履歴書には「中退」をどう書けば良い?正しい記載方法や注意点などを解説

このページのまとめ

  • 履歴書に中退を書く場合は、「中途退学」と正式名称を記載しよう
  • 履歴書での中退の表記法は、学校名や学部のあとに「中途退学」と書くのが一般的
  • 中退だからといって、必ずしも就活に不利になるとは限らない
  • 面接では中退理由を前向きに伝えるのがポイント
  • 留年や浪人期間は履歴書への記載は不要

履歴書に「中退」を書く際のポイントを知りたい方。このコラムでは、「中退」の正しい書き方や注意点、理由を問われた際の対処法などをご紹介します。また、学校を中退したことが選考で不利になるのかも解説。「履歴書の学歴欄で悩んでいる」「面接で中退理由を聞かれたら…」とお悩みの方は、ご一読いただき参考にしてみてください。

 

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履歴書に「中退」を書く際のポイント

履歴書には、正しい情報を載せるのがマナーです。もし、学校を中退している事実があれば、嘘偽りなく学歴欄に記載しましょう。中退理由は、留学や病気、経済的な問題など、やむを得ない事情がある場合には正確に書くことをおすすめします。
しかし、過度にネガティブな印象が残るような理由の場合、履歴書に書くのを控えたほうが無難です。「学校がイヤになったから辞めた」「クラスになじめなかった」「友達が辞めたから」といった根拠のないネガティブな理由による中退は、「入社しても長く勤められるのか」「途中で仕事を放棄するのではないか」など、採用担当者の不安を煽る恐れがあります。

 

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学歴欄の中退の表記方法

「中退」という言葉は略語のため、履歴書には中退ではなく「中途退学」と正しく記載しましょう。学校名と学部、学科名などの後に「中途退学」と記入するのが基本です。
理由を添える際には、学校名の後に中途退学と記入し、その一行下に書きます。項目のスペースに余裕があれば、「学校名」と「中途退学」の間に理由を添えてもよいでしょう。

例)理由を1行下に記載する場合
○年○月 △△大学 社会学部 中途退学
アメリカ留学を通じて語学を学ぶため退学

例)末尾に追記する場合
○年○月 △△大学 経済学部 中途退学(社会人として就職するため)

別の大学に編入したケースでは、期間が空いていない場合には中途退学は明記せず、「転入学」と記入します。期間が空いている場合には、一度中退したことを書き記し、続けて編入学した学校名を記載しましょう。

例)期間が空いていない場合
○年○月 △△大学 法学部 入学
○年○月 △△大学 経済学部 編入学
○年○月 △△大学 経済学部 卒業

例)期間が空いている場合
○年○月 △△大学 法学部 入学
○年○月 △△大学 法学部 中途退学
○年○月 △△大学 経済学部 編入学
○年○月 △△大学 経済学部 卒業

理由は面接時にも聞かれるため、必ずしも履歴書に記載しなければならないわけではありません。理由は書かずに、「中途退学」の文字のみ記載することも可能です。

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「中退」は就活に不利?

中退という理由だけで、就活に不利だとは言い切れないでしょう。学歴とは、あくまでも自身を表す情報の1つに過ぎません。企業にもよりますが、人材の採用は学歴のみではなく、面接を通して応募者の人柄や仕事への姿勢、会社とのマッチ度などを見て決定しています。そのため、中退の事実があったとしても、選考に影響するとは言い難いでしょう。

学歴詐称はしないこと

学校を中退したのに「卒業」と記載するのは、学歴詐称になります。履歴書には偽りなく中退したことを記載し、面接では中退の理由をいかに前向きに伝えるかが重要です。
企業によっては、専門学校卒や大卒などの学歴別に給与の設定が異なるケースもあります。そのまま入社できたとしても、偽りの学歴に対する給与額を受け取っていたとしたら、懲戒解雇になる可能性もあるでしょう。

 

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面接で中退について聞かれたときの対処法

履歴書に中退理由を記載している場合でも、面接時には詳しく聞かれることもあるでしょう。ここで重要なのは、誠実さがアピールできるような理由を伝えることです。
 

前向きな理由を伝えよう

「単位がとれなかった」「学校に興味がなくなった」のように、たとえネガティブな中退理由だったとしても、面接では前向きな理由で退学したことを伝えるのが大切です。単位を落として卒業が難しくなったために中退した場合は、その期間に夢中になっていたアルバイトや趣味の分野を掘り下げてみます。学業よりも専念したくなるほど強い気持ちがあったこと、中退して就職するきっかけになった出来事などを伝えると良いでしょう。
前進する気持ちはポジティブな印象を与えます。目的を叶えるための中退であるならば、自信を持って中途退学の理由を述べましょう。また、病気や介護など、やむを得ない事情で中退することになった場合でも、自分にとっては人生の転機でもあります。退学した理由に目を向けるのではなく、その後に考えたことや学んだこと、行動したことなど、その期間にあった出来事が重要です。
 

納得できる理由を述べよう

履歴書に理由を記載していない場合も、簡単な理由を追記している場合であっても、きちんとした中退理由を伝える必要があります。面接で理由を聞かれた際には、正直に伝えましょう。
口頭で伝えれば、表情や話し方から面接官にとって納得のいく回答がしやすくなります。注意点は、話が長くなり過ぎないこと。中退理由は正直に答えた方が良いですが、「ネガティブな内容になるのでは…」と心配になり、長々と話してしまわないように注意しましょう。話が延々続くと、面接官も「何か隠しているのではないか」と怪しんでしまう原因になってしまいます。

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留年や浪人経験は記載する?

留年や浪人の時期については、履歴書への記載は不要です。卒業と入学の年を見ればひと目で分かるので、あえて書く必要はないでしょう。浪人経験については、入学までの期間が大きく空いてしまうため、予備校の名前を記入するべきか悩む人も多いようです。しかし、予備校は国や自治体の許可を受けて運営している正規の教育機関ではないため、学歴として記載できません。
家庭の事情や病気など、やむを得ない事情による場合には、学歴欄ではなく備考欄に書きましょう。
また、備考欄に記載していなくても、面接で留年や浪人の期間について尋ねられる場合もあります。留年は特に具体的な理由を聞かれることがあるため、面接官が納得のいく答えを準備しておきましょう。学歴について質問された際には、ありのままに事実を伝えることが重要です。

 

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