自己PRでボランティア経験は使える?例文やコツを徹底解説

このページのまとめ

  • 自己PRでボランティア経験を話すと、主体性や問題意識の高さをアピールできる
  • ボランティア経験は、始めた動機や学びを仕事にどう活かすかを含めて自己PRにする
  • ボランティア経験をアピールするときには、ビジネスとの違いを理解しておく

自己PRでボランティア経験は使える?例文やコツを徹底解説のイメージ

「ボランティア経験は自己PRにできるのか」と悩む人もいるかもしれません。ボランティア経験は、ボランティアを始めた動機や得た学びを仕事にどう活かすかを伝えることで効果的にアピールできます。

ただし、ボランティア精神をアピールしすぎるとマイナスな評価になる可能性もあるので注意が必要です。

この記事では、ボランティア経験を自己PRにする際のポイントや注意点、例文を解説しています。ぜひ参考にしてください。

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目 次

そもそもボランティアとは?定義を解説

ボランティアとは、自分の意志で他者貢献をすることで、厚生労働省では以下のように定められています。

ボランティアについて明確な定義を行うことは難しいが、一般的には「自発的な意志に基づき他人や
社会に貢献する行為」を指してボランティア活動と言われており、活動の性格として、「自主性(主体性)」、「社会性(連帯性)」、「無償性(無給性)」等があげられる。

引用:厚生労働省「ボランティアについて

学生が参加するボランティアには、以下のようなものがあります。

・被災地への復興支援
・老人ホームや介護施設での手伝い
・小学校や児童館での指導
・発展途上国へのボランティア活動

ボランティアには他にも色々なものがあり、自分が課題を感じていることや好きなことで人の役に立てることに取り組む人が多いでしょう。

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自己PRでボランティア経験をアピールすると与えられる印象

自己PRでボランティア経験をアピールすると、「主体的に行動できる」「問題意識が高い」という印象を与えられます。

同じボランティア経験のアピールでも、与えられる印象はさまざま。ここでは、ボランティア経験を自己PRにすると与えられる印象を解説します。

ボランティア経験が、企業にどんな印象を与えるかを理解することで、効果的な自己PRが作成できるでしょう。

主体的に行動できる

ボランティア活動は、意欲や目的意識をもち、自ら進んで行う人が多いものです。そのため、ボランティア経験を自己PRにすることで、「主体的に行動できる」という印象を企業に与えることができます。

たとえば、「子どもが好きで小学校でのボランティアに申し込んだ」「地域清掃のボランティアの人がいつも長時間活動しているのを見て、自分も力になれるのではと思い始めた」など、自らの意志でボランティアを始めたことを伝えると、主体的に行動できるという印象を与えられるでしょう。

仕事では、上司の指示を待って受動的に行動する人ではなく、自ら進んで行動できる人が求められる場面が多く、主体的に行動できることは大きな強みになります。

問題意識が高い

ボランティアに参加する人は、社会の問題や人員が求められているところに対してアンテナを貼り、その問題解決のために行動できる人というイメージを持たれます。

「地震や台風で被災した地域は復興のために人手が必要なのではないか」「自分の街では老人ホームの定員オーバーが問題になっているが、施設の中の人手は足りているのか」など自分で問題に気づくことが、ボランティア参加のきっかけになっている人は多いでしょう。

その問題意識の高さが評価され、会社でも課題をいち早く発見しその解決のために行動できることが期待されます。

誠実である

ボランティアは報酬が出ない、見返りを求めずに行う活動です。そのため、自己PRでボランティア経験をアピールすると、他者のために自分の利益を顧みず行動でき誠実であるという印象を与えます。

