このページのまとめ
- 企業側は、自己PRの内容から応募者の人柄や能力をチェックしている
- 自己PRの内容は、華やかさよりも人柄や長所が伝わるエピソードが大事
- 自己PRを書く前に、自己分析で自分を客観視しよう
- 自己PRに書く長所は、企業が求める人物像にマッチしたものを選ぼう
- 自己PRの内容は、応募書類と面接で基本的に同じで構わない
「自己PRの内容が思いつかない…」という就活生は多いのではないでしょうか?
自分の長所は何となく分かっていても、いざ自己PRといわれると伝え方に困りますよね。
自己PRは内定を左右する大事なポイントなので、内容にこだわることが重要です。自分の長所を魅力的にアピールすれば、選考突破の確率がアップするでしょう。このコラムでは、自己PRの基本的な書き方や注意点を例文つきで解説するので、ご一読ください。
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企業側は自己PRの内容から何を見ている?
企業側は、自己PRの内容から応募者の人柄や能力、自社との相性をチェックしています。
そもそも、自己PRとは自分の長所を相手に売り込み、認めてもらうこと。
企業側に認めてもらうには、入社後に活躍できる人材であることをアピールする必要があります。
人柄や能力が魅力的に伝わるよう、自己PRの内容はこだわりを持って書きましょう。
自己PRは「華やかな内容」でなくても問題ない
自己PRといっても、必ずしも華やかな内容にする必要はありません。
企業側は、内容の華やかさよりも、応募者の人柄や能力を重視しています。派手な活動や実績がなくても、学業や部活動、アルバイトなど日常的な場面でも自分の長所は発揮できます。
伝え方を工夫すれば、一般的なエピソードでも自分の長所を魅力的にアピールできるでしょう。
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自己PR作成までの3つのステップ
自己PRはやみくもに書き始めず、下準備することが重要です。下記で、自己PR作成前のステップを確認しておきましょう。
1.自己分析で自分を客観視する
自己PRを書く前に、自己分析で自分の長所を客観的に把握しましょう。「私の長所は◯◯」と思っていても、単なる思い込みでは説得力がありません。
「過去に熱中したこと」や「努力したこと」を書き出し、それぞれ「なぜ?」を繰り返して掘り下げるのがおすすめ。「なぜ取り組んだのか?」「どう行動したか?」「結果として学んだことは?」と追求することで、隠れた長所や価値観が浮き彫りになります。
共通する考え方や行動パターンがないか、複数のエピソードを掘り下げてみましょう。
2.企業研究で企業が求める能力を調べる
自分の長所を見つけたら、企業研究で企業が求める能力を調べましょう。
就活では、「企業が求める能力」と「自分の能力」がマッチした人に内定が出ます。
企業の求める能力は、企業の公式サイトや就職情報サイトの採用ページで調べるのが一般的。企業説明会に参加したり、OB・OG訪問したりするのもおすすめの方法です。
3.企業が求める能力とマッチする長所を選ぶ
企業の求める能力が分かったら、マッチする長所を自己分析の結果から選びます。自分が一番自信がある能力ではなく、「企業が求める能力」を基準に選ぶのが重要です。
自己PRの内容は企業ごとに変えるのがおすすめ
自己PRは1つの内容を使い回すのではなく、企業ごとに変えるのがおすすめです。企業によって求める能力は異なるため、それぞれに適した長所をアピールする必要があります。
たとえば、営業系の職種は行動力、事務系の職種は正確さが求められる傾向にあります。自己分析の段階で長所を複数ピックアップし、自己PRで使えるよう準備しておきましょう。
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自己PRの内容は面接と応募書類で同じで構わない
自己PRは、履歴書やエントリーシート(ES)、面接で求められますが、それぞれの内容は同じで構いません。
応募書類は文字数が限られるので、要点をまとめて簡潔に伝えるのがポイント。面接では、応募書類で伝えきれなかった内容を、補足して説明するのがおすすめです。
応募書類の内容をベースに熱意を持ってアピールし、面接官に自分の長所を印象づけましょう。
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自己PRの基本的な3つの構成
アピール力の高い自己PRを作るには、読みやすさを意識する必要があります。下記で、自己PRの基本的な構成を確認しておきましょう。
1.冒頭で自分の長所を説明する
冒頭で「私は誰とでも打ち解けられる人間です」のように、自分の長所を端的に説明します。最もアピールしたいことを出だしで説明することで、企業側が話を理解しやすくなるでしょう。
自分に対して印象的なキャッチフレーズをつけ、企業側の興味を引くのもおすすめの方法です。
2.長所の裏付けとなる実体験を書く
長所の裏付けとして実体験のエピソードを書き、自己PRに説得力を持たせます。
エピソードは問題にぶつかった経験を選ぶのがおすすめ。問題解決に向けた努力と結果を説明することで、長所をイメージしやすくなるからです。
ただし、エピソードは必ずしも成功体験である必要はありません。失敗体験でも努力の過程や成長した点、学んだことを説明すれば好印象につながるでしょう。
3.長所を活かして入社後に実現したいことを伝える
最後に、長所を活かして入社後に実現したいことを書き、入社意欲をアピールします。
応募先企業の業務内容と絡めて説明すると、入社後の働き方がイメージしやすくなるでしょう。
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読みやすい自己PRにするための4つの注意点
