受かる自己PR作成のポイント|構成や注意点などを例文とともに解説

このページのまとめ

  • 企業は、自己PRで応募者の人柄や強み、自社とのマッチ度を把握したいと思っている
  • 質の高い自己PR作成のためには、自己分析・企業分析を深めることが不可欠
  • 自己PRでアピールする強みが思いつかないときは、短所から見つけてみるのもあり

受かる自己PR作成のポイント|構成や注意点などを例文とともに解説のイメージ

自己PRを作成する際、「自分の長所の見つけ方やアピール方法が分からない」と悩んでいる就活生も多いようです。

この記事では、企業が自己PRで知りたいこと、自分の長所の見つけ方や効果的な伝え方、注意すべきポイントなどを、強み別の例文とともに解説しています。

また、強みや長所が見つからないときの対処法もご紹介していますので、履歴書などの応募書類作成時や面接の回答を考える際に役立ててください。

自己PRの作成方法について相談したい

   
目 次

自己PRとは?自己紹介との違い

自己PRは、強みや身につけたスキルなど、「企業で活躍できるかどうか」ということをアピールし、自分を売り込むことが目的です。自己PRに盛り込むことができる長所は、仕事をするうえでプラスに働くような、生まれ持った性質のことを指します。

一方、自己紹介は、初対面の採用担当者にあなたという人間を知ってもらうため、基本的な情報を伝えるためのものです。自己紹介は自分の概要、自己PRは自分の魅力をアピールするもの、と理解しておくとよいでしょう。

自己紹介の書き方のコツについては、「自己紹介の書き方のコツは?好印象を与えるポイントと6つの例文を紹介」の記事も参考にしてみてください。

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企業が自己PRで重要視している点

ここでは、採用担当者が自己PRで重視する点をご紹介します。ほかの学生との差別化を行うためにも、しっかりと確認しておきましょう。

自社の社風に合う人材かどうか

企業は、自己PRから応募者の強みや人間性が自社の社風とマッチしているかを見極めています。自己PRの内容から見えてくる応募者の人間性が、自社の社風や業務内容と相性がよいか、今必要としている人材かを判断します。

自分の強みが入社後どのような形で貢献できるのか、採用担当者に理解してもらえるような自己PRを作りましょう。

自分をアピールする力があるかどうか

自分の性格を客観的に把握し、簡潔で伝わりやすい内容の自己PRを作る、というスキルは、社会人になっても必要とされる能力です。限られたスペースや面接時の短い時間の中で、効率的に自分をアピールできるような自己PRを作りましょう。

採用担当者の心を掴む自己PRを作成したい方は、「就職活動の自己PRはどうやって書く?書き方の3ステップや例文を紹介」も参考にしてください。

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自己PR作成に必要な自己理解を深めるための3つの手段

より企業に響く自己PRを作成するためには、自分に対する理解を深める必要があります。自己理解を深めれば、企業との共通点や根拠のあるアピールができ、好印象を与えられるでしょう。

1.自己分析

自己PR作成では、就活の基本である自己分析が不可欠です。過去の出来事を振り返り、今まで経験した内容から好きだったことや継続していたこと、改善したことを具体的に書き出してみましょう。

自己PRに取り入れたい経験の具体例
・部活やサークル活動
・学業や資格試験の勉強
・ゼミや研究などの活動
・海外留学
・ボランティア活動
・アルバイト経験
・趣味や習慣

自己分析のやり方については「自己分析とは?おすすめのやり方と8つの注意点を解説」の記事を参考にしてください。

2.他己分析

より客観的に自分の性格を把握したい場合は、他人からの評価を得られる「他己分析」が効果的です。家族や友人などの第三者による客観的意見を加えることで、より説得力が増す自己PR作成が可能になります。

複数の人にインタビューやアンケートを行い、他人が持つ自身の印象を引き出します。自分では気付いていない部分を知ることができるでしょう。

他己分析のやり方については「他己分析とは?有意義かつ効率的なやり方のポイントや質問例30選を紹介」の記事で紹介しています。

3.企業研究

自己PR作成において、企業研究も重要な作業です。企業の理念や業務内容、どのような職種があるかなどの詳細を調べます。企業のことを把握することで、企業が必要とする人物像がよく分かり、自己PRに書ける具体的な内容を絞れるでしょう。

企業の社風を知ることで、企業側のニーズと自分の長所や性格がマッチしている点をアピールしやすくなります。

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「伝わる」には秘訣がある!自己PR作成の4ステップ

ここでは、自己PRを伝わりやすい文章にするためのステップをご紹介します。履歴書や職務歴書などの重要な応募書類で使用できる構成なので、参考にしてください。

1.結論から述べる

自己PRで強みや自分の長所を伝えるときは、「私の強みは△△です」と冒頭で結論を言い切ることが重要です。長々と理由や説明から述べてしまうと、一番の要点がぼやけて伝わりにくくなります。相手の印象に残るためにも、これから何の話をするのかを最初に述べましょう。

