6月1日から夏季インターンシップ(通称サマーインターン)のエントリーが開始されます。
キャリアチケットでは、公的に令和5年(25卒)から一定の基準に従い採用直結型インターンシップが公認された(※1)ことにより、学生のインターン参加意識や参加社数が上がっているかを調査しました。
本記事では、調査の概要と調査結果をご紹介します。
※1 厚生労働省「令和5年度から大学生等のインターンシップの取扱いが変わります」
- 2026年入社予定学生のサマーインターン参加意識についての調査概
- 本調査の質問項目
- 調査対象
- 2026年入社予定学生のサマーインターン参加意識についての調査:参加意識
- サマーインターンへの参加意向
- サマーインターンに参加しない理由
- サマーインターンの希望参加数
- 2026年入社予定学生のサマーインターン参加意識についての調査:参加企業を選ぶポイント
- 2026年入社予定学生のサマーインターン参加意識についての調査:サマーインターンに期待して
- サマーインターンに期待していること
- サマーインターンの希望開催日数
- サマーインターンの希望参加形式
- 2026年入社予定学生のサマーインターン参加意識についての調査:サマーインターンの情報収集方法
- 2026年入社予定学生のサマーインターン参加意識についての調査:採用直結インターンについて
- 採用直結インターンが公認化されたことに対する認知
- 採用直結インターンへの見解
2026年入社予定学生のサマーインターン参加意識についての調査概要
2026年入社予定学生のサマーインターン参加意識について、下記の内容で調査を行いました。
本調査の質問項目
本調査での質問項目は以下になります。
あなたの性別を教えてください
文系か理系かを教えてください
現在お住まいのエリアを教えてください
サマーインターンシップへの参加意向を教えてください
サマーインターンシップに参加しない理由を教えてください
サマーインターンシップに何社ほど参加したいと考えていますか
サマーインターンシップに参加する企業を選ぶうえで重視するポイントを教えて下さい
サマーインターンシップでもっとも期待していることを教えてください
サマーインターンシップでもっとも希望する開催日数を教えてください
サマーインターンシップでもっとも希望する開催日数を教えてください
サマーインターンシップで対面形式を希望する理由を教えてください
サマーインターンシップでオンライン形式を希望する理由を教えてください
サマーインターンシップに関する情報収集の方法を教えてください
昨年度から就活ルールが変更になり、採用直結型インターンシップ※が公認されていることを知っていますか
インターンシップが採用に直結することについてどう思いますか
調査対象
本調査の調査対象、実施期間などは以下になります。
調査対象:「キャリアチケット」に登録している26卒の大学生・大学院生
調査期間:2024年4月26日(金)~2024年5月1日(金)
調査方法:インターネットでのアンケート回答
有効回答数:351件
2026年入社予定学生のサマーインターン参加意識についての調査:参加意識
2026年入社予定学生のサマーインターン参加意識についての調査結果は以下になります。
サマーインターンへの参加意向
サマーインターンへの参加意向を示している学生は約9割となっており、そのうち約1/3のが学生が既に参加したい企業が決まっている結果となりました。
ナビサイトなどでは各企業のインターン情報が公開されていますが、実際に参加する企業を選んでいる最中の就活生が多いようです。
企業は、学生にインターンに参加してもらうために、自社のインターンへ参加することで得られるメリットを訴求するなどの魅力づけをしっかり行う必要があるでしょう。
サマーインターンに参加しない理由
インターンに参加するつもりが無いと答えた約10%の方に「インターンに参加しない理由」を聞いたところ、一番多かったのは「参加するメリットが感じられないから」となりました。
インターンで得られる経験が今後の就活やキャリアにとってどういう影響があるのか、をしっかり伝えることができればこれらの学生は参加意向が上がっていくでしょう。
企業は、学生にインターンに参加してもらうために、自社のインターンへ参加することで得られるメリットを訴求するなどの魅力づけをしっかり行う必要があります。
サマーインターンの希望参加数
サマーインターンシップに参加したい企業の社数を聞いたところ、「2~4社(52.2%)」が最多であるものの、「5社以上(45.3%)」と回答した学生も約半数存在することがわかりました。
