新卒面接の自己PRで評価される4つのポイント

このページのまとめ

  • 新卒面接の自己PRでは「考え方や会社で役立つスキル」「コミュニケーション能力」が評価される
  • 自己PRは「結論→理由(エピソード)→仕事で活かせること」の順に話す
  • 自己PR作成のポイントは「自己分析で自分を知り、企業が求める人物像を把握する」こと

  • 「あなたを動物に例えると?」は、自己PRの要素を含む質問と捉えられる


 

新卒の面接で必ず聞かれる自己PR。他の学生と差をつけるには、どんな点に気をつければ良いのでしょうか?「何をアピールすればいいか分からない…」と悩んでいる新卒は、自己PRで評価されるポイントを知りましょう。面接官の視点が分かれば、効果的なアピール方法が見えてきます。
このコラムでは、例文を挙げながら効果的な自己PRの作成方法を解説。自己PRをより魅力的にしたい人は必見です!
 

 

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新卒の自己PRで面接官が見ている4つの要素

自己PRを考える前に、面接官が自己PRを通して何を評価しているのかを知りましょう。面接官が新卒採用で重視する、4つの要素をご紹介します。

1.どんな性格や考え方の持ち主なのか

自己PRを通して、応募者の性格や考え方、価値観がチェックされています。特に、社会人経験がない新卒の採用では、スキル以上に人間性が見られます。
自己PRのエピソードからは、「一生懸命になれる人なのか」「周囲と協力できる人なのか」といった点が評価されていると考えましょう。

2.どんなスキルで会社に貢献してくれる人材なのか

入社後どのように活躍してくれそうかも、企業が重視する要素の1つ。企業は「自社に貢献できる強み」を持つ人材を採用したいと考えています。
そのため、自己PRでは「○○という強みがあります」ではなく、「○○という強みを○○の業務で活かせます」というアピールが有効です。入社後にあなたが活躍するイメージを伝えましょう。

3.入社意欲の高さ

入社意欲の高さを確かめる意味でも、企業は学生の自己PRに注目しています。新卒の就活では、何社かの選考を並行して受けるのが普通。第一志望の企業から内定が出れば、他社の内定は辞退することになります。しかし、時間と労力をかけて採用活動を行う企業にとって、せっかく内定を出した学生が辞退してしまうのは痛手です。
そこで、企業は自己PRや志望動機といった設問を通して、学生の入社意欲の高さ、つまり自社が第一志望かどうかを見極めようとしています。

4.コミュニケーション能力があるか

自己PRでは、質問の意図を汲んで回答するコミュニケーション能力も評価されています。面接官の言葉を遮って回答したり、暗記した文章をそのまま読んだりすると、コミュニケーションに問題があると思われるので要注意。
自己PRをした後、さらに面接官から質問される場合があります。その時は自分一人が長々と話すのではなく、自然な会話のキャッチボールを意識しましょう。

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面接官に伝わる自己PRの流れ

自己PRは相手が理解しやすい話の流れを意識することが大切です。どんな面接でも使える自己PRの基本構成をご紹介します。

結論

自己PRに限ったことではありませんが、面接の回答は結論から述べるのが鉄則です。結論を後回しにして経緯を話しても、聞き手は話の要点を理解できません。
自己PRであれば、「私の強みは○○です」という風に、最もアピールしたい強みを最初に言い切りましょう。はじめに結論を示すと、面接官がその後の流れを想像でき、内容が頭に入りやすくなります。

理由(エピソード)

結論を示した後は、根拠となるエピソードを説明します。なぜ結論のような強みや人間性を持っているといえるのか、具体的な経験を交えて説明しましょう。
自己PRの根拠とするエピソードは、アルバイト経験やサークル活動、ボランティア活動など何でも構いません。その活動の中でどんな課題が発生し、どのように困難を乗り越えたのか、経験から何を学んだのかを伝えます。
継続力をアピールする場合は「○ヶ月続けた」、アルバイトの頑張りを示したい時は、「売上げが3倍になった」という風に、数字を盛り込むと具体性が強まります。

仕事で活かせること

自己PRのまとめとして、強みや経験が入社後どのように活かせるかを説明します。「○○という強みを活かして、営業職として結果を出していきたいです」という風に、強みがどのような業務で活かせるのかを簡潔に述べましょう。

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新卒面接の自己PR作成における4つのポイント

面接官に響く自己PRを作成するには、以下の4つのポイントを意識してください。

1.事前に自己分析を行う

アピールするべき強みが分からないなら、自己PRを考える前の自己分析が必須です。自己分析では、学生時代の経験を振り返り、頑張ったことや結果を出した経験を書き出していきます。それから、「なぜその活動に取り組んだのか」「なぜ頑張れたのか」「どんな課題があったのか」「課題に対してどう行動したか」といった視点で経験を分析しましょう。
それぞれの経験に共通する行動や考え方のパターンから、あなたの特徴が見えてくるはず。自己分析で明らかになった長所や短所のうち、強みといえる部分を自己PRに落とし込んでいきましょう。


2.企業が求める人物像を意識する

効果的な自己PRをするには、企業が求める人物像を意識することも重要です。例えば、海外展開の予定がない企業に「英語と中国語が得意です」とアピールしても響きません。
企業の採用Webサイトや会社説明会をもとに、求められるスキルや姿勢を分析し、応募企業に合ったアピールポイントを打ち出しましょう。

