不動産業界の志望動機作成のポイント!営業や事務など職種別に例文をご紹介

このページのまとめ

  • 不動産業界の志望動機では「入社意欲」と「企業研究」が重視される
  • 志望動機を作成する前に業界研究を行い、不動産業界を理解する必要がある
  • 不動産会社へ志望する際は、その企業でしかならない理由を明確に伝えることが大切

不動産業界の志望動機作成のポイント!営業や事務など職種別に例文をご紹介のイメージ

不動産業界の志望動機は、業界研究で不動産業界の理解をしてから作成しましょう。また、企業研究で、その企業でしか実現できないキャリアビジョンを見つけることも大切です。

この記事では、不動産業界の特徴や志望動機作成のポイント、注意点を例文付きでご紹介します。自分なりのアピールポイントを見つけて、不動産会社へ入社したい方は参考にしてください。

不動産業界の志望動機について相談したい

   
目 次

不動産への志望動機は業界研究をしてから作ろう

不動産の志望動機を作成するためには、業界研究で不動産業界への十分な理解が欠かせません。不動産業界は仕組みが複雑で、仕事内容も多岐にわたります。

業界研究をおろそかにすると、選考過程で採用担当者との食い違いが発生したり、入社後のミスマッチに繋がったりする可能性もあります。志望動機を作成する前に、業界研究を行い、選考突破を目指しましょう。

不動産業界については、「不動産業界とは?仕事内容や今後の動向を確認!向いている人の特徴も解説」もあわせて参考にしてください。

不動産業界の志望動機について相談したい

   

衣食住の「住」を担う不動産業界

先述したとおり、志望動機を作るうえで、業界研究で不動産の理解を深めることは大切なポイントです。ここからは、人が生きていくうえで重要な衣食住のうち、「住」を支える不動産業界について解説します。

不動産業界は、土地や建物の開発や売買、賃貸、管理などを行う業界です。不動産とは、民法第86条により、「土地およびその定着物」と定められています。定着物には建物だけでなく、木や生垣のように動かないものも含まれていると覚えておきましょう。

参照元
e-GOV法令検索
民法

不動産業界の業績推移と市場規模

不動産業界は、日本の全産業のうち3%の売上高を誇ります。法人数は12%で、日本の産業のなかでも規模の大きな産業の一つです。

不動産業界全体の2022年の売上高は46兆2,682億円と、コロナが流行した2020年の45兆3,835億円と比べて、約1兆円上昇しています。

一方で、少子高齢化による新築住宅の需要が低下しているようです。若い世代が減少し、空き家が増えると考えられています。今後盛んに開発される、高齢者施設や駅ビル開発などに対応していくことになるでしょう。

まだまだ浸透していないDX化を推進し、新たな市場を開拓進め、不動産業界を盛り上げることが大切です。

参照元
国土交通省
国土交通白書
財務省
年次別法人企業統計調査(令和4年度)|財務総合政策研究所

不動産業界の主な仕事内容

ここでは、不動産業界の4つの仕事内容を解説します。仕事内容ごとに志望動機は変わるため、どのような仕事があるか知っておきましょう。

不動産仲介

不動産仲介とは、不動産の売買を行う際に、売主と買主の間に立って契約を行う仕事です。不動産が賃貸の場合には貸主と借主の間に立ち、賃貸契約の締結を行います。

不動産仲介は、売買や賃貸の仲介を行い、手数料で利益を得るシステムです。売買などを行ってもらうためにインターネットやチラシで物件を広告したり、書類作成を行ったりして、契約締結が行われやすくするのも仕事です。

不動産販売

不動産販売は、土地や建物などを販売する仕事です。販売だけではなく、仲介も同時に行う企業が多くあります。

不動産販売の場合、デベロッパーがマンションなどの開発を行い、不動産販売会社が建物の売却を行うのが一般的です。買い手の募集から、購入、手続きまでが仕事範囲になります。

デベロッパー

デベロッパーとは、マンションの分譲や再開発事業などを行う開発業者です。公的な都市開発を行う公的デベロッパーや、マンションやオフィスビルなどそれぞれの分野に特化した専門デベロッパー、ジャンルを問わない総合デベロッパーなどに分けられます。

