OB訪問ってどうやるの?アポ取りから進め方まで徹底解説!

このページのまとめ

  • OB訪問とは、大学の先輩であるOBに会って企業理解を深めること
  • OBの探し方には「キャリアセンターの利用」「大学の先輩の紹介」などがある
  • OB訪問時は学生だからといって気を抜かず、ビジネスマナーを大切にしよう

OB訪問とは、就活を行う新卒学生が、自分が通う大学のOBに会いに行き、実際の仕事内容や社内の雰囲気などを聞いて企業理解を深めること。インターネットでも企業や業界の情報は得られるものの、実際のデータや情報と異なることも少なくありません。現場で働いている人から直接話を聞くことで、インターネットでは把握できない社風など、より正確な情報を知ることができます。

目 次
 

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OB訪問を行うメリット

OB訪問には、「社会人から生の情報が聞ける」「選考を有利に進められる可能性がある」といったメリットがあります。下記で、詳細を見ていきましょう。

生の情報が聞ける

OB訪問を行うメリットは、企業のWebサイトやパンフレット、説明会などでは得られない生の情報が聞けること。オフィシャルの情報は企業の良い面やアピールしたい部分に偏りがちですが、OB訪問では、企業や業界のネガティブな部分についても知ることができます。事前に企業や業界について深く調べておけば、自分が働いている姿を想像しやすくなり、入社後のミスマッチを防げるでしょう。また、社会人と長時間話すため、ビジネスコミュニケーションの練習になるというメリットもあります。

選考を有利に進められる可能性がある

OB訪問を行うことで、本選考に有利になる可能性も。企業によっては、OB訪問を受けた社員に採用担当者への報告を義務づけて、選考の判断材料としている場合もあります。実際に、OB訪問を受けた社員に採用本部から学生の評価を付けるアンケートが送付される企業もあります。OB訪問であっても気を抜かずに行いましょう。

 他にも、エントリーシートに「OB訪問はしましたか?」という項目を設けている企業もあるので、OB訪問を重視している企業か否かを事前に確認しておいたほうが良いでしょう。また、たとえ選考に直接影響がなくても、OB訪問は、現場の雰囲気や事業内容について深く知ることができるため、本選考でよく聞かれる「志望理由」や「入社後のキャリアプラン」の回答材料になるでしょう。

訪問する時期

OB訪問のピークは、本選考の2~3カ月前が一般的です。選考が終盤になるにつれて、「実際に弊社に入社したら何がやりたいのか?」「具体的なキャリアプランは?」といった、企業理解を問われる質問が多くなってきます。事前にこれらの対策を行うためにも、できるだけ早い時期から行動することが大切です。時間に余裕があれば、いろいろな企業の人に会えるだけでなく、同じ企業でも違う部署の人、年次が上の人と話すことも可能。志望度の高い企業の情報を、多面的に集められるでしょう。ただし、年度末で忙しくなる3月中旬以降、新入社員の入社や部署異動などがある4月は、OB訪問を受ける余裕がない人も多いため避けたほうが無難です。

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OBと繋がる4つの方法

OBの探し方には、「大学のキャリアセンターの利用」「先輩の紹介」などが挙げられます。OB訪問をしたいと思っても、「OBの探し方がわからない」「なかなか見つからない」という人も多いのではないでしょうか。OB訪問をスムーズに進めるためにも、OB探しにあまり時間はかけたくないもの。下記を参考に、自分に合った方法でOBを見つけましょう。

1.キャリアセンターを利用する

キャリアセンターでは、卒業生の就活の記録や連絡先を知ることができます。興味のある企業に勤めている卒業生がいるかチェックし、大学を通してOB訪問の依頼メールを送ってみましょう。しかし、すでに連絡先や勤務地が変わっている卒業生もいる可能性があるため注意が必要です。

2.大学の先輩に紹介してもらう

所属しているゼミや研究室、サークルなどの先輩に相談してみるのも良いでしょう。先輩の伝手で紹介してもらえたり、すでに卒業した先輩が志望企業に勤めていたりする場合もあります。
顔見知りの先輩なら連絡がしやすいです。聞きにくいことも質問しやすいというメリットも。直接関わったことがあるとなれば、より多くの情報を得られる可能性があるでしょう。

3.友達や親戚に相談する

友達の先輩や兄弟、親戚の知り合いなどが志望企業で働いている可能性もあります。また、「知り合いの知り合い」など、芋づる式にOBを紹介してもらえることも。
身近な人に頼むのは遠慮してしまいがちですが、そこから内定獲得に繋がる場合もあるため、積極的に相談してみてください。

