このページのまとめ
- 就活で資格を持っていなくても不利にはならないが、計画性や個性のアピールになる
- 就活で評価される資格は、業界や職種によって異なる
- 就活では、資格の合否よりもプロセスや仕事で活かせるかが重視される
就活では資格があった方が有利なのか?なくても選考に影響しないのか?選考が始まるといろんな噂が飛び交いますが、採用担当はどんな観点で就活生の「資格」を評価しているのでしょうか。
今回は採用担当の目線で見た資格の重要性や、業界別の役立つ資格や書類への書き方も紹介します。正しく採用担当の観点を理解し、選考合格へつなげましょう!
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就活に資格はいらない?
履歴書やエントリーシートには「免許・資格」という欄がありますが、資格は就活に影響があるのでしょうか。
資格を持っていなくても不利にはならない
結論からいうと、資格をもっていない人が不利になることはほとんどありません。ただし、社用車を使う営業職では運転免許が必要など、業務上資格や免許が必要になる場合もあるので、募集要項をよく確認してください。
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就活で資格を取得するメリットは?
資格を持っていなくても不利にはなりませんが、資格を取得するメリットもあります。
趣味や興味を伝えるきっかけになる
取得している資格から、あなたの個性や趣味を伝えることができます。面接官と共通点があったり、興味を持ってもらえたら、会話が弾んで面接の緊張が解けることもあるでしょう。また、趣味の話はあなたらしさが伝わりやすいため、社風にマッチしているかを間接的にアピールしやすくなります。
計画性、学習能力のアピールにもなる
資格の取得は合格レベルまで勉強したことを意味するため、自分で目標を立てて、計画的に学習を行う力があるというアピールにつながります。難易度の高い資格であればあるほど、取得までのプロセスを高く評価する企業は多いでしょう。
自己分析にも役立つ
これまで取得してきた資格は、自己分析にも役立ちます。なぜその資格を取得しようと思ったのか、資格を取得するためにどのような苦労があったのか、それを解決するためにどう工夫したのか、といったあなたの成功体験が詰まっているはずです。資格を通して、あなたの価値観や性格を客観的に分析してみましょう。
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就活前に取得するなら?おすすめ資格一覧
就活はもちろん、就職後にも役立つスキルが得られるおすすめの資格をご紹介します。なお、紹介する情報は2022年6月現在のものです。試験日や受験料などは今後変更になる可能性もありますので、受検をする際はご注意ください。
どの業界でも役に立つ王道の資格
まず、どの業界や職種でも役立つ資格を3つ紹介します。
MOS(MicrosoftOfficeSpecialist)
Microsoft社が提供する文書作成ソフト「Word」や、表計算ソフト「Excel」などの利用スキルを証明する国際資格です。試験はソフトウェアのバージョンごとに、一般レベルと上級レベルがあります。試験結果は即日分かるので、就活までに何か資格を取得しておきたい人にもおすすめです。
【試験日】
全国一斉試験:毎月1~2回、日曜日に実施
随時試験:全国のパソコン教室などで独自に設定した日時
【受験料】
一般レベル:10,780円(税込) 上級レベル:12,980円(税込)
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TOEIC
TOEICは、日常生活やグローバルビジネスにおける活きた英語の力を測定する世界共通のテストで、合否ではなくスコア形式で結果が表示される試験です。リスニングとライティング、スピーキングとライティング、スピーキングのみの3種類の試験があります。英語を使う仕事を目指す場合は、Listen & Reading Testで750点以上(900点満点)を目指し、Speaking & Reading Testも受験しておくと良いでしょう。
【試験日】
毎月1回、日曜日に実施
【受験料】
TOEIC Listening & Reading Test 6,490円(税込)
TOEIC Speaking & Writing Test 10,450円(税込)
TOEIC Speaking Test 6,930円(税込)
日商簿記検定
企業の経営活動を記録・計算・整理して、経営成績と財政状態を明らかにする技能をはかる試験です。ビジネスパーソンに必須の、企業の経営活動を理解する能力が身につきます。2級を取得していると、企業の経営管理業務に役立ちます。
【試験日】
毎年2月、6月、11月の日曜日に実施
【受験料】
3級 7,850円(税込)
2級 4,720円(税込)
1級 2,850円(税込)
志望企業別おすすめ資格
続いて、志望する企業や業界によって役立つ資格をご紹介します。
金融関係
金融関係、保険関係の仕事に就きたい方は、以下のような資格がおすすめです。
・ファイナンシャルプランナー(FP)
・中小企業診断士
・証券アナリスト(CMA)
ファイナンシャルプランナーは、税金・年金・社会保険・資産運用・保険などを学べる資格です。暮らしとお金についての知識が得られるので、勉強して損はありません。証券アナリストは投資や企業の経営などの分野に特化した資格です。
不動産関係
不動産の売買や企画・開発に携わる仕事がしたい場合、関連する法律を正しく理解しておく必要があります。
・宅地建物取引士
・不動産鑑定士
不動産の売買や賃貸仲介業を行うには、国家資格である宅地建物取引士が不可欠です。取引金額が大きな不動産業界では、有資格者は信頼も厚く歓迎されます。不動産業界でキャリアアップを目指すには、いずれ必要になる資格なので、学生のうちから受験を検討してみましょう。
