履歴書作成は手書き?パソコン?それともアプリ?書き方やマナーを紹介!

このページのまとめ

  • 履歴書は手書きだけでなく、パソコンやアプリでも手軽に作成することができる
  • 新卒の履歴書作成では学歴は中学卒業から書き、職歴は「なし」と記載するのが基本
  • 志望動機と自己PRは、履歴書作成の時点から面接での質問も意識すると良い

履歴書作成は手書き?パソコン?それともアプリ?書き方やマナーを紹介!のイメージ

履歴書作成の手順には、手書きやパソコンを使うといった方法が挙げられます。しかし、パソコンで履歴書を作成して、「採用担当者にマイナスなイメージを与えてしまったらどうしよう…」と悩む就活生も多いのではないでしょうか。しかし、基本的なマナーをおさえていればどちらでも問題ありません。
このコラムでは、履歴書作成のポイントや手書きとパソコンのメリットなどを解説。書き方の例も挙げているので、ぜひご覧ください。
 

目 次
 

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履歴書作成は手書き?パソコン?それともアプリ?

履歴書の作成方法には、手書きやパソコンを使うといった方法が挙げられます。最近では履歴書作成アプリもあり、スマホでも簡単に作成可能です。応募先から特に作成方法の指定がなければ、基本的に手書き、パソコンどちらで作成しても問題はありません。
ただし、指定があるにもかかわらず、指定に沿わない履歴書を提出すると大幅なマイナス、もしくは受け付けてもらえない可能性があります。履歴書を作成する際は、求人情報内で作成方法の指定がないかを事前に確認しておきましょう。
ここでは、履歴書の書き方で迷っている方のために、それぞれのメリットをご紹介します。

手書きのメリット

手書きで履歴書を作成するのは時間も手間もかかりますが、そのぶん企業への高い志望度をアピールできたり、文字から熱意や人柄を感じてもらえたりするというメリットがあります。手書きで履歴書を作成する場合のメリットは、以下のとおりです。

志望度が高いと評価してもらえる

手書きの履歴書は作成に時間がかかるため、「自社への志望度が高い」と高評価につながる可能性があります。パソコンで作成する履歴書のように、簡単にコピー&ペーストをしたり、修正したりできないため、志望度が高い企業へは手書きの履歴書がおすすめです。

熱意や人柄が伝わりやすい

手書きの文字は人柄が表れやすく、丁寧に記述した文字からは自然と熱意が伝わるものです。特に、歴史のある企業や保守的な業界・企業では、手書きで書いたほうが好まれる傾向があります。

パソコン作成のメリット

パソコンを使用するメリットは、読みやすい履歴書を短い時間で効率よく作成でき、パソコンスキルのアピールにもなることなどがあります。以下で詳しく解説しました。

読みやすい履歴書を効率的に作成できる

パソコンを使えば、字に自信がない人でも読みやすくきれいな履歴書を作成することが可能です。また、修正が簡単なので、履歴書の作成にかかる時間も短縮できます。一度書いた内容を、コピー&ペーストして転用し、応募先企業に合う内容に編集することも容易です。

デザイン作成ツールであるCanvaの履歴書テンプレートなどを活用することで、パソコンで簡単に履歴書が作成できます。パソコンで履歴書を作成したい方は是非参考にしてみてください。
 

パソコンスキルのアピールになる

パソコンで履歴書を作成すれば、パソコンスキルのアピールにもなります。そのため、パソコンスキルが求められる事務職やエンジニアなどの職種への応募では、手書きよりもパソコンで履歴書を作成するのがおすすめ。ベンチャー、スタートアップ、IT企業や外資企業では、「履歴書はパソコン作成が当り前」と認識されている場合も多いようです。応募先の企業が求めるスキルを確認して、履歴書の作成方法を選択すると良いでしょう。

アプリ作成のメリット

アプリを使用するメリットは、履歴書を買うこともパソコンを使用することもなく、読みやすく見栄えの良い履歴書を作成できることです。そのほか、アプリで履歴書を作成する場合のメリットを確認しましょう。

