履歴書の学歴欄はどこから?書き方を新卒向けに解説!年号の計算方法も紹介

このページのまとめ

  • 履歴書の学歴は、中学の義務教育を終了した時点から正式名称で書く
  • 履歴書の学歴の書き方は、中退や留学などの状況によって異なる
  • 履歴書は正しいマナーを守って記入し、虚偽の情報を書かない

就活中の新卒のなかには、「履歴書の学歴ってどう書くの?」と悩んでいる人もいるでしょう。履歴書の学歴には、細かい年号や書き方のマナーがあります。卒業年月や学校名などを正しく書き、誰が見てもわかりやすい学歴欄にしましょう。この記事では、学歴欄を書くときのポイントや留年・浪人など、状況別の書き方を解説します。正しく学歴を記入し、完成度の高い履歴書を作成しましょう。

目 次
 

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履歴書の学歴はどこから書く?新卒向けに解説

履歴書の学歴は、中学の義務教育課程が終了した時点から書くのが良いでしょう。中学卒業年を書くと、中学校の入学年や小学校の入学ならびに卒業年が自動的にわかるため、このような書き方が一般的と言われています。大学や短期大学、専門学校はできるだけ詳細に記入し、記入時点で卒業していない場合、「卒業」ではなく「卒業見込み」と記入します。年号や学校名に間違いのないように注意し、正確な情報を書くようにしましょう。

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履歴書の学歴欄を書くときの6つのポイント

履歴書の学歴欄は、書き方にポイントがあります。年号の暦を揃える、学校名は略さずに正式名称で記載するなどを意識しましょう。書く前に一般的なマナーを知ることで、正確で丁寧な学歴を記入できます。
 

1.年号は和暦と西暦を揃える

年号は、「和暦」と「西暦」どちらでも構いません。ただし、履歴書全体で統一して書くようにしましょう。表記にばらつきがあると企業にとって時系列がわかりづらく、「配慮に欠ける」と思われてしまいます。年号を揃えることは履歴書の記入における基本的なマナーであるため、書く前に必ず確認しましょう。また、履歴書に書く日付は「企業への提出日」です。履歴書を直接渡す場合、履歴書に書く日付は「面接日」、郵送の場合は、「投函日」、オンラインの場合は、「送信日」を記載しましょう。
 

2.学校名は正式名称で書く

学校名は正式名称で書きましょう。たとえば、高校の学歴を書くときは「◯◯高校」と記入するのではなく、「◯◯高等学校」と正確に記載します。また、高校は公立・私立を明確に書く必要があるため、「県立◯◯高等学校」「私立◯◯高等学校」など、正しい学校名で書きましょう。大学の場合は公立・私立を分ける必要がないため、「◯◯大学」のみでOKです。
 

3.「入学」「卒業」「卒業見込み」を学校名のあとに書く

学校名の横に1文字分のスペースを空け、「入学」「卒業」「卒業見込み」などを記入しましょう。中学卒業から、高校入学・卒業、大学名まで書き、大学名の横には「卒業見込み」と記載します。「在学中」と書いてしまうと、在学している事実は示せるものの、卒業できるかどうかは不明瞭という意味になってしまいます。大学院の場合は、「卒業見込み」ではなく、「修了見込み」と書きましょう。

4.大学の学部や学科まで細かく記入する

大学名だけでなく、学部、学科まで、大学院に進学している場合は修士課程・博士課程まで書きます。特に、大学の専攻や専門分野が応募する職種に関連している場合は、積極的に記載するのがおすすめ。自分が大学でどんな分野を学んでいるのか、企業に伝わるように書きましょう。入学・卒業の学校名が同じでも、「同上」などと省略するのではなく、正式名称できちんと書きましょう。
 

5.休学や学部変更がある場合も記入する

大学在学中に休学期間があった場合は、「〇年次に、〇〇のため1年間休学」のように理由を記載します。体調不良で休学の場合は「現在は完治」のように現状を書き、業務に支障がないことを示してください。

ボランティア活動やワーキングホリデーなどの前向きな理由で休学した場合も、理由を書くのがポイント。「1年間、青年海外協力隊の隊員としてスーダンでボランティア活動に従事するため休学」のように書いておけば、アピール材料にもなるでしょう。また、学部変更があった場合も同様です。「〇年次に、◯◯のため学部変更」と記入し、理由を添えましょう。「◯◯を経験し、◯◯の専門分野を学ぶことに将来性を感じたため」のように、簡潔かつ前向きに記入すると好印象です。

休学した場合の記入例

留学した場合:平成○○年×月 米国 □□州△△大学留学(平成●●年▲月まで)

病気療養の場合:○○大学××学部△△学科 病気療養のため休学(現在は完治し業務に支障はありません)
 

6.「令和1年」の場合は「令和元年」と記入する

履歴書に「令和1年」と記載する場合は、「令和元年」と書くのが正解です。どちらも同じ意味ですが、公的な書類では「元年」が使用されます。そのため、履歴書もビジネス文書として表記を合わせるのがベターでしょう。なお、令和に改元されたのは2019年5月1日以降です。

