就活生が知っておくべき業界を紹介!絞り方のコツや方法も解説

このページのまとめ

  • 就活で耳にする業界とは「同じ産業に関わる企業の集まり」のこと
  • 就活での業界は「メーカー」「商社」「金融」など8つに分類できる
  • 就活での志望業界は1つに絞る必要はなく、幅広く興味を持つのも大事

就活生が知っておくべき業界を紹介!絞り方のコツや方法も解説のイメージ

「就活でよく聞く業界ってなに?」「どんな種類があるの?」などと気になる就活生もいるでしょう。業界とは同じ産業に集まる企業のグループを指し、「メーカー」「金融」「マスコミ」などの種類があります。

この記事では、就活で知っておきたい8つの業界を解説。志望業界を探す方法や、絞り方のコツなども紹介しているので、自分に合う企業を見つけるためにも参考にしてください。

志望業界の決め方について相談したい

   
目 次

就活での業界とは?混同しやすい業種や職種との違いも解説

業界とは、同じ産業に関わる企業の集まりのことです。「メーカー」「商社」「小売」などさまざまな業界があり、業界により取り扱う商品やサービスが異なります。

各業界は、独立して活躍しているわけではありません。ほかの業界と連携して商品やサービスを提供するケースが一般的になります。

業種の定義

業種とは、企業が扱う事業の種類です。業界よりも細かく分類され、1つの業界内に複数の業種が存在しています。

たとえば、金融業界は、「銀行業」「保険業」「商品先物取引業」など、複数の業界に分類可能です。1つの企業内でも複数の業種を扱っている場合があるので覚えておきましょう。

業種やその仕事内容については、「就活前に知っておきたい!業種ごとの仕事内容」の記事でも紹介しているので、参考にしてください。

業態の定義

業態とは、「どのように商品を売るか」という営業形態で分けた分類のことです。小売業を例にすると、「スーパーマーケット」「百貨店」「コンビニエンスストア」などが業態に該当します。

職種の定義

職種とは、職務の種類のことです。会社内における、個人の役割や仕事内容を指します。たとえば、次のような職種があるので覚えておきましょう。

・営業
・販売
・企画
・マーケティング
・事務スタッフ
・クリエイティブ
・生産
・製造
・品質管理
・研究
・開発
・設計

同じ職種であっても、企業ごとに仕事内容は異なる場合があります。自分が志望する企業でどのような仕事が行われているかは、事前に確認しておきましょう。

職種については、「自分に適した職種を知ることが就活成功へのセオリー」の記事で詳しく紹介しているので、参考にしてください。

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就活で覚えておきたい8つの業界

就活での業界は、大きくわけて8つに分類できます。それぞれの特徴を解説するので、参考にしてください。

メーカー

メーカーとは、原材料の加工を行い、製品の生産や提供を行う業界です。製造業と呼ばれる場合もあります。主なメーカーには、次のような種類があるのでチェックしておきましょう。

・食品、農林、水産メーカー
・自動車、輸送用機器メーカー
・繊維、化学、薬品、化粧品メーカー
・機械、プラントメーカー
・印刷、事務機器関連メーカー
・精密、医療機器メーカー
・鉄鋼、金属、鉱業メーカー
・建設、住宅、インテリアメーカー
・スポーツ、玩具メーカー

メーカーが製品を製造するまでには、「研究」「企画」「設計」など複数の工程があります。工程を自社ですべて行うか、一部を他社に任せるかは企業によっても異なるので確認しておきましょう。

メーカーについて詳しく知りたい場合は、「メーカーとは?業務内容や主な職種を解説!商社との違いも」の記事も参考にしてください。

商社

商社とは、メーカーから商品を仕入れて、小売に販売を行う業界です。販売した仲介手数料で利益を得ています。

商社には、次の2つがあるので覚えておきましょう。

・総合商社…分野に関係なく商品やサービスを扱う。事業の幅が広い
・専門商社…特定の分野の商品やサービスを扱う。事業が特化している

総合商社はグローバルに活動している企業が多く、就活生からも人気です。国内外の企業への対応が必要となり、語学力やコミュニケーション能力が求められるので覚えておきましょう。

