【実際のESをプロが添削!ES書き方講座#3】~美大生Oさんガクチカ:課題編~

 

こんにちは。キャリアチケットのキャリアアドバイザー・樋口です。
先輩就活生が実際に書いたESを添削し、書く上でのポイントをお伝えするES書き方講座、今回で3回目です。ESは自分が思っている以上に情報の過不足が起こりがち。「よし、できた!」と思っていても、第三者が読むと説明不足で理解しにくい部分があったり、伝えたい部分とは関係ない描写が書かれている可能性が高いです。作成できたら、誰かに見てもらう機会を作るのをおすすめします。キャリアチケットでもES相談を受け付けていますのでお困りの際はいつでもご利用くださいね。
今回も、「学生時代に力を入れたこと」を添削していきます。今回は美大生AさんのESです。専門的なスキルを学ぶ大学の学生さんも、ES作成時に押さえておくべきポイントは変わりません。ES作成のポイントをしっかり押さえていきましょう。

 キャリアアドバイザー

樋口 美和子(ひぐち・みわこ)

大学在学中にインターンシップの斡旋団体に所属。卒業後にレバレジーズ株式会社へ入社。入社後はキャリアチケットの立ち上げメンバーとしてキャリアカウンセリングを担当。一人ひとりの気持ちに寄り添い本人の価値観に合った学生のキャリア支援をしています。 

 


大学の学科での課題制作を最も頑張りました。課題制作では、アイデアの発想から、表現方法、そして人に伝える方法を考えるまで全て一人で、且つ短時間で行います一人で考えて製作中に行き詰まったときは、とにかく行動をしてみることで解決へ導いていますアイデアを考える際は毎日の暮らしの中からも常にアイデアの種を探すのが有効だと考えました。ただ、一人で考えるだけではありません。ときに私はまわりの人と関わる瞬間を大切にしていました。制作で失敗したりアイデアで悩む際は、まわりの人にアイデアや意見聞き、良いものは積極的取り入れることで自分のアイデアを見つめ直します。また、自分が生活する中で生まれた疑問や問題点と他者の生活とを比較し、照らし合わせることで、いま世の中ではどんな事が重要視・問題視されているのかを考えます。以上の経験から、製作の現場では人と人とのコミュニケーションが最も大切だと思いました。
※ES中に色付け・下線が引かれている箇所が、今回のポイントで触れる箇所です。下記で紹介する3つのポイントと連動して色分け・下線を引いておりますので、同じ色、下線で連動しているポイントを参照してください。

 

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①心がけやよりも行動した理由と目的、そして行動の結果を読み手は知りたい


1つ目のポイントですが、ESでは行動した際の心がけ等よりも、行動の理由や目的を書きましょう。周囲の人の意見を積極的に取り入れたことや、アイデアを客観視するようにした、生活の中からアイデアの種を探している等これらは全て自分自身の心がけについての情報であり、課題制作のどんなところに時間や手間をかけて頑張ってきたのかという部分が明確に書かれていません。なぜ周囲の声を聞いたり、日常からのヒントを探す必要があったのか、そしてその結果制作した課題はどう評価されたのか。行動の理由や目的を内容のメインに持ってきたほうが、自分のキャラクターが読み手に伝わるESになると思います。

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②多くの情報を伝えようとせず、1つの話題をしっかり深ぼる


2つ目のポイントは、ESは多くの情報を伝えようとせず、1つの話題を深ぼるように書くことを意識しましょう。これは就活生全体的に見られる特徴なのですが、アピールをしたい気持ちが先行し、複数の話題について語ってしまう方が多いです。しかし、限られた文字数の中で多くの情報を伝えてしまうと、抽象的になりすぎて理解してもらえなかったり、逆にわかりづらくなってしまいます。今回の場合、エピソードはすべて情報収集についてのものなので、
・高評価の作品をつくるために、情報収集の部分で工夫した。
・課題制作を行う上で失敗や悩むことが沢山あった。
・でもこれらはすべて情報収集の甘さが原因と気づいた。
・そこで私はこんなことをやった。
こんな構成で、背景や状況について必要となる情報を具体的に加えていけば、構成もわかりやすく、深く知りたい部分も自分の言葉で語れるので良いESに近づくと思います。

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③一貫性のある文章構成


今回の最後3つ目のポイントですが、最初から最後までこのESで伝えたいことがブレない、一貫性のある文章になっているかしっかり確認しましょう。この方のESだと、周囲の人の意見を積極的取り入れるなど、途中までは日頃からの情報収集を大事にしていることに書いているのに最後の部分で、“制作の現場では人とのコミュニケーションが最も大事”という結論で締めてしまっています。途中で書いてきたことと結論が異なっていると、まとまっていないESという印象を受けかねません。これは、意識せずに書いていると無意識的にそうなってしまっているという状態になりやすいので、最初から最後まで一貫性のある内容になっているかはESを作成する際に強く意識してみてください。

 

 

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プロが教えるポイントを意識して、自己PRを修正してみると…?


今回ご紹介した3つのポイントを踏まえて、修正をしたESがこちらです。

私は◯◯コンテストで入賞するために、課題制作において情報収集に対しての意識改革に努めました。コンテスト応募以前の私は、良いアイデアが浮かばず期限までに納得のいく制作ができない状況でした。私は○○コンテストで賞を取るには、情報収集が圧倒的に足りないと考え、①常にメモを持ち歩き、日常で感じた疑問やアイデアをメモする②教授やゼミ生に定期的にアイデアを共有し感想をもらう、この2つを課題制作の過程に取り入れました。まず日常の中からとにかくたくさんのアイデアを出すことを意識し、そして浮かんだアイデアについて皆から感想をもらうことでアイデアの質を磨く機会を週に2回作りました。これらの取組みにより、良いアイデアのストックが大幅に増え、予定通りに制作を円滑に進めることができました。情報収集の意識を高めた結果、課題を克服でき、憧れだった○○コンテストでも大学の学生で唯一入賞することができました。

〈解説〉

今回のポイントを踏まえて、このようにESを改善しました。改善前と後でESを構成するエピソードに大きな変化はないのですが、情報収集という軸でまとめることで文章に一貫性が生まれたと思います。また、情報収集を見直した経緯・目的、そして見直したことによる結果を盛り込んだことで読み手がイメージしやすいESになったのではないでしょうか。

自分の状況や行動の目的は具体的に書くことが大切である一方で、一番伝えたい部分を軸に文章の一貫性も意識して書く。バランスを考えて書き上げるのはとても難しいですよね。過不足ないESになっているか、周りの人とチェックし合うことをおすすめします。もちろん私達も全力で就活生のみなさまをサポートしておりますので、自分のESを添削してほしい!という方がいらっしゃったらお気軽にご連絡ください。

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