このページのまとめ
- バイト経験を自己PRに取り入れると、自分の長所を企業に知ってもらいやすい
- 採用者が自己PRで知りたいのはバイト経験そのものではなく、応募者の思考や行動
- 自己PRに書くバイトのエピソードは、企業が求める人物像とマッチするものを選ぶ
自己PR文を作成するにあたって、学生時代のアルバイト経験はメジャーな題材のひとつです。しかし、その一方で「採用担当者の目に留まりそうな華やかなエピソードがない」「ありふれたアルバイト経験しかないのでアピールポイントがない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか?このコラムでは、アルバイトを通じてあなたの長所を効果的にアピールする方法を解説します。
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バイト経験は自己PRに最適
自己PR文に取り入れやすい課外活動は、サークル活動やボランティア活動、資格取得などさまざま。その中でも、アルバイトは自己PRに有効な課外活動のひとつです。ここでは、バイト経験が自己PRに効果的だといわれている理由を説明します。
バイト経験は仕事に対する姿勢をアピールできる
採用担当者へアルバイト経験を上手にアピールすることで「あなたがバイト先の企業から任された仕事にどれだけ真摯に取り組んだか」、さらに「あなたが入社後にどのような姿勢で仕事に向き合う人なのか」を具体的に想像してもらいやすくなります。
アルバイト経験がほかの課外活動と異なるのは、あなたの行動に「組織の一員として、会社の利益を追求する」という目的が伴う点です。趣味活動や慈善事業と比べて、あなたがどのようなやり方で会社に貢献しようとする人物なのかが伝わりやすいでしょう。
どんなバイトでも自己PRに繋げられる
あなたが日々の業務の中で工夫してきた点やモチベーションの高め方など、伝え方ひとつでいかようにでも自身の特徴や仕事への姿勢をアピールできます。
バイト経験を素材にして、あなたの長所を具体的にアピールしていきましょう。
書かない方が良いバイト経験とは
例外として、わざわざ履歴書へ書く必要がないアルバイト経験も存在します。
たとえば、短期間で辞めてしまったアルバイト。もともと短期間のバイトだった場合ややむを得ない事情がある場合を除き、すぐに辞めてしまったバイトを自己PRの材料にするのは避けたほうが良いでしょう。
特に、アルバイトを短期間で辞めてまた新しいバイトを始めて…と、入退職を繰り返した経験がある人は、正直に話したことでかえって「飽きっぽい性格なのかな」とネガティブな印象を持たれてしまう可能性があります。
いくつかのアルバイト経験がある場合は、最も力を入れたアルバイトひとつに絞ってアピールするか、もしくはアルバイト以外の課外活動を自己PRの材料にする方が効果的です。
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履歴書のバイト経験から何を伝えるか
次に、あなたがバイトで得た経験を自己PRに繋げる方法について解説します。
採用担当者が聞きたいのは「バイトでどのような仕事をしたのか」ではなく、「どのように考え行動したのか」というプラスアルファの部分です。以下のことを意識して、自己PRを組み立てていきましょう。
バイトへの取り組み方を通じて強みや思考を伝えよう
人柄やトラブルへの対処の仕方、仕事に取り組む姿勢、仲間とのコミュニケーション能力など、バイトの経験を語ることで企業に伝えられることはたくさんあります。「あなたが入社後に企業でどのような働きのできる人なのか」を採用担当者へ具体的に伝えましょう。
自分の強みを語る際、珍しい仕事内容や華やかなエピソードが必ずしも必要なわけではありません。毎日の些細な業務でも十分アピール可能なので、自ら工夫していた点について堂々と話してみましょう。アルバイトはあくまであなた自身を知ってもらうためのツールです。バイト経験を上手く活かしながら、自身の強みや思考を知ってもらえる自己PR文を作成しましょう。
採用後の働き方が想像できるエピソードを用意しよう
あなたが採用後にどのような働きをするのかを想像してもらいやすい、具体的なエピソードを用意しましょう。
ここで意識すべきなのは、企業が採用試験で見ているのが「あなたの将来性」だという点です。自己PRの際には、あなた自身の特徴や長所とあわせて、採用担当者にあなたを採用するメリットを意識して伝えましょう。
また、「月の売上を10万円伸ばしました!」「店舗の目標売上を達成しました!」といった具体的な成果を自己PRに組み込む場合は、結果だけでなく過程も一緒に伝えることで、目標達成のための工夫や行動力がアピールできます。
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自己PRの作成に必要な5つの要素
ここからは、自己PRを組み立てる際に必要な要素について解説します。
1.念入りな自己分析と企業研究
自己分析は自己PRの基本となる要素です。あなたの強みや価値観、考え方、社会に出たら成し遂げたいことなど、あなたの特徴の棚卸しをしましょう。