2.具体的なエピソードを織り交ぜる

次に、自分の「強み」となった根拠となる過去のエピソードを具体的に述べます。エピソードを織り交ぜることで、自己PRの内容に説得力が増します。

エピソードは、必ずしも輝かしい経歴や成功したことである必要はありません。努力したことや得た学びがあれば、日常にあるささいな出来事でもあなたらしい自己PRとしてアピールできます。

3.強みによって得た成果を伝える

エピソードや経験を語る中で、必ず強みによって得た結果や成果を伝えましょう。ただ「学生時代に△△の経験をし強みを発揮した」だけでなく、「直面した困難をどう乗り越え、どのような結果につながったのか」という過程を伝えることが重要です。

4.入社後の貢献度を示す

これまでに述べた自分の長所を活かして、入社後に「どう活躍したいか」や「どう貢献できるか」を伝えましょう。そうすることで、企業が求めている人物像との一致度の高さや、志望の熱意を理解してもらえます。

ここでは、採用担当者に「一緒に働きたい」「入社後仕事を頑張ってくれそうだ」といった、ポジティブなイメージを持ってもらうことが重要です。企業HPを確認し、志望先の企業が「どのような人材を必要としているのか」を理解して、自分の強みをアピールしましょう。

自己PRの構成についてさらに知りたい方は「自己PRは構成が大事!企業に評価される書き方や伝え方を解説します」の記事も参考にしてみてください。

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自己PR作成時の注意点

自己PRを作成するときに注意してほしいポイントを解説します。履歴書や職務経歴書など応募書類のほか、面接でも活用できるので、回答を考える際の参考にしてください。

エピソードは一つに絞る

自己PRで語る経験やエピソードは一つに絞って伝えましょう。「私の強みは△△と△△で、△△と△△の経験をし、」といった文章になってしまうと、何が言いたいのか伝わりづらくなってしまいます。自分の一番アピールしたいエピソードを選んで深い内容にしましょう。

短所についての回答も用意しておく

自己PRの質問では、長所と一緒に短所を質問される場合があります。回答を考える際は、自己分析や他己分析で見つかった短所の中から、ポジティブに言い換えられるものを選ぶのがおすすめです。

誤字脱字に気を付ける

自己PRの作成時には、誤字・脱字にも注意が必要です。履歴書やエントリーシートなどの応募書類で誤字脱字があると、内容が良くてもマイナス評価につながってしまいます。社会人としての基本的な文章能力もチェックされている、という認識を持って、ミスがないか確認しましょう。

エントリーシートでの自己PR作成の仕方については「自己PRをESに書く際のポイントは?13の例文もあわせてご紹介します」の記事も参考にしてください。

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強み別!自己PRの作成に使える例文9選

ここでは、強み別に自己PRの例文を紹介します。履歴書や職務経歴書、面接でも活用できますので参考にしてみてください。

コミュニケーション力

私の強みは、コミュニケーション力の高さです。大学時代に飲食店でアルバイトをしていたときに、その強みを発揮した経験があります。

人気のお店だったので、ピーク時には忙しさのあまり、料理を間違えて運んだりしてしまうことが度々ありました。そのときのメンバーの中では私が一番先輩だったので、何か改善策はないかと考え、自分から積極的にスタッフに声掛けをすることから始めました。

挨拶の際も、「今日は何時に団体のお客様が来るので、忙しい中でも落ち着くことを心掛けましょう」と話したり、料理の名前を声に出して確認したり工夫しました。また、お客様に対しても、「お待たせして申し訳ございません、どうぞゆっくりしていってください」など積極的にお声掛けするよう心掛けました。

その結果、スタッフ間も連携が取れるようになり、ミスも減っていきました。また、常連になるお客様の数も増え、お店の売上にも貢献することができました。貴社でも、社内外でのコミュニケーションを大切にしながら、業務に活かして参ります。

企画力

私の強みは、目的に向けて実行できる企画力があることです。大学2年生のとき、学園祭の実行委員会のリーダーとして、学園祭の成功に向けて取り組んだ経験があります。

学生の要望に耳を傾け、学生にも来場者にも満足してもらえるものにする、ということが目標でした。そのためには、事前の企画・運営を徹底することが重要だと考え、より幅広い層の方に楽しんでもらうために、さまざまな工夫・配慮を行いました。

全力で取り組んだ結果、当日は多くの方にお越しいただき、大成功を収めることができたのです。
貴社に入社後は、担当する仕事に対して準備を万全にし、周りの方々の意見を取り入れながら企画を進めていくことで、企業に貢献していきたいと考えています。

負けず嫌い

私は負けず嫌いな性格であり、それが強みだと自負しています。大学ではダンス部に所属しており、練習していたコンサートの前に足を怪我してしまったことがありました。仲間に置いて行かれたくないという気持ちが強く、通院しながら慎重にリハビリし、自分でできるトレーニングを毎日続けました。

