今からでも役立つ!面接を踏まえた4月からの自己分析法

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就活を始めるときに必要な「自己分析」。「みんなやってるの…?」「時間の無駄じゃない?」そんな風に思っていませんか?そんなに必要なものなのでしょうか?これから自己分析しても就活に間に合うのでしょうか?
今回は、自己分析がなぜ大切か解説していきたいと思います。
 
この記事の執筆者

浅野 朋子(あさの・ともこ)
研修講師・産業心理カウンセラー・パーソナルカラーアナリスト。人事部門で新卒を中心に 6,000名以上面接、20,000 名以上の面談実績を持ち、現在は大学生向け就職支援、企業向け採用・育成のコンサルタント、社内外の研修の企画・実施に携わる。
 

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なぜ「自己分析しなさい」と言われるのか 


昔の嫌な経験も思い出すことになるだろうし、何より地味で面倒な作業という印象が強くて、なかなかやる気にならない…という学生さんは多いと思います。

「自己分析は必要ない」とおっしゃる方もいますが、自己分析は、自分自身の「棚卸(たなおろし)」です。私はいい機会だからぜひやってほしいと思います。理由は3つです。
 

1.自分自身がどんな人間なのかが分かる


なんとなく「自分はこんな人」と理解はしていても、具体的に好き嫌いや得意・不得意(できるできない)を説明するのは簡単ではありません。

「得意なのはなぜ?」と聞かれたときに「何となく」としか説明できない。これを防ぐために自己分析をするわけです。

生まれてからたくさんの人に会って影響を受けて、いろいろな経験をした上で、今のあなたが出来上がっているのです。
これまでに考えたこと、選択したこと、行動したことの理由や考え方はそのときどきで違って当然です。

だからこそ説明する必要があるわけですが、自分を理解していた方が人にも説明しやすくなります。
ワークライフバランスを重視したい人もいれば、年収を重視したい人もいる。マネジメントをしたい人もいれば専門職の仕事をしたい人もいる。
人と一緒に何かを作り上げたい人もいれば、ひとりでコツコツ進める方が得意な人もいる。
話すのが上手・下手なども含め、自分の「現状」を知ることで、「理想の自分」になるために何を努力したらいいのか、具体的に理解することができます。
 

2.会社にアピールしやすくなる


・自分がどんな人間で、どんなことを考えていて、どんな行動をとるのか
・今どのくらいできていて、今後どのレベルをいつまでに目指すのか
・自分がその会社でどう活躍するつもりなのか


面接では、上記の内容を伝えるのが重要です。ということは、自分自身を理解していないと、アピールができません。
たとえば、志望動機を聞くとこんなことを話す学生さんがいます。

「説明会で幅広いお客様のニーズに応えられると思い、志望しました」
これは感想であって、「自分がその会社でどうしたいのか」が入っていないので、アピールになっていません。
自己分析をして、例えば周りを巻き込んで何かを達成するのが得意で好きであるという結果になったら、下記のような志望動機に落とし込むことができるでしょう。

「サークルでコンクールに向け、7グループにメンバーを分けて役割分担することを提案しました。全員が役割を持つことで、協力しながら練習することができ、その結果金賞を取ることができました。貴社の仕事は、チームでお客様に対応することが多いとうかがいました。貴社であれば、サークルでの経験を活かして、チームの仲間と一緒にお客様のニーズに応えたいと考えています」

このように、自己分析を行うことで面接でより具体的な話ができるようになります。
 

3.自分に合った職種が見つけやすくなる


これは後ほど詳しく解説しますが、好きなことを軸に職種を探すと混乱しがちです。
そのため、私は自己分析で苦戦する学生さんに、「嫌いなことを具体的に出して」とアドバイスしています。

仕事を続けていくとうれしいことや楽しいこともありますが、辛いことや苦しいこともあります。
もし嫌いなことを仕事にしてしまったら、その仕事を続ける意味が見つからなくなってしまいます。
そもそも心身にいい影響を与えません。
自分の身を守るという意味でも、自己分析は行った方が良いと思います。
 

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就活時に自己分析をしなかった30代の知人は……?


以前、転職を考えている30代後半の知人から相談を受けたことがあります。その知人は人事部に10年以上所属し、自身をより活かせる場所を求めて転職活動をしたいと打ち明けてくれました。

ただ、ネックになったのは「自己分析をしていないため、今後自分がどんな仕事をしたいかはっきりしない」こと。
人事の仕事は、人事制度、労務、教育、採用などさまざまな仕事があり、それぞれ専門的な知識がないとできません。
さらにコツコツ積み上げる労務関係の仕事と、人前に立つ教育・採用という真逆の面もあります。

彼女は今後、どの分野に自分の専門性を置いたらいいのか、つまり自分のどこをウリにしたらいいのか迷ってしまい、決められないまま転職活動をしているようです。話を聞いてから1年近く経ちますが、まだいい報告をいただけていません。

このように自己分析がしっかりできていないと、彼女のように経験を積んでも、それが自分にとって適職かどうか分からないまま過ごす可能性があります。
 

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まず具体的に何をしたら良いか


自己分析をするときは、まず自分が物心ついたときからの年表を作ります。○○小学校入学、○組になる、など具体的に書いていきます。そして、「徒競走で転んでビリになって悔し泣きをした」「理科が好きだった」「ピアノの練習が嫌だった」など、起きたこととそのときの感情を書き加えてください。

年表が出来上がったら、その年表を眺めながら、自分が嫌いなこと・苦手なことを具体的に書いていきます。嫌いなこと・苦手なことを省いていくと、好きなこと・得意なことだけ残ります。それが、あなたがやりたいことであり、自分のことを素直に話せる材料になるのです。

まだ自己分析をきちんと行っていない人は、自信を持って自分自身をアピールできるよう、自分について振り返る時間を作ることをおすすめします。
 

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