このページのまとめ
- 就活におけるエントリーシートとは「選考を受けたい」という意志を企業に示す書類
- 企業はエントリーシートから、応募者のスキルやポテンシャルなどを見ている
- エントリーシートの書き方は、簡潔に伝える構成や具体的なエピソードを用いるのが重要
「就活で提出するエントリーシートを効果的に書けているか分からない」と悩む就活生は多いでしょう。エントリーシートで好印象を与えるためには、具体的な内容を記入したり、分かりやすく簡潔に表現したりすることが大切です。
この記事では、企業がエントリーシートで把握したいポイントや書き方のコツ、注意点を解説します。エントリーシートの項目ごとに例文も用意したので、参考にして選考通過を目指しましょう。
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- 就活におけるエントリーシートとは
- 就活のエントリーシートはいつから?提出の時期
- エントリーシートの仕様は企業によって異なる
- エントリーシートと履歴書の違い
- エントリーシートで代表的な質問と項目別のポイント
- 基本情報
- 自己PR
- 学生時代に力を入れた経験(ガクチカ)
- 志望動機
- 趣味・特技
- 長所・短所
- 就活のエントリーシートで企業が見ているポイント
- 応募者の性格や持っているスキル
- 応募者のポテンシャル
- 一緒に働きたいと思える人物か
- 企業への入社意欲
- 仕事への熱意
- 内容の分かりやすさ
- 好印象を与えるエントリーシートの書き方のコツ7選
- 1.自己分析で自分のアピールポイントを言語化する
- 2.業界・企業研究で応募企業についての理解を深める
- 3.結論から述べて文章を構造的に組み立てる
- 4.具体的なエピソードや結果を伝え説得力を持たせる
- 5.文体の整合性を保つ
- 6.誰が読んでも分かる言葉を使う
- 7.入社後の活躍をイメージできる内容を意識する
- 就活のエントリーシートで落ちないための注意点
- 話し言葉など公式な書類に合わない表現を使わない
- 空白が大きくならないように注意する
- 企業ごとに内容を変える
- 丁寧さを心がけて書く
- 自分の目的ばかりを書かない
- できる限り直近の話題や活動を盛り込む
- 書き終えたら必ず読み返す
- 就活におけるエントリーシートの項目別の例文
- 就活におけるエントリーシートの志望動機の例文
- 就活におけるエントリーシートの自己PRの例文
- 就活におけるエントリーシートのガクチカの例文
- インターンシップにエントリーする際の例文
- エントリーシートを企業に提出する際の確認ポイント
- 就活のエントリーシートをWeb上で提出する場合
- 就活のエントリーシートを郵送で提出する場合
- 就活のエントリーシートの書き方で悩むあなたへ
就活におけるエントリーシートとは
就活におけるエントリーシートとは、志望企業に対して「選考を受けたい」という意志を示すために提出する応募書類です。
履歴書と同様に選考で用いられるため、就活の最初のハードルといえます。また、企業はエントリーシートを面接時の参考資料としても活用するため、入念な対策が必要です。ここでは、エントリーシートの提出時期や仕様について解説します。
就活のエントリーシートはいつから?提出の時期
エントリーシートの提出時期は企業によって異なりますが、就活が本格化する3~5月が応募のピークです。
政府が公表した「2025年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方(1p)」によると、2025年度に卒業する新卒の採用活動について以下のスケジュールが示されました。
・広報活動開始:卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
・採用選考活動開始:卒業・修了年度の6月1日以降
・正式な内定日:卒業・修了年度の10月1日以降
上記のスケジュールに沿って、広報活動を開始する3月から、選考を開始する前の5月中をエントリーシートの提出期限とする企業は多いでしょう。
ただし、企業によっては早期選考を行っている場合があるため注意が必要です。内閣府が公表した「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果について(概要)(3p)」によると、採用面接を受けたピーク時期は4月が最も高い一方、大学3年次の1~2月の割合も増えている結果でした。
引用元:内閣府「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果について(概要)(3p)」
