他己分析とは?効率的なやり方のポイントや質問例を紹介

このページのまとめ

  • 他己分析は他人の視点から自己を評価し、自己理解を深めるための重要な手法
  • 効率的な他己分析の進め方や具体的な質問例を知ろう
  • 他己分析を行い、自己分析の結果と比較することで、自己PRの強化や面接に活用できる

他己分析とは?効率的なやり方のポイントや質問例を紹介のイメージ

自己理解を深めるためには、自分だけの視点ではなく、他人の視点も必要となります。いわゆる「他己分析」です。

この記事では、自己分析と他己分析の違いや、効率的なやり方のポイント、他己分析してもらう人に合わせた質問例まで、他己分析について総合的に紹介します。

他己分析を通じて、あなたがどのように他人から見られているかを理解し、自身の強みや改善すべき点を明確にすることで就活成功への道を切り開いていきましょう。

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目 次

他己分析とは?他人に自分の評価を聞くこと

他己分析とは、他人から自分自身の強みや弱みなどについて評価やフィードバックを得ることです。

他人の目を通して自分に対する認識を深めることで、自分だけの視点では診断できない自身の特性や行動パターンを知れます。

他己分析を上手に行えば、自己の強みや弱み、改善すべき点を発見でき、ESや面接における自己PRなどを考える大きなヒントになります。

他己分析と自己分析の違い

自己分析は自分自身で自己の強みや弱み、価値観、行動傾向などを理解する過程ですが、他己分析では他人の視点を取り入れて自分のことを診断します。

自分では気づきにくい部分や、他人が価値を見いだす点を知ることができるのが他己分析の大きな特徴です。

他己分析をお願いする人との関係によって、あなたに対する印象や注目しているポイントが異なるため、なるべくさまざまな関係の人に分析を頼むとより効果的です。

自己分析のやり方について知りたい方は「自己分析のやり方は?具体的な方法やメリットについて解説」を参考にしてください。

他己分析を始めるべき時期

就活に向けた他己分析の開始時期は早ければ早いほどよいといえます。

具体的には、夏インターンを見据える場合は、大学2年の終わりごろ。冬インターンの場合は大学3年の夏ごろまでに開始するようにしましょう。

他己分析などで自己理解を深めることは、自己PRの質を高めるだけでなく、自分に合った企業の選定にも役立ちます。

人気企業のインターンには、選考があることも珍しくなく、選考で魅力的な自己PRができるように事前に準備を進めておく意識を持ちましょう。

遅くとも、就活が本格化する前の大学3年次には取り組みましょう。

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他己分析のやり方を3ステップで解説

ここでは、他己分析の基本的な方法を説明します。

1.質問シートの作成

他己分析では「私ってどんな人間だと思う?」のように漠然とした質問をすると、聞かれた人も回答に困ってしまうでしょう。

他己分析を頼む際は、事前に質問したいことを整理して、質問集を作っておくとスムーズです。

質問集があれば、「知りたいことを聞き逃した」といったことも避けられます。

2.他己分析を依頼する

可能な限り多くの人に分析してもらうのがおすすめです。

質問は事前にアンケート方式にしてまとめ、メールや書面で回答してもらうとよいでしょう。

面と向かっては答えにくい質問の回答も得やすく、見返す時にも内容が把握しやすくなります。

3.他己分析と自己分析の結果を照らし合わせる

他己分析が終わったら、自己分析の結果と比較します。

他己分析と自己分析を比較して、共通している点やギャップが少ない部分は、「強み」や「弱み」です。また、ギャップが大きい部分は、日頃から意識して改善していきたい課題となります。