4.マッチングサービスのアプリを活用する

現在は、OB訪問に役立つマッチングサービスのアプリが多数展開されています。自分の大学のOBを探せるアプリや、出身大学に関係なく社会人と繋がれるアプリなど、さまざまなサービスがあるので、自分に合ったものを探してみると良いでしょう。手軽に登録できるものが多いため、「とにかくいろいろな人に会いたい」「効率的に進めたい」という人に向いています。

 一方で、近年マッチングサービスを通してのトラブルが相次いでいます。使う際には、目的や場所などを事前に明確に伝え、トラブルを防きましょう。

話を聞きたいOBが見つかったら、まずはアポイントを取りましょう。
アポを取るにはメールか電話で行うのが一般的です。次項では、アポの取り方について解説します。

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OB訪問のアポ取りのやり方:メール編

OB訪問をメールでお願いをする人も多いはず。下記の文例や注意点を参考に、ビジネスマナーを守った失礼のないメールを作成しましょう。

メールの文例

件名:OB訪問のお願い ○○大学のキャリア太郎です

株式会社○○
○○部
○○○○様

突然のご連絡恐れ入ります。
私、○○大学のキャリア太郎と申します。
本日は大学のキャリアセンターの名簿で○○様のことを知り
ご連絡いたしました。

私は現在就職活動を控え、○○業界に魅力を感じ
○○の実績を持つ貴社に非常に興味を持ちました。
ぜひ現場でご活躍されている○○様のお話を伺いたく
ご連絡した次第です。
下記日程で○○さまのご都合のよろしい時間を
伺うことができればと存じます。

○月○日(○)○時~○時
○月○日(○)○時~○時

もしいずれの日程でもご都合がつかない場合は
再度提案させていただければと存じます。
お忙しいところ大変恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
キャリア太郎
○○大学○○学部○○学科
電話番号:000-0000-0000
メール:tarou.career@×××.com
ーーーーーーーーーーーーーーーーー

注意するポイント

OB訪問のアポ取りでメールを送る際は、以下のポイントに注意しましょう。

 件名や内容はわかりやすく件名は「はじめまして」や「○○様へ」などではなく、見ただけでメールの内容がわかるようまとめることが肝心です。本文は自己紹介から始め、個人情報を得た経緯、要件、自分の都合の良い日程の順にまとめます。時期によっては相手が忙しく、日程調整に時間がかかる場合もあるため、、空いている日時は積極的に伝えるようにしましょう。また、日程はできるだけ直近は避け具体的に◯月◯日(◯)◯時〜◯時と3つほど候補を送ることで、相手が調節しやすいように工夫をしましょう。そうすることで、無駄なメールのやり取りを減らすことができます。
 

誤字脱字がないか確認する

メールを作成できたら、誤字脱字がないかチェックしましょう。誤字や脱字があると、「注意力がない」「雑そう」など悪い印象を与えてしまいます。また、読む側にストレスを感じさせないよう、適度に改行を入れて読みやすいメールに仕上げましょう。
 

メールの送信時間に注意する

メールは夜遅くにメールを送るのはマナー違反なので、遅くても夕方までには送信するように心掛けましょう。返信が何日も遅れてしまうと相手に迷惑がかかるため、連絡がきたらできるだけ早く返信してください。
また、原則としてアポイントが決まったあとの日時変更は控えるのが基本です。どうしても変更が必要な場合は、メールではなく電話で日時変更のお願いとお詫びをするようにしましょう。

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OB訪問のアポ取りのやり方:電話編

メールアドレスがわからない場合は、キャリアセンターなどに記載されている電話番号に連絡をします。悪い印象を与えないように、事前に話すことをまとめておきましょう。
 

電話での会話例

就活生:お忙しいところ失礼いたします。私、○○大学のキャリア太郎と申します。○○課の○○さんはいらっしゃいますか?

企業の受付:少々お待ちください。

OB:○○です。

就活生:○○大学のキャリア太郎と申します。キャリアセンターの名簿で○○さんを知り、OB訪問のお願いをしたくお電話いたしました。現在○○業界を中心に企業研究をしており、御社に大変興味を持っています。ぜひ現場でご活躍されている○○さんのお話を伺いたいのですが、OB訪問のための時間を取っていただけないでしょうか。

OB:いいですよ。

就活生:承諾していただきありがとうございます。それでは、○○さんのご都合の良い日程を教えていただけますか?(○月○日~○日の○時以降でご都合のつく日程はございますか?)

