5分でわかる『頭の良さとは「説明力」だ』|就活生おすすめ本要約

「キャリアチケットカフェで読める就活生おすすめ本要約」第1弾として、今回取り上げるのは齋藤孝さんの『頭の良さとは「説明力」だ』です。

「頭の良い人は説明力がある。そして説明力がある人は他人をも幸せにすることができる。」――本書はこのような書き出しから始まります。「説明力」は就活においても必須のスキルです。ESやグループディスカッション、面接、就活のさまざまな場面で「説明力」が求められるでしょう。では、説明力とは何か、どのようにしてそれを磨けば良いのでしょうか?
 

【書誌情報】
書名:『頭の良さとは「説明力」だ』
著者:斎藤 孝
出版社:詩想社
定価:1,000円(税抜)
出版日:2019年9月20日
スタッフのおすすめ度:★★★★☆ 
 

本書の要点

  • まずは自分が話している時間を意識する。そして、伝えたいポイントの選定し、例を織り交ぜながら話すようにする
  • 「説明力」を上げるには、つねに「相手に伝える」意識を持ち、今まで以上に人の話に耳を傾けることが重要
  • さらに話し方のクオリティを上げたい場合は「組み立て力」が必要になる
 

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「説明力」を決めるのは時間感覚、要約力、例示力の3要素


まず、「説明力」とは何でしょうか? 説明力を構成するのは、「時間感覚」「要約力」「例示力」の3つです。
 

1つ目の「時間感覚」は、今自分がどれくらいの時間話しているのか、あと何分くらいで話をまとめたら良いかがわかることです。時間感覚がないとダラダラと話し続けてしまいます。

2つ目の「要約力」は話の内容を簡潔にするために必要な力です。話の要点を定め、重要なポイント以外を削ぎ落とすことができれば、相手に伝わりやすくなります。

3つ目の「例示力」は、相手がイメージしづらい込み入った話をする際に特に有効な力です。例えば、専門的な仕事内容を相手に説明するとき、別の何かに話を置き換えて説明することで、相手は仕事についてイメージしやすくなるでしょう。

これらの3要素が揃うと、相手に「話がつまらない」「話に飽きてきた」と不快感を与えることはなくなります。
 

 

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「説明力」は日常の意識改革や工夫で向上できる


「説明力」を高めるのは難しくありません。そして、長期間の努力が必要というわけでもありません。実は誰でも手軽に実践できる方法がたくさんあります。次の4つを意識してみてください。
 


1.話が上手い人の話し方を研究する

まずはほかの人が話した内容を改めて要約したり、その人の話し方を研究したりすると良いでしょう。

例えば、短時間で話をまとめなければならない情報番組の出演者をチェックしてみてください。話が上手い人がどのように内容を絞っているか研究すると、要約力が身につきます。

2.話すときに時間を計る

話すときに時間を計ることも有効です。最初は15秒、30秒あたりから始め、最終的には1分で話せるように訓練してみてください。訓練するうちに徐々に時間間隔が養われ、大体今どれくらい話しているのか、またあとどれくらいで話をまとめれば良いかがわかるようになります。

3. 小学生に話すように意識する

相手に説明するとき、なかなか相手に伝わらないなと感じる場合は、小学生に話す意識を持ってください。そうすることで自然と難解な言葉や専門用語を避け、誰でもわかる言葉を使うようになるので話が伝わりやすくなります。

4. 話の内容を紙に書き出す

話の内容をA4の紙1枚にまとめることもおすすめです。自分がどんなことを話したいのか客観視し、話の流れを整理することができます。

このように、普段の心がけ次第で説明力は簡単に向上できます。説明力をつけたい人はぜひ実践してみてください。

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さらにクオリティを向上させるには「組み立て力」を鍛える


ここまで紹介したことを実践すれば、相手を不快にさせない「わかりやすい説明」ができるでしょう。では、商談やプレゼンなどで、「人の心を動かすような説明」をするには、あとどのような工夫をすれば良いでしょうか?

それには「組み立て力」と話すときの細かい工夫が大切です。
組み立て力とは、話の内容を論理的に組み立てる力のことです。話の構成はその都度考えるのではなく、1つのフォーマットをテンプレート化して使い回すことをおすすめします。

「①結論→②説明→③例示→④最終的な結論」で話をまとめると相手に伝わりやすいでしょう。話が論理的でわかりやすいと、説明を聞いている相手は納得感や満足感を覚えます。
 

また、話すときにひと工夫加えると、説明の完成度をより高めることができます。例えば、比較や数値を話に盛り込んだり、わかりづらい説明は一旦後回しにすると良いでしょう。話の中で通説や常識を覆すような情報を盛り込むことも、説明するときのテクニックの1つです。固定概念を崩すような情報は、聞き手の興味を惹きつけるという効果があります。

そして、話が長くなるときは、「ここまでの内容はご理解いただけましたか?」と、その都度確認を交えると聞き手の好感度を上げることができるでしょう。ほかにも、わかりにくい説明には図を用いたり、話すときにここだけでしか聞けないような雰囲気や、和やかな雰囲気を醸し出したりするのも有効です。
 

 

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就活生おすすめ度:★★★★☆


「説明力」は日常生活からビジネスまで、さまざまな場面で役に立ちます。就活生でも、ESや面接で端的に説明しないといけないときに「説明力」は必要です。

大学3年生の後半になって急いで就活の準備を始めたり、選考が始まってから面接対策を始めたりする人は多いでしょう。ただでさえやることが多い時期に、慌てて説明力を鍛えようとしても、一朝一夕で身につくものではありません。この本を読んで普段から「説明力」を身につけておけば、よりスムーズに就活を進めることができるはずです。
 

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