【お仕事図鑑】「論理的思考とホスピタリティ」が活かせるカスタマーサクセス職の魅力

【お仕事図鑑】「論理的思考とホスピタリティ」が活かせるカスタマーサクセス職の魅力のイメージ

就活生にとって、職種名を見ただけでは、どんな仕事をしているのか想像できないものも多いでしょう。キャリアチケットの「お仕事図鑑」では、その職種で活躍している方へのインタビューを通して、その職種のリアルな業務内容をお伝えしていきます。

今回お話を聞いたのは株式会社LiBで企業相手のカスタマーサクセスとして働く中川さん。カスタマーサクセス職(※)の業務内容や魅力について語っていただきました。

※カスタマーサクセス…主に企業向けサービス事業において、自社サービスを継続的に利用してもらうよう、既存顧客企業と積極的にコミュニケーションを図る職種

<Profile>

株式会社LiB
リクルーティング&エンゲージメント事業部
カスタマーサービス部
中川 綾子さん(なかがわ・あやこ)さん

新卒でマーケティング会社に入社して以降、リクルートキャリアやマクロミルなどでキャリアアドバイザーとマーケターいう2軸の経験を積むも、夫の転勤をきっかけに専業主婦に。その後、東京に戻ってきたのを機に株式会社LiBに入社。エージェント部門の集客チームの立ち上げや、キャリアアドバイザーを経て、現在はカスタマーサクセスを務める。

株式会社LiB
「“生きる”をもっとポジティブに。」をモットーに、働く女性のための事業を展開。キャリア女性のための会員制転職サービス「LiBzCAREER」やずっと活躍し続けたい女性のための転職エージェント「LiBzPARTNERS」を提供している。https://www.libinc.co.jp/
 

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マーケティングスキル、人材業界での経験に色を加えられる職を選んだ

――現在のお仕事に就くまでの経歴を教えてください。

今、社会人歴が15年ほどで、LiBで5社目です。私のキャリアは大きく分けると4つの軸があると思っていて、まず1つ目はマーケティング業界で調査の設計などをしており、論理的な思考が問われる数字の世界にいたということ。2つ目は人材業界、リクルートキャリアでキャリアアドバイザーをしていた経験があります。3つ目は、その2つの業界で業務改善や新たな業務フローの設計や、組織の立ち上げに携わったことがあるということ。そして4つ目が、ライフイベントとキャリアを両立してきた経験、キャリアの断絶からのリキャリアを経験したということです。

これらの経験や知見を活かせる会社に行きたいと思い、東京に戻ってきたことをきっかけに、第1子が生まれたあとLiBに入社しました。

――なぜLiBに入ろうと考えたんですか?

転職先にLiBを選んだのは、自分自身がライフとキャリアを両立してきた経験が、女性のための人材事業を営むLiBでなら強みになるのではと思ったからです。さらに付け加えるならば、私の人生におけるWill「自分らしく生きる人、自分らしく生きられる場所を増やしたい」と、LiBが掲げる「“生きる”をもっとポジティブに。」に通ずるものを感じたのも大きいです。

――LiBに入社してからは、ずっとカスタマーサクセスに携わっているんですか?

いえ、入社して最初の頃は集客の仕組み作りに携わり、その後で元々なりたかったキャリアアドバイザーになりました。専業主婦をしていた頃から、キャリアアドバイザーの仕事をもう一度やりたいという気持ちが強かったんです。集客チームの立ち上げが終わったときに自分から手を挙げたところ、すんなりOKしてくれたのはありがたかったですね。

その後、第2子を妊娠したので産休・育休を取得して、現在は時短勤務とリモートワークを組み合わせながらカスタマーサクセスの仕事をしています。

――どうしてカスタマーサクセスの仕事をすることになったのでしょう?

育児休暇から復帰する際に、またキャリアアドバイザーになるという選択肢もありました。しかし、転職活動をしている人は現職の仕事が終わった夜に活動することも多いので、いくら時短勤務の制度を利用しても、家に帰って夜にもう一度電話対応をすることになることもあるんです。それは、2人の子供が小さい今は難しいだろうな、と。あとは、カスタマーサクセスのように企業とやり取りする仕事のほうが時間をコントロールしやすいだろうなと考えました。

それに、これまでキャリアアドバイザーとして対個人の仕事をしてきましたが、ふと立ち止まったときに「採用している側」の気持ちも知りたいと思ったんです。今後キャリアを積んでいくうえで、再度キャリアアドバイザーに戻ったとしても企業の気持ちを知ることは、求職者に語れることも多いでしょうから。

また、私が現在のチームに配属になったときは、LiBとしてもカスタマーサクセスを立ち上げて半年にも満たない頃。そのくらいのフェーズのときに、求職者、対個人側の気持ちを知っている私が入るからこそ企業に提案できることもあるのではないかな、会社に貢献できる部分も大きいのではないかなと思ったんです。

 

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「介在価値を感じながら、論理的思考が身につく」仕事のやりがい

――カスタマーサクセス職は、企業によって業務内容がかなり異なるイメージです。LiBのカスタマーサクセスは、どのような仕事でしょうか?