就活生が知っておきたい、自己PRの注意点は下記のとおりです。
1.自己PRに使うエピソードは1つ
自己PRで使うエピソードは、1つに絞るのがおすすめです。
あれもこれもとエピソードを盛り込むと、かえって印象が薄まりアピール力が下がる恐れがあります。長所を発揮したエピソードは1つに絞り、自己PRにインパクトを持たせましょう。
2.文字数は300文字程度で簡潔にまとめる
自己PR欄は文字数が限られるので、300文字程度で簡潔にまとめるのが一般的。文字数は少なすぎても多すぎても読みにくく、配慮が足りない印象を与える恐れがあります。
企業側から文字数の指定がある場合は、8割埋めるのがおすすめです。
3.手書きの場合は丁寧に書く
手書きの履歴書やESの場合は、読みやすい文字で丁寧に書きましょう。適度に改行したり、大き目の文字を心がけたりして、読みやすいレイアウトを意識するのが大切です。
間違えたときは修正ペンは使わず、1から書き直してきれいに仕上げましょう。
4.応募書類は一貫性を意識する
説得力のある自己PRにするには、応募書類の内容に一貫性を持たせるのが重要です。
自己PRで「リーダーシップに自信がある」と伝えたのに対して、「学生時代に力を入れたこと」
で「部活動でチームを陰から支えた」とアピールした場合、ちぐはぐな印象を与える可能性があります。
1枚の書類で魅力が伝わるよう、アピールする長所は統一感を意識しましょう。
資格や特技欄で自己PRの補足をしよう
長所を裏付ける資格や特技がある場合は、「趣味・特技欄」や「資格・免許欄」で補足するのがおすすめです。自己PRを裏付ける要素を盛り込むことで、長所に厚みが生まれ説得力が増します。
面接での会話のきっかけになる可能性もあるため、長所に関連する情報は積極的に盛り込みましょう。
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経験別!自己PR5つの例文
長所を発揮した経験はアルバイトやゼミなど、人によってさまざまかと思います。下記で、体験別の例文を確認しておきましょう。
1.アルバイト編
私は成果を出すために行動できる人間です。この強みは、アルバイト先のアパレルショップで培われました。
勤務先のショップは売上が低く、目標を達成できない日々が続いていました。学生向けのブランドでしたが、駅ナカのショップのため社会人も顧客に見込めると考えました。そこで、店長にディスプレイの変更を提案。大人の女性が入りやすいよう、マネキンのコーディネートはオフィスカジュアルを意識しました。
結果として、ディスプレイに使用した洋服の売り上げが伸び、新しい顧客層を獲得できました。この経験を活かし、世の中の隠れたニーズを察知し、新しいサービスを提案していきたいです。
2.部活動編
私はチームの成功のためにサポートできる人間です。
大学では陸上部に所属し、箱根駅伝出場を目標に長距離選手として活躍してきました。
そんな中、予選会を前にメンバーの1人がケガをし、代わりとなるメンバーを後輩の中から育てる必要が生じました。予選会出場には標準記録のクリアが必要だったため、私が立候補して指導にあたりました。
練習では必要なペースを覚えこませるだけでなく、良い点はその場で褒め、気持ちよく走れるようサポートしました。
結果として、後輩は標準記録をクリアし、予選会にチームで出場できました。貴社に入社した暁には、心の通ったサポートを心がけ、チームの目標達成に貢献していきたいです。
3.ボランティア編
私は、コミュニケーションを通して課題をクリアできる人間です。
大学では豪雨被害に遭った地域を訪れ、ボランティア活動を行ってきました。最初はほかのボランティアの指示に従い、黙々と撤去作業に従事する日々でした。
しかし、指示待ちでは被災者の方のニーズに応えられないと思い、やり方を転換。積極的に挨拶し、日常的な会話を心がけました。
会話を重ねることで、次第に家族構成や被災当時の恐怖、今の現状を話してくれるようになりました。
結果として、話の中から「本当に求めていること」が明確になり、こちらから提案してお手伝いできるようになりました。
貴社に入社した暁には、心に寄り添う対話を心がけ、お客様との信頼関係を築いていきたいです。
4.学業編
私は、現状打開に向けて行動できる人間です。
ゼミでは「商店街による地域活性化」を研究テーマとし、地元の商店街でフィールドワークを行ってきました。
調査の結果、空き物件が多く、地域のお年寄りが自宅にこもりがちなことが分かりました。
そこで、空き物件を使ったコミュニティスペースの運営を提案。
コミュニティスペースでは定期的に学生による演奏会や朗読会を行い、手作りのチラシを1軒1軒配ることで集客を狙いました。
結果として、地域のお年寄りが気軽に立ち寄るスペースとなり、全国新聞で取り上げられるまでになりました。
この経験を活かし、貴社においてもお客様との対話を心がけ、課題解決に向けて提案していきたいです。
5.語学力編
私には、一度決めたことはやり通す意志の強さがあります。
大学では東洋史を選考し、中国語習得を目標としてきました。交換留学で中国で学ぶことを夢見ていましたが、1年次には語学力が基準に達せず、落選してしまいました。
落胆しましたが、日本にいながら独学で学ぶことを決断。中国人留学生との交流イベントに積極的に参加し、アルバイト先は中国人観光客が多い飲食店を選びました。
独学で学んだ結果、中国語で日常会話ができるまでになりました。アルバイト先では、「説明が分かりやすい」と中国人観光客の方から高評価をいただいています。
貴社に入社した暁には、訪日観光客の拡大に向け、粘り強く日本の魅力を発信していきたいです。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。