履歴書を買う必要がない

スマホで履歴書を作成する場合、履歴書を購入する必要はありません。スマホのアプリで必要事項を記入し、自宅のプリンターやコンビニのコピー機などで印刷するだけで済みます。複数の企業に応募している方は、履歴書を買う手間や費用を抑えられるでしょう。

見栄えが良くなる

アプリの場合、レイアウトにこだわることができます。手書きの場合、まっすぐ書けなかったり、字が崩れてしまったりすることもあるでしょう。しかし、アプリで記入した文字は均一で、フォントや文字のサイズを調整できます。誤字脱字があったとしてもすぐに修正でき、きれいな履歴書を作成することが可能です。

何度も書く必要がない

アプリによっては、入力した基本情報や志望動機、自己PRなどを保存できます。そのため、履歴書を複数用意する場合、一度記入した情報をそのまま引用することが可能です。基本情報や学歴・職歴、資格などを書く手間が省け、履歴書の作成が非常に楽になるでしょう。多くの企業を受ける予定の方は、アプリの使用をおすすめします。

迷ったら手書きが無難

履歴書の書き方に迷った場合は手書きにするのが無難です。作成方法にもそれぞれの良さがありますが、履歴書は手書きが常識と考える採用担当者も多くいます。判断に迷ったときは手書きを選ぶのが賢明です。

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履歴書作成の基本マナー

新卒の履歴書作成には欠かせない基本マナーがあります。手書きとパソコンのどちらで作成する場合にも共通するマナーなので、しっかり把握しておきましょう。

JIS規格の履歴書を使う

JIS規格とは「Japanese Industrial Standards」の略で、日本で定められている履歴書の工業規格です。簡単にいうと「全国で統一されている履歴書のフォーマット」で、日本においてもっともスタンダードな履歴書のことを指します。自由記入欄が、「志望の動機、特技、好きな学科、アピールポイントなど」と1つの枠になっているのが特徴。履歴書を書き慣れていない方でも書きやすいでしょう。企業から特にフォーマットの指定がない場合は、JIS規格の履歴書を使うことをおすすめします。

空欄を作らない

履歴書の項目はすべて埋めるのが基本です。自分のことを企業に知ってもらいアピールにつなげるためにも、埋められる欄にはすべて記入しましょう。とはいえ、書くことがない項目を無理に埋める必要はありません。どうしても空欄となってしまう項目には「特になし」と記入し、採用担当者に記入漏れと判断されないようにしましょう。

年号を統一する

履歴書の年月は西暦・和暦のどちらで記載しても良いですが、履歴書全体で統一するのがマナーです。提出日の日付や入学・卒業年、資格を取得した年の表記は、西暦と和暦のいずれかに統一しましょう。

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手書きで履歴書作成するときの4つのポイント

手書きの場合は、適切な履歴書用紙と筆記具を選び、一文字ずつ丁寧に書くことがポイントです。この項では、手書きで履歴書を作成する際に大切な4つのポイントを解説します。

1.丁寧に書く

履歴書に書く文字は丁寧に書いたことが伝わるように心掛けましょう。達筆ではなくても、「。」など句読点まで一文字一文字丁寧に記入し、誤字脱字に注意することが大切です。筆圧の強い字からは、応募者の思いの強さを感じます。急いで書いたのがすぐ分かるような走り書きの文字で書かれていると、「雑」な印象を与えてしまうかもしれません。

2.黒色のボールペンで書く

履歴書の記入には、細過ぎず太過ぎない0.5~0.7mmの黒色のボールペンがおすすめです。鉛筆や消えるタイプのインクは、摩擦で文字が薄れてしまったり、改ざんを疑われたりする可能性があるため使用は避けましょう。
インクの種類は、水性・油性のどちらでもOK。水性インクは「ひっかかりがなくスラスラ書けるがにじみやすい」、油性インクは「速乾性がありにじみにくいがダマになりやすい」という性質があります。最近では、水性・油性両方の良さを合わせ持ったゲルインクボールペンの種類も豊富なので、文具店で試し書きをして自分に合うものを選びましょう。

