【お仕事図鑑】宇宙ゴミの観測システム!? 知識ゼロ状態からエンジニアになるまで

【お仕事図鑑】宇宙ゴミの観測システム!? 知識ゼロ状態からエンジニアになるまでのイメージ

キャリアチケットの「お仕事図鑑」では、さまざまな職種の方へのインタビューを通じ、先輩たちがどのように働いているかをお伝えします。

さて、ITエンジニアというと皆さんはどのようなイメージを持たれるでしょうか。今回お話を聞いたのは株式会社ボールドのエンジニア・高桑さん。仕事内容は「宇宙のゴミを観測するシステムの開発」とのこと。どのような仕事なのか、詳しく聞いてみました。

<Profile>

株式会社ボールド
ソリューション事業本部技術部
高桑 大輔(たかくわ・だいすけ)さん

大学の経済学部を卒業後、未経験ながら「挑戦する仕事がしたい」と株式会社ボールドのエンジニアとして採用される。内定から入社までの数ヶ月でエンジニア向けの資格を取得するほど猛勉強し、2ヶ月の研修期間を経て現場に配属。現在は新卒1年目ながらエンジニアとして活躍している。

株式会社ボールド
IT人材のクライアント企業への派遣およびシステム開発のアウトソーシングを行う。「人間力」を重視しており、社員への教育や社員間の交流を深めるためのイベントが豊富であるのが特徴。コミュニケーションスキルも高いエンジニア集団として、最上級のサービスカンパニーを目指している。https://www.bold.ne.jp/

 

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仕事内容は「宇宙のゴミの観測システムの開発」


――エンジニアの仕事内容について教えてください。

弊社のエンジニアはプロジェクトベースでクライアント先に派遣され、その企業に常駐する形でシステム開発を行っています。現在私が担当しているのはスペースデブリの観測システムの開発です。スペースデブリというのは、簡単に言うと「宇宙ゴミ」のことですね。故障した人工衛星やロケットの破片など、宇宙には大小さまざまな「ゴミ」がたくさん漂っています。今開発に携わっている観測システムは、人工衛星などの宇宙機にデブリが衝突してしまわないようにするためのものです。

システム開発はざっくり言うと、「①要件定義→②設計・設計書の作成→③設計書に沿ってプログラミング→④運用テスト→⑤運用・保守」といった工程があるのですが、私は③のプログラミングを担当しています。設計書を見ながらコードを書いてはテストをして……を繰り返していますね。
このプロジェクトは数年後の運用を見据えた大規模なもので、弊社からは7人、他の会社からもたくさんのエンジニアの方が参画しています。

――高桑さんの1日のタイムスケジュールについて教えてください。

出勤したらまずは今日に何をするかを決めて、連絡事項などを確認します。午前中はスカイプなどで遠方にいる別チームとのミーティングをすることもありますね。その後はひたすら仕様書を作成しコードを書いてテストをしていくのですが、わからないことがあれば同じオフィス内にいる先輩社員に聞きに行きます。

ちなみに昼休みは食事をとったあと、晴れていればできるだけ外に出て近くを散歩するようにしています。1日中座っていることが多い仕事なので、できるだけ体を動かすことを意識しているんです。

――エンジニアの仕事でやりがいを感じるのはどのようなことでしょうか?

設計書は組まれている状態で渡されるのですが、どのようにコードを組むかは決められていないんです。そんなときは自分で考えなければいけません。まだまだ新人で先輩たちのように「これだ!」とパッと最適なコードを思いつくことができないのですが、それでも一生懸命考えて答えが出せたときには嬉しいですね。どうしても回りくどいコードを書いてしまいがちなのですが、バグが起きにくいシンプルなコードを書くことがプログラミングで重要なんです。
 

――逆に大変だと思うことはありますか?

