Uターン就職のメリット・デメリットを解説!IターンとJターンとの違いも

このページのまとめ

  • Uターン就職とは、都心の学校に進学した地方出身の方が地元で就職することを指す
  • Uターン就職には「物価が安い」「友人や親族が多い」などのメリットがある
  • Uターン就職のデメリットには、求人や娯楽の少なさなどがある
  • Iターン就職は、都心出身の方が地方に移住することを指す
  • Jターン就職とは地方から都心を経て、出身地とは異なる地域に移住することである

地方出身の方が都心の学校を経て、地元に帰って就職する「Uターン就職」。住み慣れた地域で暮らしたい、家賃を安く抑えたいなど、さまざまな理由でUターン就職を考えている方は多いでしょう。
このコラムでは、Uターン就職のメリットやデメリットを解説。都心から地方へ移住することは、生活が大きく変わるため、大きな決断になります。このコラムが、Uターン就活をするかどうかの判断の一助となれば幸いです。

 

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Uターン就職とは

Uターン就職とは、地方出身の方が都心の学校に進学し、卒業後に再び地元に帰って就職することを指します。都心では得られないものを求める、住み慣れた地域での生活を望むなど、さまざまな理由でUターン就職を検討する方は多いようです。
これを受けて、Uターン就職を積極的に受け入れる企業や地方自治体も増えています。Uターン希望者を受け入れることは、優秀な人材の確保や地域の活性化に繋がるため、企業にとっても自治体にとっても多くのメリットがあるといえるでしょう。Uターンの積極採用や補助金の交付などの取り組みがなされている地域もあるので、ぜひチェックしてみてください。

Iターン・Jターンとは

Uターンに似た言葉として、IターンやJターンがあります。求人票に「Uターン・Iターン・Jターン歓迎」と記載されていることもあるので、3つの違いを覚えておくと便利でしょう。

Iターン

Iターンは、都心で生まれ育った人が学校卒業後に別の地域の会社に就職することを意味します。
転職の場合は、都心の企業を退職後、地方の企業に就職するという意味合いになるようです。

Jターン

地方から都心に移住した人が、出身地とは異なる地域に移ることです。多くの場合は出身地の近くの地方都市を移住先としています。
慣れ親しんだ地方での暮らしと、利便性が高い都心の暮らしを両立させる目的の方が多いようです。

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地方で就職するの5つのメリット

Uターン就職をはじめとした、地方で就職する主なメリットは、以下のとおりです。

1.物価が安い

基本的に地方は都心よりも物価が安いため、ある程度生活に余裕を持てるでしょう。
2019年の小売物価統計調査で、東京都は物価水準が最も高いという結果が出ています。
地方に移住することで、家賃や食費などを安く抑えられることは大きな利点といえるでしょう。さらに、自治体によってはUターン者の家賃などを支援する制度が設けられていることもあります。

2.通勤のストレスが軽減される

都心では働く人の多くが満員電車で通勤しますが、地方ではマイカー通勤を許可している企業が多いようです。電車も都心に比べると混雑していないため、通勤のストレスを軽減できるでしょう。
また、地方在住の方は、通勤に掛ける時間も都心に住む方に比べて少ない傾向にあります。浮いた時間を有効に活用できることもメリットの1つ。ワークライフバランスを大切にしたい方にも、地方での生活はおすすめです。

3.子育てにやさしい環境

待機児童の数が突出している東京都と比べ、地方は保育園や幼稚園に比較的入りやすく、子育て中の方にやさしい環境が整っています。そのため、将来的に子どもを考えている方にとって、移住は魅力的な選択肢の1つといえるでしょう。
さらに、地元に親・兄弟が住んでいる場合は、子育ての心強い味方になってもらえる場合もあります。また、万が一親の介護が必要になった際も、近くにいることでお互いに安心感を持てることもあるでしょう。

4.食べ物が美味しい

地方に移住すると、食べ物が美味しいと感じる方もいるでしょう。スーパーや道の駅では地元で採れた食材が並んでおり、採れたての野菜や新鮮な魚が安価で手に入ります。

5.価値観が広がる

地方に移住して就職するとなると、生活環境は大きく変化します。働き方が変わったり、その土地の風習や人付き合いに触れたりすることで、自分の価値観を広げられるでしょう。