3.修正液は使用しない

書き間違えたときは、修正液や修正テープを使用せずに、最初から書き直すのが基本です。事前に下書きを1枚作成しておき、それを見ながら清書することで書き間違いを防げるでしょう。

4.大学オリジナルの履歴書がおすすめ

手書きの場合、大学オリジナルの履歴書があるのなら、それを使いましょう。大学指定の履歴書は、職歴のない学生がアピールしやすいように、自己PR欄や志望動機欄のスペースを広くとってあるのが特徴です。サークルやアルバイト、ゼミ活動などの在学中の経験を伝えやすく、採用担当者の印象に残る履歴書が作成できます。大学オリジナルの履歴書は、学内の売店やキャリアセンターなどで購入しましょう。

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履歴書をパソコンで作成するときの4つのポイント

パソコンで履歴書を作成するときは、フォーマットを活用して、フォントの種類や大きさ、印刷する用紙に気を配るのがポイントです。また、証明写真の取り扱いにも注意が必要。以下のポイントを押さえ、きれいで見やすい履歴書を作成しましょう。

1.フォーマットを活用する

パソコンで履歴書を作成するときは、自分で最初から枠組みを作っても良いですが、フォーマットを利用すると作成時間を短縮できます。Web上で検索すれば、新卒向けや転職者向けなどさまざまなフォーマットが見つかるはずです。職歴が浅い新卒は、志望動機や自己PR欄のスペースが広い履歴書を選びましょう。

Canva」という無料のデザインツールには、履歴書のフォーマットがいくつもあり、それらを使った履歴書をサービス内で作成することが可能です。フォーマットを使用して履歴書を作成したい方はぜひ参考にしてください。

2.フォントの種類と大きさを揃える

フォントは履歴書全体で明朝体に統一し、大きさは10.5ptもしくは11ptに揃えると読みやすくなります。また、「担当者の目につくように、重要箇所は赤文字を使おう」と考える学生もいるかもしれませんが、履歴書はすべて黒文字で記載するのがマナーです。

3.適切な紙に印刷する

パソコンで作成した履歴書は、履歴書専用の用紙や上質紙に印刷しましょう。履歴書を通常のコピー用紙に印刷すると、紙が薄くペラペラで印象を下げてしまう可能性があります。家電量販店や文房具店に行くと、多種多様な用紙が揃っているので、履歴書に最適な用紙を選ぶようにしましょう。

4.証明写真は別で添付する

証明写真は、手書きの履歴書と同様に、指定されたサイズに切ったものを貼り付けます。パソコンで作成した履歴書をメール送付する場合は、証明写真を履歴書に画像挿入したうえで履歴書のデータファイルを作り、メールに添付して送るのが一般的です。

印刷時の注意

印刷/PDFデータ化した時に、最後のほうが文字が枠に収まりきらず消えてしまうことがあります。
たとえば、Excelのフォーマットを利用して履歴書を作った場合、用紙や余白の設定によっては印刷時に一部が中途半端に切れてしまう恐れも。必ず印刷後に、最後の一文字まできちんと印字されているか、体裁が乱れている部分がないかチェックしましょう。
もし、期待通りの結果が表示されない場合には、用紙のサイズや余白、行間・字間などの設定を見直してみてください。

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履歴書をアプリで作成するときの4つのポイント

アプリを使ってスマホで履歴書を作成するときは、書きやすいレイアウトがあり、簡単に印刷できるものを選びましょう。以下では、アプリを使って履歴書を作成するときのポイントを解説します。

書きやすいフォーマットを選ぶ

アプリで履歴書を作成するときは、豊富なフォーマットやレイアウト、サイズのなかから自分に合ったものを選べます。シンプルにまとめたいのならシンプルなものを、志望動機や自己PRをアピールしたいのなら志望動機・自己PR欄が大きいものを選びましょう。テンプレートやレイアウトを確認し、自分に合った履歴書を見つけることがポイントです。

誤字脱字を確認する

アプリで履歴書を作成する際は、一行書くごとにしっかり確認することを忘れないよう心掛けましょう。「アプリは入力が簡単」という理由から、見落としてしまいがちなのが誤字脱字です。スマホで入力していると、漢字変換や予測変換などで漢字を調べる時間を短縮できる一方、変換ミスをしてしまうことも。履歴書の誤字脱字はマイナス評価につながってしまう可能性もあるので、細心の注意が必要です。