デベロッパーの仕事は、物件情報の取得と設計です。まずは開発できそうな物件情報を探し、取得金額を決めます。その後設計を行い、ゼネコンに施行を依頼する流れです。

デベロッパーについては、「デベロッパーはどんな仕事をする?具体的な流れや求められる資質を解説」で詳しく解説しています。

コンサルティング

不動産のコンサルティングは、不動産売買や投資をしようと考えている人にアドバイスをする仕事です。不動産関連の法律は複雑なため、コンサルタントのようにアドバイスできる人物が欠かせません。

不動産業界の主な職種

不動産業界には、次のような職種があります。職種ごとにも志望動機が変わるため、どのような種類があるか確認してください。

営業

不動産業界の営業には、次のような種類があります。

・不動産の売買や賃貸の仲介
・オフィスビルやテナントとの契約
・テナントの売上分析
・不動産獲得のためのM&A

営業は、販売や仲介、法人営業など、取引によって内容が異なります。

営業を志望する際は、「営業職の志望動機の書き方は?新卒未経験がアピールできるポイントを解説」も参考にしてください。

管理

不動産の職種には、建物の管理も含まれます。たとえば、「プロパティマネジメント」と呼ばれるビルの管理業務も、管理の仕事の一つです。マンションの管理業務では、住民から徴収した管理費の用途を決めたり、理事会の主催を行ったりもします。

事務

事務では、経理や企画などのオフィスワークを行います。たとえば、次のような内容があります。

・事業企画:地権者への提案書作成
・経理財務:各部署の財務諸表をもとに決算業務の実施
・営業事務:物件広告の原稿作成、チラシを見た人の問い合わせ対応

事務にも種類があるため、どのような仕事内容を志望するか考えて、志望動機を作成してください。

企画開発

企画開発とは、顧客の土地や建物に対し、どのようなアプローチをするか考える仕事です。たとえば、「オフィスビルで貸会議室事業の実施」「マンションの駐車場など共有スペースの企画」「ホテルや商業施設、緑地開発などのまちづくり」などを実施します。

不動産業界に求められる人材

不動産業界に求められる人材の例は、以下のとおりです。

・コミュニケーション能力や傾聴力がある人
・フットワークが軽く、行動力がある人
・目標に向かって努力し続ける継続力がある人

不動産業界に向いている人は、コミュニケーション能力や行動力などがある人だといわれています。契約を取ったり、商談を進めたりする機会が多いためです。臨機応変に対応できると、実力主義の会社が多い不動産業界で活躍できるでしょう。

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不動産業界の志望動機を作るポイント

不動産業界の志望動機を作る際に、効果的にアピールするための4つのポイントを解説します。

「なぜ不動産業界なのか」を伝える

なぜ不動産業界なのか、具体的な理由を伝えましょう。不動産業界を選んだ理由が伝われば、意欲の高さをアピールできます。

たとえば、不動産業界の魅力的なポイントの一つは、人々の生活を支えられる点です。不動産販売なら、「お客さまの人生の重要な決断に関わる仕事がしたい」、デベロッパーなら「自分の住んでいる街の開発に興味を持ったから」と、自分の思いをアピールできます。

「なぜ志望企業を選んだか」伝える

不動産会社が多くあるなかで、なぜ志望企業を選んだかも伝えましょう。企業ごとに強みや特徴は異なるため、違いを理解しておくのが欠かせません。

たとえば、住宅の販売を行うのか、マンションの販売を行うのかでも異なります。同じマンションを扱う会社でも、賃貸と販売では異なるでしょう。

志望企業について知るには、企業研究が欠かせません。説明会への参加やOB・OG訪問などを行い、企業への理解を深めてください。

企業研究の進め方については、「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」で詳しく解説しています。

業務に活かせる自分の能力を伝える

不動産の業務に活かせる、アピールポイントを伝えましょう。たとえば、営業や販売を行う場合には、コミュニケーション能力がアピールできます。また、開発や販売には長期間が必要になるため、継続力や忍耐力なども評価されるでしょう。

