自己PR文にはコツがある!採用担当者に伝わる書き方を知ろう

自分の強みや特徴を相手に伝えるための「自己PR」。ここでは読みやすく伝わりやすい自己PRの書き方の基本を解説します。文字数制限がある中で、自分をどう表現するのか、説得力を出すためにはどうしたらいいのか、そのあたりを理解して自分を表現していきましょう。

 
この記事の執筆者
松岡 澄江(まつおか・すみえ)
キャリアコンサルタント。株式会社キャリアポート代表取締役。のべ2000人以上の就活生の相談や就活実践講座、キャリアデザイン講座などを実施しながら就活を支援してきた。就活生から働くひとまで、キャリアカウンセリングや授業・研修を通して自分らしい人生のためのキャリアを考える機会を提供している。著書『自分らしい人生のための働き方・生き方』(セルバ出版)。
 

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結論から先に書き出す


まずは結論から書き出す、ということが重要です。レポートや小論文なども、仮説やテーマに対する結論を記述してからそこにいたる理由や分析などを書いていくと思います。エントリーシートに書く文章は、長くても400文字程度、短ければ250文字などの制限がある場合がほとんどです。少ない文章量の中に、伝えたいことをしっかり書いていく意識が大切になります。

例としては、以下のよう書き出しが良いでしょう。

「私の強みは積極性です。」
「私は人と壁をつくらないのが特徴です。」
「私には向上心があります。」

この時期大量の自己PRを読む人事の立場になれば、真っ先に結論が書かれロジカルに展開されている文章はリズムがよく読みやすいのです。

避けてほしいのは以下のような事例です。

「私はこれまで12年間野球に取り組んできました。小学校から地域の野球クラブに入部し中学・高校では部活で汗を流してきました。厳しい練習から辞めようと思ったこともありますが~中略~だから私には継続力があると思います」

この文章では、自分のこれまでの経験を長々と記述した後に最後に結論が来ています。こういった時系列での記述は、読み手にとっては結論にいたるまで時間がかかってしまうので少しイライラしてしまうのです。

自己PRを書くときは、「結論→具体的なエピソード→まとめ」の順に構成していきましょう。
 

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具体的なエピソードで説得力を出そう!


冒頭に結論を書いたら、それを裏づける具体的なエピソードを書いていきます。エピソードとは、なぜその強み(特徴)があると思うのか、ということの根拠となるものです。エピソードがあることで説得力が増していきます。
よく具体的なエピソードというと、出来事の背景をツラツラと説明する文章に出会います。たとえばこんな事例です。

「私の強みは実行力です。成人式のときに中学の同窓会をすることになって、友人からその幹事を頼まれました。私はあまり先頭に立つタイプではないのですが、その友人も人に頼まれて困っていたので引き受けました。連絡の取れない人には手分けしてLINEで連絡をとってもらいながら、なんとか卒業生100人中80人が参加してくれることになりました。そこで私は……」

本来自己PRで必要なのは、最初に挙げた強みである「実行力」にまつわるエピソードです。そのため友人とのやりとりや引き受けることになった経緯については割愛していい内容になります。伝えるべきは、どう実行したか?です。同窓会をおこなうために何をどう実行したかのエピソードだけを抽出して具体的に記入します。

文字数制限の中で経緯や背景を説明しすぎてしまうと、本来書かなければいけないことが抜けてしまうことになるのでその点に注意しましょう。

エピソードの何をどう具体的にしていいのか迷っている学生もたくさんいます。そんなときは自分の文章に、抽象的な表現がないか見直してみてください。「いろいろな~~」「さまざまな~~」「多くの~~」などといった表現は、もっと具体的にすることができる部分です。このような言葉を使っていたら、まずはここを具体的に書いていきましょう。

自己PRは、400~600字ぐらいでWordなどに書いてみることをおすすめします。そしてそれを自分以外の人、できればキャリアセンターのカウンセラーなどに添削してもらってください。自分の文章はなかなか自分で推敲することが難しいものです。他者が見て伝わるものになっているかチェックを受けることでよりよいものになります。
さらにデータがあることで、加筆修正しながらどんどん流用していくことができ、効率良くエントリーシートに書いていくことができます。
 

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自由記述の自己PRをどう書いたらいい?


最近よく見かけるエントリーシートが自由記述の自己PRです。決まった文字数ではなくA4サイズの白紙に自分を表現するパターンが増えてきました。もちろんそこに文章を書いても良いのですが、A4用紙を文字で埋めるのは大変です。いくつか記入事例をご紹介します。
 

1.まずは何をアピールするのかを決める


上部にアピールしたいテーマを決めましょう。文章のときと同じで伝えたい結論をタイトルとして記入します。
 

2.絵や写真を使う


ある学生は4コマ漫画のようなスペースに区切り、写真を貼って出来事の説明とその経験から得たことを記述していました。留学経験・ゼミ活動・アルバイト・ボランティアの経験を通して、どんな成長をしたのかをコメントで添えます。大切なのはやったことだけではなく、自己PRにつなげることです。
 

3.グラフを使う


絵が書けない、適当な写真がないという人は、グラフで自分を表現してみましょう。
縦軸にモチベーション(あるいは満足度)のプラスマイナス、横軸に年齢を置き、これまでの人生を曲線で表し、その山や谷になったところにどんなことがあったのか、を記入して自分のこれまでの経験を表現することもできます。

六角形のレーダーチャートをつくり、自分の特性を6つあげ5段階で自己評価してグラフにし、その理由やエピソードを書き込んでいきます。エピソードに写真も添えれば空白もかなり埋まります。

自由記述の自己PRは楽しんで書くことが一番です。今から過去の写真など素材を集めておくこともおすすめします。

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