文章を登録できるものを選ぶ

アプリによっては記入した情報を登録し、次の履歴書にそのまま記載できます。ただし、基本情報や学歴はそのまま記載しても問題ありませんが、志望動機や自己PR、資格などは企業ごとに変えなくてはなりません。ほかの企業に応募するための志望動機のまま履歴書を送ってしまうと、当然採用されることはないでしょう。かといって、どの企業で通用するような志望動機では、使いまわしていると採用担当者にすぐ気づかれてしまいます。志望動機や自己PRは、企業ごとに書き分けるようにしましょう。

簡単に印刷できるものを使う

自宅のプリンターやコンビニのコピー機で簡単にプリントできる履歴書作成アプリを使用しましょう。印刷するサイズはA4やB5が基本で、どちらを使用しても問題ありませんが、記入する内容が多い場合はA4、シンプルにまとめたい場合はB5がおすすめです。A3サイズの印刷が家でできない場合は、コンビニを利用すると良いでしょう。

 

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履歴書の基本情報の書き方

ここでは、住所や氏名などの基本情報の書き方を解説します。各項目の書き方をしっかりと確認しておきましょう。

日付

提出する日付、または前日の日付を記載します。郵送する場合は投函する日付を記載しましょう

氏名

履歴書のなかで一番大きい文字で書きます。読みやすくなるように、姓と名の間に1文字分程度の空白を開けましょう。ふりがなは、履歴書にひらがなで「ふりがな」と記載がある場合はひらがなで書き、カタカナで「フリガナ」と記載がある場合はカタカナで書きます。

生年月日

履歴書全体で和暦・西暦を統一するように気をつけましょう。年齢の欄がある場合は、提出時または送付時点の年齢を記載します。

住所

省略せずに都道府県名から記載します。マンション名やアパート名、ふりがなも忘れずに記載しましょう。住所が長く1行で収まらない場合は、2行目にマンション名を書き出すとバランスが良くなります。

連絡先

固定電話や携帯電話など、日中つながりやすい連絡先を記載します。自宅に固定電話がなければ、携帯電話のみの記載で問題ありません。メールアドレスは、遊び心がなくシンプルで、採用担当者に見られても恥ずかしくない文字列にします。大学で付与されるているものがあれば、そちらを使用しても良いでしょう。また、英語のo(オー)と数字の0(ゼロ)など、見間違えやすい文字はしっかりと差をつけて記載します。

証明写真

証明写真欄がある履歴書には、指定の大きさの写真を貼り付けましょう。証明写真のサイズは、縦4cm×横3cmが一般的。就活用の証明写真は、フォトスタジオで撮影するのがおすすめです。証明写真機(スピード写真)と比べると高額ですが、表情や身だしなみをプロにアドバイスしてもらえるため企業に良い印象を与える写真を撮影してもらえます。また、スタジオによっては写真のデータをもらえるので、焼き増しが必要になったときにも便利です。

 

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履歴書の学歴・職歴の書き方

「学歴」の書き方のポイントや「職歴」の書き方について説明します。学校名などの書き慣れた文字は、うっかり書き間違えてしまうことも多いもの。書いたあとに、一文字ずつ確実に見直すことをおすすめします。

「学歴」の書き方の3つのポイント

学歴欄の一行目、中央部分に「学歴」と記載し、二行目から学歴を書いていきます。書く際は、以下のポイントに注意しましょう。

学歴は中学卒業から書く

新卒の就活では、義務教育以降の学歴を記載します。中学卒業が最終学歴の場合には、中学卒業を記載しましょう。小学校以前の学歴を記載する必要はありません。

学校名は省略せずに書く

学校名は省略せずに記載しましょう。高校であれば、「××県立△△高等学校普通科」というように、コース名まで記入します。

大学は「卒業見込み」を書く

大学名も省略せず、専攻学科まで記載します。新卒の場合、大学を卒業する見込みであることを示す「卒業見込み」も忘れずに記載しましょう。

職歴は「なし」でOK

学歴を書いた最終行から一行空けた行の中央に「職歴」と記載し、次の行に左寄せで「なし」と記載します。さらにその次の行に、右寄せで「以上」と記載し、学歴・職歴の欄は完成です。

