、具体的な実績はあげていない

誤解している人も多いですが、自己PRを考えるうえで特別な経験や実績が必ずしも必要なわけではありません。もちろん、特別な経験や分かりやすい実績があればプラスアルファのアピールポイントにはなりますが、それよりも以下のような項目を明確に伝えることが重要です。

・考え方や価値観
・人柄
・物事に対する取り組み方
・問題解決能力の有無

そのうえで、自分の強みや学生時代の経験から得た学びを入社後にどう活かせるのかなど、入社後の伸び代や活躍を期待してもらえる内容に仕上げることで、より効果的なアピールにつながります。

自分の強みが分からない

自己PRの考え方が分からない人は、自分の強みを自覚できていない傾向にあります。強みは、自己PRの核となる項目です。自分のアピールポイントに気づいていなければ、自己PRの内容が思い浮かばないのも当然といえます。

採用担当者に好印象を与える自己PRを完成させるためにも、まずは自分の強みを洗い出しましょう。

自己PRでアピールポイントになる強み一覧

アピールポイントとして打ち出せる代表的な強みとしては、以下のようなものが挙げられます。

・コミュニケーション能力
・忍耐力
・計画性
・主体性
・協調性
・実行力
・創造力
・素直さ
・柔軟性
・積極性
・論理的思考力
・チャレンジ精神

自己分析の結果と照らし合わせながら、自分にあてはまる強みがないか考えてみてください。

なお、自分の強みの探し方を知りたい人は「『強み』ってどうやって見つければ良いの?簡単にできる『強み』の発見法」もあわせてご確認ください。

企業が自己PRに求める内容を知らない

自己PRの作成に悩んでしまう原因として、企業が求めるポイントを理解していない可能性も考えられます。高評価を得るためにも、企業が面接や応募書類の自己PRを通して確認しているポイントを把握しましょう。

採用担当者が自己PRを質問する主な理由としては、以下のようなものが挙げられます。

・自分の強みを理解できているか
・仕事で活躍できるイメージを与えられているか
・伝えたい内容を分かりやすくアピールできているか

上記のような企業が重視するポイントを踏まえたうえで、自分の強みをアピールできる内容を考えましょう。

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自己PRが書けない場合に意識するべき3つの考え方

自己PRが書けない場合に意識したい考え方を紹介します。自分の魅力が伝わる自己PRを完成させるためにも、この項でご紹介する3つの考え方を取り入れてみてください。

1.過去の経験から強みを探す

自己PRが書けない場合は、アピールポイントとなる強みから考えてみましょう。まずは、過去の印象深い取り組みを書き出し、行動や考え方の共通点を探してください。

たとえば、部活動やアルバイトの場面を思い出し、以下のようなポイントを書き出します。

・どのような点を努力したか
・どのような立ち位置だったか
・やりがいを感じた経験はどのような場面か

これらを書き出すと、「継続してコツコツと努力するのが得意」「周囲を支えるサポートの役割が多い」など、自分の強みや特徴が見えてくるでしょう。

過去の経験やエピソードの探し方は「自己PRが書けない!エピソードを見つけるコツとは?」で詳しく解説しています。エピソードが思いつかない場合は、ぜひ参考にしてください。

2.失敗経験も振り返る

失敗経験も振り返りましょう。失敗を乗り越えた経験は、就活で評価されやすい傾向にあります。

仕事では、失敗してしまう場面や課題にぶつかる場面が必ず訪れます。その際「困難を乗り越えて業務を遂行できる人材なのか」という点も、面接や応募書類のなかで重視されるポイントなのです。

自己PRを通して「失敗にどのように向き合ったか」「どのように乗り越えたか」など、失敗を乗り越えたエピソードを伝えられれば、企業が求める問題解決能力のアピールにつながるでしょう。苦しかった経験にあえて目を向け、自分がどのように向き合ったか、その過程も振り返ってみてください。

3.企業が求める人物像から考える

自己PRを考えるにあたって自分の強みが見つからない場合は、企業が求める人物像から逆算して探す方法もあります。ゴールが決まっていれば、やみくもに強みを探すより効率的にアピールポイントを見つけられます。

まずは企業が求める人物像をリサーチし、どのような能力が求められているのかを書き出してみてください。そのうえで、過去の経験や実績などから企業が求める能力を発揮したエピソードがないか探してみると、自分らしい自己PRの内容が固まるはずです。

企業が求める人物像を知るためには、企業研究が重要です。「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」も参考にして、アピールポイントを考えてください。