応募したい企業の選考時期を逃がして後悔しないためにも、エントリーの期限・方法などの情報を常にチェックして、締め切りまでにエントリーシートを提出してください。
参照元
厚生労働省
大学等卒業・修了予定者の就職・採用活動時期について
参照元
内閣府
学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査
エントリーシートの仕様は企業によって異なる
応募先によって求める人材や重視するポイントが異なるため、エントリーシートの記入内容は企業ごとに変わります。多くの企業が独自のフォーマットを保有しており、企業のWebサイトや特定のURLからのみ入手できるのが特徴です。
エントリーシートの提出方法も企業によって異なり、一般的にはWeb申し込みページやメールで送信したり、指定のエントリーシートをダウンロードして手書きしたものを郵送したりします。
なお、面接ではエントリーシートの内容を基に質問されるため、記入の際は仕様にかかわらず注意が必要です。また、インターンシップの選考で提出するエントリーシートには、インターンシップならではの質問もあります。それぞれ以下で詳しく解説するので、参考にしてください。
エントリーシートは面接での深掘りを想定して書く
就活のエントリーシートの内容は、面接で深掘りされることを想定して記載するのが大切です。
深掘りを想定せず思いついたままエントリーシートを記入すると、面接の際にうまく答えられない可能性が高まります。自己PRや志望動機といった主要な内容だけでなく、エントリーシートで聞かれる項目は、面接で深掘りされても答えられるように対策しておきましょう。
インターンシップでエントリーシートが必要な場合も
インターンシップへの応募でも、エントリーシートを提出する場合があるため、参加したい場合は準備が必要です。インターンシップに応募する際のエントリーシートも、基本的に就活のエントリーシートと同じ傾向にあります。
ただし、企業によっては「インターンシップで学びたい内容」を追加する場合があるため、自分が参加する目的を明確にしておきましょう。
また、「インターンシップで学びたい内容」はプログラム内容に合わせて具体的に記載するのが大切です。実施するインターンシップの内容に合っていない場合、「インターンシップへの参加意欲が低い」と捉えられかねないため気をつけてください。
エントリーシートと履歴書の違い
エントリーシートと履歴書のおもな違いは以下の通りです。
・エントリーシート:企業が選考で用いる書類
・履歴書:経歴などの人事データとして使う公的な書類
エントリーシートは独自のフォーマットを用いる企業が多い一方、履歴書は「JIS(日本工業規格)」という規格に基づき販売されているため、記載する内容は基本的に同じです。
履歴書は記載した氏名や住所などが人事データとして扱われ、公的書類にあたる重要な書類です。記載した内容に虚偽があった場合は、私文書偽造として不採用や解雇の原因にもなり得ます。
虚偽の内容を書くつもりがなくても、不確かな状態で記入すると誤って記載してしまう恐れもあるため、細部まで入念に確認しながら作成しましょう。
履歴書の詳しい書き方を知りたい人は「新卒学生向け!履歴書の書き方とポイントは?注意点を項目別に解説」を参考にしてください。
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エントリーシートで代表的な質問と項目別のポイント
エントリーシートの代表的な項目は、「自己PR」「ガクチカ」などが挙げられます。内容は大きく分けて「共通して聞かれる質問」と「企業独自の質問」の2種類です。
ここでは、共通して聞かれる代表的な質問内容と書き方のポイントについて解説します。
基本情報
基本情報では、氏名や住所といった個人情報が共通的な記載項目です。記入するおもな項目や書き方のポイントは以下を参考にしてください。
基本項目 | 書き方のポイント |
日付 | ・Web応募や持参する場合:提出日を記載する ・郵送の場合:ポストへの投函日を記載する ・同時に提出する書類があれば日付を合わせる ・「△年△月△日」と正式な表記を用いる |
氏名 | 振り仮名の表記に注意する(フリガナ=カタカナ表記、ふりがな=平仮名表記) |
生年月日 | ・西暦、和暦の指定がない場合はどちらを使用しても問題ない ・年齢欄がある場合、応募時点の満年齢を書く |
住所 | ・都道府県から書き始める ・正式な番地を記載する ・マンション名なども必ず書く |
連絡先 | 日中に連絡の取れる連絡先を記載する |