<学歴・職歴欄の書き方例>

学歴

平成×年3月 東京都渋谷区立△△中学校 卒業
平成×年4月 東京都立△△高等学校□□科 入学
平成×年3月 東京都立△△高等学校□□科 卒業
平成×年4月 △△大学□□部××学科 入学
令和×年3月 △△大学□□部××学科 卒業見込み

職歴

なし

以上

 

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履歴書の免許・資格の書き方

免許・資格は、2級以上のものや企業で活かせそうなものを記載しましょう。ここでは、免許・資格の書き方について解説します。

正式名称で書く

免許・資格は取得・合格した順番に、省略せずに正式名称で記載するのが基本です。代表的な資格・免許の略称と正式名称は以下のとおりです。

<資格・免許の略称と正式名称>
・普通自動車免許→普通自動車第一種免許
・英検→実用英語技能検定
・TOEIC→TOEIC公開テスト
・漢検→日本漢字能力検定
・簿記→日本商工会議所簿記検定
・宅建→宅地建物取引士
・秘書検定→秘書技能検定
・MOS→Microsoft Office Specialist

資格は2級以上から記入が基本

履歴書に記入する資格は2級以上からが基本です。ただし、簿記3級のように記入しても有益と判断される資格もあるので、応募先企業に応じて資格を記入しましょう。

仕事に活かせる資格を書く

資格が多くて書き切れないときは、志望企業の業務で活かせそうな資格を優先的に書きましょう。勉強中の資格がある場合は、「△△資格取得に向けて勉強中」と記載することもできます。

 

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履歴書の志望動機の書き方

志望動機は、応募先企業ならではの魅力を理解したうえで、基本的な構成に沿って、適切な文章量にまとめることが大切です。志望動機は、履歴書のなかでも重要な部分。面接の質問の定番でもあります。書き方のコツを押さえて、採用担当者の印象に残る志望動機を作成しましょう。

企業ならではの魅力を理解する

志望動機を書く前に、企業研究を念入りに行い、応募先企業ならではの魅力を把握しておきましょう。ほかの企業、ほかの職種でも通用するような志望動機では、採用担当者の心に響きません。企業のどこに惹かれて志望したのかを明確に伝えることが重要です。

基本的な構成に沿って伝える

志望動機は、基本的な構成に沿って伝えると、内容を理解してもらいやすくなります。以下に志望動機の基本的な構成を説明しました。

冒頭の結論で企業の魅力を簡潔に述べる

冒頭で結論を簡潔かつ明確に述べると、そのあとの内容が伝わりやすくなります。「貴社の△△に魅力を感じて志望しました」というようにシンプルな文章で伝えることを意識しましょう。

魅力を感じる根拠を具体的に述べる

結論のあとにはその理由や根拠を述べます。根拠には、具体的なエピソードを用いると説得力が増すのでおすすめです。

入社後のビジョンを述べる

最後に、企業にどのように貢献していきたいかを述べましょう。入社後のポジティブなビジョンを伝えることで、やる気や熱意をアピールできます。

文章量を調整する

文章量は項目の大きさに合わせて調整しましょう。伝えたいことがたくさんあるからといって、枠内に小さい文字でびっしり書くと、読みにくくなり「読む側への配慮に欠けている」というマイナスな印象を与えてしまう可能性もあります。

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履歴書の自己PRの書き方

自己PRは、自分のスキルや経験をアピールし、それを企業にどう貢献できるのかを伝える項目。志望動機と並び、履歴書のなかで企業が重要視する部分です。面接でも質問されることも多く、履歴書に書く内容を考える時点から面接のことも想定することをおすすめします。以下で、効果的な自己PRの書き方のコツを確認しましょう。

企業が求める人物像を理解する

自己PRを作成する前に企業研究を念入りに行い、企業が求める人物像を理解しておきましょう。自分の強みのなかから、企業に合うものを選びアピールすることで、「自社にマッチする人材」と評価してもらえるでしょう。