3.アピールポイントを1つに絞って具体的な内容にする

自己PRに盛り込む強みは1つに絞りましょう。自分をアピールしたいからと複数のアピールポイントを入れると、話の要点がぼやけてしまいます。
「結局何が言いたいのか分からない」と思われないように、応募企業で最も活かせる強みを選んでください。

4.時間ごとの自己PRを用意しておく

面接では、「○分で自己PRをしてください」と時間を指定される場合があるので、1分・2分・3分ごとの自己PRを考えておきましょう。
1分で話せる字数は300文字が目安です。情報量が多いと内容が理解しづらいため、要点は簡潔にまとめてください。
特に集団面接では1人あたりの時間が限られるので、エピソードを短縮して話せるように準備しましょう。

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面接の参考になる新卒の自己PR例文

ここまでお伝えしたポイントを踏まえて、新卒面接で使える自己PRの例文をご紹介します。話の流れやまとめ方の参考にしてください。

例文1

私の強みはコツコツと努力する継続力があることです。中学・高校時代はサッカー部に所属し、部活がない日も毎日一人で練習をしていました。その結果、高校生の時には実力が認められてチームのキャプテンになりました。大学受験では平日で3時間、土日で5時間勉強すると決め、「浪人しないと合格は難しい」と言われた大学に現役で合格できました。また、大学1年生から始めたコンビニのアルバイトは現在まで継続しており、今では発注業務を任されています。
私はこれらの経験から、周囲から信頼を得たり、何かを達成したりするには、継続することが重要だと学びました。
研究職はぶつかる壁が多い職種だと思いますが、困難がある時は粘り強く取り組み、着実に成果を挙げていきたいです。

例文2

私は縁の下の力持ちとして、集団の中で力を発揮する素質があります。大学ではサッカー部のマネージャーとして、練習の準備や手伝い、部員のモチベーションを上げるための声かけを行いました。私の提案でブログに練習風景を掲載してからは、新入部員の数が増え、部員たちから感謝されたこともあります。
御社に就職してからも、一人ひとりに目を配って必要な手助けを行い、事務職としてチームに貢献したいと思います。

例文3

私は好奇心が旺盛で、興味を持ったことを徹底的に追求する性質があります。大学では、第二外国語に中国語を選んだのをきっかけに中国に興味を持ち、中国のドラマや映画、小説に熱中しました。大学2年次には上海に短期留学して、語学や現地の生活・文化を学び、中国語検定の1級を取得しました。現在は中国の歴史や日本との交流に関心を持ち、書籍で勉強しているところです。
御社に入社したら、持ち前の好奇心で与えられた業務を探求し、専門知識を吸収したいと考えています。


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自己PRの意味合いを含む質問


実は新卒の面接で自己PRが求められるのは、「自己PRをしてください」という質問だけではありません。
面接では以下の例のように、必ず自己PRの要素を含む質問をされると考えておきましょう。

自己PRの要素を含む質問の例

・短所(長所)は何ですか?
・部活やサークルは何をしていましたか?
・将来の夢は何ですか?
・あなたを動物に例えると何ですか?

短所を問う質問は、一見すると自己PRの要素を含まないように思えます。しかし、この質問では自分を客観的に捉える力や、課題を見つけて改善策を考える力をアピールできます。短所を述べた上で、短所を克服するために工夫していることを説明し、課題解決能力や向上心を伝えましょう。
部活やサークル活動に関する質問では、過去の取り組みを紹介し、自分がどのように成長したかを示すのがポイント。
将来を問う質問には、学生のキャリアプランが自社で実現できるか確かめる意図があります。応募職種で実現できない目標は採用を遠ざけるので、応募先で実現可能な夢を挙げてください。その時に、目標達成に向けた意気込みや取り組みを伝えるとなお効果的です。
最後の「あなたを動物に例えると何ですか?」という質問は、戸惑う人が多いでしょう。しかし、この質問も自己PRのチャンスと捉えればOK。自分を動物に例えることであなたの強みを伝えましょう。例えば、「私を動物に例えると亀です。なぜなら私は、目標に向かって地道に努力できるからです」という風に、動物の性質に強みを重ねて回答します。

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自己PRは事前の練習が必須

自己PRの内容を考えていても、本番では緊張のあまり言いたいことを十分に伝えられない可能性があります。
そこで、自己PRは事前に文面を考えるだけではなく、声に出して練習しておくのがおすすめです。事前練習のポイントや方法をまとめたので最後に確認していきましょう。

要点を覚える

面接で一字一句暗記した文章を読み上げると、淡々とした印象になり、「自分の言葉で話していない」と思われます。丸暗記の回答は少しでも文章を忘れるとその後が続かず、パニックになるリスクがあります。
そこで、自己PRは大まかな流れと要点(キーワード)だけを暗記し、その場で話すと良いでしょう。話を組み立てるのが苦手な人は、事前の練習が不可欠です。

友人や家族に面接官役を頼む

自分一人で練習するより、友人や家族に面接官役を頼むと効果的です。「話が論理的か」「声の大きさはちょうど良いか」といったチェックポイントをリストにまとめて、最後にフィードバックをもらいましょう。

話している時の姿勢や視線に注意する

回答内容だけではなく、姿勢や目線もあなたの印象を決める要素です。猫背や貧乏ゆすり、体が斜めになっていると良い印象になりません。面接中は背もたれを使わず背筋をまっすぐに伸ばし、面接官に向かって体が正面を向くようにしてください。
天井や床に視線が泳ぐと、「話を聞いていない」「自信がない」と思われてしまします。目線を合わせることで熱意が伝わりやすくなるので、適度なアイコンタクトを意識しましょう。

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