私はダイレクトリクルーティングサービス「LiBzCAREER」を活用しているお客様を、採用成功に繋げる仕事をしています。ダイレクトリクルーティングサービスは、私たちが企業の採用のために手を動かすのではなく、企業の方がマッチした人を採用するために自分たちで手を動かすサービスです。企業の方はLiBが保有するデータベースを見ながら、自社が求める人材をピックアップしてスカウトすることができます。だから、各企業の方が機能を上手く使いこなせないと、採用成功に繋げることがなかなか難しいんです。

そこで、私は現在担当している60社に「どのように『LiBzCAREER』を利用したら、御社が欲しいと考えているペルソナの方を採用できるのか」を、電話・メール・チャットツールを使いながら日々アドバイスしています。

もちろん採用成功を何社出すといった目標があるので、お客様の喜びを意識しながらも、お客様が「LiBを利用したから採用に成功したな」と思ってもらえるように結果はきちんと出すようにしています。

――1日のタイムスケジュールを教えてください。

今、フレックスタイム制と時短勤務を活用しているので、9:30~16:30で働いていることが多いです。ただ、ルーティンワークではないこともあって「この時間にこれをやっている」というのは、“日による”というのが正直なところですね。

一番多い流れとしては、まず出社したら担当している60社が「LiBzCAREER」でどのような動きをしているのかデータベース上でチェックし、その動きを見て「ここに課題を感じているんじゃないか」と気になることがあったら、こちらからお声がけするようにしています。もちろん担当している企業の方から「中川さん、ちょっと聞きたいことがあるんですけど」と採用についてご相談をいただくことも多いので、その対応もしています。

あとは、営業が契約をいただいた新規のお客様に対して、「LiBzCAREER」の使い方のレクチャーを行なうこともありますね。
 

――どんなときに仕事のやりがいを感じますか?

企業の採用担当の人に手を差し伸べることで、目の前の人に力になっているなということを感じます。弊社のカスタマーサクセスは顧客担当制を行っているので、1社1社に深く入り込めます。そうすることで「LiBのカスタマーサクセスの人」ではなく「LiBの中川さん」と呼ばれるようになり、介在価値を感じられるんです。

――逆に大変だなと思うことはありますか?

顧客担当制は最近になって私が試験的に始めたことでもあるので、とにかく先行事例がないことですね。今はまだわからないことや答えがないこともたくさんあるので、行動量とインプットは欠かさないようにしています。

具体的には、紹介事業の部署にいる同僚に「企業がこんなペルソナの人が欲しいと言っているんだけど、こういう人ってどういう気持ちで、どんな会社を求めているの?」とアドバイスをもらいに行くんです。なと思いますね。

――この記事を読んでいる方の中には、カスタマーサクセスという仕事に興味を持っている人もいると思います。ずばりカスタマーサクセスの仕事の魅力を教えてください!

まず1つは、先ほどもお話ししたように企業の採用への介在価値を感じられることですね。カスタマーサクセスは、相手が個人なのか企業なのか、どんな商品・サービスかによって、やり方も変わってくると思うんですね。ただ、自分が目の前にいるお客さまの困りごとを解決するというのは共通項目だと思っています。だから、どの企業でも目の前にいる人にとってより良いものにするといったやりがいは常にあるはずです。

また、サービスを利用しているお客さまに寄り添う仕事なので、もっと良いサービスにするためにはどうすればいいのかを考えられるところ、サービスの作り手の一翼を担っているところもやりがいだと思っています。

あとは、数字を見ながら施策を考えていくので、PDCAを回してロジカルに物事を考えるスキルが身につくのも魅力です。なので、今後どのようなキャリアを歩むにせよ、必要なスキルを身につけることができるでしょう。

――最後に就活生にアドバイスをお願いします。

カスタマーサクセスは、お客様に尽くすホスピタリティ精神も大事ですが、会社の利益に貢献するといった視点も持ち合わせることが重要です。お客さまを喜ばせるだけでなく、サービスをもっと使ってもらうことで売り上げや利益に繋げること、会社の事業成長に繋げるというところまでを考える。そうすると仕事でやりがいを感じやすくなるし、成果も出やすくなると思います。

例えば、もし今接客のアルバイトをしているとしたら、目の前にいるお客様に喜んでもらい、かつその後買ってもらうにはというところまでを繋げて考えてみてください。カスタマーサクセスとして仕事をするようになった際にも、視点が偏らなくて済むはずです。ぜひ試してみてほしいですね。

 

取材・文/於ありさ

 

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