アピールする強みは1つに絞る

アピールする強みは多くて2つ、できれば1つに絞りましょう。志望度が高い企業ほど、あれもこれもとアピールしたくなるものです。しかし、強みが多いと要点がぼやけてしまう恐れがあります。企業が求める人物像を把握し、効果的だと思える強みを伝えましょう。

基本的な構成に沿って伝える

自己PRでも基本的な構成に沿って伝えることは大切です。以下の流れを確認しておきましょう。

冒頭で自分の強みを簡潔に述べる

冒頭は「自分の強みは△△です」のように結論を端的に伝えましょう。冒頭で結論から伝えるのは、志望動機と同様。ビジネスシーンでも活用できる構成の基本です。

強みの根拠となる具体的なエピソードを伝える

強みとしてアピールする根拠を、エピソードとともに述べます。強みを活かして大学生活のなかで取り組んだ内容や経験と、そこから得た学び、スキルを具体的に伝えると良いでしょう。成果がある場合は数値や客観的な評価も加えると、より説得力のある内容になります。

企業で強みをどう活かしたいかと伝える

最後に自分の強みを企業でどう活かしたいかを伝えます。ただ自分の強みを論じるだけでは、入社への意欲や採用するメリットが採用担当者には伝わりません。自分の強みや経験を活かして、企業にどう貢献したいと考えているかを明確に伝えることが大切です。

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履歴書のそのほかの項目の書き方

履歴書の「趣味・特技」や「通勤時間」、「本人希望欄」にも、書く際に注意すべきポイントがあります。ここでは、それぞれの書き方のポイントについて解説しました。

「趣味・特技」は仕事に役立つものがベター

「趣味・特技」の欄には、仕事に役立つあるいは関連するものを記載するのがおすすめです。たとえば、外回りが多い営業であれば、体力のアピールにもつながる「登山」を趣味や特技として書くのも良いでしょう。記入欄にゆとりがある場合は、「趣味:登山」と名詞だけで終わらずに、プラスアルファの説明を加えるのがおすすめです。「趣味:登山 小学校から父親と毎月登山しており、体力に自信があります」と具体的に記載すると、人柄や強みが伝わりやすくなります。

「通勤時間」は5分単位で書く

自宅の玄関から志望企業まで、ドアtoドアの最短の片道時間を5分単位で記載します。その際、徒歩や自転車、バス、電車、自家用車などの通勤手段も一緒に伝えましょう。ただし、配属先が未定の場合はこの項目に限って空欄でも問題ありません。

「本人希望欄」には応募職種や連絡可能時間帯を書く

本人希望欄には、募集職種が複数ある場合に自分が応募する職種を記載したり、企業からの連絡を受けられる時間帯を記載したりします。本人希望欄とはいえ、希望勤務地や希望勤務時間の条件を指定すると、書類選考で不利になる可能性があるためおすすめできません。働くうえでどうしても譲れない条件に限って、事情も添えて記載しましょう。

<本人希望欄の記入例>
・特に記載することがない場合→「貴社規定に従います」
・応募職種を記入する場合→「営業職を希望いたします」
・連絡可能な時間帯を伝える場合→「土日はアルバイトがあるため、平日16時以降にご連絡いただけると幸いに存じます」
・譲れない条件がある場合→「父親の介護のため、自宅から通勤できる◯◯県内での勤務を希望いたします」

健康状態は業務に影響があれば書く

業務上問題なければ健康状態欄には「良好」と記載します。持病があり、公休日以外に通院などで欠勤や遅刻が発生する場合は、その旨を明記しておきましょう。持病があっても、勤怠面で問題なく業務できる場合には「良好」と書きます。

<健康状態の記入例>
「業務上差し支えありませんが、持病の定期検査のため半年に一度平日にお休みをいただきたいです」


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履歴書を企業に提出する3つの方法と注意点

履歴書を企業に提出する方法は「面接で持参」「郵送」「メール送付」の3種類。こちらでは、方法ごとのマナーや注意点について3つご紹介します。

1.面接に持参する場合

面接時に履歴書を持参する場合は、履歴書が折れたり汚れたりしないように注意することや、渡し方のマナーに気を配ることが必要です。面接に履歴書を持参する場合の注意点やマナーを説明していきます。