メーカー・IT業界
製品をつくる仕事をするメーカーやIT業界では、以下のような資格が活かせます。
・弁理士
・ITパスポート
・基本情報技術者(FE)
弁理士とは、知的財産に関する資格です。特許権、意匠権、実用新案権、商標権といった知的財産に関する手続きができるため、特にメーカーで役立つ知識を学べます。ITパスポートと基本情報技術者は、情報処理に関する国家資格です。エンジニアなど専門職を目指す人は、ITエンジニアの登竜門ともいわれる基本情報技術者の試験範囲を学習してみましょう。
外資系企業
外資系企業を目指す人は、語学力に加えて国際基準の知識を学べる資格もおすすめです。
・米国公認会計士(U.S.CPA)
・国際会計検定(BATIC)
どちらも、会計の知識と語学力が試される難しい試験ですが、海外の企業と取引する機会のある仕事を目指す方には役に立つでしょう。
食品関係
食品関係の資格は、衛生管理、栄養関係、食文化など多岐に渡ります。志望する職種にあわせて勉強してみましょう。
・食品衛生責任者
・フードコーディネーター資格認定試験
飲食店や食品工場などで、食品の衛生管理をともなう事業をおこなう際、事業者の責任者は食品衛生責任者責任者の有資格者でなければいけません。講習を受講することで取得できるので、食品関係を目指す人は取得しておくとキャリアアップにつながる可能性があります。
旅行業界
就活生に人気の高い旅行業界ですが、旅行や観光にまつわる資格試験を取得しておくことで、志望度の高さをアピールできます。
・総合旅行業務取扱管理者試験
・世界遺産検定
旅行業者では、総合旅行業務取扱管理者試験(国家試験)に合格した人が1人以上業務に携わることが義務付けられています。合格率が低い難関資格ですが、旅行業界への志望度の高さをアピールできるでしょう。世界遺産検定は、1,000件を超える世界遺産を通して世界の歴史や文化を学べる検定です。旅行業界の企業のなかには、社内推奨資格としていることもあります。就活で役に立つだけでなく、旅行をより楽しめるようにもなるでしょう。
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就活で資格をアピールするときの注意点
ここまで資格のメリットを紹介してきましたが、資格の数が多いことが高い評価につながるわけではありません。大切なのは、資格を取得する目的を自分で設定したかどうかです。
また、資格をとることで有利にはなったとしても、内定に直結するケースは稀です。大切なのは企業の事業内容や求める人物像に対して、適切に自分の能力や志向性をアピールすることだということを忘れないでおきましょう。
大きくまとめると、資格をアピールする時の注意点は次の3点です。
取得のきっかけやプロセスを明確にする
なぜその資格を取得したいと思ったのか、資格取得に向けてどのように取り組んできたのかといったエピソードを具体的にしましょう。そのエピソードから、あなたの目的意識や成長ぶりや人柄を伝えることができるはずです。資格への取り組み姿勢は仕事への取り組み方に似た面もあり、企業が重要視するポイントといえます。したがって、学校で勧められたから、合格率が高く取得できそうだから、といったネガティブなきっかけは避けるようにしましょう。
資格がどう仕事で活かせるかを伝える
上記では、業界ごとにおすすめの資格を紹介してきましたが、その業界でしか役に立たないというわけではありません。たとえば、証券アナリストなどの金融関係の知識は、銀行や保険会社だけでなく小売店や飲食店などの経営にも役立ちます。資格の勉強をする中で得た知識が、どのような場面で業務に活かされるのかを具体的にアピールしましょう。
資格と自分らしさを結びつける
就活では、資格だけでなく志望動機や学生時代に力をいれたことなどを通じて、就活生の個性が業務で活かされるかを判断しています。資格取得を単なる知識の証明ではなく、「計画性がある」「努力家である」などの長所や個性の裏付けとして使えるとベターです。
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履歴書に資格を書くときのポイント
資格を取得したら、履歴書に正しく記入しましょう。
複数の資格を持っているなら、応募企業に合わせて選ぶ
上記で紹介してきたように、就活では応募先に合った資格をアピールすることが重要です。応募先の業界や業務に無関係な資格は、注意して記載しましょう。
正確に記入する
資格や検定の名称は正式名称で記入しましょう。民間資格の場合は、主催団体も明記します。一般的に、級やレベルなどの一定基準を満たすかを判断する試験なら「合格」、試験に合格して免許が交付されるなら「取得」、試験結果がスコア形式なら「◯点」と記入してください。
【記入例】
普通自動車運転免許 取得
MicrosoftOfficeSpecialist Excel 365&2019 合格
TOEIC Listening & Reading Test 700点
勉強中でも記入してOK
合格していない、もしくは試験日がこれからという場合もあるでしょう。履歴書の資格欄は、勉強中のものを記入しても問題ありません。学習意欲や熱意をアピールしましょう。資格や検定名称の書き方は合格済のものと同じく正式名称で記載し、最後に「◯月合格見込み」「資格取得に向け勉強中」などと記入します。
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本記事の執筆者
村上明日香(むらかみあすか)
大学3年生の秋に大手・ベンチャーともに複数内定を獲得し、レバレジーズ株式会社に新卒入社。インターン時代から就活セミナーの企画運営に携わり、1年目から支店の立ち上げのメンバーとして関西を中心に延べ1000名以上の就活支援に携わる。入社3年目の現在は新入社員向けの研修企画や育成業務を担当している。
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