体育会系は就職に有利?企業が抱く印象と就活のポイント・課題点も解説

このページのまとめ

  • 企業は体育会系出身者に対して好印象を持っているのは本当
  • 体育会系出身者は就職に活かせる強みを持っている反面、課題点もある
  • 精神論重視や上下関係が厳しい環境が苦手な人は体育会系企業には向いていない

体育会系は就職に有利?企業が抱く印象と就活のポイント・課題点も解説のイメージ

「体育会系出身の学生は、本当に就職に有利なのか?」そんな疑問を抱いている就活生も多いでしょう。

この記事では、企業が体育会系出身者に抱くイメージや期待している面、体育会系と呼ばれる企業の特徴について解説します。

体育会系の学生が企業を選ぶときに気を付けるポイントや、課題点についても解説。アピールポイント別に、自己PRの例文も記載していますので、自分を見つめ直しながらスムーズに就活を進めていきましょう。

体育会系のアピールポイントを教えてもらう

   
目 次

体育会系出身者に企業が抱く印象

「体育会系出身者は就職に有利」という説を聞いたことがある就活生も多いのではないでしょうか。ここでは、企業が体育会系出身の学生に対してどのような印象を持っているのかを紹介します。

精神面の強さがある

体育会系の人材が就職に有利と言われているのは、日々のハードな練習メニューや大会などを通して、精神的に強い傾向にあるからです。

過酷な環境で培った精神力や忍耐力は、社会に出てからも困難を乗り越えるタフさが期待されるでしょう。また、ストレス耐性にすぐれている傾向にあることも、体育会系を積極的に採用する企業が多い理由です。

体力がある

社会人になって働くようになると、職種や業種を問わず体力を求められることは多々あります。繁忙期になると残業や休日出勤が増える企業もあるでしょう。

体育会系出身者は体力的な面でも自信のある学生が多く、営業などの職種では特に企業に重宝される傾向にあるようです。

礼儀正しい

体育会系の部活動では上下関係が厳しいことが多く、礼儀正しい学生が多い傾向にあるようです。

学生のうちからしっかり礼儀を身につけていれば、社会人になってからも、ビジネスマナーや職場の上下関係で悩まない、という印象を企業は持っています。

明るくはきはきしている

「体育会系=明るい・はきはきしている」というイメージを持つ企業は少なくないようです。

明るくはきはきとした人がいると、職場の雰囲気も良くなります。明るい人は周囲に好まれやすいため、その性格は就職活動においても強みとなるでしょう。

チームワークが得意

体育会系に多いスポーツ系の部活では、チームプレーを重視していることが多いです。チームワークで仕事をする機会が多い企業は、入社後も高い協調性を発揮して仕事に取り組める学生を採用したいと思っています。

チームワークで行動する意識がすでに身についている体育会系出身の学生は、採用担当者にとって魅力的に感じるため、就職に有利だと言えるでしょう。

規律を守る意識が高い

体育会系出身の学生は、ルールや規律がある部活に所属していることが多く、「決められたことを守る」という意識が日頃から身についています。そのため、社会人になって必要になる時間やルールなどをきちんと守る、という傾向が高いと期待されています。

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体育会系出身者の課題

ここでは、体育会系出身の学生が就職活動をするにあたって、注意すべき点について解説します。下記の項目に心あたりがある方は、一度、自分の就職活動を見直してみましょう。

受け身になりがち

「体育会系出身者は就職に有利になる」という説を過剰に意識しすぎるあまり、推薦やコネに頼ってしまったりするケースもあるようです。

先輩やOB・OGの紹介を利用するのもひとつの対策ですが、受動的な姿勢のみでは、自分の思うような就活ができない場合もあるので注意が必要です。

精神論を重視しすぎている

体育会系の学生は、課題に対して「努力で解決できる」といった精神論に陥りがちです。練習で鍛えられた高い精神力を持っていますが、社会人になると、問題が発生したときは原因を追求し、論理的に解決する能力も求められます。

自己PRが似通った内容になりがち

体育会系出身の学生の多くは、「厳しい練習をこなした」「上達のために努力をした」「試合で結果を出した」という点が共通しています。そのため、必然的にそれらがアピールポイントとなり、自己PRの内容が似通ったものになりがちです。