また、社会人は仕事に対して報酬をもらって働いている中、見返りを求めずに他社貢献できる姿勢は評価されるでしょう。

入社後も社内で誠実に働いてくれるだろうという期待によって、高評価を得られる可能性もあります。

自己PRで与える印象については、「面接の自己PRで好印象を残す!アピールポイントに合わせた例文3選」も参考にしてください。

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自己PRでボランティア経験をアピールする際のポイント

自己PRでボランティア経験をアピールする場合には、ボランティア活動を始めた動機や主体的に行動したエピソードを伝えてください。

ポイントを押さえて自己PRができれば、高評価に繋がるでしょう。以下で、4つのポイントを解説します。

ボランティア活動を始めた動機を伝える

ボランティア活動を始めた動機を伝えることで、主体的に行動する姿勢や問題意識の高さをアピールできます。

「友人に誘われた」「時間があったのでやった」などの受動的や消極的な動機ではなく、どこに課題を感じて何のために始めたのかを明確に話すとよいでしょう。

たとえば、ボランティア活動を始めた動機は、

「環境保護に関心を持ち、地域の環境保全団体での活動に参加することで、地球環境の保護に貢献したいと思った」
「社会福祉の分野での経験を積み、介護スキルやコミュニケーション能力を向上させるために、地域の老人ホームでボランティア活動を行った」

などのように具体的に伝えます。

動機が的確に面接官に伝わらないと、何となくボランティアをしていたというマイナスな印象になる可能性もあるので注意が必要です。

主体的に行動したエピソードを話す

ボランティア活動は集団で行うものが多いため、主体的なエピソードを話さないと自分の強みが伝わりません。

また、主体的に行動したエピソードを話すことで、「自ら考えて行動できる」「進んで行動を起こせる」という印象を与えることができます。

「老人ホームでのボランティアで、施設利用者の方は日々話足りておらず、誰かに話を聞いて欲しがっているように感じ、活動時間後に1人で残り利用者さんと会話をする時間を取った」
「復興支援のボランティアで瓦礫の撤去作業を行っていたが、担当の箇所以外でも作業が遅れている場所には積極的に手伝いに回った」

など主体的に行動したことが伝わるエピソードを話しましょう。

活動の中で苦労したことと成長したことを話す

ボランティア活動の中で苦労したことと成長したことを伝えることで、問題解決能力の高さや発想力、柔軟性をアピールできます。

ただ何となくボランティアをしていたのではなく、問題解決のために積極的に取り組んでいたことを伝えましょう。

たとえば、

「特別支援学校の学習支援のボランティアで、耳の聞こえない児童とうまくコミュニケーションが取れずに悩んだが、自身も手話を勉強することでコミュニケーションが取れるようになった」
「復興支援のボランティアで人手が足りず活動の終わりが見えなかったとき、SNSで活動内容を発信してボランティアに参加してくれる人を募った」

など、課題に直面したときどう解決したかを具体的に伝えることで、企業に強みが伝わりやすくなります。

ボランティア経験を仕事にどう活かすか伝える

ボランティア経験を聞いた企業が知りたいのは、就活生が入社後に活躍してくれる人材かどうかです。

そのため、ボランティア経験での学びを入社後にどのように活かすか伝えることで、社内で活躍するイメージをもってもらいやすくなるでしょう。

また、入社後の話をすることで企業の業務内容への理解度と視野の広さをアピールすることができます。

あらかじめ、企業が求める人材を理解した上で、自分の強みとマッチする部分を自己PRでアピールしてください。

自己PRのポイントについては、「受かる自己PRの書き方はどうすればいい?基本的な構成や例文を紹介!」でも解説しています。

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自己PRでボランティア経験が評価される仕事

ボランティア経験は、介護職や教育関係の仕事で評価されます。

自分の志望する職種では、ボランティア経験が評価されるか確認してください。

介護職

介護施設や老人ホームでボランティアをしていた場合、ボランティアをして学んだスキルが介護職に就いた後、そのまま活かせる可能性があります。

将来介護職に就くことを目指してボランティア活動をしていた人は、見通し力の高さや介護職へのモチベーションが評価される場合もあるでしょう。

また、介護職では、患者とのコミュニケーションが非常に重要です。 ボランティア経験で、様々な背景やニーズを持つ人々とのコミュニケーションを積極的に行った経験があることは、介護職で活かせるコミュニケーションスキルの高さを示すものとして評価されます。

