就活のグループディスカッションで頻出するテーマとは?対策法も解説!

このページのまとめ

  • 就活におけるグループディスカッションとは、テーマをグループ内で議論する選考方法
  • 企業側は就活生の立ち振舞いや意見から能力を見極め、評価ポイントとする
  • グループディスカッションで頻出するテーマを理解し対策することで高評価に繋がる
  • 主なテーマは「課題解決型」「選択肢型」「討論型」「自由発想型」
  • 「社会情勢」「事業内容」「価値観」「就活」などがテーマとして頻出する

就活生がディスカッションをする様子

就活のグループディスカッションで、企業からの高評価を狙っている方も多いのではないでしょうか。グループディスカッションを制するには、頻出するテーマを押さえ、対策法を知っておく必要があるでしょう。このコラムでは、グループディスカッションの頻出テーマやその対策法、攻略の秘訣を詳しくご紹介します。現在グループディスカッションを控えている就活生の方は、コラムを読んで採用担当者の好印象を狙いましょう。

 

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グループディスカッションとは

グループディスカッションとは、就活生が集まり、グループごとに与えられたテーマを議論し合う選考方法です。採用担当者は一人ひとりの学生の立ち振舞いを観察し、企業ニーズをふまえた評価を行います。

企業がグループディスカッションをする理由

効率が良い

企業がグループディスカッションを実施する理由は、まず効率が良いからです。一度にたくさんの就活生を見て評価できるグループディスカッションは、企業にとって効率よく選考を進められる採用方法として頻繁に活用されています。

学生の本質を見抜ける

グループディスカッションでは、ときに意見が割れ、グループ内でぶつかり合うこともあります。そんなときこそ、学生の本質や素顔が垣間見られるでしょう。そのため、面接で企業ニーズに合わせ演出された姿でなく、リアルな学生の姿を見られる手段として、グループディスカッションを実施する企業も多いようです。

就活生の適性を短時間で判断できる

また、グループディスカッションでは「思考力」「傾聴力」「言語化能力」など、学生からさまざまな能力を引き出し、短時間で適性を知ることができます。一つひとつの発言や行動が採用に関わるので、相手からどう見られるか意識し、慎重に臨むことが大切でしょう。

グループディスカッションで企業が評価するポイント

企業側は、グループディスカッションを通して学生の持つ能力を見極めているとお伝えしました。それでは、どのような能力を見られているのでしょう。下記、グループディスカッションで企業が重視する主な能力をまとめました。

・論理性…ロジカルな思考で冷静に物事を考えられるか
・状況把握能力…状況に合わせ臨機応変に対応できるか
・創造性…独自の視点でクリエイティブな発想ができるか
・積極性…自ら積極的に考え提案し、議論に参加していけるか
・協調性…他学生の話に傾聴し、うまく協力して進めることができるか
・価値観…物事をするにあたってどのような価値観を大切にしているか

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グループディスカッションの進め方と役割

ここでは、グループディスカッションの基本的な進め方と役割について詳しく見ていきましょう。

グループディスカッションの流れ

まずはグループディスカッションの大まかな流れを説明します。

1.目標の設定

まずは出された課題に対し、どのような目標を設定し議論していくか定めます。このとき、グループ内で複数の意見が出る可能性もありますが、自分の意見を押し通すのではなく、あくまで「課題を解決させるための目標」ということを忘れないよう注意しましょう。

2.解決策の検証

次に、設定した目標を達成し解決させるために必要なアイデアを出し、検証していきます。自分が発言する際は、それが目標を達成させるにふさわしい意見である理由を論理的に述べるよう意識しましょう。統計やデータなどの根拠を示すことで、個人的な意見でないことを証明でき、納得してもらいやすくなります。

