このページのまとめ
- ボーナスの相場は、夏季、冬季ともに月収の2ヵ月分である
- 企業のボーナスは「業績」「能力」「勤務態度」などを査定して支給額を決めることが多い
- 新入社員のボーナスは、概ね1万円から5万円の寸志程度だが見送られることもある
入職後、初めて支給されるボーナスはうれしいものです。
しかし、キャリアを重ねてくるとだんだんボーナスの支給額に不満を抱くようになる人もいます。
ボーナスの支給額は、どのようにして決まるのでしょう。
当記事では、近年のボーナス事情をご紹介。
入職後を見据えた生活費用や貯蓄のプランニングにもお役立てください。
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ボーナスの支給日は公務員と一般企業で異なる
国家公務員は、法律でボーナスの支給日が決まっています。
夏が6月30日で、冬は12月10日。
ボーナスの支給日当日が土・日・祝日の場合は、前日に前倒しされます。
一方、地方公務員の場合、ボーナスの支給日についての法的な決まりはありません。
各自治体が自由に支給日を決めてよいことになっています。
しかし、ほとんどの自治体が国家公務員の決まりに準じており、同日か近日にボーナスを支給しているようです。
では、民間企業はいつボーナスを支給するのでしょう。
企業ごとにボーナスを支給する時期は異なります。
一般的に、企業がボーナスを支給するのは夏は6月下旬から7月中旬、冬は12月上旬が多いようです。
企業によっては夏と冬に加え、春にもボーナスを支給することがあります。
その場合、3月に支給するケースが多いようです。
決算時期に支給することから決算賞与とも呼ばれます。
3月にボーナスを支給するのは業績のよい企業に多く見られるため、企業を選ぶ際のチェックポイントにしている就活生もいるようです。
公務員のボーナスについては「民間企業と何が違う?公務員のボーナス支給日&支給額」も参考にしてください。
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ボーナスの平均支給額はいくら?
ボーナスの平均支給額はその年によって変わります。
厚生労働省が発表した平成29年度におけるボーナスの平均支給額調査結果を見てみましょう。
調査産業計
・夏季賞与 366,502円
・冬季賞与 380,654円
調査産業計のデータは、5人以上の従業員がいる企業を対象とした数値結果が算出されています。
したがって、もっとも身近で現実味のある数値が読み取れるのではないでしょうか。
主要企業
・夏季賞与 825,150円
・冬季賞与 830,625円
主要企業のデータは、資本金が10億円以上かつ従業員が1000人を超えるいわゆる大企業を対象とした調査結果です。
調査産業計のデータと比べると、主要企業の平均賞与額は夏季・冬季ともに2倍を超えていることが確認できます。
一般的に、ボーナスの支給額は基本給の平均2ヶ月分程度が目安といわれています。
そのため、月々支払われる給与自体が少なければ、おのずとボーナスの支給額も控えめになるでしょう。
中小企業と大企業では年間の賞与額だけでも上記のような差額があるため、生涯年収で比較すると大きな経済格差が生じてしまいます。
また、ボーナスの格差は、企業の規模ばかりによるものともいえません。
ボーナスの支給額は、業界によっても大きく差があります。
関心のある業種があれば、過去数年におけるボーナスの支給状況もチェックしておいたほうがよいでしょう。
参照元:厚生労働省 - 毎月勤労統計調査 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/30-1a.html
参照元:独立行政法人労働政策研究 - 賞与 http://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/shuyo/0305.html
ボーナスの平均については「ボーナスの平均額はいくら?伸び率まで業界別・企業別・年齢別に解説!」も参考にしてください。
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どうして支給額が変わるの?ボーナスの仕組みとは
厚生労働省によると、ボーナスは「定期または臨時に、原則として労働者の勤務成績に応じて支給されるものであって、その支給額が予め確定されていないもの」と定義されています。
したがって、企業にはボーナスを支払わなければならないという義務はありません。
そのため、一切ボーナスを支給しない企業もあります。
ボーナスの支給については、企業が雇用契約書や就業規則などで独自に決まりを制定。
雇用契約書のボーナスについての項目には、「業績による」などと但し書きが記載してあるのがほとんどです。
企業の業績や経営状態、個人の評価などによって、ボーナスの支給額は毎年変動するのが一般的。
今までずっとボーナスが支給されていたのに、突然支給が廃止されるケースがあることも念頭においておきましょう。
新入社員のボーナスも、企業の規則によって支給額には幅があります。
入職後数ヶ月は研修などばかりで実績がないことを理由に、夏のボーナスは見送られることも少なくありません。
ボーナスの支給がある場合でも、支給されるのは1万円から5万円程度。寸志と称して支給されることが多いようです。
では、実績とはどのように評価されるのでしょうか。ボーナスの支給額に評価額にかかわってくるのでしょうか。
次の項では、ボーナスの支給額を決めるといわれる査定の方法や期間などを見ていきましょう。
参照元:厚生労働省 - 平成21年就労条件総合調査結果の概況 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/09/yougo.html
ボーナスの計算については「ボーナスの計算方法とは?パターン別手取り額のシミュレーションも紹介」も参考にしてください。
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どうすればボーナスが上がる?
企業によって、ボーナスの支給額を決める査定方法には違いがあります。
しかし、どの企業も概ね「業績」「能力」「勤務態度」などを査定対象としているケースが多いようです。
能力
能力評価では、与えられた業務にどのように取り組んでいるかを見られます。
企業は、取り組む姿勢が真面目で意欲的であるかなどに注目しているようです。
業績
業績評価では、目標に対してどれくらい業務を達成できたかを確認されます。
業務の成果は数値されやすいため、シビアな評価が下されるでしょう。
どんなに頑張っても成果を挙げられない場合は、部署異動の判断材料にもされます。
勤務態度
遅刻や早退、不適切な休みがなかったかを評価されます。
近年では、モラルに関する視点も注目されており、業務を行う上で協調性ある態度が取れているかなども見られているようです。
多くの企業では、ボーナスの査定対象となる期間をあらかじめ定めています。
夏期賞与は前年10月~3月、冬季賞与は当年4月~9月を査定期間とすることが多いようです。
普段から真面目かつ意欲的に業務に取り組んだ上で、査定期間中には目標達成率や勤務態度などをより意識しモチベーションアップに臨むとよいでしょう。
しかし、どれだけ個人が頑張っても企業自体に資金や利益がなければ、ボーナスの支給額アップは難しいかもしれません。
まとまったボーナスを受けるためには、経営状態や将来性などに注目して企業を選ぶことが大切です。
そのためにも、就活生は企業の研究を入念に行う必要があるでしょう。
就活中は、OB・OG訪問やインターン体験などやるべきことは豊富です。
学校に通いながらの就職活動は精神的・体力的にハードに感じることがあるかもしれません。
そのような忙しい就活生には、就活エージェントの活用がおすすめです。
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エントリーシートの書き方や面接対応など、就活で抑えておきたいテクニックや情報を豊富に提供しています。
就活エージェントを賢く使って、効率的に内定獲得を目指しましょう。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。