専門商社は特定の分野に特化している点が強みです。それぞれ違いがあるので、事前にチェックして志望動機作成に活かしてください。

商社については、「商社の仕事内容や動向は?基本的な知識から年収まで詳しく解説!」の記事でも紹介しています。

小売

小売とは、メーカーや商社から仕入れた商品を、消費者に販売する業界です。次のような業態に分類できます。

・スーパーマーケット
・コンビニエンスストア
・ドラックストア
・百貨店
・専門店

近年では、ECサイトやスマホアプリのように、インターネットを使ったサービスも増加傾向です。小売業界を目指すのであれば、変化する消費者のニーズを察知し、新しいサービスを生み出す姿勢が求められるでしょう。

小売業界については、「「リテール」の意味とは?営業志望の人はチェック必須!」の記事でも紹介しているので参考にしてください。

金融

金融とは、お金を通じて個人や企業と関わり、経済を支える業界です。金融業界は、主に次の5つに分類されます。

・銀行:預金の預かり、資金の融資、為替取引などを行う
・証券:個人や企業に株式や債券、投資信託、不動産投資信託の売買などを行う
・保険:加入者から保険料を集め、不慮のトラブルにあった加入者に保険金を支払う
・信販(クレジット):預金の受け入れはせず、融資や与信保証を行う
・リース:設備を必要とする企業にレンタルし、リース料を得る

金融業界はお金を扱う業界のため、誠実で信用できる人柄や、専門的な知識を求められます。「銀行の業務内容を知ってる?就活前に知りたい金融業界の知識」の記事もぜひ参考にしてください。

サービス・インフラ

サービス・インフラとは、個人や企業にサービスの提供を行い、利益を得る業界です。次のような業種に分類されます。

・不動産
・鉄道、航空、運輸、物流
・電力、ガス、エネルギー
・フードサービス
・ホテル、旅行
・医療、福祉
・アミューズメント、レジャー
・コンサルティング、調査
・人材サービス
・教育

扱っているサービスは、大きくわけて「作ったものを提供する」「情報を提供する」「快適な環境を提供する」の3つに分類可能です。近年は時代の変化に合わせて新しいサービスがうまれ続けており、消費者のニーズを読み取る視点が求められます。

サービス・インフラ業界については、「職種や業種、今後の動向は?サービス業界の概要を知ろう」の記事で解説しています。幅広い分類があるので、あなたがどの分野に興味があるのかチェックしておくといいでしょう。

マスコミ(マスコミュニケーション)

マスコミ業界とは、多種多様な情報を人々に提供する業界です。マスコミは次の3つに分類されます。

・放送:主に電波を通じて情報を発信する
・出版:書籍や雑誌などを作り、情報を発信する
・広告:広告を企画・制作し、広告主に代わってテレビやラジオ、新聞などに出稿する

マスコミ業界は、最新の情報を伝える必要があり、業務が不規則な傾向にあります。また、情報が人々を扇動する恐れもあるため、自律心を持った発信が求められるでしょう。

ソフトウェア・通信

ソフトウェア・通信業界は、情報の伝達や処理に関するサービスを提供する業界です。一般的には、次の3つに分類されます。

・ソフトウェア:システムなどの開発、販売を行う
・インターネット:インターネットを活用したサービスやコンテンツを提供する
・通信:通信機器をつなぐための回線や機器本体の開発と提供を行う

多くの企業がITを活用しており、ソフトウェア・通信業界の需要は高まっている状況です。また、技術の進歩が早い業界になるので、常に新しい知識と技術を学ぶ姿勢が求められます。

IT業界を志望するあなたに向けて、「IT業界の志望動機のコツは?特徴や求める人物像から効果的な書き方を解説」の記事で志望動機のコツを解説しています。業界ごとに評価ポイントは違うので、確認しておきましょう。

官公庁・公社・団体

官公庁・公社・団体は、利益ではなく公益を追求し、民間ではできない公的な事業を行う業界です。

官公庁には、「国や地方公共団体の役所」「警察」「日本銀行」などが含まれます。公社、団体には、「公立学校」「病院」「農協」「社団法人」などが含まれるので覚えておきましょう。

また、官公庁の内定を目指す場合、公務員試験の合格が採用の条件となります。一般企業の就活と並行して準備が必要なので、スケジュール管理を行うようにしましょう。

公務員試験合格を目指す方に向けて、「公務員試験に受かるには、どのくらいの勉強時間が必要?」の記事で勉強の目安を紹介しています。就活が本格化する前から、準備をしておくといいでしょう。

