2027年卒の就活実態調査(前編)

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就職活動の早期化が一段と加速し、すでに内定をもっている2027年卒の就活生も少なくありません。しかし、スケジュールが前倒しになる一方で、学業との両立や将来像の不明確さに悩む学生が後を絶ちません。

キャリアチケット就職では、2027年卒業予定の大学生・大学院生381名を対象に、就職活動の実態調査を実施しました。本記事では、早期化する就活の現状と、学生が直面している新たな壁について、調査結果をもとに詳しくご紹介します。

目 次

調査概要

今回の調査では、2027年卒の就活の実態について次のような方法で調査を行いました。

調査期間:2025年12月12日~2025年12月22日
調査方法:インターネット調査
調査主体:レバレジーズ株式会社
有効回答数:381人
調査対象:2027年卒業予定の大学生・大学院生

27卒学生の約3割が「2025年5月以前」に就活開始

2025年12月時点の就活状況について、「就職活動を始めていない」と回答した学生は33.3%にとどまり、約7割がすでに活動を開始していることがわかりました。

内定状況については、「すでに内定を承諾し、就職活動を終えている(3.9%)」「内定を持っているが、就職活動を継続している(12.9%)」を合わせると、約16%がすでに内定を獲得しています。

就職活動を開始*1した時期としては「2025年5月以前(29.5%)」が最多で、次いで「2025年6月(16.9%)」「2025年8月(14.2%)」と続きます。夏インターンの募集・実施時期に合わせて就活が本格化する傾向が見て取れます。

*1 就職活動開始=適性検査や説明会を受け始める時期として回答

27卒学生の約3割が「2025年5月以前」に就活開始のイメージ

27卒学生の約3割が「2025年5月以前」に就活開始のイメージ

なぜ就活開始時期が早まっているのか

この結果が示すのは、就活の"スタートライン"が事実上、大学3年生の春〜初夏へと前倒しされているということです。夏インターンの応募締め切りは5〜6月に集中しており、「インターンに参加したい=5月までに動き出す必要がある」という構造になっています。5月以前にスタートしている学生の多くは、本選考よりもインターンシップへの参加を目的として活動を始めていると考えられます。

まだ動き出せていない学生へ

今から就活を始める場合でも、本選考が本格化するこれからの時期に十分対応できる可能性があります。ただし、本選考の応募締め切りは4〜5月に集中するため、早めの業界・企業リサーチが重要です。「気になる業界を3つ挙げてみる」といった小さな一歩から始めることで、スムーズにスタートを切ることができるでしょう。

2027年3月卒業の就活については「27卒の就活はいつから始まる?スケジュールと行うべき10の準備を解説」で詳しく取り上げているので、こちらをご参照ください。

就活において難しいと感じることは「学業との両立」が最多

就活で難しいと感じることのトップは「学業との両立(39.0%)」で、次いで「将来のビジョンを思い描けない(35.8%)」「学生時代にアピールできることを作れなかった(27.2%)」と続きます。

文理別で見ると、文系は「将来のビジョンを思い描けない(40.2%)」が1位であるのに対し、理系は「学業との両立(40.4%)」が1位となっています。就活の早期化により、選考と大学の研究やゼミが重なることが、特に理系学生にとって大きな負担となっている様子がうかがえます。

就活において難しいと感じることは「学業との両立」が最多のイメージ

就活において難しいと感じることは「学業との両立」が最多のイメージ

就活の最大の障壁は「時間の創出」と「学業との両立」

1位の「学業との両立(39.0%)」が最多となっており、さらに7位には「インターンやアルバイトとの両立(18.9%)」もランクインしています。
近年の就職活動では早期化が進んでおり、大学3年次からインターン直結型の選考や早期選考が始まります。一方、専門科目の履修やゼミが忙しくなる時期と重なるため、学生は常に「リソース不足」の状態に置かれていることが推測されます。

文系と理系で悩みが異なる理由

上記のデータを見ると、文系では「将来のビジョンを思い描けない」が1位、理系では「学業との両立」が1位と、悩みの種類に明確な差が見られます。この違いには、それぞれの就活構造が関係していると考えられます。

文系は職種の選択肢が広い分、「何でもできる」反面「何を選べばいいかわからない」という状況に陥りやすい傾向があるようです。一方、理系は実験・研究・ゼミによる拘束時間の長さが、ES作成や面接日程の確保を難しくしているケースも多いようです。就活の早期化はチャンスが増えるメリットがある反面、学生本来の学びを圧迫するという側面もあるかもしれません。