学歴 | ・中学校卒業から書き始める ・「△△県立△△高等学校△△科 入学」など正式名称を記載する ・在学中は卒業予定の年月や大学名の後ろに「卒業見込み」と書く ・浪人や留年した期間、予備校、資格取得のためのスクールは記載しない ・生年月日を含め、年号の記載方法を統一する |
職歴 | 職歴欄は正社員としての経歴のみを書き、アルバイトは該当しない |
基本情報の内容は、履歴書と同じ傾向にあります。エントリーシートに押印を求められる場合もあるため、様式を入念に確認しましょう。
就活のエントリーシートで写真を貼る際の注意点
企業によっては、エントリーシートに証明写真の添付を求める場合があります。選考時の第一印象に影響する可能性があるため、適当な写真を選ばないようにしましょう。
エントリーシートに添付する写真を用意する際は、以下の点に注意してください。
・スーツを着用する
・清潔感のある髪型に整える
・口角を少し上げるなど、表情に気を配る
・姿勢を正す
・「△ヶ月以内に撮影したもの」「縦△cm×横△cmサイズ」など、応募要領に合わせる
・郵送の場合は写真の裏に氏名や大学名を記載する
写真は本人確認も兼ねるため、面接を受ける際の身だしなみに近づけるのがおすすめです。また、複数の企業に応募する場合や、履歴書といったほかの書類への添付を想定して、30枚ほど用意しておきましょう。
自己PR
就活のエントリーシートには、自己PRを書く欄があります。自己PRは、就活生のこれまでの経験・人柄から、入社後どのように活躍できるかという適性面やポテンシャルを評価する項目です。
自己PRは単に自分の強みを企業に伝えるのではなく、強みの中でも応募先の企業が求める人物像にマッチしている資質を選択することが欠かせません。
また、「結論(強み)→結論を裏付けるエピソード→強みをどのように企業で活かすか」という構成を用いて、入社後に活躍する意志をアピールするのがポイントです。
学生時代に力を入れた経験(ガクチカ)
就活のエントリーシートで質問されやすい項目として、「学生時代に力を入れたこと」も挙げられます。ガクチカとも呼ばれ、在学中に取り組んだ内容や経験から学んだことをアピールする項目です。
ガクチカでアピールできる内容が見つからないと困っている人は、以下の経験からエピソードを思い出してみてください。
・大学での勉強やサークル
・家族や友人とのコミュニケーション
・アルバイト経験
・留学経験
・ボランティア経験
ほかにも、自分が力を注いだことであれば、旅行やスポーツなど趣味についての内容を書くのもよいでしょう。
ただし、職種によって求められるスキルや経験が異なるため、効果的にアピールするためには適切なガクチカの題材を選ぶ必要があります。
たとえば、営業職に応募する際は「目標に向かって努力し、結果を残した経験」を伝え、接客や販売などでは「一人ひとりのお客様に対応した経験」を述べるのが効果的です。職種に合った経験を伝えれば、自分が入社した後の勤務イメージを持ってもらいやすくなるため、好印象につながるでしょう。
ガクチカの書き方についてさらに詳しく知りたい人は、「ガクチカとは?書き方のポイントや例文を徹底解説」をご覧ください。
志望動機
就活のエントリーシートでは、志望動機もよく質問される項目です。企業は志望動機の内容から応募者の入社意欲や、就職に対してどのような価値観を持っているかなどを確認しています。
志望動機は自己PRと同様に、冒頭で結論を述べるのがおすすめです。書き方の順序に迷ったら、「結論(志望動機をひと言で)→具体的な説明、自分との結びつき→入社後にどのように活躍したいか」という構成にすると、要点を分かりやすく伝えられます。
また、志望動機の結びには、自分の就職に対する価値観が応募先のどのような点とマッチし、どのように自分の能力を向上させられるか明確にするのも重要です。加えて、具体的にどのように活躍していくかを伝えれば「自分の能力を磨きながら自社に貢献する意欲がある」などと好印象につながるでしょう。
趣味・特技
エントリーシートには趣味や特技欄が設置されているケースも多いです。しかし、趣味や特技は何を書けばアピールにつながるのかと悩む人も多いでしょう。
企業はエントリーシートの趣味・特技欄から、応募者が何に興味を持っているのかや自社の風土に合うかといったことを把握しようとしています。ただし、趣味・特技で特別なエピソードを書く必要はなく、無理にアピールしようと背伸びしたり嘘の内容を伝えたりしないことが大切です。
自分が心から楽しんでいる趣味や、ささやかでも自信のある技術などを書けば、人柄が現れるエピソードになるでしょう。
長所・短所
就活のエントリーシートでは、長所や短所も質問されやすい項目です。企業は長所や短所から、応募者の性格・特徴を把握しようとしています。
長所は、人から感謝されたり褒められたりする自分の特徴などを書くとよいでしょう。短所の記入で悩んだ際は、長所の捉え方を変えたり過去に失敗した経験から考えたりするのがおすすめです。