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自己PRが書けない場合の対処法3選

「応募書類の自己PR欄が埋まらない」「どうしても面接で伝える自己PRが思いつかない」という就活生のために、3つの対処法を紹介します。

自己分析を徹底的に行う

自己PRが書けないときは、まずは自己分析から始めてみましょう。自己分析によって自分の強みや特徴を理解できれば、自信をもってアピールできるようになります。

まずは、過去の経験を振り返り、努力したことや夢中になったことをなるべく多く書き出してみましょう。また、書き出した経験に対して、以下のような項目も並行して考えてみてください。

・チーム内での自分の役割
・嬉しいと感じたこと
・自分の長所や短所がその出来事にどのように影響を与えていたのか

過去のエピソードに共通する特徴をまとめ、自分の強みが最も表れている経験を見つけたうえで自己PRの材料にすると、魅力的な内容に仕上がるでしょう。

自己分析の方法については、「【就活生向け】自己分析のやり方を解説!内定に近づく活用方法とは」も参考にしてください。

他己分析をしてもらう

自己分析で強みが見つからない場合は、他己分析をお願いしてみましょう。第三者からの客観的なアドバイスをもらえれば、自分への理解も深まります。

第三者からの評価を聞くと、自分では強みと思っていなかった部分が実はアピールポイントだと気づける場合もあります。自己分析はどうしても主観的になりやすいので、他己分析も試してみると、他者からみて説得力のあるアピールポイントが分かるでしょう。

他己分析の具体的なやり方を知りたい人は「他己分析とは?有意義かつ効率的なやり方のポイントや質問例30選を紹介」もあわせてご確認ください。

就活エージェントに相談する

自己PRが書けない場合は、就活エージェントに相談してみるのもおすすめです。なぜ自己PRが書けないのかを就活のプロと一緒に考えることで、効果的な解決策が見つかりやすくなるでしょう。

就活エージェントでは文章の書き方だけではなく、自己分析の進め方や企業研究の方法など、就活に関する総合的なアドバイスをもらえます。就活エージェントは無料で利用できるケースが多いため、自己PRが書けず何から始めれば良いか分からない人は、気軽に相談してみてください。

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自己PRが書けないときに使える構成の3ステップ

「自己PRの考え方は理解したけど、書き方やまとめ方が分からない」という学生に向けて、自己PRの基本構成を紹介します。3つのステップに分けて自己PRのまとめ方を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

1.書き出しで結論を伝える

面接や応募書類で伝える自己PRの書き出しでは、結論となるアピールポイントを伝えましょう。具体的には「私の強みはコミュニケーション能力です」のような形で伝えてください。

結論から簡潔に伝えることで、そのあとに続くエピソードも理解しやすくなります。前置きはせず、まずはアピールしたい強みを伝えましょう。

2.強みの根拠となるエピソードや実績を伝える

強みを伝えたあとは、強みの根拠になるエピソードを伝えてください。具体的には、以下のような経験や実績がないか考えてみましょう。

・強みが発揮された経験
・強みを獲得した経験
・強みを発揮した結果として得た実績や成果

エピソードがない状態で「コミュニケーション能力があります」のようにアピールしても、説得力がありません。「コミュニケーション能力を発揮してチームをまとめた経験」のように、具体的なエピソードがあれば採用担当者も納得しやすくなります。

また、強みを発揮した結果や得た実績・成果があれば、補足として伝えるのもおすすめです。必ずしも必要な要素ではありませんが、「部活動の県大会で優勝した」や「アルバイト先の売上が△%アップした」など具体的な数字に基づく実績を伝えられると、より説得力が増します。

3.最後に強みをどのように活かせるか伝える

自己PRの締めくくりでは、「自分の強みを仕事にどのように活かせるか」という点も伝えましょう。

たとえば、営業職を志望する場合は「コミュニケーション能力を発揮してお客さまのニーズにあう提案を行い、売上につなげます」のように、自分が貢献できる点をアピールしてください。

締めくくりの文章を通して入社後に活躍するイメージを持ってもらえれば、高印象につながりやすくなります。なお、強みと仕事をつなげるためには、業種に対する理解も欠かせません。「就活前に知っておきたい!業種ごとの仕事内容」を参考に、どのような能力が求められているか確認しましょう。

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面接で自己PRを伝える際の注意点

面接で自己PRを伝える際は、応募書類に記載する場合とは異なる考え方が必要です。口頭で自己PRをする場合に意識すべき3つのポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

応募書類の内容から大きく変更する必要はない

ESや履歴書などの応募書類に記載した自己PRと面接で伝える内容は、ほぼ同じでも問題ありません。応募書類と面接で話す内容が異なると「一貫性がない」と判断され、評価が下がる可能性もあります。

そのため、面接で話す自己PRを考える際は、応募書類に記載した内容をベースに、持ち時間内で伝えられる文量に調整するのがベターです。原則として結論や構成は変更する必要はありませんが、裏付けとなるエピソードを変更したり、付け足したりするのは効果的な方法です。