アピール内容としては十分ですが、結果を出すまでのプロセスを具体的にし、「何を考え、どのような行動をしたか」という点を掘り下げるなど、他の就活生と差をつける工夫が必要となります。エピソードを一つひとつ洗い出し、内容を組み立てましょう。

自己PRの書き方については「自己PRは構成が大事!企業に評価される書き方や伝え方を解説します」の記事も参考にしてください。

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体育会系の就職活動のポイント

ここでは、体育会系出身の学生向け就活のポイントを解説します。体育会系の就活をスムーズにすすめるために役立ててください。

早めに就活準備をする

体育会系の学生は部活などで時間が限られるため、その中で効率的に就職活動を進める必要があります。やみくもに企業を受けるのではなく、事前の情報収集をしっかり行い、自分が希望する業種、職種の方向性を定めておきましょう。

OB・OG訪問をする

同じ体育会系のOB・OG訪問をするのも効果的です。体育会系出身の学生を多く採用している企業では、同じ大学を卒業した先輩と比較的つながりやすいでしょう。

実際に会社で働いている人から話を聞くことで、興味のある企業の仕事内容や社風がより深くイメージでき、企業研究や自己分析にも役立ちます。

OB・OG訪問の仕方については「OB・OG訪問のやり方とは?流れやマナー、注意点を知ろう」の記事も参考にしてください。

短期インターンシップに参加する

近年では、就職前のインターンシップに参加するのが就活の一部として定着しつつあります。体育会系の部活に所属している学生はスケジュールがタイトになりがちなので、長期のインターンシップではなく、短期インターンに参加するとよいでしょう。

インターンシップに参加することで、文字だけの情報からは分からない企業の雰囲気や業務内容、社員の傾向などが掴めます。効率よく就活を進める一助になるでしょう。

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体育会系の強みを活かす自己PR作成のポイント

せっかく就職に有利な資質を身につけていても、型にはまった自己PRでは他の就活生の中に埋もれてしまいます。自己分析を徹底して行い、自分の言葉でアピールポイントを伝えましょう。

過去の経験の言語化

体育会系の学生の自己PRは、ほとんどが部活動の経験になるでしょう。日々の練習で培ってきた精神力やストレス耐性といった強みは、いつのまにか身についている場合が多く、言語化ができない学生が多いのも事実。

自分のアピールポイントを自己PRで上手く伝えるためには、自己分析や他己分析をしっかりと行い、自分を客観視することが大事です。また、作成した文章を第三者に添削してもらうのもいいでしょう。

他己分析の仕方については「他己分析とは?有意義かつ効率的なやり方のポイントや質問例30選を紹介」の記事も参考にしてください。

具体的な数字を記述

体育会系の部活でよくある「大会で優勝した」「結果を残すことができた」など経験は、一見、魅力的なアピールに見えますが、信憑性に欠けてしまいます。

そのため、「去年は何位だったが、今年は何位まで順位が上がった」「対抗チームと△点差で圧勝できた」など、成果や結果を具体的な数字で表現すると説得力が増し、面接官にも伝わりやすくなります。

役職よりも「過程」が大事

体育会系の部活では、部長など役職を担っている学生の方が就職に有利、と思うかもしれません。しかし、採用担当者の注目する点は、役職そのものではなく、その経験を通して何を学んだか、課題をどう解決したかという「過程」です。

そのため、役職がなくても、困難を乗り越えたエピソードを盛り込み、それを入社後にどう活かせるかということをアピールすることが大切です。

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体育会系の学生のアピールポイント別例文5選

体育会系で得られる強みが伝わる例文を、アピールポイント別に紹介していきます。自己PRで過去の経験の言語化に悩んでいる学生は参考にしてみてください。

リーダーシップ

私の強みは、バレーボール部の主将としてチームを引っ張ってきたリーダーシップです。

主将になったはじめの一年間は、チームメンバーをまとめることの難しさや、練習試合で思うような成果が出ないことが続きました。何か対策はないかと考え、まずは、メンバーひとりひとりと対話したり、一緒にチームの弱点を話し合ったりする機会を設けました。