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就活生が業界について調べるメリット

就活生が業界について調べておくと、「志望業界の選択肢が増える」「エントリーシートや履歴書作成に役立つ」などのメリットがあります。

ここでは、業界について調べるメリットを3つ解説するので、参考にしてください。

志望する業界の選択肢が増える

業界について詳しく調べれば、志望業界が増えるメリットがあります。豊富な選択肢から自分に合う業界を選びやすくなるでしょう。

業界についてあまり知らなかった場合、現時点で自分の知っている業界だけを選びがちです。適性を考えずに応募した結果、入社後に「自分には合わなかった」となるケースも出てくるでしょう。

志望業界について調べれば調べるほど、エントリーする業界も企業も選択肢が増えます。エントリーが多ければ、就活がうまくいかなかった場合にも持ち駒を増やせるため、安心して就活を進められるでしょう。

業界同士のつながりがわかる

業界同士のつながりがわかれば、社会がどのように動いているかがわかります。自分の興味のある業界が、どの業界と連携して動いているかも理解できるでしょう。

たとえば、メーカーは製品を作り、小売が製品を販売します。また、商社はメーカーを小売をつなぐ役割をしており、商品の流通には欠かせません。

業界同士のつながりを深く知れば、自分の興味のある業界や企業の理解を深める役に立ちます。詳しく知っておくとほかの就活生との差別化につながり、あなたの入社意欲や熱意をアピールできるでしょう。

エントリーシートの作成に役立つ

業界について知っておくと、エントリーシートの作成に役立ちます。自己PRや志望動機などの文章をより深い内容で書けるからです。

たとえば、自己PRでは自分の強みをどのように仕事に活かすかアピールするのが重要です。業界について詳しく知っておけば、自分の強みがどの場面で活かせるか、より詳細にアピールできます。

志望動機の場合は、他社ではなく志望企業を選んだ理由が大切です。業界について詳しく知っておくと、業界内での志望企業の役割がわかり、他社との違いを明確にしてアピールできるでしょう。

エントリーシートのコツについては、「これだけ読めば、エントリーシートの書き方が全て分かる!」の記事で詳しく解説しています。エントリーシートの書き方に悩んでいるあなたは、参考にしてください。

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就活で志望業界を決める方法

就活で志望業界を決める方法には、「やりたいことから考える」「できることから考える」「職種から決める」の3つがあります。

それぞれの方法について解説するので、業界選びの参考にしてください。

自分が「やりたいこと」から考える

志望業界を決めるために、まずは自分が何をしたいのかを考えてみましょう。目標や将来の夢が明確になっていると、働きたい業界も見つけやすくなります。

「やりたいこと」を探すためには、自己分析を行いましょう。自分について理解しないと、自分にあう業界は選べないので気を付けてください。

自己分析の方法については、「自己分析のやり方は?具体的な方法やメリットについて解説」で紹介しています。就活で必要になる作業なので、まだ自己分析を行っていない場合はすぐに取り組みましょう。

自分が「できること」から考える

自分に何ができるかを考え、業界を選ぶ方法もあります。就活では、「自分ができること」と「企業が求める能力」がマッチした際に、内定が獲得できるからです。

「できること」を探すために、長所を探してみましょう。長所を探す際にも、自己分析がおすすめです。

見つけた長所が「コミュニケーション能力が高い」であれば、サービス業や商社で能力を発揮できるかもしれません。また、「自己管理能力が高い」であれば、お金を扱う金融業界で活躍できる場合もあるでしょう。

企業の多くが求める人物像を提示しているので、自分の長所がどの業界や企業に適しているかで選ぶのもおすすめです。

職種を決めてから業界を選ぶ

業界を決める前に、職種を選ぶ方法もあります。「どのような仕事をしたいか」から考える方が、選びやすい人もいるでしょう。

職種を決めれば、次にどのようなサービスやものを扱いたいかを考えます。業種から選んでも問題ないので、決めやすい方法で選んでみてください。

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就活で志望業界を絞る際の注意点

志望業界の絞り方を間違えると、「エントリーする企業がなくなってしまう」「自分にあわない業界を受け続ける」のように、後々で困る可能性があります。

ここでは、志望業界を絞る際の注意点を3つ紹介するので、参考にしてください。

まずは多くの業界に目を向ける

業界を絞る前に、まずは幅広い業界に注目しましょう。最初から少ない業界に絞ってしまうと、選択肢が少なくなってしまいます。

現時点では興味がない業界でも、まずは調べてみましょう。チェックしてみると、「意外に面白そう」「自分の長所が生かせるかもしれない」などの発見があることも。まずはできるだけ多くの業界に興味をもってみてください。