インターンに参加する意向が高い学生の多くは複数社のインターンに参加することが考えられるので、同業界の競合他社と日程をずらす、などによって参加学生を増やすなどの手も有効かもしれません。
2026年入社予定学生のサマーインターン参加意識についての調査:参加企業を選ぶポイント
2026年入社予定学生のサマーインターンに参加する企業を選ぶポイントについての調査結果は以下になります。
サマーインターンに参加する企業を選ぶポイントは1位「就職を希望する業界であること(24.07%)」、2位「就職先として本命の企業であること(13.83%)」でした。
インターンに参加予定の学生のうち、約40%が志望度の高い業界・企業への参加を期待しているようです。
インターンに参加した学生の満足度を上げることが本選考への志望者数を増やすことにもつながるため、企業はインターンのプログラムをしっかりと作り込む必要があるでしょう。
2026年入社予定学生のサマーインターン参加意識についての調査:サマーインターンに期待していること
2026年入社予定学生のサマーインターンに期待していることについての調査結果は以下になります。
サマーインターンに期待していること
サマーインターンシップにもっとも期待していることは、1位「採用に直結すること(30.5%)」、2位「本選考の優遇(早期案内・ES免除等)を期待できること(25.3%)」でした。
インターンに参加予定の学生の約半数が内定に対して何かしらのプラスになることを期待しているため、インターン実施企業はそういったメリットを募集時点でしっかり伝えることで参加人数を増やせるかもしれません。
サマーインターンの希望開催日数
サマーインターンシップに参加したい企業の社数を聞いたところ、「2~4社(52.2%)」が最多であるものの、「5社以上(45.3%)」と回答した学生も約半数存在することがわかりました。
希望する開催日数は「2~4日(43.0%)」が最も多く、次に「1日(25.0%)」が続きます。学生は短期間のインターンシップに複数社参加したい傾向が見受けられます。
サマーインターンの希望参加形式
サマーインターンシップの参加形式は、約8割が「対面」を希望する結果となりました。対面を希望する理由は「社風を肌で感じられるから(27.7%)」が最も多く、次いで「仕事内容をより理解できると思うから(19.6%)」でした。
サマーインターンに参加する企業は志望度が高い企業が多いため、早めにオフィスの雰囲気を把握しておきたいと考える学生が多いと思われます。
2026年入社予定学生のサマーインターン参加意識についての調査:サマーインターンの情報収集方法
2026年入社予定学生のサマーインターンの情報収集方法についての調査結果は以下になります。
情報収集の手段として「就活関連会社主催のセミナー・イベント(31.5%)」が1位、「ナビサイト(28.55%)」が2位という結果になりました。
複数企業の情報が集まるセミナー・イベントやナビサイトを使い、効率的に情報を集めている就活生が多いようです。
インターンの参加人数を増やしたい企業は、こうしたイベントへの出展やナビサイトへの掲載を検討するのも有効に思われます。
2026年入社予定学生のサマーインターン参加意識についての調査:採用直結インターンについて
2026年入社予定学生の採用直結インターンを関する調査結果は以下になります。
採用直結インターンが公認化されたことに対する認知
「昨年度から採用直結型インターンシップ※が公認されていることを知っているか」という問いに対して、約6割が「知っている(62.7%)」、約4割が「知らない(37.3%)」と回答しました。
産学協議会は、就業体験を伴う5日間以上の汎用的能力・専門活用型インターンシップまたは就業体験を伴う2ヶ月以上の高度専門型インターンシップに限り、学生の情報を採用活動へ活用することを認めています。※1
採用直結型インターンシップは、学生がより主体的なキャリア選択をするために有益な情報ですが、その認知度には学生によってばらつきがあるようです。
※経団連,2022年6月「産学協同による自律的なキャリア形成の推進」
採用直結インターンへの見解
採用直結型インターンシップの賛否については、約9割が「賛成(89.2%)」を示していることがわかりました。学生はインターンシップが採用に直結することに前向きであるものの、5日未満のインターンシップに参加を希望する傾向があります。
このことから、現在産学協議会が認めている採用直結型インターンシップの内容と学生の希望が乖離していることが見受けられます。