3.結論出し

グループ内で出たアイデアをまとめ、最終的な結論を出します。一人ひとりの意見を客観的に聞いたうえで、一番目標が達成できるであろうアイデアを冷静に選びましょう。

4.最終発表

グループディスカッションでは、最終的な結論を発表する場が設けられるのが一般的。グループ内の代表者が発表する場合が多いので、企業へのアピールのため、積極的にチャレンジすることをおすすめします。ただし、発表者への立候補がグループ内で複数出た場合は、言い争うのではなく、話し合いで平和的に決めましょう。

グループディスカッションの役割

次に、グループディスカッションの主な役割について解説します。

リーダー

リーダーは、グループ全員の意見に耳を傾け、全員が納得できる結論を導くまとめ役です。目標達成のためチームを引っ張るリーダーシップに加え、積極的な人、受け身な人関わらず全員と円滑なコミュニケーションを取る協調性が求められます。採用担当者の目にとまりやすい目立つポジションではありますが、その反面、独りよがりな態度を取ってしまった場合も目立ちやすく、マイナス評価に繋がるリスクも大きいです。高評価を得るためには、メンバーへの配慮を忘れず、明確な目標意識を持った発言・行動を意識しましょう。

タイムキーパー

タイムキーパーは、議論の時間を管理し、状況に合わせ無駄のない時間配分を考える役割です。グループディスカッションでは、時間内に結論を出していく力が求められます。目標達成から遠ざかるような議論に時間を費やしてしまうと、それだけ満足な結果を得られなくなるので、タイムキーパーの役割は非常に重要だといえるでしょう。

書記

書記は、議論で出た意見を紙にまとめ、全員が論点を振り返りやすくする役割を担っています。出された意見やアイデアの共通項を見つけ同類の意見をまとめたり、意見の対立点を簡潔に書き出したり、存在感を発揮できる工夫をしましょう。採用担当者の印象に残すために、単に意見をメモするだけでなく、積極的に発言することも大切です。字をきれいに書くことよりは、どれだけ情報を精査し分かりやすくまとめられるかに重きを置きましょう。

司会

司会は、議論を整理し生産的なものにします。その場を仕切るリーダーとはまた別の役割と考えて良いでしょう。発言していない人に話しを振ったり、議論の欠点や問題点を浮き彫りにしたりして、問題解決に向けたアイデアを引き出していきます。司会を担った際は、自分の意見も持ちつつ、極めて中立的な立場でいることを心がけましょう。グループの全員が満遍なく意見できるよう話しやすい場を作っていくことで、状況把握能力や協調性を評価されます。

役割なし

もちろん、上記のような役割に就けない場合もあるでしょう。しかし、役割がなくても議論に積極的に参加していくことで活躍できます。話し合いが盛り上がるように相槌を打ったり、意見がぶつかり合った際に仲介役にまわって雰囲気を和らげたりと、発言しやすい場を作るために尽力しましょう。役割がなかったとしても、グループの一員である当事者意識を忘れず、積極的に参加することで採用評価の対象となることができます。

グループディスカッションを円滑に進める具体的な対策は、下記の関連記事をご参考にしてください。

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グループディスカッションの主なテーマ4種類

グループディスカッションで活躍するには、出されるテーマを把握しておく必要があります。ここでは、グループディスカッションで出される主な4種類のテーマと、その例をご紹介。ぜひご参考にし、対策してみてください。

課題解決型

課題解決型とは、何らかの課題を与えられ、その課題を解決するための方法や施策をグループで話し合う形のテーマです。この課題では、機転を利かせた発想力や、固定概念に縛られないクリエイティブな思考力が評価されます。
下記、課題解決型のテーマ例をみていきましょう。

・このデパートの売上を2倍に伸ばす施策を考えてください
・世の中からブラック企業を減らすためには具体的に何をしたら良いですか?
・人口減少を食い止めるためにできる施策を考えてましょう
・AIと共存するために必要な人間の能力とは?
・この企業の残業時間を減らすためにできることを考えてください
・自社製品とAIを融合させた新規事業を立ち上げてください
・若者の物欲を高めるような広告を作成してください