履歴書をクリアファイルに挟んで封筒に入れる

履歴書を面接で採用担当者に直接渡す場合は、クリアファイルに挟んだ状態で封筒に入れて持参します。持参するときに履歴書が汚れていたり折れたりしていると、それだけでマイナスの印象を与えてしまう可能性もあるので注意しましょう。

封筒に宛名は不要

面接で採用担当者に履歴書を手渡しする場合は、封筒に宛名を書く必要はありません。郵送では、送り先を明記する必要がありますが、面接で履歴書を手渡しする場合は、採用担当者と応募者の直接のやり取りとなるため、封筒に宛名の記入は不要です。

履歴書は封筒から出して渡す

履歴書を採用担当者に渡すときは、履歴書を挟んだクリアファイルを封筒から出し、封筒の上にクリアファイルを重ねた状態にして両手で渡します。採用担当者がすぐに読める向きにして手渡すこともポイントです。このとき、「履歴書を持参いたしました。本日は、よろしくお願いいたします」と一言添えると礼儀正しさや謙虚な姿勢をアピールできます。
また、企業の受付や企業説明会のスタッフなど、採用担当者以外の人に履歴書を渡す場合は、中身を出さずに封筒のまま渡すようにしましょう。

2.郵送の場合

郵送の場合は、送付状を添え、履歴書に折り目がつかないように定形外の封筒に入れて確実に期限内に届くように送付しましょう。以下で、注意点や封筒の宛名の書き方を解説します。

確実に期限内に届くように送る

履歴書の到着期限が決められている場合は、確実に期限内に届くように送りましょう。送る際には、切手が料金不足とならないように事前に調べておくか、郵便局の窓口で出すのがおすすめです。受け取りのサインが必要な書留やレターパックは採用担当者の負担となるためNG。期限まで日がないというときは、速達を利用すると良いでしょう。

履歴書は二つ折りがマナー

市販の履歴書は、見開きのサイズがA3またはB4の用紙を二つ折りにして、A4、A5サイズになっているものがほとんど。パソコンで作成する場合も、市販の履歴書の用紙サイズに合わせてプリントアウトしたうえで二つ折りにするのが基本となり、それ以上は折らないのがマナーです。

A4サイズ2枚での提出は避けるのが無難

家庭用プリンターはA4サイズまでしか対応していない場合が多いものの、パソコンで作成した履歴書をA4サイズの用紙2枚に分けて印刷するのは避けるのが無難です。用紙の枚数が増えることで、採用担当者の管理上の手間が増えてしまいます。面倒でも、コンビニエンスストアのコピー機などを利用して市販の履歴書と同じA3の用紙サイズ1枚に印刷し、二つ折りの形で送りましょう。

送付状を同封する

履歴書を郵送するときは、送付状を同封するのが一般的。送付状は、基本的なビジネス文書のマナーに沿って、「日付」「宛名」「自分の連絡先」「氏名」「大学名・学部・学科」「前文」「応募の経緯」「志望動機・自己PR」「面接の申し込み」「結語」「同封書類の一覧」といった流れで作成します。

定形外の白い封筒を使う

履歴書は、角2サイズの白い封筒に入れるのが一般的です。手渡しではなく郵送の際も、折れたり汚れたりするのを防ぐため、クリアファイルに挟んで封筒に入れると、丁寧な印象になります。

封筒の宛名

住所は都道府県から正確に記入し(株)などの略字を使わないようにしましょう。また、宛名は、送付先が部署の場合は「△△部 御中」と書きます。送付先が採用担当者で、名前が分かる場合は「△△部 ××様」「採用御担当 ××様」、名前が分からない場合は「採用御担当者様」と書くのが一般的です。「御中」と「様」は併用しない、という点に注意しましょう。
宛先を書き終えたら、封筒の表面左下に「履歴書在中」または「応募書類在中」と赤字で記入します。最後に、封筒の裏面に自分の郵便番号と住所、氏名を記入。新卒の就活生は大学名と学部・学科も書くと良いでしょう。