しかし、長所と短所は表裏一体のことが多いため、落ち込む必要はありません。

例えば、「優柔不断」という短所が見つかった場合、「先のことを予測した上で、慎重に対応できる」という長所であるとも考えられます。

短所が見つかったら、それを「強みに変えるチャンス」だと捉え、自己成長のために活用していきましょう。

自己分析と他己分析を比較する際は、結果がひと目で分かるように1枚の紙にまとめるのがおすすめです。

自己分析にはノートを活用するのもオススメです。具体的な方法を知りたい方は「自己分析はノートを使って行おう!やり方とポイントを解説」を参考にしてください。

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他己分析の効率的なやり方のポイント

他己分析を行う上では、質問の具体性、相手の多様性、そして自己分析との結びつけが鍵になります。

ひとつずつ、詳しく説明します。

質問を具体的にする

他己分析を依頼する際の質問は、「私ってどんな人?」といった漠然としたものではなく、「私がよくやる癖ってなに?」といった具体的な回答がしやすい質問をしましょう。

具体性がある質問は、相手も具体的な事例を思い出しやすく、より深い自己理解につながります。

さまざまな関係性の人に頼む

他己分析は、親や兄弟などの家族、大学や高校時代の友人、大学の教授やバイト先の社会人、OB・OG訪問をした人など、さまざまな関係性の人に診断してもらうとよいでしょう。

異なる関係性の人から評価を得ることで、多面的に自分を分析できます。

OB・OG訪問の進め方に不安がある人は「OB訪問ってどうやるの?アポ取りから進め方まで徹底解説!」を参考にしてください。

自己分析もしっかり行う

他己分析の効果を最大限に得るためには、自己分析との比較が欠かせません。

自己分析と他己分析で得た診断結果を照らし合わせることで、自己認識のズレを発見し、より深い自己理解につなげましょう。

他己分析だけではなく、自己分析もしっかり行うことで相乗効果を狙いましょう。

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他己分析を行うメリット

他己分析には多くのメリットがあり、自己理解を深めたり、自己PRを分かりやすくしたりできます。

具体的にご紹介します。

自分で気づけない人間性が分かる

他己分析を通じて自分が気づきにくい特性、強みや弱み、個性的な癖などが他人の視点から明確になります。

他人の目線から得た情報は、自己理解を更に深めるだけでなく、自分の行動や思考パターンについて客観的に見直すためのにもなります。

また、異なる人々からの評価を収集することで、「どのような関係性にどう思われるのか」という自身の傾向について知ることができるでしょう。

社会人として活かせる自分の長所が分かる

社会人からの他己分析は、自分が社会人としてどのような長所を持っているかを具体的に診断する絶好の機会です。

自身のどの経験やスキルが、社会人にとって魅力的に映るのかを理解しましょう。

ESや面接で自己PRをする際に、強調するポイントを考える重要な手がかりになります。

面接に活かせる

他己分析から得られた情報は、面接時に自己PRをより具体的に伝えるため、または面接官からの質問への答えを考えるためにも有用です。

自己と他人の視点のギャップを理解すれば、自分自身のことを伝える際にどこをどう直すべきなのかを明確にしやすくなるでしょう。

もちろん、他己分析を通じて、周囲からどう評価されているかを把握することで、企業の採用担当者に対して自己をより魅力的にアピールするための具体的な戦略を立てることも可能です。