1つの業界に絞る必要はない

志望業界は1つに絞らず、複数もっていても問題ありません。3つほどあれば、エントリーする企業に困ることはなくなるでしょう。

最初から1つに絞ってしまうと、あとから別の業界を目指す場合に、動き出しが遅くなってしまいます。複数業界の企業にエントリーして、より自分に合う業界を探すのもおすすめです。

大学3年生の3月には決めておく

大学3年生の3月ごろには、志望業界を決めておきましょう。3月にはエントリーが開始され、4月にはエントリーシートの提出も行われます。就活が本格化してから志望業界を決めてしまうと、エントリーしたい企業の募集が終わっているかもしれません。

また、外資系企業やベンチャー企業の場合は、さらにエントリーが早まります。大学3年生の夏にはインターンの締め切り、秋には選考を開始する企業もあるので気を付けてください。

就職活動のスケジュールについては、「就職活動はどうやればいい?スケジュールとあわせて具体的な進め方や対策方法を解説」の記事で紹介しています。早めの準備が肝心なので、余裕をもって動くようにしてください。

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就活で業界研究をする際におすすめのやり方

業界について詳しく知るためには、業界研究が必須です。どのようなやり方があるかを知っておきましょう。

ここでは、「業界本を読む」「合同企業説明会に参加する」など、業界研究に役立つ5つの方法を紹介します。

業界本を読む

業界について知るために、まずは「四季報」や「業界地図」のような業界本を読みましょう。1冊を繰り返し読み、理解を深めるのがおすすめです。

業界本を選ぶ際は、最新情報が載っている新しい本を選ぶようにしましょう。

業界研究セミナーに参加する

業界研究セミナーに参加し、詳しく学ぶのもおすすめです。業界の指定がない場合や、特定の業界に絞って行われる場合もあるので参加前に確認しておきましょう。

業界研究セミナーでは、その業界に属する企業について詳しく学ぶこともできます。どのような企業があるかを知れば、より業界についての理解を深められるでしょう。

業界について知るためには、業界研究セミナーへの参加もおすすめです。業界研究セミナーって何?と思う方に向けて、「業界研究セミナーとは?気になる内容と参加するメリットを解説!」の記事で詳しく紹介しているので参考にしてください。

合同企業説明会に参加する

合同企業説明会では、さまざまな企業の話を聞けます。別の業界や同じ業界内の企業を比較するのにも役立つでしょう。

また、合同企業説明会では、実際に働く社員の方の話を聞けます。Webサイトで調べてもわからなかった内容について、質問してみるのもおすすめです。

合同企業説明会については、「合説ってどんなもの?参加するメリットと有益に過ごすコツ」で詳しく紹介しています。参加する前に、どのようなものか確認しておきましょう。

インターンシップに参加する

インターンシップに参加すれば、説明会よりも詳しい内容を学べます。業界や企業について説明する1dayのものから、実際の業務を体験できる長期のものまであるので、内容に応じて参加するインターンシップを選びましょう。

実際に業務を体験すれば、「この業界は自分に合いそう」「業界は好きだけど業務は別のものがいい」などのように、業界や業種を選ぶ参考材料になります。大学3年生の夏ごろから参加できる場合が多いので、チェックするようにしてください。

インターンシップについては、「インターンシップとは何か?特徴や選び方などをご紹介!」で詳しく紹介しています。

OB・OG訪問を実施する

OB・OG訪問を実施し、従業員の方の話を聞くのもおすすめです。合同企業説明会よりも詳しい内容を質問できるでしょう。

OB・OGの知り合いがいない場合は、大学のキャリアセンターに相談するのがおすすめです。卒業生を紹介してもらえる場合があります。

OB・OG訪問の進め方については、「OB訪問ってどうやるの?アポ取りから進め方まで徹底解説!」で詳しく紹介しているので参考にしてください。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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