このページのまとめ
- 企業は履歴書の「得意な学科」で、応募者の人柄や学業への取り組み方などを見ている
- 履歴書に書く得意な学科は、企業の業務内容に関係する内容が望ましい
- 履歴書の得意な学科の作成ポイントは、冒頭に結論を述べてその後に根拠を書くこと
- 得意な学科がないときは、努力した学科や得意な語学を書いても良い
履歴書で問われる「得意な学科」は、単に「好きな学科」を聞いているだけではありません。その科目に興味を持ったきっかけ、得意になるまでのプロセス、結果といった学業に対する姿勢や人柄を知ることが目的です。このコラムでは、就活生が悩みやすい「得意な学科」の書き方のポイント、思いつかない際の対処法などを解説します。
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履歴書の得意な学科欄で企業が知りたい3つのこと
企業は、履歴書の「得意な学科」によって応募者の個性や能力を知ろうとしています。下記に、詳しく説明しているので、チェックしましょう。
1.応募者の人柄
「なぜその学科を選んだのか」「どのような部分が得意なのか」といった点を通じて、学生の個性を知るのが目的です。その学科に興味を持ったきっかけや理由を聞くことで、応募者の思考や特徴を掴みやすくなるからでしょう。学生が得意な学科として挙げるものは特に強い関心があると想定できるため、応募者の人柄が出やすいものです。
2.学業に対する姿勢
学生生活を通じて、応募者がどのように学業と向き合ってきたのかを見るのが目的です。「なぜ得意と言えるのか」「具体的にどんな勉強をしてきたのか」などが分かれば、学業に対する積極性や姿勢を知ることができます。また、新卒の就活生は基本的に社会経験がないため、学業に対する意識や姿勢から物事の取り組み方、将来性をチェックしているようです。
3.仕事に活かせる知識があるか
実際の業務に役に立つような知識や能力があるかを見極めています。業界や職種によっては、応募者が学校で仕事に活かせる専門知識やスキルを身につけているかどうかは重要なポイント。特に理系の職種では、仕事内容と直結することが多いので重視されるでしょう。
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履歴書に書きたい得意な学科
履歴書に記載する得意な学科は、自己アピールにつながるような内容が望ましいです。この項目では、自身の強みや魅力をアピールできる学科を解説します。
ゼミなどの専門性が高い分野
ゼミで専攻した分野は、自身が望んで専門的に取り組んでいる内容のため、深く掘り下げやすいでしょう。また、ゼミでは制作物や小論文を提出する際に行った準備や、他のゼミ生と一緒に取り組んだことなど、具体的なエピソードを見つけやすいのも特徴です。
志望する業界に関わる学科
応募する業界や職種などに近い学科は、「仕事への適性がある」「業務に必要な専門知識がある」といったイメージで好印象です。履歴書では、その学科に対して「強い関心がある」「得るものが多い」といったアピールをすれば、入社後も前向きに仕事に取り組めるというプラスの印象を与えられます。
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得意な学科を書く3ステップ
得意な学科は、自身の能力や強みを証明するものといえるでしょう。「ただ好きだから」という意識で書くと、具体性がなく説得力に欠けます。採用担当者の印象に残るような書き方を心掛けましょう。
1.結論から書く
冒頭で「得意な科目は○○です」と簡潔に書きましょう。結論を述べずに自身のエピソードや考えばかりアピールしても、読み手側は話の流れが掴みにくいもの。「何が言いたいのか分からない」といったマイナスな印象を与えかねません。
2.理由を説明する
次に、得意な学科として挙げた理由を述べます。その際、学科の説明もしましょう。大学の学科は専門性が高いため、一般的にあまり知られていない内容であることも。そのため、全く知らない相手に説明することを想定して書きましょう。そのあとに「どうして得意なのか」「どのように取組み、結果が出たのか」といった点を伝えます。どのように取り組んだのかという点が重要なので、ごく簡単な説明に留めます。
3.仕事での活かし方を述べる
採用担当者が知りたいのは、「学業での経験を仕事にどう活かせるか」という点です。学科の内容が実際の業務に直接繋がることも重要です。真摯に学業に取り組む姿勢は、そのまま会社の業務への姿勢とも取ることができます。
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履歴書に書く「得意な学科」の例文
ここでは、文系、理系別に例文を紹介します。
文系の例文
私の得意な学科は「民法の財産法」です。民法は比較的初めの方で履修するものですが、初めは法律の捉え方、解釈になかなか慣れず、1年生の時には苦労しました。しかし、「原則と例外」という基本を徹底的に意識しながら、粘り強く学んでいくうちに多様な事例で適切に持論を展開できるようになりました。初めは苦手意識を持っていた民法ですが、安定した成績を取れるようになり、3年生のゼミでも選択しました。迷ったら基本に戻ってじっくりと考えるといった、物事に粘り強く取り組む姿勢が培われたと思っています。また、予測できないことが起こっても、慌てずに臨機応変に対応する冷静さも身につきました。貴社では、一人ひとりが異なるお客様に対応されているとうかがいました。仕事では、状況に沿った対応やお客様の立場や考えをじっくり聞くことに活かせると思っています。
理系の例文
私の得意な学科は「分子生物学」です。もともと動物や植物の生態に興味があり、生物学を専攻しました。そのなかでも、個体の中でどのように分子が働いているのか、さまざまな生体分子から生命現象を理解しようとする分子生物学に興味を持ちました。ゼミでは、稲の特定の薬品への反応を基に、どの遺伝子が反応を起こすのか、何の品種がその遺伝子のルーツなのかについて研究し、同期とともに良い評価を得ました。私は肌が弱く、合うスキンケア商品が見つからず困っていたため、基礎化粧品の開発に興味があります。学生時代の研究活動を基に、貴社では肌の弱い方でも使え、きめ細やかな肌を作る化粧品の開発に取り組みたいと思っています。
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得意な学科がないときの3つの対処法
得意な学科を聞かれても、すぐに思いつかない人もいるでしょう。しかし、履歴書の項目を空欄にすることや「特になし」書くのは、「仕事への意欲が低い」とマイナスなイメージを与えかねません。この項目では、得意な学科がない場合の対処法を解説しているので参考にしましょう。
1.努力した学科を書く
苦手な学科を諦めずに努力したという姿勢には、採用担当者も好感を抱きます。その諦めないで取り組む姿勢が、仕事にも活かされるのではないかという推測が働くからですす。取り組んだ内容と、どのくらい改善したのかを具体的に書くようにしましょう。
2.得意な語学を書く
語学は、得意になるまでには根気強い努力が必要です。そのため、語学が上達するまでの過程も大きなアピールとなります。TOEICなど、第三者にも分かりやすい指標があると説得力が増すでしょう。しかし、「得意」な語学なので、ある程度高い指標が求められるといえます。低い点数の場合は逆効果なので、避けた方が無難です。
3.家族や友人に聞く
得意科目が見つからない場合、家族や友人など近い関係性の人に聞いてみるのも1つの方法です。「○○の授業に熱心に取り組んでいた」「家ではテスト勉強でこのように工夫をしていた」「ゼミのレポート作成に力を入れていた」といった客観的なエピソードを聞けるでしょう。
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