たとえば、「老人ホームで暮らす人に、家で暮らすような安心感を感じてもらいたい」という想いで老人の話相手になるというボランティアをしていた人は、「実際に老人ホームで働いてより身近な存在として関わっていきたい」と話すと、思いが伝わり評価してもらえるでしょう。

介護職の志望動機については、「介護士の志望動機の書き方を例文付きで解説!ポイントや注意点も伝授」も参考にしてください。

教育関係

介護職と同様に、ボランティア経験で身につけた子どもや保護者、先生とのコミュニケーションスキルや教育に対する情熱は評価の対象になります。

たとえば、子どもとの関わり方や子どもの学習状況に合わせたサポートの仕方を学ぶために、放課後の学習支援ボランティアをしていた人は教育への思いや将来を見据えた行動が評価されるでしょう。

教育関係の仕事にも教員や幼稚園教諭、塾講師などさまざまな職種があるため、自分の志望する職種が就活前から決まっている人はより志望職種に近いボランティアをすることがおすすめです。

総合商社

総合商社はビジネスを発展途上国で展開させ、雇用を生み出すことで発展途上国に貢献しています。そのため、発展途上国での支援ボランティアをしていた人は評価されやすいでしょう。

また、総合商社では、企業や組織が持つ社会的な役割や責任に対して敏感であることが求められます。ボランティア活動は、他人や地域社会への貢献意識や社会的責任感を示すものとして評価されるでしょう。

さらに、ボランティア活動で、プロジェクトの企画や運営、ボランティアチームのリーダーなど、実際のプロジェクト管理経験を積む人もいるでしょう。総合商社での仕事では、複数のプロジェクトを同時に管理したり、チームを指導したりする能力が求められます。ボランティア経験を通じて培ったプロジェクト管理やリーダーシップのスキルをアピールすることで、自己の能力を証明することができるでしょう。

このように、総合商社で求められている人材であることを、ボランティア経験を自己PRにすることで効果的にアピールできます。

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自己PRでボランティア経験をアピールする際の注意点

自己PRでボランティア経験をアピールする際には、ボランティア経験をアピールしすぎないようにしたり、ボランティアとビジネスの違いを理解しておくことが大切です。

ここでは、自己PRでボランティア経験をアピールする際の注意点を3つ解説します。

ボランティア経験を効果的にアピールするために、注意点を押さえておきましょう。

ボランティア精神を強調しすぎない

ボランティア精神をアピールしすぎて、入社意欲よりもボランティアに対する熱意が伝わった場合、就職ではなくボランティアをライスワークにしたらよいのではと思われる可能性があります。

ボランティア精神を強調しすぎないようにした上で、「なぜボランティア団体に勤めないの?」と質問されたときの答えも用意しておくとよいでしょう。

また、ボランティア精神があるだけでは評価の対象にはなりません。大切なのは何のためにボランティアをして何を学んだのかという、就活生の人柄や強みの部分であることは忘れないようにしましょう。

ボランティアとビジネスの違いを理解しておく

ボランティアは非営利の活動ですが、ビジネスは利益を生み出してこそ事業を継続できるものです。

そのため、ボランティア経験をアピールするときには、ボランティアとビジネスの違いを理解していなくてはなりません。

あまりにもボランティア精神がある人は、「企業の利益を最大化する」という意識をもって働いてくれないのではないかと危惧させる場合もあります。

あくまで、ボランティアでは対価を得ずに他者貢献するが、仕事においては会社として利益を生み出しながら社会にも貢献していきたいというスタンスであることが伝わるようにしましょう。