選択肢型

選択肢型とは、グループに2つ以上の選択肢を与え、どれを取るか話し合う形式のテーマです。このテーマは、一人ひとりの選択が異なったとしても、必ずグループ内で1つの答えを出さなくてはいけません。そのため、意見がぶつかり合うことがあっても、きちんと「目的」を定め、全員が納得いくよう議論を進めていく必要があります。
下記、選択肢型のテーマ例を確認しましょう。

・「恋人」と「友達」どちらが大切ですか?
・「愛」と「お金」どちらが大切ですか
・採用担当者だったら「明るい人」と「真面目な人」どちらを採りますか
・引っ越すなら「立地」と「家賃」どちらを重視しますか
・もし生まれ変わるなら「男性」「女性」どちらが良いですか
・英語を勉強するなら「文法」と「会話」どちらに重きを置きますか
・朝は「パン派」?「ご飯派」?

討論(二者択一)型

討論(二者択一)型では主に2つの選択肢が出され、グループ内で半数ずつに分かれて討論します。討論型はディベート形式となるため、議論が白熱し意見がぶつかりやすい特徴があるといえるでしょう。感情的になるのは避け、冷静に自分の選択肢について意見し、相手の意見も最後まで聞きましょう。協調性を意識し議論を進めることが大切になります。
以下、討論型のテーマ例です。

・「動画」と「漫画」。これから流行るのはどっち?
・小学生にスマートフォンを持たせるべきか否か
・大学へ行くべきか就職するべきか
・テレビとYouTube。これから衰退してくのはどっち?
・就活のオンライン面接はありか、なしか
・コンビニの無人化はありか、なしか

自由発想型

自由発想型は、正解のないお題について話し合うテーマです。正解がない分、議論の落とし所が難しいという特徴があります。最終的に、グループの全員が納得できる結論を導き出せるよう、意見を出し合う時間に制限を設ける、着地点を明確にするなどして工夫しましょう。
以下、自由発想型のテーマ例をみてみましょう。

・タイムマシンが開発されたらいつの時代に行く?
・人類に「言葉」が与えられた意味とは?
・死後の世界はあると思う?それはどんな世界?
・働くことの意味とは?
・「幸せ」の定義とはなんですか?
・1つだけ願いが叶えられるなら何を願う?
・この企業で新商品を出すならどんな商品が良い?
・今旅行に行けるならどこに行きたい?
・20年後、世界はどうなっていますか?
・スマートフォンに次ぐ次世代の発明品を考えてください

 

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就活で頻出するグループディスカッションのテーマ例

上記で挙げたテーマ例のほかにも、グループディスカッションで頻出するテーマがあります。それは、主に以下の4種類に分けられるでしょう。

社会・政治情勢について

時事ネタやそのときの社会情勢、政治についてのテーマは就活で頻出する内容です。日々新聞やWebサイトでニュースを確認し、時流に合わせた議論ができるように対策しておきましょう。以下、「社会・政治情勢」のテーマ例をご参考にしてください。

・コロナウイルス蔓延の早期終息に必要だったこと
・東京オリンピック時に震災が起きた場合の対策を考えてください
・日本におけるノーベル章受賞者数を増やすためできること
・コンビニ24時間営業廃止の是非
・外国人在留資格「特定技能」の受験者数を増やすためには?

会社の事業について

志望企業の事業に関するテーマも頻出します。企業研究を徹底し、どんなテーマで自分なりの意見を出せるように対策しておきましょう。下記、「会社の事業」についてのテーマ例をあげました。

・自社製品を使った若者向けの新規事業案を考えてください
・自社の新しいキャッチコピーを考えてください
・◯◯(企業の商品名)の売上を伸ばすための施策を考えてください
・◯◯(企業の商品名)がヒットしない理由とは?
・◯◯(企業の商品名)がヒットした理由とは?
・自社CMをつくる際のキャスティングを考えてください

価値観について

その人自身の価値観を問うテーマも頻出します。これは、身近で個人的な内容が多く、考えやすいテーマといえるでしょう。しかし、その分抽象的であることも多く、極めて個人的な内容を論理的に説明して伝える力を身につけておく必要があります。下記の「価値観」についてのテーマ例を参考に、対策してみてください。

・結婚相手に求める条件は?
・住む家の条件は?
・「和食」「洋食」どちらが好き?
・「猫派」?「犬派」?
・宝くじで1億円が当たったら何に使う?
・未来と過去、行くならどっち?
・無人島に1つだけ持っていけるとしたら何を持っていく?