その結果、誰もが不可能と思っていたコンサート出場を果たすことができました。その後も、特に後遺症などなく、引退前の死後のイベントでも悔いなく踊ることができました。

御社でも、自分が置かれた環境に屈せず、負けじ魂で課題や目標に突き進んでいくことで成果を上げていきたいと思っています。

慎重性

私の強みは、慎重であることです。その慎重さを活かしてミスを防ぐことに努めています。
私は、食品工場のアルバイトで検品業務をしていました。次々と流れてくる食品に対して、時短のために2つ同時に検品するスタッフがいる中、私は正確な手順で丁寧に検品をしました。

時短に関しては、事前にチェックポイントを決めてスピードを意識することで克服しました。チームリーダーからは、仕事が丁寧で早いと褒めていただくこともありました。

私はこの慎重な性格を活かし、御社の事務職では、丁寧で早い仕事で事務作業効率化を実現したいと思っています。

行動力

私は、夢を実現するための行動力に自信があります。
幼少の頃から英語を習っていましたが、将来の仕事で活用するための能力に不安を感じていたので、大学2年生の半年間アメリカ留学をすることに決めました。

留学先の学校や住まいを自分で探し、手続きを済ませました。両親の費用面での負担を軽減するために、現地での生活費として留学前のアルバイトでの給料をすべて貯金しました。
現地では、積極的にディスカッションの授業や課外授業に参加することで、帰国後に受験したTOEICのスコアは、トータルで750となり手応えを感じております。

自ら行動することの大切さを学び、それを活かして御社のマーケティング業務で世界各国の顧客に、最適なサービスを提案できればと思っております。

チームワーク

私は、チームワークを大切にして物事を進めることが得意です。大学では、サッカー部のマネージャーを務めていました。

備品の整備や練習場の管理、水分補給のサポートなどのほか、チームが一眼となって練習に集中するには、チームワークを意識することが大事だと常に考えていました。

良いプレーには大きい声で褒め、失敗にはフォローする言葉を積極的にかけるなど、皆が一緒の目標に向かっていることをメンバーに意識してもらうよう心掛けていました。
その結果、現役最後の試合では準優勝することができ、メンバーや監督からも、「メンバーが一眼となったプレイができた」と感謝していただきました。

御社へ入社後も、チームワークを意識することを忘れずに、御社の業務功績に貢献していきたいと考えております。

適応力

私の強みは、どんな環境にも馴染める適応力です。大学時代、アメリカへ1年間へ留学していた経験があり、国籍の異なる学生たちとともに過ごす中で、その適応能力が磨かれました。

授業では、文化の違いや考え方の違いから意見が衝突することもありましたが、それぞれの主張を尊重し、認め合うことでお互いが理解できるようになりました。言葉の壁はもちろんありましたが、語学とともに、自分とは違う意見を聞き入れることの大切さを学びました。

グローバルな職場環境である御社へ入社後も、アメリカでさらに自信がついた適応力を持って、外国国籍の社員の方や海外プロジェクトにも積極的にかかわっていきたいです。

粘り強さ

大学のゼミの学期末研究で、ジェンダー平等性についての研究を選んだのですが、研究資料が思うように見つからず、英語の資料から情報を収集しなければならない項目もあり、思った以上に難しい研究テーマでした。

途中で研究テーマを変えようかとも思いましたが、以前から興味を持っていたテーマでもあったので、責任をもって最後までやり遂げようと思いとどまりました。辞書を使いながら資料を読み込み、一日何時間も大学の図書館で勉強を続けるなかで、研究内容の奥深さを知り、研究が楽しくなってきました。

渾身の想いでまとめた研究結果をプレゼンした結果、ゼミ内でも高く評価され、ほかのゼミからも参考にさせてほしいという声をいただきました。

この経験から、どんな課題にも粘り強く続けることの大切さを学びました。御社へ入社後は、この忍耐力を活かし、困難な業務に対してもあきらめることなく努力し、会社へ貢献できる人材になっていきたいと考えています。

計画力

私の強みは、決めた目標に対して計画的に作業を進めることです。

高校生で英検準2級を取得していましたが、大学2年生のときに、TOEICテストを初めて受験しようと決心しました。スコア700点という目標を掲げ、試験日から逆算して勉強計画を練りました。

参考書を数冊購入し、はじめの1か月で1冊を終わらせ、2か月目からは2冊目と1冊目の復習、3か月目から試験前日までは、模擬試験を繰り返し解く、というスケジュールに沿って勉強を進めました。

途中、分からない単語が多いことに気付き、単語帳を購入して通学時間などを利用して覚え、模擬試験を繰り返す、ということを続けました。

そして試験当日、スコア750点という、目標を上回る成果を達成しました。この経験を活かし、社会人になってからも、締切日に備えて計画的に業務を進めていき、イレギュラーなことが発生しても臨機応変に対応しながら、確実に成果を出せる人材になりたいです。

上記以外の自己PRに使える具体的な例文を知りたい方は、「就活に役立つ自己PRの例文6選!評価される構成やアピールのコツを解説」も参考にしてください。

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書類通過できる自己PRを作成したい方へ

「強みや長所をアピールできる自己PR作成がうまくいかない」と悩む就活生も多いでしょう。どんな構成にするのか、どのエピソードを選ぶのかなど、企業の求める人材とアピールできるような内容にするには、就活のプロに相談するのがおすすめです。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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