「強み」ってどうやって見つければ良いの?簡単にできる「強み」の発見法

「就活ってどう進めれば良いの?」「自己分析のやり方がわからない」「面接で落ちてしまう」……など、就活に悩みはつきもの。レバレジーズの執行役員・間山が就活生のお悩みにズバッとお答えします!

 学生の悩み 
自己分析で自分のアピールポイント、強みは何か考えているのですが、自分には話せるような「強み」がないように思えてきます。どのように見つければ良いでしょうか?
 

アドバイザー

間山 哲規(まやま・あきのり)

レバレジーズ株式会社 執行役員
若年層就職支援サービス「ハタラクティブ」、アパレル業界特化人材サービス「FASSIONE」、新卒向け就職支援サービス「キャリアチケット」など主に若年層のキャリアに関わる複数事業を統括。YouTubeチャンネル『就活トーク』『キャリアチケット』出演中。Twitter:@aki_mayama

 

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そもそも「強み」とは何か?


「強みがないんです」。そんな声をよく聞きますが、そもそも「強み」って何を指すと思いますか?

いろいろな定義がありますが、第一に「強み」というのは「人の“特徴”のうち、ある特定の場面において“効果的”であるもの」です。わかりにくいですね。

例えば、「背が高い」という特徴を持った人をイメージしてください。高いところにある荷物を取ろうとした場合、特定の場面において、背が高いこと(特徴)は強み(効果的な特徴)になります。一方、天井が低いところで作業する場合など、別の特定の場面において、背が高いこと(特徴)は弱み(非効果的な特徴)になります。

 

「強み」は「人の“特徴”のうち、ある特定の場面において“効果的”であるもの」。つまり、「強み」を知るということは自分の「特徴」を知るということにほかなりません。便宜上、“強み”という言葉を使い続けますが、前提としてそれをまず理解してください。

次に「強み」は「絶対的なものではなく相対的なもの」です。

これは2つの意味があります。1つ目の意味としては、「他者との比較における相対的なもの」。2つ目の意味としては、「自分の特徴における相対的なもの」です。それぞれ下記のような棒グラフとレーダーチャートをイメージしてください。

 

他者との比較において相対的に優れている「特徴」があれば、それを軸に考えていくことで良いと思います。もっとも、他者といっても範囲が広すぎるので、就活の場合「その会社を受けている学生の中での比較」になります。

ただ、いくら特定のグループの中の比較でも、ほかの人と比べて一番になれるような「強み」を持っていることは決して多くない、むしろ少ないと思います。子供の頃、何らかの要素において「30人のクラスで一番◯◯だった!」という人ばかりではないですよね。

当たり前ですが、一番は1人しかいません。仮にめちゃくちゃ考えて考えて、何か一番のものが見つかったとしても、前述した「効果的かどうか」という観点で考えたときに、ビジネスシーンにおいてのその強みは使い道がないかもしれません。

そこで、おすすめなのは自分の特徴の中での比較です。

能力は伸ばすことができますが、基本、持っていないものは使えません。就活に関わらず、「ないものねだり」をしてもしょうがないので、まずは自分の特徴の中で相対的に優れているものを見つけることにしましょう。

ということは、一旦「強み」を見つけるのにあたって他の人と比べる必要はないってことにもなります。

ほかの人と比べて優越感に浸ることができる人は別に好きなだけ比べればいいですが、比べてもそれで結果が変わるわけでも、自分が成長できるわけでもないので、そのような不毛な時間とは速やかに別れを告げ、自分自身の強みを見つけることに時間を割きましょう。

一番大事なのは「強み」を見つけることがゴールではなく、それを活かして何かを手に入れる、何かを成し遂げることです。どんな特徴であれ、それを武器にすべく、それの活かし方、活かせる場面を知ることが大事です。

 

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強みを見つける2つの方法


さて、「強み」について2つの観点から定義付けを行いました。ここからは「強み」を発見する方法について書いていきます。

「強み」を見つける方法はシンプルで、事実から積み上げていくか、結論から掘り下げていくかです。
どちらが良いかは時間軸によります。就活中で就職のために「強み」を見つけようとしている学生の場合は積み上げ型で考えることをおすすめします。


積み上げ型:「行動」から「強み」を見つける


まずは積み上げ型について。これは「要素を集めて、それを抽象化する」というアプローチです。方法論としては「1000本ノック」「モチベーショングラフ」「自分史」などがこれにあたります。この方法の重要なポイントは2つ。

1つ目は「いかに要素をたくさん集めることができるか」、2つ目は「集めた要素をうまくグルーピングし、抽象化するか」です。
 

要素を集めるときは、「行動」に着目しましょう。「好きなこと」「長く続けていること」「人に褒められたこと」「長く話せること」といった観点で、行動ベースで可能なかぎり、付箋に書き出してみてください。この段階で同じようなものでも、重なっていても大丈夫ですので、少なくとも30~50個くらい書き出してください。

書き出したらこれをグルーピングしていきます。
 

グルーピングしたあとは、次のように整理すると、「強み」が完成します。

 

掘り下げ型:「強み」から「行動」を洗い出す

続いて、掘り下げ型です。掘り下げ型の場合は積み上げ型の逆で、まず自分で認識している「強み」を洗い出し、その強みは普段どんな行動に表れているかを考えていきます。
 

今回相談を寄せてくれた就活生の場合は「自分の強みがわからない」状態なので、積み上げ型で強みを探っていったほうが良いでしょう。

 

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「強み」を作るにはゴールから逆算すると早い


大学1~2年生の場合、積み上げ型のように行動エピソードを洗い出し、強みを見つけるよりも、まずは強みを「作る」ことを意識すると良いでしょう。

「見つけ方」から「作り方」になっているじゃないか、という批判は受け付けません。そもそも「強み」を見つける目的は、それを活かして何かを手に入れる、または何かを成し遂げることにある以上、社会や会社が何を求めているかを理解することからスタートするべきなのです。

「キャリア」という言葉の語源は「車輪の轍」です。「轍」とは車輪が通ったあとにできます。つまり、キャリアを築いていくということは「行動を繰り返していくこと」にほかなりません。
自分がつきたい職業や役職、自分がやりたい事業や成し遂げたいことがあれば、それに必要な要素をあらかじめ洗い出し、それに現実の自分を近づけることができれば、より効率的に「強み」が作れます。

現時点で将来像のイメージがついていない人は、インターンなどを通して実際に働いている社員の方との共通点を見つけたり、OB・OG訪問でその会社で活躍する人の特徴を聞いたりすると良いでしょう。そうすることで、これらの要件を満たすような経験を積もうと意識することができます。仮に直接見聞きできなかったとしても、書籍やWeb上で同様の話を見つけることはできるはずです。
 

人は自分の位置と進むべき方向が分かっていたら途中に困難があったとしても、目的地を目指して歩いていけるものです。

「進みたい方向性」や「なりたい姿」は人によって異なるので、一般的な方法論となってしまうことはお許しください。ただ掘り下げ型、つまりゴールから逆算する思考方法はキャリアを考えるうえでも有効ですので、ぜひ一度実践してみてください。

今日、書いてきたことはひとつひとつは決して難しくないので、だれであってもすぐにできるかと思います。ただこれを読んで、実際に自分でやってみるかどうか、そこが未来において、大きな差になります。今の自分の行動しか変えられるものはありません。ぜひ、やってみてください。


※この記事はnoteの再編集したものです。全文はこちら

 

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