就活について

就活に関するタイムリーなテーマが出されることも多いです。自分自身の就活を振り返りつつも、「就活」という大枠を客観的に捉えた論理的な思考力も求められます。身近なテーマゆえ、自分ごとに捉えすぎ、狭い視野になってしまうリスクがあるので注意しましょう。以下、「就活」についてのテーマ例をご紹介します。

・自分の「就活」を一言で表すなら?
・就活をする意味とは?
・就活にリクルートスーツは必要だと思いますか?
・私服で就活しない理由は?
・学生と社会人のちがいとは?
・第一志望をどのように決めましたか?
・第一志望に求める自分なりの条件とは?
・グループワークのテーマを自分なりに考えてみてください

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グループディスカッションの概要と頻出テーマとは

 

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ユニークなグループディスカッションのテーマ例

なかには、ユニークで一味ちがうテーマを出す企業もあります。ここでは、ユニークなグループディスカッションのテーマ例をご紹介。ぜひ、自分が出された場合を想定して答えやアイデアを考えてみてください。

「空」を知らない人に「空」の説明をしてください

まず、空を知らない人がいるのだろうかという疑問が湧くでしょう。こういうったテーマは、「予想外のお題が出されたときの適応力」「咄嗟の判断力」「固定概念にとらわれない発想力」を問われている場合が多いです。思いもよらない質問だからと固くならず、柔軟に物事を考え、楽しみながら自分なりの方法で説明してみましょう。

好きなアイドルグループのなかから自社の内定を出すなら誰にする?

こういった芸能人関連のテーマは、自分の好きな芸能人の名前を挙げて討論させることにより、学生側の緊張をほぐす企業の狙いがあります。また、自社の内定を出す人物を考えさせることにより、どの程度企業理解ができているのか図る目的もあるでしょう。そのため、単純に芸能人の話で盛り上がるのではなく、企業の風土や展望をふまえたうえで討論を進めることが大切です。

民話「さるかに合戦」で本当に一番賢かったのは誰?

誰もが知る昔話に関連したテーマを出されることがあります。こういったテーマでは、子どもの頃に親しんだ絵本の登場人物やストーリーを、いかにビジネス目線で再構築できるかといった力が問われます。決まった正解のないお題でですが、論理的に考えたうえで自分なりに納得のいく説明ができるよう日頃から練習しておきましょう。

▼参考:ユニークなテーマの出題意図

 

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グループディスカッション攻略の秘訣は「場数」

これまで、グループディスカッションで爪痕を残す対策や、頻出するテーマ例をみていきました。しかし、本当の意味でグループディスカッションに慣れるには、実際に参加して場数を踏む必要があるでしょう。第一志望の企業で高評価を得るために、グループディスカッションに参加できる下記の就活イベントに参加し場数を踏んでみてはいかがでしょうか。

選考会

選考会は、企業が学生を採用する目的で開催する会社説明会です。選考会では、1次選考をかねたグループディスカッションが開催されることが多く、一足先にグループディスカッションを体験できる絶好のチャンスとなります。実際に選考会のグループディスカッションで高評価を得れば、選考を進め内定をもらえるでしょう。そのため、志望度の高い企業の選考会に参加することをおすすめします。

中小規模の合同説明会

中小規模の合同説明会とは、企業数社に対して数十名の就活生が参加する小規模の説明会を指します。グループディスカッションやグループワーク、座談会など、同席した就活生と話し合いながら進めていくイベントが多く、グループディスカッションに慣れるために最適の場といえるでしょう。興味のある企業の説明会には積極的に参加してみることをおすすめします。

 

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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