面接では採用担当者から内容を深掘りされる可能性もあるため、当時の背景や心情を詳しく説明できるように準備しておいてください。

本番を想定した練習をしておこう

本番を想定した回答の練習をしておきましょう。面接官は回答の内容だけでなく、就活生の話し方やプレゼン能力にも注目しています。

たとえ、自己PRとして伝えたい内容が頭のなかで固まっていたとしても、緊張してうまく伝えられない可能性は十分に考えられます。そのため、本番に近い環境で面接の練習をすることが重要なのです。

具体的には、家族や友人などに協力してもらい、話し方や内容に違和感がないかフィードバックをもらいましょう。また、就活エージェントや大学のキャリアセンターで開催している面接対策セミナーに参加するのもおすすめです。家族や友人との擬似面接よりも本番に近い環境で練習できるため、効果的な面接対策といえるでしょう。

面接対策セミナーへの参加方法を知りたい人は「面接対策のセミナーとはどんなもの?参加するメリットや注意点を徹底解説」もあわせてご確認ください。

ビジネスマナーを意識する

面接に臨む際は、基本的なビジネスマナーも意識しましょう。

自己PRの内容や話し方ばかりに集中していると、知らず知らずのうちにビジネスマナーに反した失礼な態度をとってしまう可能性もあります。緊張感のある場面でも社会人としてふさわしい振る舞いができるよう、模擬面接を通してビジネスマナーを予習しておきましょう。

また、面接では服装や身だしなみにも注意すべきです。面接のマナーや適切な服装について詳しく知りたい人は「就活の面接マナーとは?入退室時やWeb面接のマナーについても解説」もあわせてご確認ください。

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自己PRの考え方・まとめ方が分かる例文3選

自己PRの考え方・まとめ方が分かる3つの例文を紹介します。どのように自己PRを書き進めたら良いか、例文から完成形をイメージしてみましょう。

コミュニケーション能力をアピールする例文

私の強みは、コミュニケーション能力です。

アルバイトで勤めているショップには、子どもからお年寄りまで年代や性別を問わずに来店されます。働き始めた当初は、お客さまによって接し方を変えることに苦労し、お客さまの話をうまく聞けない場面も多くありました。失敗が続くとうまく話せなくなり、接客が苦手になった時期もあります。

しかし、「このままではいけない」と考え、自分から積極的に話しかけるように心掛けました。また、お客さまの反応をメモし、反応が良かった対応と良くなかった対応を振り返り、同じミスを繰り返さないように努力しました。

その結果、お客さまから「ありがとう」「助かった」などの言葉をいただけるようになり、同僚の方からの評価も良くなりました。営業職でも、年代や性別に関係なくコミュニケーションが必要です。アルバイトで培ったコミュニケーション能力を活かして、貴社の売上に貢献できると考えています。

忍耐力をアピールする例文

私の強みは、忍耐強くやり遂げる力です。

大学ではゼミ活動に熱心に取り組みました。ゼミでは毎週のミーティングに参加し、課題図書を読み込んでディスカッションを重ねました。その過程で粘り強く取り組む姿勢と、最後までやり遂げる力が身につきました。

学生時代に取り組んだアルバイトでは、接客業のクレーム対応を経験しました。その際、お客さまの怒りに感情的にならないよう真摯に受け止め、最後まで丁寧に対応するように心がけました。その結果、クレームを受けたお客さまから「こんなに丁寧に対応してくれたのは初めてだ」とお褒めの言葉を頂きました。

忍耐強くやり遂げる力は、社会人として働くうえでも重要な資質であると考えています。入社後も持ち前の忍耐力を活かし、どんな困難にも屈することなく最後までやり遂げることで、会社の発展に貢献します。

計画性をアピールする例文

私の強みは、物事を計画的に進められることです。

大学時代はアルバイトと学業を両立しながら、サークル活動にも積極的に参加していました。アルバイトではシフトの調整や仕事の段取りを工夫し、効率的に時間を使うことで学業やサークル活動との両立を図っていました。

サークル活動では学生団体を立ち上げ、イベントを企画・運営していました。その際、スケジュールを綿密に立て、関係者との調整もスムーズになるよう意識して行動した結果、イベントは大盛況に終わり、団体メンバーからも高い評価をいただきました。

入社後もこの計画性を活かし、与えられた業務を期限内に確実にこなしていきます。自分の業務だけでなくチーム全体の業務を把握し、効率良く進められるよう努め、貴社の発展に貢献してまいります。

自己PRの例文は、「大学生必見!自己PRの書き方を経験別の例文と合わせて解説」でも紹介しています。例文を複数読み、自分の自己PRの参考にしてください。

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