ただし、短所は社会人として最低限のマナーを守れていないような内容や、就職後の業務に支障のある内容は避けてください。
たとえば、「時間にルーズで約束には毎回遅れている」と伝えると、仕事でも時間や約束を守れないのではと思われかねません。また、経理職に応募する際に「計算が苦手です」と述べると、職種における適性を疑われてしまうでしょう。
志望する職種や企業の求める人物像を参考に、適切な長所・短所を選んで記入してください。
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就活のエントリーシートで企業が見ているポイント
企業はエントリーシートの内容から、学生の人柄やポテンシャルといった点を評価しています。企業によってエントリーシートの質問内容は異なりますが、基本的なチェックポイントは共通している傾向です。
ここでは、企業がエントリーシートでチェックしているポイントを解説します。企業の意図を把握したうえでエントリーシートを作成すれば選考突破につながりやすいため、ぜひ参考にしてください。
応募者の性格や持っているスキル
企業はエントリーシートの項目から応募者の性格やスキルを把握し、自社と相性がよい人材か確認しようとしています。
応募者の人柄が自社の社風や文化に合えば、円滑な人間関係を築き仕事へのモチベーションも保てるでしょう。また、応募者の持っているスキルを把握すれば、自社のどのような仕事で活かせるか判断できます。
一方、自社にマッチしない人材を採用した場合、本人の士気が下がったり、不得意な仕事を担当したことでトラブルを招いたりする可能性もあるでしょう。採用後のデメリットを事前に避けるためにも、エントリーシートで性格やスキルを把握しようとしているのです。
なお、履歴書で自分の性格の特徴を問われるケースがあります。「履歴書の「自覚している性格」の書き方は?特徴別10の例文を交えて解説!」を参考にして、対策しておきましょう。
応募者のポテンシャル
就活のエントリーシートから、企業は応募者のポテンシャルを把握しようとしています。ポテンシャルとは、人が持っている素質や伸びしろを指す言葉です。
新卒採用において、即戦力となるスキルや経験を持っている応募者は限られるでしょう。しかし、即戦力とならない場合も、上司の指導や研修などによって必要な知識・技術を習得できます。
ポテンシャルの高い人を採用すれば、早い段階でスキルを習得し成長が見込まれるでしょう。そのため、企業はエントリーシートから、応募者が入社した後どのようにポテンシャルを活かして成長しそうか判断しています。
一緒に働きたいと思える人物か
エントリーシートにおいて、応募者と一緒に働きたいと思えるかも企業が注目しているポイントです。
たとえば、エントリーシートの内容が極端に自己中心的な主張や、他人を落として自分を上げるエピソードばかりの場合、「周囲との協調が苦手、一緒に働くのは難しそう」と判断しやすいでしょう。
仕事では、同僚や取引先などとコミュニケーションを取る場面が多いです。自分を極端によく見せようとする人を採用した場合、職場の雰囲気や取引先の信頼度を下げる可能性があります。
トラブルを回避するためにも、企業はエントリーシートから応募者のアピールポイントを把握しつつ、採用後に同僚として円滑な関係を築けるか見ているのです。
企業への入社意欲
採用担当者はエントリーシートから、応募者の入社意欲も把握しようとしています。自社への愛着・興味が深い人は、企業の理念や事業内容に共感し生産性の高い行動をしてくれると考えるからです。
入社意欲が低い場合、採用してもすぐに転職したり、仕事への貢献度が低くなったりする可能性があるでしょう。
自社で長く活躍してくれる人材を採用するためにも、エントリーシートの内容から、業界・自社への理解度や応募者が持つ就職の方向性を確認し、入社意欲を見極めています。
仕事への熱意
仕事への熱意も、エントリーシートで企業が確認しているポイントです。仕事への熱意が高い場合、パフォーマンスを発揮しやすいと考えられます。
また、仕事に情熱を注げる人は主体的に行動したり、求められる以上の結果を出そうと工夫したりする傾向もあるでしょう。
熱意を持つポイントや熱量は人によって異なりますが、自社に貢献してくれる人材を採用するために、応募者が仕事への意気込みを持っているか確認しようとしています。
内容の分かりやすさ
就活では、エントリーシートの内容の分かりやすさも見ています。エントリーシートの内容が明確な場合、「基本的な説明スキルがある」「質問の意図を理解して適切に回答できる」などと判断されるでしょう。