アピールポイントを伝える際には、仕事内容や職種で評価される内容にしてください。仕事に関係ない能力をアピールしてしまうと、企業理解や業界研究ができていないと思われます。

過去の経験から、業務に活かせる自分のアピールポイントを見つけてください。

キャリアビジョンを伝える

入社後にどのような仕事をしたいか、キャリアビジョンも伝えるようにしましょう。たとえば、「海外事業に携わり、新興国の暮らしを豊かにする」「地域に必要とされる人間になる」などのアピールができます。

キャリアビジョンを伝える際は、それまでに伝えた過去の経験やアピールポイント、やりたい仕事と合致させるようにしてください。

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不動産業界の志望動機を作る際の注意点

不動産業界の志望動機を作る際の注意するポイントを紹介します。

「稼ぎたい」は理由に入れない

不動産業界で就活をするにあたって、「稼ぎたい」を志望理由にすることは避けましょう。「お金を稼ぐためだけに働くのか」「自社以外でもお金は稼げる」と思われる可能性があります。

福利厚生や待遇の充実度は、企業選びで大切にしている就活生も多いです。不動産業界の営業職はインセンティブ制度を導入する企業が多く、成果によってもらえる給料は変わるでしょう。

しかし、不動産業界でなくても、保険やIT業界でも営業成績によって給与が増える企業は多いです。不動産業界でないといけない理由を伝えられるように準備しましょう。

給料に言及する志望動機については、「志望動機で給料に触れるのはNG?伝え方のコツや例文を解説」でもまとめています。

どの企業にも当てはまる志望動機は避ける

不動産会社の志望動機を作成する際は、その企業にしか言えない理由を伝えましょう。「ほかの企業ではできないことなのか」と疑念を抱かれ、ときには面接官に問われる場合もあります。

たとえば、「研修制度を魅力に感じた」といった理由はどの企業でも言えることで、「研修しに入社するのか」と思われかねません。具体的な事業内容や社風を挙げ、自分の経験から会社に貢献できるアピールポイントを伝えましょう。

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不動産業界の志望動機の例文

ここでは、不動産業界の志望動機の例文を紹介します。

不動産コンサルティングの志望動機

私は街づくりを通して、人々の生きる力を引き出したいと考え貴社を志望しました。

私の母をみていて、街には人を元気にさせる力があるのだと感じたからです。母は外に出かけるタイプではありませんが、大型複合施設の△△シティがオープンした際には「こんな素敵なところができたんだね」と感激していました。

その後は友人を誘ってたびたび出かけており、街が変わることで、人も変わるんだと感じたことを覚えています。

貴社の開発事業には、商業施設をつくるだけではなく、近隣の交通機関や自治体と連携して街づくりを進めていくという魅力があると感じました。

私は鉄道と街の歴史を研究するサークルに所属しているため、交通機関と地域の関わりの重要性を理解していると考えています。将来は地域住民の声を聞き取り、人々に寄り添った街づくりができる人材として活躍していきたいです。

不動産デベロッパーの志望動機の例文

私は地方都市の活性化のために商業施設を建設していく貴社で働き、多くの人々の住みやすい空間を作りたいと思い、志望しました。

私は、小学校から大学生まで野球に励み、チームワークの大切さを学びました。一つの目標に向かって部員全員で協力する中で、モチベーションの違いや仲間割れから、諦めざるを得ない状況になった経験もあります。

しかし、部員全員と話し合う機会を設け、同じ目標が持てるよう不満や課題点を聞き出しました。チーム全体が団結できるような行動を取り、地区大会で準優勝を獲得しました。

貴社の理念「〇〇」にふさわしいデベロッパーとして、地域の繋がりや住みやすい空間作りをしたいと考えております。チームワークを大切にし、商業施設の開発という一つの大きな目標を叶えるために尽力してまいります。