メールで郵送連絡をする

履歴書を送付後、応募先企業へのメールが可能であれば、郵送報告のメールをしましょう。特に、履歴書を郵送するよう企業からメールで依頼があった場合は、送付依頼メールに返信するかたちで、郵送報告をするのがマナーです。

3.メール送付の場合

履歴書をメールで送付する場合は、簡単な挨拶や入社意欲を記載したメールに、履歴書のデータファイルを添付して送ります。近年は、企業から履歴書をメールで送るように依頼されることが増えているようです。メール送付の際に欠かせないポイントについて確認しておきましょう。

メールで履歴書など書類を添付して提出する際のメール例文

株式会社××
人事部 ▲▲様

お世話になっております。
(苗字 名前)と申します。

先日ご依頼頂きました履歴書をお送りいたします。
恐れ入りますが、添付ファイルをご確認頂けますでしょうか。

お忙しい中恐縮ですが、
ご査収の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

---------------------
苗字 名前
〒000‐0000
□□県□□市□□0‐0‐0(自宅住所)
電話:090-0000-0000 
メールアドレス:myoji_namae@×××××.ne.jp
----------------------

履歴書はPDFに変換して送る

パソコンから、作成した履歴書データファイルを送る場合は、PDF形式に変換してからメールに添付するのが一般的です。PDF形式は、文字化けや第三者による改変の心配がないため、履歴書のメール送付に最適な形式といえるでしょう。また、レイアウトを保ったままプリントアウトすることも可能なため、採用担当者の手間を省くこともできます。WordやExcelなどで作成した履歴書のファイルを、PDF形式に変換する手順は以下のとおりです。

<履歴書ファイルをPDFに変換する方法>
(1)Word(またはExcel)で履歴書のデータファイルを開き、左上部にある「ファイル」をクリックする
(2)「名前を付けて保存」を選択する
(3)「ファイルの種類」を「PDF」に変更する
(4)ファイル名を「日付_履歴書_氏名.pdf」や「履歴書_名前.pdf」などに変更する

ファイル名には、「日付」「履歴書」「名前」を入れるようにしましょう。大量の応募書類を管理する採用担当者が、ひと目で誰からの何のデータなのかが分かり親切です。

すぐに送る

採用担当者から履歴書をメールで送付するように連絡があったら、すぐに送ることが大切です。送るのが遅れると「仕事が遅い人」と思われ、マイナスの印象を与えてしまうこともあります。履歴書のデータを準備できず、すぐに提出できない場合は、「×月×日までに送付します」という具体的な日にちを先に返信しておき、伝えた日程までに履歴書を送付するようにしましょう。履歴書の準備は時間がかかるものです。焦らないためにも、メール送付用の履歴書のデータを事前に用意しておくことをおすすめします。

企業の就業時間内に送信する

履歴書は、企業の就業時間を確認して送信するようにしましょう。メールはいつでも送れて、いつでも確認できる点が便利ですが、深夜や朝方に送るのは社会人として非常識だと感じる採用担当者もいます。特に就活では、すべての行動が選考の対象になると意識して、メールを送信する時間帯にも配慮すると良いでしょう。

パスワードをかけ2通に分けて送信する

セキュリティが気になる人は、PDF化した履歴書のデータファイルにパスワードをかけ、「履歴書を送付するメール」と「パスワードを送るメール」の2通に分けて送信すると良いでしょう。履歴書にパスワードをかけるのは必須ではありません。しかし、履歴書は個人情報の一つ。パスワードをかけることで慎重な姿勢を見せられるほか、多くの個人情報を取り扱う企業やセキュリティ関連の企業などでは、プラスの評価につながる可能性も考えられます。

本記事の執筆者

飯田有香(いいだ ゆうか)

新卒でレバレジーズ株式会社に入社し、「キャリアチケット」でキャリアカウンセラーをしながら、今までに200人以上の学生の就職先を支援。最近は、YouTubeチャンネル「就活トーク」の企画・出演などをしている。

 

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