ビジネスの現場では、メールや文書によるやり取りも少なくありません。内容が不足していたり不明瞭だったりする場合、誤解やトラブルの原因になり得ます。そのため、企業はエントリーシートにおいて、読み手の立場を考えて分かりやすく伝える工夫をしているかもチェックしているのです。
なお、現時点で文章の作成が苦手な場合も、次章で紹介する書き方や丁寧さを意識するといった対策ができるため安心してください。
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好印象を与えるエントリーシートの書き方のコツ7選
エントリーシートで採用担当者に好印象を与えるために「自己分析でアピールポイントを言語化する」「構造的に文章を組み立てる」といった対策の徹底が重要です。
ここでは、エントリーシートで効果的にアピールする書き方のコツを7つ解説します。
1.自己分析で自分のアピールポイントを言語化する
まずは自己理解を深め、アピールポイントを見極めて言語化しましょう。自分のことは自分が一番分かっていると思っても、人に説明する際にうまく表現できない場合があります。
また、自己分析をしても「アピールできる経験が見つからない」と悩む場合もあるでしょう。アピールポイントをどのように見つければよいか悩む場合は、以下のような点に着目して、これまでの人生を振り返ってみてください。
・チャレンジした経験
・成功した経験
・挫折した経験
・熱中したこと など
単にやってきたことを振り返るのではなく、5W1Hに沿って深掘りしていくと具体的に言語化できるためおすすめです。なお、5W1Hは以下の要素で構成されています。
5W | ・When:いつの出来事か ・Where:どのような場所で起こったことか ・Who:誰が関わったのか ・What:何を行ったのか、何を得たのか、何を感じたのか ・Why:なぜ取り組んだのか、なぜ考えたのか |
1H | How:どのように取り組んだのか |
要素に沿って言語化すれば経験を具体化できるため人に伝わりやすくなり、忘れていたことも思い出せるようになるでしょう。上記を基に複数のエピソードを思い返してみてください。エピソードごとに共通する要素や考え方が出てきたら、アピールポイントにつながる可能性が高いです。
自分のアピールポイントを具体的に言語化しておけば、複数の企業にエントリーする際も役立ちます。
自己分析では、モチベーショングラフを作成するのもおすすめです。「自己分析に役立つモチベーショングラフとは?作成のコツや活用方法を解説」で詳しい分析方法を紹介しているので、ご覧ください。
2.業界・企業研究で応募企業についての理解を深める
就活のエントリーシートを書く際は、業界や企業研究を行い、応募先の事業・仕事内容などを理解しておくことも重要です。応募先の特徴や、同業他社との違いを把握せずにエントリーシートを記入した場合、内容が浅くなり「自社への入社意欲が低いのでは」と採用担当者に思われかねません。
企業研究は、企業のHPや新卒採用サイトを調べるのが一般的です。また、会社説明会やインターンシップに参加したり、OB・OG訪問を行ったりして、社員に直接話を聞くのも企業研究に役立ちます。
業界についても、専門誌や業界地図などを活用して研究しましょう。業界全体の理解を深めれば、志望企業の強みや特徴が見えてくるはずです。
3.結論から述べて文章を構造的に組み立てる
就活のエントリーシートで好印象を与えるために、結論から伝える構成を意識し構造的に作成しましょう。
最も伝えたい内容を先に書けば、これから何について述べるのかが明確になります。また、結論を述べてから根拠を説明すれば、主張を裏づけでき説得力が増すのでおすすめです。
採用担当者は多くのエントリーシートをチェックしているので、一つひとつの内容をじっくり読まないケースも少なくありません。内容を構造的に組み立てて簡潔かつ分かりやすいエントリーシートを作成すれば、採用担当者の目に留まり好印象を持ってもらえる可能性が高まります。
このような論理的な伝え方の展開方法をPREP法といい、自分の考えをうまく伝えられず悩む人は、応募書類の作成や面接などで積極的に活用してみてください。
PREP法とは
PREP法とは、「Point(結論)→Reason(理由)→Example(具体例)→Point(まとめの結論)」の順で伝える手法です。ビジネスの現場で用いられる場合が多く、限られた時間の中で仕事の報告やプレゼンテーションを行う際、PREP法を活用すれば伝えたいことを簡潔に述べられます。
また、テンプレートとして活用できるため、文章を書くのが苦手な場合も、構成に当てはめれば簡単にエントリーシートを作成できるでしょう。
4.具体的なエピソードや結果を伝え説得力を持たせる
