「就活ってどう進めれば良いの?」「自己分析のやり方がわからない」「面接で落ちてしまう」……など、就活に悩みはつきもの。レバレジーズの執行役員・間山が就活生のお悩みにズバッとお答えします!
21卒です。やりたい仕事がないため、とりあえず気になった企業を受けていたらこの時期までNNTです。ナビサイトを眺めていますが、もはやどの企業を受けたら良いか選べません。企業探しのポイントを教えてほしいです。
アドバイザー
間山 哲規(まやま・あきのり)
レバレジーズ株式会社 執行役員。若年層就職支援サービス「ハタラクティブ」、アパレル業界特化人材サービス「FASSIONE」、新卒向け就職支援サービス「キャリアチケット」など主に若年層のキャリアに関わる複数事業を統括。YouTubeチャンネル『就活トーク』『キャリアチケット』出演中。Twitter:@aki_mayama
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現状を理解し、やるべきことを整理しよう
21卒ですね。まだまだ大丈、、、夫じゃないです。
21卒の学生が悩める時間はそれほど残ってないので、ちょっと棘のある回答になることをご容赦ください。
まず、今からやるべきことは次の3つです。
当たり前ですが、当たり前のことをすることって、意外と難しいので、順を追って説明させてください。
①危機的な状況にあることを正しく認識する
まずは現状を認識しましょう。
10月1日時点で21卒の学生の約7割が内定を保持しているという記事は、きっと皆さんどこかで目にしていると思います。
見ていない、という方はぜひこちらの記事を覗いてみてください。
▶令和2年度大学等卒業予定者の就職内定状況(10月1日現在)
これは10月1日時点のデータですが、内定保持者の割合が減ることはないため、12月を迎えた今、その割合はおそらく8割を超えていると思います。そしてこれは企業側も同じで、採用活動を終了している企業の割合もおそらく同程度でしょう。
実際、キャリアチケットでお取引している企業様からも今年度の採用活動を終了するご連絡をいただいており、年内(12月末)を目安に21卒の採用を終える企業は少なくありません。
学生の中には「コロナの影響だ」と考える方がいるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。
例年、卒業(企業から見ると入社)が近づくこのタイミングで、多くの企業が採用活動から入社準備に切り替え、採用においては来年度以降の準備に移行します。
ただ、緊急事態宣言の影響から21卒の採用活動を1カ月ほど後ろ倒しにしている企業様も多くありました。毎年就活や企業の採用のお手伝いをしている私たちからすると、例年と比べて12月のこの時期は、21卒の学生にとってまだポジティブな状況とも言えます。
ちなみに、例年では3月末時点での就職率は98%程度。コロナで採用を完全に停止している業界や企業もあるにはありますが、有効求人倍率から鑑みて、今年も最終的にはほぼ同程度の方が内定をもらい、4月から社会人としてお仕事を開始するものと考えられます。
ただ、これは就職率の罠であり、就職率の分母は大学卒業者ではなくあくまでも「大学卒業者の中の就職希望者」です。
進学や留学などを希望する方もいますが、進路が決まらないまま卒業する方も毎年一定数いて、そういった方は8万人前後もいます。
「どうせみんなのように就職できるだろう」とタカをくくっていると、進路が決まらず既卒となる可能性が高いので、それを避けるためにはより確率の高い方法を選択するべきです。
②需要と供給から就職活動の方針を見直す
就活する学生にとっては、就活はキャリアにおける最初のとても大切な選択ですが、実は採用する側の企業にとっては経済活動の一環です。シビアな話ですが、そういった側面に目をつぶってもしょうがないので、その点は残念ですが理解してください。
すごく簡単に言いますが、経済活動では需要曲線と供給曲線が交わるところがビジネスになります。就活を学生から見ると、需要とは「企業の採用したいという気持ち」で、供給とは「学生の就職したいという気持ち」ですし、企業から見るとそれが反対になります。
人気企業ランキングに乗っているような企業は、「学生の就職したいという気持ち」が「企業の採用したいという気持ち」より強いという状態です。
また、お友達や大学の知り合いの中には複数の企業からあっさり内定を得て、さっさと就活を終えた就活強者がいると思いますが、そのような学生は「企業の採用したいという気持ち」が「学生の就職したいという気持ち」より強いという状態です。
つまり、就活が上手くいかない学生の多くは、需要と供給のミスマッチが起きていると考えてください。
この時点で内定がなく、就活を継続している学生の多くが「企業の採用したいという気持ち」をあまり考慮せず、「自分の就職したいという気持ち」に基づき企業を選定し、かつ、志望理由を話していることが少なくありません。そのため、自分の就活を需要と供給という観点で見直すことが必要です。
さて、以下のグラフは業界が伸びているか落ち込んでいるかを簡易的に表したものです。
伸びている業界A、停滞している業界B、落ち込んでいる業界C。この中で、もっとも内定が出やすい業界はどこでしょうか?