また、リーダーである自分の姿を通してメンバーからの信頼を勝ち取りたいと思い、誰よりも早く自己練習を始まるなど努力しました。その結果、次第にメンバーが付いてきてくれるようになり、チーム意識だけでなく技術も高まり、3か月後の大会では、初めて優勝することができました。

リーダーとして、まず自分自身が努力することによって、メンバーの信頼やモチベーションも高められるということを学びました。御社に入社したあとも、部活経験から得たリーダーシップ精神を存分に発揮し、貢献できる人材になりたいと思っています。

協調性

私の強みは、協調性の高さです。大学で4年間サッカー部に所属していました。新しいチーム構成になったとき、チーム内の意見がまとまらず、練習の精度にも影響してしまう、という課題にぶつかりました。

私は、チーム内の連携を高めるためにはどうしたらいいかと考え、部長やマネージャーに、チーム全体でのミーティングを提案しました。ミーティングでは、まず、小グループに分かれて自分の本音や意見を語り合いました。そのあと、今後の目標や練習内容についての改善点を話し合い、チーム内で気持ちを一つにすることができました。

その結果、チーム内の団結力が高まり、気持ちのいい練習の継続が実現。大会ではベスト4という結果を残すことができました。部活で培った強みを活かし、御社の仕事においても、部署内の話し合いや、個々の意見を尊重するなど、協調性を大事にしながら業績に貢献していきたいです。

忍耐力

私の強みは、大学4年間所属した陸上部で得た忍耐力です。大事な試合に向けてトレーニングしていたときに、怪我をしてしまったことがありました。

怪我をした直後は悔しくてとても落ち込みましたが、すぐにはあきらめたくないと思い、病院に通いながらリハビリのトレーニングを毎日行いました。現状で自分にできることはすべて行おうと必死でした。

あきらめず取り組んだ結果、少しずつ怪我の状態の改善が見られ、ほかのメンバーと一緒の練習にも参加できるようになりました。リハビリとともに自己練習もし、試合中のビデオを見直したりしました。その結果。怪我をしてから半年後、全国大会に出場することができました。

困難な状況に直面してもあきらめず努力することで、忍耐力の重要性を学びました。貴社でも、この経験で培った忍耐力を活かし、粘り強く業務に取り組みたいと考えています。

継続力

私の強みは、小学校のときから大学まで続けた水泳によって得た継続力です。

小学生のときは楽しむことを主に泳いでいましたが、中学、高校になると、周りのライバルに負けたくない、という気持ちが出てきました。そこで、練習を週に3日、一日3時間するようになり、体力とスキルを向上する意識で取り組みました。

大学の水泳部では、コーチに直接指導を受けたり、動画を観ながら分析したりして自分の課題点を見つけ、さらなるスキル向上を目指しました。

大学3年生のときには、そのスキルが評価され、水泳部部長に推薦していただきました。自分自身の練習だけでなく、後輩への指導の仕方も学びました。

ひとつのことを継続して努力することによって、エキスパートになれるということを実感しています。継続的に取り組む精神を貴社でも活かし、売上に貢献したいと考えています。

問題解決能力

私の強みは、学生時代に所属していたテニス部で得た問題解決能力です。

3年生のときに副部長になり、全国大会の優勝を目指して日々練習していました。しかし、部員のスキルにバラつきがあり、このままのレベルでは優勝にはほど遠く、どうしたらいいか考えていました。

私は、部員一人ひとりの練習の仕方を分析し、個々の課題点を見つけ、個人で目標を立ててもらうことにしました。部全体の目標である「大会優勝」に向けて、個人の弱点を乗り越えるよう、互いに励ましあいながら練習を続けました。

大会では惜しくも準優勝という結果でしたが、個々のレベルは確実に上がり、以前と比べて実のある練習ができるようになったので、後輩の代にもつながる業績を残すことができました。

この経験を活かし、御社の業務を遂行するにあたっても、どんな課題点があり、どう解決したらいいのかを常に考えることにより、満足してもらえるサービスを提供したいと考えています。

体力をアピールポイントにして自己PRを作成したい学生は「自己PRで体力をアピールできる?ポイントや例文を解説!」の記事も参考にしてください。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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