エントリーシートの自己PRや志望動機欄において、エピソードを書くときは必ず具体的な数字や経験を盛り込むのがおすすめです。
具体的な内容を書けば何をどのように行ったのかや、実際に工夫・努力したことでどのような結果を得たのかイメージでき、説得力が増します。
エントリーシートの記入枠によって書ける内容は限られますが、できる限り詳細さを意識して作成すれば、自分の強み・スキルを効果的にアピールできるでしょう。
5.文体の整合性を保つ
就活のエントリーシートは語尾の文体を整えることも重要です。文体に整合性がない場合、文章にまとまりがなく読みにくい印象を与えてしまいます。
なお、エントリーシートを記入する際、「です・ます調」「である調」のどちらを使用しても問題ありません。「です・ます調」は丁寧に見える一方、全体的に単調な印象を与えないように注意が必要です。また、「である調」は自信のある印象を持たせられますが、書き方によっては高圧的に捉えられるケースがあります。
文体の特徴を踏まえて、自分がアピールしたい印象に合わせて使い分けるのがおすすめです。
6.誰が読んでも分かる言葉を使う
就活のエントリーシートでは、専門用語や略語を使用するのは避けましょう。応募する職種を専門とする人がチェックするとは限らないからです。
特に、研究職や専門職の場合、自分の能力・スキルをアピールするために専門的な用語を使用したくなる場合があるかもしれません。しかし、アピールしたいことを読み手が理解できなければ選考を通過しにくいため、誰が読んでも分かるような言葉や表現を選びましょう。
7.入社後の活躍をイメージできる内容を意識する
就活のエントリーシートを作成する際は、自分が実際に企業で働いている姿を採用担当者にイメージしてもらえるような内容を意識してみてください。そのために、まずは企業が求める人物像の理解が重要です。
求められる人物像に沿って、入社後に携わりたいことや貢献できるポイントを見つけてアピールすれば、好印象につながります。
「自社の社風に合いそう」「配属先はあの部署がよいかな」など、採用担当者が思わず内定の一歩先を想像させられるような強みを見つけてみてください。
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就活のエントリーシートで落ちないための注意点
就活のエントリーシートで選考を通過するためには、公式な書類に合った表現や、企業ごとの特徴を踏まえた内容を書くことが重要です。
ここでは、就活のエントリーシートの選考で落ちないための注意点を解説します。
話し言葉など公式な書類に合わない表現を使わない
就活のエントリーシートを記入する際は、話し言葉ではなく書き言葉を使用したり、絵文字といった不適切な表現を避けたりしましょう。使わないように意識していても、つい話し言葉や記号、絵文字を用いてしまうケースも多いです。
たとえば、以下のような言葉が話し言葉として挙げられます。
・~なので、~だから
・決めれる(ら抜き)
・書き途中(略語)
・ちゃんと、もっと(カジュアルな表現)
・一番最初に(二重表現)
ビジネス文書やメールなどでは書き言葉を使用するため、普段の会話で使っているような話し言葉が多い文章は、稚拙な印象を与えかねません。
また、エントリーシートを記入する際は、記号や絵文字などを使用しないことが重要です。家族や友人に送るのではなく、企業に提出する書類であると心得ましょう。
「社会人としてのマナーを備えている」と採用担当者に思ってもらうためにも、エントリーシートなどの選考書類を書く際は言葉遣いや表現が適切かチェックしてください。
空白が大きくならないように注意する
一般的に、エントリーシートに記入する各項目の文章量は8~9割が目安とされています。文字数制限や枠の大きさによりますが、基本的に300~500文字を目指して文章を書くとよいでしょう。
文字数が少ないと空白も多くなり、志望度が低いと判断される可能性もあるので注意が必要です。
ただし、項目を埋めようと大きな文字で書くのは印象を下げかねません。また、冗長的な表現を多く用いている場合も「簡潔に伝えるスキルがない」と採用担当者に思われてしまう可能性があります。読みやすい文字の大きさかつ簡潔さを意識して、記入枠の8~9割程度が埋まるよう文章を調整しましょう。
企業ごとに内容を変える
就活のエントリーシートの内容は、企業ごとに変えるのが重要です。多くの企業に応募する場合、エントリーシートの作成にも労力や時間がかかります。その中で、ほかの応募先に提出したエントリーシートの内容を使い回したくなることもあるでしょう。
しかし、面倒だから、時間がないからといって内容を使い回すのは危険です。企業が変われば、求める人材や応募先の強み・特徴も異なります。