企業の求める能力に合わない学びは話さない

ボランティア経験から得た学びが、志望する企業で活かせるものでないと意味がありません。

そのため、企業の求める能力に合わない学びを話すことがないように注意しましょう。

たとえば、介護施設のボランティアで多くの老人と関わる中で、相手の気持ちを汲み取ってコミュニケーションを取ったり、その人に合った対応をする、柔軟性や協調性が身についた人は、マニュアルに沿って、作業を進めていくことが求められる仕事では評価されないかもしれません。逆に、相手に合わせて提案を変えるなど柔軟な対応が求められる営業職では評価される可能性があるでしょう。

自己PRの注意点については「自己PRってなに?答え方のコツや注意点を例文付きで解説」も参考にしてください。

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【経験別】自己PRでボランティア経験をアピールする際の例文

ボランティア経験のアピールの仕方は、経験や学びによってさまざまです。例文を読んで、ぜひ参考にしてください。

ゴミ拾いボランティアの例文

私は学生時代、ゴミ拾いボランティアの学生団体に所属し、大学周辺の地域の清掃活動に尽力しました。

大学周辺には、空き缶などのポイ捨てが多く目立ち、毎週日曜日に行う清掃の日にはいつも同じ量のゴミが集まり、清掃をしても無駄なのではと感じることもありました。そこで、私はSNSで活動内容を発信することで、学内に環境美化への意識を広めることで、徐々にポイ捨ての量を減らしていくことに成功しました。

この活動の中で、1人では成し遂げられないことも、集団で協力することで実現可能だという、周りを巻き込むことのエネルギーの高さを実感しました。また、持続可能な社会への貢献や環境保全の重要性を強く認識しました。

この経験を活かし、入社後も周囲とのコミュニケーションを大切にしながら業務に取り組み、御社の理念である持続可能な社会の実現に貢献していきます。

被災地でのボランティア経験の例文

私は去年発生した、台風による被災地への復興支援ボランティアに参加し瓦礫撤去や避難所での食事準備を行いました。

私は、震災の被害が特に大きかった〜地区のチームリーダーを担当し、作業予定を作成したり、周囲に指示を出しながら安全に効率的に作業が進められるように勤めました。しかし、終わりのない作業でメンバーのモチベーションが低下し、なかなか作業が進まないことがありました。そこで、被災者の方と話をしてボランティアの私たちに思うことや感謝を伝えてもらったり、ボランティアメンバー内で参加した理由を共有したりする場面を設けることで、全員がモチベーションをもって活動に取り組めるようになりました。

私はボランティアでの経験で培ったリーダーシップや行動力を貴社で活かしたいと思っています。

老人ホームでのボランティア経験の例文

私は学生時代、老人ホームでのボランティアに参加していました。老人ホームでのボランティアでは、利用者の食事補助や施設の清掃が主な活動内容でした。しかし、利用者の方は会話の相手が少ないため、話足りていないという印象を受け、活動時間のあとに1人で残って利用者の方と会話をする時間を取りました。すると、利用者の笑顔が増え、感謝の言葉を伝えられる場面が多くなりました。

この経験で、相手の求めていることを言葉で言われていない部分まで自ら考えて行動することの重要性を学びました。御社に入社後も、営業職として顧客のニーズを常に考えて最適な提案ができるという強みを活かして、会社の利益に貢献していきます。

自己PRの例文は「自己PRの書き方例を紹介!アピールポイント別の例文つき」も参考にしてください。

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自己PRでボランティア経験をアピールする方法に悩んでいる人へ

この記事では、ボランティア経験を自己PRにするときのポイントや注意点を解説しました。ボランティア経験はポイントを押さえて自己PRできればゼミ活動のよいアピール材料になります。

ボランティア経験を自己PRにすることに関しての悩みがある人は、就職エージェントの利用がおすすめです。

キャリアチケットは、1対1で悩みの相談にのり、就活生それぞれに合ったアドバイスをしています。

ボランティアでのエピソードの深掘りや強みを効果的にアピールできる文章を一緒に考えることもできるので、ぜひ一度利用してください。

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