インフラ業界とは?動向や魅力から就職事情まで就活生必見の情報を紹介!

このページのまとめ

  • インフラ業界は、人々の生活の基盤となるライフラインを支えている
  • インフラ業界は、エネルギー系・交通系・生活系・建築系に大別され動向も異なる
  • インフラ業界には大手企業が多く、安定した給与や福利厚生の充実など沢山の魅力がある
  • インフラ業界の職種は多岐にわたり、文系・理系のどちらの学生も就職を目指せる
  • インフラ業界は安定性があり働き手のメリットも多いため、就職難易度が高い傾向にある

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安定した市場を持ち、公共性が高いインフラ業界は、毎年多くの学生が志望する人気の業界のひとつ。このコラムでは、インフラ業界についての基本的な知識や動向、メリットについて解説していきます。さらに、インフラ業界が求める人材や就職事情など、就活生必見の情報も紹介するので、ぜひ参考にして就活に役立ててください。

 

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インフラ業界とは?

就活生に人気の「インフラ業界」。まずは「インフラ」の意味を理解し、インフラ業界が安定しているといわれる理由や魅力について知りましょう。

そもそも「インフラ」の意味って何?

インフラ業界の「インフラ」とは、インフラストラクチャー(infrastructure)を略したもので、本来は社会資本のことを意味します。しかし、近年ではより具体的に、国民の快適な生活の基盤である電力やガス、鉄道、道路などを示す言葉として使用するようになり、これらの事業に関わる企業を総じて「インフラ業界」と呼ぶようになりました。

インフラ企業が安定している理由

インフラ業界の主な事業である電力、ガス、鉄道、道路は国民の生活に密着しているので、提供価格が大幅に暴騰したり下落したりすることはほとんどありません。仮に、経営や価格是正がうまくいかなかったとしても、国民の生活が不便になることを防ぐために国からの援助が期待できます。そのため、インフラ業界の多くの企業は、他業界と比べても、比較的景気に左右されることなく安定した経営ができるのです。

インフラ業界の魅力

インフラ業界の各分野を代表する企業は、いわゆる大手と呼ばれる企業が多く、福利厚生の充実はもちろんのこと、給与水準も高い傾向にあるため就活生に人気があるようです。

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インフラ業界の種類と動向

ひとくちに「インフラ業界」といっても、提供する内容ごとに4種類に大別されます。各種類ごとの異なる特徴や動向についてみていきましょう。

エネルギー系インフラ

電力・ガス・石油など、ライフラインに関わるのがエネルギー系インフラです。ガスの供給や燃料の調達、発電といった国民の生活に密接に関わる事業を行うため、インフラ業界の中でも特に安定性が高い企業が多いといわれていました。しかし、近年は電力・ガスの自由化や少子高齢化による人口減少により、各企業の競争が激化する傾向にあります。一方で、世界的には電力・ガスの需要は増加しているため、海外展開や新たな市場の獲得が欠かせません。また、日本のエネルギー系インフラにおける技術は、温室効果ガス削減や途上国の救済開発にも貢献できるという点から、今後は、国内にとどまらず世界での活躍が期待されます。

交通系インフラ

交通系インフラは、バスや鉄道、航空機などの公共交通機関、道路、トンネル、橋梁などのことを言います。人や物の移動手段として運行する鉄道会社の多くは、鉄道事業以外にも駅開発を軸に、小売業や不動産、レジャー施設などの事業も運営するケースが増加傾向にあります。また、道路業界の仕事の多くは、主に高速道路整備に携わる内容です。そのほか、各地域の道路については、整備を担当する都道府県から土木関連の企業に委託され、請け負うことが多いようです。全体的に公共性が高い交通系インフラは、インフラ業界の中でも比較的安定していると言えるでしょう。

生活系インフラ

生活系インフラとは、水道やごみ処理施設のほか、テレビやラジオなどの放送系、電話・インターネットなどの放送系のことを言います。日々の生活を支えるものという意味では、電気やガス、交通、さらに公園や学校、病院などが含まれることも。生活系インフラの中でも特に通信系の企業は、あらゆるシーンでのIT化が進む現代において需要が高まっており、今後も安定した成長が期待できます。

建築系インフラ(空間インフラ)

建築系インフラは、空間インフラとも呼ばれ、主に公共施設や湾岸施設、河川の橋や堤防などを指します。各施設の管理のほか、公共施設においては施設内でのサービスの企画や提供を行ったり、バリアフリー化などのより良い環境づくりをしたりするなど、事業内容が幅広いのが特徴です。公共施設や湾岸施設は国内に数多くあり、今後もさまざまなサービスの需要が見込まれます。また、既存の施設老朽化への対応も必要とされているため、安定していると言えるでしょう。

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インフラ業界の職種

インフラ業界で活躍できる職種にはどのようなものがあるのでしょうか。職種例とともに、仕事内容についても紹介します。

施設管理

インフラには発電所や送電設備、駅、空港など、さまざまな施設が必要となります。これらの施設を管理するのが施設管理です。施設内の各設備に対する専門知識や資格の取得、設備が正常に作動しているかをいち早く見極める高い洞察力が求められます。