また、職種によっても求められる能力なども異なるため、エントリーシートの内容を使い回してしまうと、ズレたアピールになりかねません。エントリーシートで落ちないために、自己PRや志望動機は応募先に合わせた内容に整えましょう。
丁寧さを心がけて書く
就活のエントリーシートでは、内容だけでなく書き方の丁寧さも重要です。エントリーシートに記載した文字の丁寧さや言葉遣いから、社会人としてのマナーも評価されています。
応募者が多い企業の担当者は短期間に大量のエントリーシートに目を通すため、字や文章が雑だったり汚れがあったりすると印象を下げかねません。
また、摩擦で消えるボールペンも使用しないようにしましょう。たとえ丁寧に書いたとしても、記載した内容が消えてしまう恐れや、「マナーがなっていない」と採用担当者に捉えられてしまいます。エントリーシートで落ちないためにも、細かな点まで気を配り丁寧に作成しましょう。
自分の目的ばかりを書かない
就活のエントリーシートを記載する際は、自分の希望や目的ばかりを盛り込まないよう注意してください。
たとえば、福利厚生が充実しているから、勤務場所が自宅から近いからなど、待遇面にばかり着目した内容は避けましょう。待遇面ばかり述べると「同じ条件なら他社でもよいのでは」「待遇面が悪くなるとすぐ退職するのでは」と採用担当者に懸念されかねません。
また、「貴社で経験を積み、将来的に起業を目指している」といった内容もエントリーシートで落ちる原因につながります。企業が採用したいのは、長期的に自社で活躍してくれる人材であることを踏まえて、エントリーシートの内容を考えましょう。
できる限り直近の話題や活動を盛り込む
就活において、エントリーシートにはできる限り大学時代のエピソードを記入することをおすすめします。小学生・中学生時代の印象に残っているエピソードを用いても、自分の価値観や得意だったことが現在も継続しているとは限らないからです。
現在と異なる価値観や強みを企業にアピールしても、ミスマッチにつながりかねないため、できる限り直近のエピソードを伝えてください。
しかし、世界的な感染症を経て「大学時代のエピソードがない」と悩む場合もあるでしょう。その場合、高校時代のエピソードを用いてみてください。
高校時代の経験をアピールする方法は「自己PRのエピソードの書き方や探し方は?企業に評価されるポイントも解説」で紹介しています。
書き終えたら必ず読み返す
就活のエントリーシートを書き終えたら、必ず読み返して不備がないかチェックするのが重要です。
複数の企業に応募するにあたり、一つひとつのエントリーシートを丁寧に確認する時間や余裕がない場合もあるでしょう。しかし、誤字・脱字や読みにくい部分があれば、誤解を招いたり「注意力がない」と採用担当者に思われたりするなど不利になる恐れがあります。
内容が正しいと思い込むと不備を見落とす可能性があるため、「間違っているかもしれない」という目線で見直すのがおすすめです。また、第三者にチェックしてもらうと確実性が増すでしょう。
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就活におけるエントリーシートの項目別の例文
就活のエントリーシートは、自分が書いた内容を例文などと比較して、客観的に確認することが大切です。ここでは、就活のエントリーシートの項目ごとに例文を紹介します。
就活におけるエントリーシートの志望動機の例文
私が貴社を志望した理由は「廃棄されるものを工夫して新しいものを生み出す」という理念に共感したからです。現代の社会では、食品や衣服などの大量生産・廃棄が後を絶ちません。
私は大学1年次から一人暮らしをしていますが、「もったいない精神」で負のサイクルを自分から止めるべく、食品を購入する際は賞味期限が近いものを選んだり、自身や友人の衣類をリメイクして着用したりするなどの工夫をしています。
より大きな活動に取り組みたいと考え始めた大学2年次に、報道番組で配信された貴社のインタビューを拝見し、捨てられる予定の衣類をリユースする技術に感銘を受けました。
貴社に入社後は、リユース製品の企画職としてアイディアを出し、より多くのお客様に製品を届けたいと考えております。
就活におけるエントリーシートの自己PRの例文
私の強みは、どのような環境にも溶け込める順応力です。私は大学時代、居酒屋のアルバイトをしておりました。複数の店舗を運営していたため、出勤日の2分の1は配属店以外の店舗の応援に行っておりました。
大学2年の頃、スタッフ間のコミュニケーションが薄く、応援に行っても歓迎されない店舗がありました。