不動産賃貸仲介営業の志望動機の例文

私は、ライフスタイルに合わせた提案を行う不動産賃貸仲介営業が魅力に感じ、貴社を希望しました。

大学に入る前、貴社でアパートの内見を依頼した際に、丁寧なヒアリングでいくつかの候補が挙がりました。街の特色や付近の飲食店の情報などを教えていただき、現在でも快適に暮らしています。

大学時代、サークル活動を通じて、傾聴力と相手に意見を伝える言葉の使い方を身につけました。

文化祭での出し物を決める会議で意見の対立があった際には、両者の意見をよく聞き、互いが理解できるように間に入りました。翌年はサークルの代表として、新入生とのコミュニケーションを工夫しながらメンバーを増やし、サークル全体をまとめあげる機会を頂きました。

貴社のインターンに参加した際に、お客さまの生活に対する思いやりを強く感じ、自分も相手の立場に立って考える力を磨きたいと感じました。賃貸営業でも、大学時代に培った傾聴力を武器に、お客さま一人ひとりに寄り添った提案ができるよう、尽力してまいります。

不動産売買仲介営業の志望動機の例文

貴社を志望したきっかけは、人と人の間に立つ仲介業に魅力を感じたことです。

昨年、部活の大会運営で開催地を選定していた際、候補地の方から「開催にメリットはあるのか」と言われました。メンバーからは別の開催地を提案されましたが、私は大会のチラシに商店街の福引券を添付するという方法を提案しました。

この提案は住民に快諾され、メンバーも納得してくれたという経験があります。

この出来事で二者間のパイプ役になる面白さを感じ、貴社の仲介だけではなくコンサルティングも重視した営業を行っている点が魅力的に映りました。私は大学入学直後から電話営業のアルバイトをしていますが、後輩から契約の取り方を聞かれることも多く、トークスキルには自信があります。

入社後は貸主さまと長期的に信頼関係を育み、貸主さまも借主さまも満足できるお取引を実現したいと思います。

不動産事務の志望動機の例文

私が不動産業界に興味をもったきっかけは、子どものころ両親がマイホームを購入したことでした。

小さかった私と、当時まだ生まれていなかった弟が大きくなっても不便なく使えるよう、不動産会社の方と何度も相談して、家を建てたと聞きました。子どもながらに、人の未来を作れる仕事だと感じ、憧れを抱いておりました。

大学生になって、私は書類作成が得意だと気がつきました。所属するサークルでは書記を任され、バーベキューなどのイベントを開催するときは、私が資料を作成してメンバーに配布した経験があります。

あるとき、サークルのリーダーから「あなたの作成した資料は分かりやすいので、イベントのスケジュール管理がしやすくて助かっている」と言われました。自分が作成した資料が人の役に立っていることを感じ、とてもやりがいを感じました。

これらの理由から、不動産に関わる書類作成をする仕事に就くことで、自分の強みを活かしながら、営業職の方やお客さまの役に立てるのではないかと考えています。

いくつか不動産関係の会社の説明会を聞いたなかで、貴社はどこよりもチームワークを大切にしていると伺い、社員の方の雰囲気からも感じ取れました。

私も、貴社のチームの一員となってお客さまのために尽くしたいと思い、貴社を志望しました。入社後は、事務作業のスキルだけでなく不動産関連の知識も積極的に学び、活躍していきたいです。

志望動機の書き方については、「就活を乗り切る!志望動機の書き方と例文」でも詳しく解説しています。不動産の職種や仕事内容にあわせて、アピールしてみてください。

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不動産業界の志望動機作成に悩むあなたへ

不動産業界の志望理由では、不動産業界や志望企業を選んだ理由を挙げ、アピールポイントを伝えましょう。文章の最後には、入社後のイメージを湧かせるような目標や意気込みを伝えると効果的です。

しかし、「不動産業界が複雑で理解できない」「オリジナルの志望動機が作れない」などとお悩みの就活生も多いでしょう。そのようなお悩みを抱える方には、就活エージェントの「キャリアチケット」がおすすめです。

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自分らしさをアピールできる志望動機を作成して選考を突破したい方は、キャリアチケットを利用して、内定獲得を目指しましょう。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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