学業と就活を両立するためのポイント

理系学生は、推薦制度や大学院卒採用枠の活用、選考フローが短い企業を優先するなど、スケジュール設計の工夫で学業との衝突を減らすことができます。文系学生でビジョンが描けない場合は、OB・OG訪問や会社説明会を通じて「実際に働くイメージ」を積み上げることが有効です。正解を探すよりも、経験を通じて絞り込んでいく姿勢が大切です。

就活における学部別の傾向については「大学院卒は就職活動で不利?文系・理系の傾向や内定につながるコツを解説」の記事で詳しく解説しています。

約6割が就活にAIを利用|ESの作成・添削が最多

27卒のうち、就活にAIを活用している学生は59.6%と過半数を超えました。もはや「AIを使っている人が少数派」という時代ではありません。利用目的としては「ESの作成・添削(70.5%)」が最多で、次いで「自己分析などの思考の整理(55.5%)」「企業研究(29.1%)」と続きます。

約6割が就活にAIを利用|ESの作成・添削が最多のイメージ

約6割が就活にAIを利用|ESの作成・添削が最多のイメージ

AIは「使えばいい」ではなく「どう使うか」が重要

AIの活用が広まる一方で、注意したい点もあります。AIが生成する文章は便利な反面、平均的な表現になりやすく個性が出にくいという特性があります。採用担当者にとっても「AI文体」は見分けやすくなっており、ESの内容が似通ってしまうリスクも出てきています。ツールとして活用すること自体は問題ありませんが、最終的な言葉は自分のものにするという意識が、他の就活生との差別化につながります。

AIを効果的に活用する方法

ESにAIを活用する際は、全文を生成させるよりも「構成の壁打ち相手として使う」活用法が効果的です。自分のエピソードや経験はAIには書けません。「この経験をどう伝えるか構成を考えて」「この文章をより具体的にするには?」といった使い方をすることで、自分らしさを保ちながらクオリティを上げることができます。

就活でのAI活用方法については「就活でAIを使える?メリットや活用方法5選を紹介!」の記事でも詳しく解説しているので参考にしてみてください。

AIの進化がキャリア選択にも影響|約4割が志望職種への影響を実感

「AIの進化により将来の仕事が代替されるかもしれない」という不安を感じている学生は約4割(「非常に不安を感じる」10.8%+「やや不安に感じる」30.2%)にのぼります。

さらに、AIの進化が自身の志望職種に「影響を与えた・どちらかというと影響を与えた」と回答した学生も約4割(46.7%)に達しており、AIが就活の効率化にとどまらず、キャリア選択そのものに影響を与えている実態が浮かび上がっています。

AIの進化がキャリア選択にも影響|約4割が志望職種への影響を実感のイメージ

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「AIに奪われる不安」をどう捉えるか

「AIに仕事を奪われるかもしれない」という不安は、データ入力・定型文書作成など、ルーティン色の強い職種で特に高まりやすいです。一方で、AIを使いこなせる人材への需要は確実に高まっており、「AIに代替される側」ではなく「AIと協働できる側」に立てるかどうかが、これからのキャリアの分岐点になっています。

キャリア選択の軸をどこに置くか

志望職種をAIの影響で変えた・迷っているという場合は、職種名で選ぶよりも「自分がどんな力を使って働きたいか」という軸で考え直してみることが有効です。対人折衝・クリエイティブな判断・信頼関係の構築など、AIが苦手とする領域は依然として多くあります。「AIに奪われないか」ではなく「自分がAIをどう活かせるか」という視点に切り替えることで、長期的にブレないキャリア設計につながるでしょう。

AIに代替可能な仕事については「今ある仕事の半数はAIに代替可能?AIによってなくなる仕事、なくならない仕事」の記事で紹介しているのでご一読ください。

まとめ

今回の調査から、27卒の就活生は就活の早期化・学業との両立・AIへの対応という複数の課題に同時に向き合っていることがわかりました。早期から動き出す学生が増える中でも、自分のペースで情報収集や自己分析を進めることが、納得のいく就活につながります。AIの活用やキャリアへの不安についても、データをもとに現状を正しく把握したうえで、自分なりの方針を立てていくことが大切です。

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