また、企業研究を念入りに行い、求められている人物像について深く知るのも大切です。
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2.自己PRの基本構成
自己PRはの構成は「あなたが持つ強み・具体的なエピソード・将来のビジョン」の順がおすすめです。あなたがアピールしたい長所は何なのかを最初に伝えたうえで、結論を裏付ける具体的なエピソードや、「自分の長所をどのように企業で活かしたいか」という入社後のビジョンを話しましょう。
最初から「私の長所は分析力です」と述べておくことで、後のエピソードの説得力が増します。
ビジネスシーンで相手に何かを伝えたい場面では、「結論が先」を意識することが大切です。話の結論があらかじめ伝えることで、最後までスムーズに話を聞いてもらえるでしょう。
3.バイト経験を通してアピールしたい強み
事前の自己分析であなたの個性が明確になったところで、次にあなたが企業に何をアピールしたいかを考えてみましょう。ここで大切なのは、「あなたがアピールしたい自分の長所」と「企業が求めている人材の特徴」の中に合致するものがあるかどうかという点です。行動力やコミュニケーション能力、粘り強さ、柔軟な対応力など、合致する要素があれば集中的にアピールしましょう。
4.具体的なエピソード
前項で挙げた「アピールしたい強み」にまつわるエピソードを選び、自己PRに組み込みましょう。あなたが入社後に働いている姿をイメージしてもらうためには、話の内容が具体的であればあるほどベターです。「一生懸命」「たくさん」などの抽象的な表現を多用すると説得力が落ちるため、数字や実績を示しながら、あなたが残した成果を具体的に伝えましょう。
複数のエピソードを盛り込む人もいますが、伝えたい内容がぼやけてしまうためおすすめできません。エピソードはひとつに絞ってアピールしましょう。
5.入社後の具体的なビジョン
自己PRの最後は、あなたがその企業で何を成し遂げたいのかという内容で結びます。あなたが入社したら企業にどのような恩恵があるのかを伝え、自分自身を売り込みましょう。「アルバイト経験で培った分析力を活かし、業務効率の向上に貢献していきたいです」「この行動力を活かして、貴社の売上に貢献したいと考えています」というように、長所を活かした貢献の仕方を具体的に伝えると効果的です。
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バイト経験を通して自分を売り込む自己PR例文
ここでは、アルバイトの経験を自己PRに書く場合の例文をご紹介します。同じアルバイトでも、アピールできるスキルは人それぞれです。
例文1.行動力をアピールする
「私の強みは、組織を良くするために主体的に考え、実行に移せる行動力です。
私は大学時代に弁当屋で販売のアルバイトをしていたのですが、周辺に競合店が増えた影響で売り上げが低迷しており、私はこの状況を変えたいと思いました。そこで各時間帯の客層と売れている商品の種類を調査したところ、「ご年配のお客様が多く訪れる午前中は魚や煮物が多い和風のお弁当が売れている」「ランチの時間帯は女性客が多く野菜中心のヘルシーなお弁当に人気が集中している」「夜はサラリーマンの方にボリューム満点のお弁当が売れている」といった、時間帯ごとの客層や売れ筋商品の違いが明確になりました。これらの関連性を店長に報告し、時間帯に合わせて見本商品のレイアウト変更や商品数の変更を提案・実践した結果、売り上げを低迷期のおよそ1.5倍にまで戻すことに成功しました。
この行動力を貴社でも活かし、売上アップに貢献したいと考えています。」
先述のとおり、冒頭で「組織を良くするために主体的に考え、実行に移せる行動力」と、長所が具体的に述べられていることで、後に続くエピソードの説得力が増します。
「売り上げを低迷期のおよそ1.5倍に」など、数値を提示すると、より具体性のある自己PRを作成できるでしょう。
例文2.コミュニケーション能力をアピールする
「私は相手の立場に合わせた提案をするのが得意です。
大学時代に弁当屋で接客のアルバイトをしていたときにも、日頃から積極的にお客様と会話を交わし、個々のニーズを汲み取りながら商品提案をしてきました。
たとえばお客様が「自然公園で食べるお弁当」を探していることがわかったら、そこからさらに会話を膨らませてお客様のニーズを引き出します。「友人とシェアしやすい商品」「持ち歩きやすい商品」「季節を感じられる、旬の食材を取り入れた商品」など、一人ひとりにマッチした商品を提案することで、頻繁に足を運んでくれるお客様が増え、顧客のリピート率増加に繋がりました。
貴社でもこのコミュニケーション能力を活かして顧客ニーズに合わせた商品を提案し、貴社のファンを増やせるよう貢献してまいります。」
コミュニケーションスキルをアピールするときは、従業員や顧客に対してどのような配慮を心掛けていたのか記載すると、強みがより具体的になります。
顧客と話をする仕事を志望している場合は、提案力を持ち合わせていることをアピールしても良いでしょう。
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