記入例

「2019年1月1日~2019年4月30日→平成31年」×
「2019年5月1日~2019年12月31日→令和元年」◯

上記のように記載し、間違えないように気をつけてください。

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状況別!履歴書の学歴欄の書き方

ここでは、状況別の学歴の書き方を解説します。大学には、留年や浪人、中退など、さまざまな状況や経歴をもつ就活生がいるでしょう。状況に応じた書き方があるため、以下の内容に沿って書くことを心掛けてください。また、例文では高校卒業や大学入学など、見出し内容に該当する部分を記載しています。本来、履歴書には中学卒業の学歴から大学卒業までを記入するため、注意しましょう。
 

留年

留年した場合、入学年と卒業年を正しく記載しておけば、特に記入することはありません。入学年と卒業年がズレていれば留年したことがわかるからです。留年と学歴に記載すると、留年したことを強調してしまい、「なぜ留年したのか?」と聞かれる可能性が高まるので、書かないほうが無難です。ただ、万が一面接で聞かれる場合を考慮し、事実を話したうえで反省点を伝えることができるようにしておきましょう。

2018年4月 〇〇大学法学部法学科 入学
2022年3月 〇〇大学法学部法学科 卒業見込み
 

浪人

浪人の場合は、特に何かを明記する必要はありません。前述のとおり、高校卒業から大学入学までの期間が空いていれば、ほとんどの企業は浪人の経歴を察するためです。予備校は正規の教育機関として認められていないため、記載しないのが一般的です。

2018年3月 〇〇都立〇〇高等学校普通科 卒業
2018年4月 〇〇大学商学部経営学科 入学
2022年3月 〇〇大学商学部経営学科 卒業見込み
 

中途退学

中途退学をしている場合は、「◯年◯月 ◯◯大学◯◯学科 中途退学」と書きます。やむを得ない事情があった場合は、「中途退学」という文言の前に、「家庭の事情により中途退学」「経済的な事情により中途退学」などと理由を書くと、企業に事情が伝わりやすくなります。そのほか、海外留学や熟考したうえでの進路変更であれば、むしろポジティブな印象を与えることも可能です。反対に、「大学のレベルについていけなかった」「通うことが面倒になった」など、ネガティブな内容は企業に悪印象を与えてしまうため、書かないようにしましょう。

基本的な書き方の例

△年△月 ◯◯高等学校 卒業
△年△月 ◯◯大学 □□学部 入学
△年△月 ◯◯大学 □□学部 中途退学

理由を書き添える場合の例

△年△月 ◯◯高等学校 卒業
△年△月 ◯◯大学 □□学部 入学
△年△月 ◯◯大学 □□学部 家庭の事情により中途退学

転学した場合の例

△年△月 ◯◯高等学校 卒業
△年△月 ◯◯大学 □□学部 入学
△年△月 ◯◯大学 □□学部 中途退学
△年△月 ××大学 ◇◇学部 入学
△年△月 ××大学 ◇◇学部 卒業見込み
 

転校

高校で転校経験がある場合、転校前の学校名を記載した行の下に、転校先の学校名を記載し「転入学」と書きます。
なお、学歴は中学卒業から書くため、それ以前に転校した経歴を書く必要はありません。

2015年3月 〇〇県立〇〇中学校 卒業
2015年4月 〇〇県立〇〇高等学校 入学
2017年6月 〇〇都立〇〇高等学校 転入学
2018年3月 〇〇都立〇〇高等学校 卒業

このように、浪人や転校などさまざまな状況に応じた書き方があることを把握しましょう。記入が不要な内容や、簡潔な理由が必要な場合があるため、例文を参考に書くのがおすすめです。

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履歴書の学歴欄に使える!生まれ年別・年号早見表

履歴書の学歴欄には、学校名だけでなく、入卒学時の年号も記入します。下記の年号早見表を参考に、正しい数字で履歴書に記入しましょう。
 

生まれ年別の年号早見表【例】

【1998年・平成10年生まれ】
中学校卒業…2014年(平成26年)3月
高校入学…2014年(平成26年)4月
高校卒業…2017年(平成29年)3月
大学入学…2017年(平成29年)4月
大学卒業…2021年(令和3年)3月

【1999年・平成11年生まれ】
中学校卒業…2015年(平成27年)3月
高校入学…2015年(平成27年)4月
高校卒業…2018年(平成30年)3月
大学入学…2018年(平成30年)4月
大学卒業…2022年(令和4年)3月

【2000年・平成12年生まれ】
中学校卒業…2016年(平成28年)3月
高校入学…2016年(平成28年)4月
高校卒業…2019年(平成31年)3月
大学入学…2019年(平成31年)4月
大学卒業…2023年(令和5年)3月

【2001年・平成13年生まれ】
中学校卒業…2017年(平成29年)3月
高校入学…2017年(平成29年)4月
高校卒業…2020年(令和2年)3月
大学入学…2020年(令和2年)4月
大学卒業…2024年(令和6年)3月

【2002年・平成14年生まれ】
中学校卒業…2018年(平成30年)3月
高校入学…2018年(平成30年)4月
高校卒業…2021年(令和3年)3月
大学入学…2021年(令和3年)4月
大学卒業…2025年(令和7年)3月
 