面接での自己PRについて詳しく知りたい方は「面接の自己PRで「いいな」と思わせるコツとは?例文もあわせてご紹介」を参考にしてください。

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他己分析をお願いしたい人の例

他己分析は、自分を見てきたさまざまな人々からフィードバックを得ることで、より深い自己理解を得られるための重要な対策です。

他己分析をお願いする人とあなたとの関係性によって、あなたの見え方は大きく異なります。

さまざまな人に他己分析をお願いし、より多角的な視点で分析を行っていくようにしましょう。

以下に、他己分析の依頼対象となり得る人々の例を紹介します。

親しい友人

親しい友人であれば、それだけ自分のことをよく知っているといえます。

学校の友人やアルバイト先の仲間などは一緒に過ごす時間が長く、よい面も悪い面も理解しているでしょう。

近い間柄であれば、包み隠さずに率直な意見をもらえます。

家族

小さい頃から近くで見てきた家族は、あなたの性格や長所、短所を、最も深く掴んでいる存在といっても過言ではありません。

あなたを一番よく知る家族の意見を通し、自分では気付けなかった部分を発見できる可能性も。

よい面も悪い面も、家族ゆえに意見を正直に伝えてくれることが多く、自分の強みや改善点が明確になるでしょう。

また、意見には具体的なエピソードによる裏付けが多く、信憑性の高い情報を得られます。

大学の先生

大学のゼミや部活動の先生に聞いてみるのも1つの手段です。

授業での取り組み方や部活動での努力などを理解している先生の意見は、同年代の友人や家族とは異なり、新たな発見がしやすいでしょう。

また、多くの学生と接してきた経験から、他の学生との比較も含めた視点を提供してくれるのも、大学の先生に他己分析をお願いするメリットの一つです。

付き合いが浅い人

就活で知り合った人など、付き合いが浅い人からは客観的な意見を聞けるチャンスがあります。

付き合いが浅く、性格や長所、短所などをあまり知らない分、第一印象の正直なイメージを聞き出せるでしょう。

自分が与えた第一印象を知ることは、面接官に与える印象の参考となるので重要です。

バイト先の社会人やOB・OG訪問で知り合った人

バイト先の社会人やOB・OG訪問で知り合った人からは、社会人としてのあなたの働きぶりや職業人としてのスキルを評価してもらえます。

社会人の視点は同級生とは異なり、一歩引いたところからあなたの社会人としての価値を見てくれます。

面接やESでの自己PRについて考える際に、非常に有用な視点です。

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他己分析で聞きたい質問例

他己分析の際は、自分をどのように見ているのかを評価してもらうための質問が必要です。

具体的な回答を得られる質問を用意しておかなければ、他己分析の効果が薄れてしまいます。

ここでは、親などの家族、友人、社会人に対して聞くとよい質問例をご紹介します。

親などの家族の場合

親などの家族は、あなたの人生の多くを見てきています。

幼い頃の話や、長期的な視点からの分析を得られるような質問を用意しておきましょう。

私が小さい頃、どんな子どもだったと思いますか?
私の長所と短所は何だと思いますか?
私の何が一番誇りに思えますか?
私の人生で最も印象に残った出来事は何ですか?
私が改善すべき点は何だと思いますか?
私が他人からどのように見られると思いますか?

仲のよい友人や同級生の場合

仲のよい友人や同級生の場合は、率直な意見を聞きやすいでしょう。

人間関係やコミュニケーションについての質問をすると、有用な回答が得られるかもしれません。

私と友人になったきっかけは何ですか?
私のどんなところが好きですか?また、改善すべきところは何ですか?
私が困っているとき、どのように対応していますか?
私が他人と関わるとき、どのような態度を取ると思いますか?
私のどのような行動や言葉が印象的ですか?
私のどのような点が他人と異なると思いますか?

バイト先やOB・OG訪問で知り合った社会人の場合

バイト先やOB・OG訪問で知り合った社会人からは、あなたの経験やスキルについて社会人としてどのような活かし方ができるかを尋ねると効果的です。

私のどんな行動や発想がプロフェッショナルだと感じますか?
私のどんなスキルや経験がビジネスの現場で役立つと思いますか?
私のリーダーシップはどのように感じますか?
私が改善すべき職場での態度や行動は何ですか?
私の仕事に対する熱意や意欲はどの程度感じますか?
私が適していると思われる職種や業界は何ですか?

OB・OGに他己分析をお願いする時のマナーなどを知りたい方は「OB・OG訪問で使える!場面ごとのメールの書き方」を参考にしてください。

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他己分析のやり方が不安なあなたへ

就職活動の一環として他己分析を始めたものの、どのように進めればよいのか、どのような質問をすればよいのかなど不安に感じる方も多いかもしれません。

また、質問を受けた人からどのようにフィードバックを得るべきか、得た結果をどう活用すればよいのかなど、他己分析の「後」についても気になる方もいるでしょう。

そんなあなたには、就活エージェント「キャリアチケット」がオススメです。

キャリアチケットでは、経験豊富なキャリアアドバイザーがあなたの状況に合わせた他己分析の進め方や具体的な質問例、フィードバックの得方、その活用方法などをサポートしています。

他己分析は就職活動にとどまらず、社会人としての自己理解やキャリア形成にも役立つ重要なプロセスです。キャリアチケットを活用して、自己理解を深め、自分自身の可能性を最大限に引き出しましょう。

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