では、具体的に今伸びている業界はどこでしょうか。
一般的なイメージとして、IT業界やインターネット広告業界、また医療や介護の業界は伸びている業界としてあげられるかと思います。
また、コロナ前であればここにインバウンド需要を取り込む観光業界や旅行業界、オリンピック需要で不動産業界や建築業界も入っていましたがこれらの業界は今、かなりのダメージを受けています。
代わりに「巣ごもり消費」と言われているようなEC業界や動画配信・ゲーム業界、飲食業界の中でもデリバリーは伸びている業界と言えます。
また、人々の生活に必要不可欠な業界として、スーパーやドラッグストアなどの小売や物流業界は、今後も継続して伸びていく業界として挙げられます。
そしてILO(国際労働機関)のレポートやSDGsという観点から伸びている業界を見つけることもできると思います。
では、伸びている業界を選定できたとして、次は「内定が出やすい職種」について考えていきましょう。これは特定の企業を構成する職種の割合と思ってください。
85%を占める職種A、10%の職種B、5%の職種C。どの職種が内定が出やすいと思いますか?
大げさに書いているので言わずもがなですが、当然、職種Aになります。なぜなら、採用数が一番多いのが職種Aだからです。
IT業界の場合、ITサービスを売っている会社の職種Aは営業職、ITサービスを作っている会社だったら職種Aはエンジニア職というように、同じ業界であっても会社のサービス内容によって「職種A」は変わります。
重なりますが、内定を持っていない学生の多くは企業側の視点で考えることをせず、職種Bや職種Cを希望して応募していることが少なくありません。
仮にマーケティング職を希望するのであれば、職種Aがマーケティング職である企業を選定するべきです。
例えば、マーケティングのコンサルティングを行う会社や消費財メーカーなどが挙げられますが、そこはかなり競争が激しいのでマーケッターやデザイナーのアウトソーシングをしている会社などですね。
事務職を希望するのであれば、職種Aが事務職である企業(事務代行サービスを運営する企業など)を選定すると内定が出やすいと言えます。
ただし、事務職についてはメガバンクが人員削減を公言しているように中長期で見たとき、失職のリスクがあるので、正直おすすめはしません。
このように、会社ごとの職種Aを意識し、その職種に応募することが内定の近道です。
③就職活動における自分の課題を明確にし、解消する
最後は、自分の課題を明確にし、それを解消することです。
②で書いたような需要と供給の関係を考えずに就活をしていただけの人は、これを見直すことで内定が一歩も二歩も近づく可能性があります。
ただ、多くの学生はそれ以外にもESに何を書いていいかわからなかったり、志望理由がなかったり、面接が苦手だったり……自身の就活自体にも課題を抱えていると思います。
自身の課題を認識し、かつ、それをどう改善するかを自分の力でできる人もいますが、この時間が限られている時期、自分1人で就活をする必要性なんてあまりありません。
キャリアチケットに限らず、21卒に対して就職支援を行っているエージェントはありますし、そこではまだ採用意欲のある企業をピンポイントで紹介しています。中には1day選考のように短期間で内定を出すような企業もあります。
失業率と自殺率はとても高い相関があると言われており、コロナ禍で失業率の上昇している今、望む望まないは別として、就職し毎月安定した給与が得られる状態であることはとても大切なことです。
目的と手段の関係を意識することはとても大切ですが、状況によっては、目的のためには「今したくないこと」を戦略的に選択しないといけないこともあります。
1人でも多くの学生が、この困難を乗り越えて内定を獲得し来年の4月からビジネスの場で一緒に切磋琢磨できる未来が訪れることを心から望んでいます。
最後に、経済産業省がまだ採用している企業500社を選定していますので紹介させていただきます。
▶地域の魅力ある「新卒採用継続企業」
最後までお読みいただきありがとうございます。
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