仕事をこなしながら自分のスキルアップのための勉強を行うのは大変かもしれません。資格を取ることで業務の幅も広がりますし、私も業務後にかなりの時間を勉強に充てています。

弊社ではエンジニア向けの勉強会が定期的に開かれているので、そういった機会も上手く活用してスキルアップに努めています。

――日々の勉強はエンジニアにとって必須なんですね。学生の頃から知識はつけておいたほうが良いのでしょうか?

もちろん知識はあったほうが良いとは思いますが、入社後に勉強を初めても問題ないと思います。エンジニアにとって知識は大切ですが、私はまず何よりもコミュニケーションが大事だと思います。知識がないところからのスタートだと、何が正しいかわからないので、先輩社員とコミュニケーションをとって学んでいくことが多いと思います。積極的に人に聞きに行く姿勢や、教えてもらったことを吸収する力があればたとえ文系出身であっても大丈夫です。

あとは、じっと座っているのが耐えられない人はエンジニアには向いていないかもしれません(笑)。コードを書いてテストして、の繰り返しなので集中力は必要とされますね。
 

 

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就活では「挑戦」を重視。基礎知識がないところからスタートした

――高桑さんは文系大学出身ですよね。就活中、エンジニアになろうと思ったきっかけは何だったんでしょう。

就活を始めるとき、「仕事をするうえで何を大事にしたいか」「活き活きと働ける場所はどんな環境か」を考えたときに、「挑戦すること」を重視したいと思ったんです。どんな仕事が良いかいろいろと考えた結果、エンジニアという仕事は挑戦を積み重ねる仕事であり、やりがいがあるのではと思ってエンジニアに絞って就活をしていました。

大学は経済学部だったのでもちろんプログラミング言語などの基礎知識は全くなくて。不安はありましたが、それよりも「やってやろうじゃん!」という気持ちでしたね(笑)。文系でもエンジニアになれる会社を探していたところ、弊社に出会ったんです。

実は弊社の新卒エンジニアはほぼ全員が未経験。それでも成長を期待してくれている会社であることを感じたので入社を決めました。弊社では資格の受験料を補助してくれたり、頻繁に勉強会もあったり、とにかく頑張る人の背中を押してくれる会社なんです。なので集まる人も向上心があって負けず嫌いな人が多くて、自分も切磋琢磨できそうだと思ったのも決め手でしたね。

――内定が出たあとは何か準備はしていましたか?

内定が出てからすぐに「基本情報技術者」の資格を受験したのですが理解が足りず落ちてしまって……。もっと基礎的なところから勉強しようと思って、独学で在学中に「ITパスポート」とJavaの能力試験を受験しました。Javaのほうは大学4年の3月に3級を合格できたので、すぐに2級、1級も取りましたね。入社後は2ヶ月間の研修を経て、6月にはクライアント先に派遣され、現場でも日々仕事をしながら学んでいます。

――今後はどのようなエンジニアになりたいですか?

Javaのエンジニアとして、市場から求められる存在になりたいです。そのためにはたくさん経験を積んで、フレームワークを使えるようになりたいですね。フレームワークというのはコードのテンプレートのようなものでいくつか種類があり、これが使えると開発期間の短縮やバグの発生を抑えることができるんです。ただ、使いこなすには一般的に2~3年の経験がいると言われていて。まずはフレームワークごとの構造を理解するために、スムーズにコードを書けるようになりたいなと思います。

また、大学時代には子供向けのボランティアをしていたほど子供好きなので、将来的には教育関連でエンジニアの力を活かせる仕事をしてみたいと考えています。

――それでは最後に、エンジニアの仕事に興味を持っている就活生の方にアドバイスをお願いします。

悩むよりもまずはやってみましょう! エンジニアの仕事はプログラミングの楽しさを知らないと続かないので、面白さを知ることが第一歩。そして、面白さを知ったら1~2年はコツコツ勉強しながら経験を積み上げていくことが大切です。そうしたらきっと活き活きと働けるエンジニアになれるはずですよ!
 

取材・文/松本果歩

 

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