しかし、お客様に気持ちよく利用してもらうためにもコミュニケーションが大切だと考え、自分からスタッフとの会話や細やかなサポートを積極的に行っていたところ、「△△さんが応援に来てから、コミュニケーションの機会が増えて雰囲気がよくなった」と店長からお褒めの言葉をいただけました。
貴社に入社後も、持ち前の順応力で職場に馴染み、円滑なコミュニケーションで業務をスムーズに遂行するよう努めて参ります。
就活におけるエントリーシートのガクチカの例文
私が学生時代に最も力を注いだのは、ゼミの活動です。所属していたゼミでは事業者と連携を取り、地域の困りごとを解決するための統計調査を行っておりました。
大学3年次には、大学の所在地である△△市で、1週間かけて大規模なアンケート調査を行うことになりました。しかし、チームを編成して担当地域を決めたものの、私のチームが管轄するオフィス街では、アンケートに回答する時間がないと断られるケースが多発しました。
そこで、周辺の飲食店にアンケートのQRコードつきのポップを置いてもらうよう工夫したところ、回答を集めることに成功しました。
この経験から、相手の状況を理解してどのような行動を取るか想定することで、課題の解決につながると学びました。入社後も、課題を正面のみで捉えず多面的に見て解決方法を見つけ、貴社の発展に貢献して参ります。
インターンシップにエントリーする際の例文
私は今回のインターンシップで、広報の実務体験を通じて仕事への理解を深めたいと思ったため応募いたしました。
広報の仕事は企業をPRする華やかなイメージを持っておりましたが、地道な取り組みが必要だとOBから教えていただきました。そのため、広報職で活躍するために必要なスキルも把握したいと考えております。
インターンシップで実際に広報職の仕事内容を経験し、理解度を深めて自分が働くイメージを掴み、貴社への志望度を高める所存です。
インターンシップの志望動機を効果的に作成したい人は「インターンシップ志望動機の書き方はこれでOK!ポイントと例文を紹介」を参考にしてください。
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エントリーシートを企業に提出する際の確認ポイント
就活でエントリーシートを企業に提出する際は、記載漏れがないかなどの確認が必要です。
ここでは、Webまたは郵送でエントリーシートを提出する前に確認しておきたいポイントを解説します。ぜひエントリーシート提出前のチェックリストとして活用してください。
就活のエントリーシートをWeb上で提出する場合
Web上でエントリーシートを送信する前には、フォントの統一や写真のサイズが適切かなどを確認しましょう。具体的な確認点は以下の通りです。
・記入漏れがないか
・変換による誤字、脱字はないか
・フォントや文字の大きさは揃っているか
・指定の要領に沿って書けているか
・日付や名称の書き方、言葉遣いは適切か
・証明写真を送付する場合、サイズは適切か
・送信する内容を控えたか
Webエントリーシートの場合、確認前に送信ボタンを押してしまったという失敗を避けるためにも、ひと呼吸置いてから作業することをおすすめします。
就活のエントリーシートを郵送で提出する場合
就活のエントリーシートを郵送で送付する際は、読みづらい部分がないかや控えを取っているかなどをチェックしてください。具体的には、以下に着目して確認しましょう。
・記入漏れや不足がないか
・誤字や脱字、読みづらい部分はないか
・指定の要領に沿って書けているか
・日付や名称の書き方、言葉遣いは適切か
・証明写真のサイズは適切か
・証明写真は裏面に氏名などを書き、しっかり貼り付けられているか
・押印が必要な場合は忘れていないか
・使用した筆記具は適切か
・修正液や修正テープを使用していないか
・作成したエントリーシートの控えを取っているか
投函してから「間違えたかもしれない」と後悔しないように、入念に確認したうえで封筒を閉じるのがおすすめです。
就活のエントリーシートを郵送する際のマナーを知りたい人は「エントリーシートを封筒で送る際のマナーは?書き方や郵送方法を解説」を参考にしてください。
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就活のエントリーシートの書き方で悩むあなたへ
就活のエントリーシートは、就活生の人柄や入社意欲などを企業がチェックするための選考書類です。企業によってエントリーシートの様式は異なりますが、志望動機や自己PRなど共通している項目があります。
エントリーシートに記載する際は自分のアピールポイントを言語化し、効果的な構成や具体的なエピソードを用いて説得力を持たせましょう。
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