西暦と和暦の計算方法

「20XX年は令和何年?」と思ったときは、「西暦下3桁-018」で計算しましょう。

【例】
・2019年…019-018=1(令和元年)
・2020年…020-018=2(令和2年)
・2021年…021-018=3(令和3年)
・2022年…022-018=4(令和4年)

令和編:和暦から西暦を計算する方法
「令和〇年かわかるけど西暦がわからない」ときは、「令和〇年+018+2000」で計算しましょう。

【例】
・令和元年…1+018+2000=2019年
・令和2年…2+018+2000=2020年
・令和3年…3+018+2000=2021年
・令和4年…4+018+2000=2022年

平成編:西暦から和暦を計算する方法
「20XX年は平成〇年?」と思ったときは、「西暦下2桁+12」で計算してください。

【例】
・2001年…01+12=平成13年
・2006年…06+12=平成18年
・2011年…11+12=平成23年
・2016年…16+1=平成28年

「平成〇年から西暦を知りたい」ときは、「平成〇年-12+2000」で計算しましょう。

【例】
・平成元年…1-12+2000=1989年
・平成12年…12-12+2000=2000年
・平成20年…20-12+2000=2008年
・平成29年…29-12+2000=2017年

このように、決められた計算方法で算出すると、年号がわかりやすくなります。和暦と西暦で計算方法が異なるため、把握しておくとスムーズでしょう。
 

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履歴書を書く際に注意すべき7つのこと

履歴書を書くときは、注意すべき点が多々あります。基本的なマナーや学歴欄における注意点をまとめているので、参考にしてください。
 

黒のボールペンで書く

履歴書は、黒のボールペンで書くのが基本です。カラーペンやシャープペンシルで書いた履歴書を送ると、マナーを知らない人、という印象を与える可能性が高いです。また、消せるボールペン(フリクションペン)も、ほかの書類文字を消すときに、一緒に消えてしまうので不向きです。書く前にメモなどに試し書きをして、きちんとインクが出るか確認することが大切です。また、水性のボールペンは乾きが遅く、滲みやすいため汚れてしまう恐れがあります。履歴書をきれいに書くには、油性のボールペンがおすすめです。ペンの太さは0.5mm~0.7mmが程よく、履歴書に適切と言われているので使用すると良いでしょう。
 

空欄がないようにする

履歴書に空欄を作るのはNGです。空欄があると、企業は「書き漏れなのではないか」「書くことがないのか」と感じてしまいます。新卒の場合、職歴欄は「なし」でかまいません。また、履歴書には本人希望記入欄があります。本人希望欄はどうしても譲れない要望を書く項目です。書くことが特にない場合は、「貴社の指示に従います」と書きます。このように、たとえ記入する文言がなくても、空欄を作らないようにしましょう。
 

修正液や修正テープは避ける

履歴書に誤字脱字を発見した際は、修正液や修正テープの使用は避けましょう。また、二重線を引いて訂正印を押す方法もNGです。修正した履歴書を提出することで、入社意欲や仕事のとらえ方が疑われ、選考に不利になる可能性もあります。履歴書から応募者の人となりや入社意欲を見極めている採用担当者もいるので、手間を惜しまず書き直しましょう。
 

浪人時代の予備校は学歴に入らない

大学在学中、浪人をした場合の予備校は学歴にカウントされません。予備校は正規の教育機関ではないため、学歴に含んでしまうと企業に違和感をもたれてしまいます。高校卒業から大学入学までの期間が空いていれば、企業は「浪人をしていたのだろう」と察してくれるはずです。
 

きれいな字でわかりやすく書く

新卒だけでなく中途にも言えることですが、履歴書はきれいな字でわかりやすく書きましょう。履歴書で大事なのは、字が上手いかよりも、丁寧さと内容です。内容がどれだけ充実していても、汚い字や読みにくい印象ではイメージダウンに繋がってしまいます。企業に好印象をもってもらえるよう、誰が見ても読みやすい字を意識して書きましょう。
 

履歴書が完成したらよく見直す

履歴書が完成したら、一度全体をよく見直しましょう。誤字脱字があると、入社意欲や事務処理能力だけでなく、記載内容の信憑性を疑われてしまいます。日付やふりがな、年号など細かい部分も確認し、ミスがないようにしましょう。
 

学歴を詐称しない

学歴を詐称することは厳禁です。内定が欲しいあまり、自分を良く見せようとしてしまう人もいるでしょう。しかし、嘘をつくと、面接で大学について質問をされても正しく答えられず、自分の首を絞めてしまうことも。たとえ面接でうまく回答できても、企業によっては大学側に在籍確認をする場合があります。嘘が発覚してしまうと内定取り消しとなり、入社後の場合は解雇になる可能性もあるでしょう。就活は、等身大の自分で挑むことが鉄則です。
 

本記事の執筆者

飯田有香

新卒でレバレジーズ株式会社に入社し、「キャリアチケット」でキャリアカウンセラーをしながら、今までに200人以上の学生の就職先を支援。最近は、YouTubeチャンネル「就活トーク」の企画・出演などをしている。

 

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