運行管理

運行管理は、主に交通系インフラでの職種になります。具体的には、列車がダイヤ通りに駅間を移動できるように状況を把握して指示を出したり、飛行機が安全に運行できるように機体の状態や気象情報などから飛行プランを作成したりする仕事です。専門的な知識や正確性はもちろんのこと、細やかな気配りも必要とされます。

整備

車両や機体、道路などの保守・点検・整備を担当する職種。各業界で仕事内容が細分化されており、たとえば鉄道業界では、軌道や車両を整備する部門、電気を整備する部門などに分かれています。整備職では、常に細心の注意を払い、故障を未然に防ぐ心がけが大切です。

購買・調達

電気・ガス・鉄道その他事業では、マーケティングや買い付け、販売などの職種も大きな役割を担っています。インフラ業界は、需要は常に安定してありますが、小売り自由化の中で抜きん出たり、開発エリアをより広げたりするためには、購買・調達に関する職種はとても重要になります。この職種で成果を出すためには、人間関係の構築力や企画力が必要でしょう。

インフラエンジニア

主に通信関係のインフラにおいての基盤を扱い、サーバーやネットワークの設計、構築、運営を行うのがインフラエンジニアです。近年、IT化が進む中で、多くの企業が人材を求めており、需要が高まっています。安定したITサービスを成り立たせるためにも、ほかの職種と同様に、専門的な知識が必要となるのはもちろんのこと、さまざまなトラブルにも即座に対応できる問題解決能力も必要です。

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インフラ業界に就職する5つのメリット

毎年多くの就活生の人気を集めるインフラ業界には、どのような魅力があるのでしょうか。ここでは、インフラ業界の5つのメリットを紹介します。

1.業界の安定性が高い

インフラ業界が提供するのは、国民が快適な生活を送るために欠かせないライフライン。公共性が高く、市場も安定しています。景気の影響を受けることはほとんどなく、仮に業績不振に陥ったとしても、その重要性から国の支援が期待できます。エネルギー系などでは競争が激化する傾向にはあるものの、今後も需要がゼロになることはないため、極めて安定性が高い業界であると言えるでしょう。

2.給与水準がはっきりしている企業が多い

インフラ業界は、旧国鉄に代表されるように元国営の企業も多いことから、給与水準についても他業界と比べ保守的であると言われています。そのため、勤務年数により給与が上がるなど給与水準がはっきりしている企業が多いようです。

3.高待遇で福利厚生が充実していることが多い

インフラ業界の企業の多くは経営体制が安定しているため、待遇が手厚く、福利厚生も充実している傾向にあります。住宅手当や扶養手当のほか、専門的な知識を必要とする業務も数多くあるため、資格の取得奨励制度や国内外への留学制度を設けている企業も数多くあるようです。

4.社会に貢献しているやりがいを感じられる

インフラ業界が提供するのは、生活の基盤となるサービスです。人々の暮らしをダイレクトに支える業務内容が多く、ひとつひとつの仕事の責任も重大になります。そのため、社会に貢献しているという実感を得やすく、やりがいを感じられることが多いでしょう。

5.文系・理系どちらでも就職が可能

インフラ業界では、専門知識が必要となる研究や開発、設計以外にも、営業や接客、品質管理など必要とされる業務は多岐にわたります。そのため、文系・理系どちらの学生も就職を目指すことができます。

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インフラ業界の就職難易度は?

インフラ業界には経営状態が安定している大企業も多く、働く側にとっても多くのメリットがあるため、毎年たくさんの学生が就職を希望しています。しかし、少人数採用の企業が多いこともあり、就職難易度は極めて高い傾向にあるのが現状です。

 

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インフラ業界が求める人材とは?

就職難易度が高いとされるインフラ業界。求められる資質や能力を解説します。

高いコミュニケーション能力

インフラ業界ではどの分野においても、仕事を進めるうえで、多くの人と関わることが必須となります。そのため、高いコミュニケーション能力のある人が求められます。

計画性と責任感

インフラ企業は人々の生活に直接的に関わる仕事を担っています。安定した生活基盤を供給するためにも、計画的に仕事を進めることがとても大切です。また、少しのミスでも大きな損失につながることが多いのもインフラ業界での仕事の特徴。そのため、企業は強い責任感を持って仕事に取り組める人材を求める傾向にあります。

強い精神力・忍耐力

生活の基盤をしっかりと支え続けるためには、強い精神力や忍耐力も必要。インフラ業界は安定している=楽というわけではありません。むしろ、仕事自体は忙しくハードであると言われています。特に繁忙期には激務となり、抱える仕事の責任も重いため、それに対応できるだけの強い精神力と忍耐力がある人を企業は求めるのです。

トラブル対応力と判断力

仕事において、思いがけないトラブルやミスはつきもの。しかし、ライフラインを支えるインフラ業界では、どんな些細なトラブルやミスも人々の生活に支障をきたすことに直結します。冷静にスピード感をもってトラブルに対応できる力はもちろんのこと、どのように対応するのが適切なのかを見極められる判断力も欠かせません。

 

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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