参照元
総務省
小売物価統計調査(構造編) -2019年(令和元年)結果-

厚生労働省
保育所等関連状況取りまとめ(令和2年4月1日)

 

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地方で就職する3つのデメリット

Uターンをはじめとした地方での就職は、必ずしもメリットばかりではありません。
特に都心での生活に慣れていると、下記のような項目をデメリットに感じる可能性もあります。

1.求人が少ない

地方は都心と比較すると、企業数が少ない傾向にあります。そのため、求人が少なく、自分が望んでいる職業に就けない場合も。
また、地方企業は都心の企業に比べて少人数で経営しているところが多く、営業の方が事務作業も行うなど、業務を兼任することもあるでしょう。その道のスペシャリストを目指している方は、業務に不満を感じる恐れもあります。
Uターンを決める前に、まず自分の希望に沿った仕事があるか事前のリサーチが必要です。
ただし、必ずしも地元企業に就職しなくてはならないわけではありません。都心の企業に就職後、リモートで勤務したり、フリーランスとして活動したりするなど、働き方にも多様な選択肢があることも把握しておきましょう。

2.娯楽が少ない

都心は交通の便が良く、映画館やショッピングなど、娯楽を楽しめる施設が充実しています。しかし、地方は都心と比べるとそのような施設は少ない傾向があるようです。
近年はネットが発達しているため、通販サイトを利用することは可能ですが、実店舗でのショッピングと比較してしまうと、物足りなく感じる場合があります。

3.人付き合いが苦手だと住みにくい

都心は人付き合いの希薄さがデメリットとして挙げられますが、マイペースな人やコミュニケーションが苦手な人にとってはメリットでもあります。そのため人によっては、人間関係の繋がりが濃い地方での生活で悩みを抱えてしまう可能性もあるでしょう。

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地方での就職を考える方が留意すべき3つのこと

Uターン就職やIターン就職など、地方への移住を考えている方は、以下のことを心得ておきましょう。

1.人生に関わる決断であることを理解する

これまでの項目でも述べたとおり、地方と首都圏では生活環境が異なるため、働き方や考え方に大きな差がでる可能性もあります。たとえ、かつて慣れ親しんだ土地であっても、離れている間にこれまでと変わってしまった部分があることも。そのため、どのような形であれ移住して就職することは、人生に関わる決断だと思ったほうが良いでしょう。

2.地域独自の文化を受け入れる

人との繋がりや食文化、しきたりなど、Uターン先の文化を理解しましょう。移住先の文化は、都心とは大きく異なることもあります。
長きに渡って居住する地域なので、自分の価値観と地域の文化・価値観の違いを受け入れることが大切です。相容れない部分があると、住み続けるのは難しくなるでしょう。

3.目的意識を持つ

「なんとなく住心地が良さそう」という漠然とした考えでUターン就職を決めると、ミスマッチを起こす可能性があります。「なぜその地域で就職したいと思うのか」という目的を明確にしておきましょう。目的や考え方を持って就職活動に臨めば、将来のビジョンは自然に見えてくるはずです。

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移住に向けた4つのステップ

この項目では、移住する場合の具体的な流れを解説します。

1.候補地を洗い出す

IターンやJターン就職の方は、まず候補地を決める必要があります。移住先に求める条件を洗い出し、候補地を絞りましょう。

2.候補先の自治体に相談する

候補地が出揃ったら、自治体の窓口に相談してみると良いでしょう。自治体によっては、地方移住者のための支援制度が設けられていたり、Uターン助成金が受けられたりする場合もあります。また、移住者に向けた相談会が開催されている場合もあるので、ぜひ一度問い合わせてみましょう。

3.現地を訪問する

移住する前にその地域を訪問し、特徴を理解したり、居住する人と交流を持ったりするのもおすすめです。文字だけの情報よりも、実際に居住したり働いたりしている人の意見があれば、移住後の生活をイメージしやすくなるでしょう。

4.仕事を決める

移住先の目星がついたら、家を探す前に仕事を決めましょう。住居は、仕事が決まってから探し始めるのがおすすめです。先に引っ越してしまうと、仕事が決まらず、生活が苦しくなる恐れもあるため注意しましょう。

 

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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