OB:では○日の○時から、○○でお願いします。

就活生:かしこまりました。では、○日の○時、○○に伺います。本日はお時間をいただきありがとうございました。当日はよろしくお願いいたします。失礼いたします。

OB訪問のアポ取りで電話をかける際は、以下のポイントに注意しましょう。
 

ペンやメモ帳を用意しておく

電話をかける前に、話す内容をまとめたメモ、自分のスケジュールがわかるもの、電話中にメモを取るための紙とペンを用意しましょう。自分の日程がまとまっていなかったり、メモが取れていないと、相手に迷惑をかけてしまいます。電話をする前に事前にOB訪問できる日時、できない日時を事前に書き出しておくとスムーズです。
 

電話をかける時間帯や場所に配慮する

電話はメールと違い、相手が在席している時間帯に連絡する必要があるため、会社の営業時間内にかけます。しかし、一般的に仕事が忙しいとされる始業直後、就業間際、土日祝日の電話は控えたほうが無難です。昼休みの時間帯を除いた10時~11時頃または14時〜16時頃などできれば午前中にかけるのが良いでしょう。また、電話をかける場所にも注意が必要です。通話をしてはいけない電車やバス、公共施設はもちろん、騒がしい場所、電波が入りにくい場所などは避けましょう。

 電話をかけたときにOBが不在だったときは、戻ってくる時間を聞き、再度電話する旨を伝えます。折り返しの電話をもらえる場合は、確実に電話応対できる時間帯を伝えましょう。

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OB訪問するときの注意点

OB訪問をより有意義な時間にするためには、事前の準備とマナーを守ることが大切です。下記でOB訪問時の注意点をチェックして、適切な対応に努めましょう。

質問内容

事前の企業研究で疑問に思ったことをまとめておき、「OBに聞きたいこと」を考えておきましょう。自分が志望企業の社風にマッチしているか確認できるような質問や、自分の就活に活かせる質問をするのが一般的です。

【質問の一例】
・会社に向いている人とは
・会社を辞める人の退職理由
・配属制度の仕組み
・仕事の中で最も魅力的なこと
・OBが入社を決めた理由

女性の場合は、出産後の復帰のしやすさ、女性管理職の割合など、女性の働きやすさに関する質問を投げてみるのもおすすめです。また、注意ポイントとしては、企業のWebサイトや資料を読めばわかるような初任給や休日日数に関する質問などは極力避けることです。実際にインターネットではわからない「現場の雰囲気」「具体的なキャリアアップについて」など、現場社員の方だからこそ知っていることをメインで聞くようにしましょう。

服装

社会人と会う場なので、ビジネスに相応しい服装や身だしなみを求められます。相手から指示がない場合は、スーツで行くことをおすすめします。もし私服で来るように指示があった場合でも、ジーパンやTシャツなどのラフな服装は避けましょう。
洋服や靴は、シワや汚れがなく清潔感があるものを選ぶことが大切です。髪が長い女性は、顔にかからないようにまとめておきます。服のサイズ感が合っていないとだらしない印象を与えやすいため、袖や裾の丈にも注意しましょう。

当日のマナー

OB訪問時に心掛けるべき主なマナーは、以下のとおりです。
 

遅刻をしない

相手は忙しいなか会う時間を割いてくださっているため、当日は遅刻はもちろん、時間ギリギリに到着するのは避けてください。初めて行く場所であれば、事前に電車の乗り換えや駅からのルートを確認し、15~20分前には集合場所に到着できるよう行動するのがマナーです。万が一遅れてしまう場合は、遅刻がわかった時点ですぐに電話をして到着予定時間を伝え、真摯に謝罪しましょう。
 

名刺の取り扱いに注意する

OBの名刺を受け取ったあとは、すぐにしまわず自分から見て左側に置きます。話している最中は、その上に手や物を置くことは避け、OB訪問終了時に名刺入れにしまいましょう。
 

感謝の気持ちを伝える

相手の方は忙しい中、時間を割いて就活のアドバイスや相談に乗ってくださっているため、感謝の言葉を忘れずにメールで訪問後は伝えるようにしましょう。

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OB訪問後はお礼メールを送ろう

OB訪問が終わったら、直接相手の方にお礼のメールを送りましょう。帰宅後すぐに送信するなど、早いほど良い印象を与えられる可能性があります。遅くても翌日の午前中までに送るようにしましょう。
メールには、OB訪問に時間を割いてくれたことへの感謝の言葉とともに、OB訪問で自分が学んだこと、得られたことについても書くと良いでしょう。また、飲食をごちそうになった場合は、そのことへの感謝の気持ちも改めて記載しておくと丁寧な印象を与えられます。

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本記事の執筆者

開 菜々子(ひらき ななこ)

大学時代はダンスサークルに所属しながら、学生団体に所属し若者向けの商品開発や、広告代理店での長期インターンを経験。卒業後はレバレジーズ株式会社へ入社し、キャリアチケットのコンサルタントとして文系・理系問わず約1000人以上の学生のキャリア支援を行う。

 

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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