エントリーシートの書き方が分からない!例を用いて徹底解説

このページのまとめ

  • エントリーシートでは論理性や人柄を判断されるため、印象に残る書き方にするのが大切
  • エントリーシートは結論から書き、具体的な数字を入れると効果的にアピールできる
  • エントリーシートでよく聞かれる内容例と、答え方のポイントをおさえる

エントリーシートの書き方が分からない!例を用いて徹底解説のイメージ

エントリーシートは具体的にどういう風に書いたらいいんだろうと困り、なかなか書けない就活生も多いと思います。エントリーシートは各企業ごとに聞かれる内容が多種多様ですが、書き方の構成がある程度決まっている項目もあります。構成を理解することで、エントリーシートが書きやすくなりますね。この記事を読み、企業に評価されるエントリーシートを作成していきましょう。

目 次
 

エントリーシートについて詳しく知りたい方は、「エントリーシートの書き方は?基本のマナーから選考突破のポイントがすべてわかる!」も参考にしてください。

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そもそもエントリーシートの目的とは?

企業はエントリーシートから「論理的かつ簡潔な情報伝達能力」「意欲」「人柄」「企業との相性」を読み取ります。エントリーシートにはさまざまな質問がありますが、すべてはこの要素を確認するためのものです。企業から評価してもらうためには下記に注意しましょう。

論理的かつ簡潔に書く

企業が求めているのは、客観性があり、短い時間で読み手が理解できる文章を書く学生です。ブログや小説のように、感情的で何を言いたいのか最後まで読んでもよくわからない文章はNG。簡潔かつ説得力ある文章で、企業に貢献できる人材であることをアピールしましょう。

手書きの場合は読みやすい字を心掛ける

字に自信がなくても、読む側の気持ちになって雑にならないよう一字一字丁寧に書くよう心掛けてください。

大手企業の場合、何千人ものエントリーシートを読むこともあります。小さすぎる字やぎちぎちに詰まった文章は、読みづらくなるので注意しましょう。
そういった心遣いが欠けていると、マナーがなっていない、顧客の気持ちを想像することができないとみなされる可能性があります。用紙が汚れたり折れ曲がったりしないようにも気をつけましょう。

面接に繋がるネタづかみを意識する

企業が面接で学生に質問するときには、必ず履歴書やエントリーシートを参照します。たとえば、リーダーシップをアピールするエピソードを書いていたなら、面接ではリーダーシップに関する質問をされるはずです。「登山部で、チームを率いて難所を攻略することに成功しました」と書いたなら、「登山部でチームを率いた、ということですがどのような困難な場面があり、それをどのように解決しましたか」といった質問をされるでしょう。その際、わかりやすく説明できるように準備しておく必要があります。企業の求める人材像に繋がるようなエピソードを書きましょう。

なお、嘘を書いたり自分の気持ちに反することを書いたりすると、面接で嘘がバレてしまうので注意が必要です。特に他人の経験をコピー&ペーストするのは、面接を重ねるうちに必ず論理破綻します。自己分析に沿って無理なく書くように心掛けましょう。

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エントリーシートの書き方のポイント

エントリーシートでは、仕事で扱う書類と同じ構成で書くことが要求されます。業務でも活用できる文章の書き方をお伝えします。

結論を最初に書く

結論から書き出すことで、読み手がひと目で「これから伝えたいこと」を把握できます。
志望動機なら「貴社の説明会でお話を伺った先輩社員の方々が、とてもお客さまを大切にしていらっしゃる姿勢に共感しました。」や「貴社のリフォーム事業を通して地域社会のバリアフリー化に貢献したいと思いました。」などの文を先頭に持ってきます。
自己PRなら「私の強みは、周囲の意見を取り入れながら問題を解決に導く問題解決能力です。」や「私は常に現状に慢心せず、より良い成果を求めて努力し続けられる点を強みとしています。」などです。

例には具体的な数字を用いる

エピソードを書くときには、必ず具体的な数字を入れましょう。エントリーシートを書くうえで決してやってはいけないのが、具体的な例や数字を用いず、誰にでも通じるような抽象的なことを述べることです。

たとえば、「私は、美術部の50周年記念式典で幹事を務めました。広告の工夫をした結果、従来よりも多く集客できました。」と書くと、どのような工夫をして、どれくらい集客数が増えたのかわかりません。

「SNSで1日1回の動画投稿を◯日続け、近隣の商業施設に◯枚のチラシを掲示させてもらうなどの工夫をした結果、延べ◯日の期間中に40周年記念式典のときよりも約1.8倍、約200人の集客ができました。」とすれば、具体的であなたにしかできないPRになります。

最初に述べた結論と具体例、まとめに一貫性をもたせる

結論とまとめで伝えていることが違う文章をよく見かけます。最初は「どんなときにも諦めずに物事に取り組むチャレンジ精神」をPRしていたはずなのに、文の終わりでは「周りの人との和を重んじるコミュニケーション力」をPRしていたなどです。エントリーシートでは、論理的に話を伝える能力があるかどうかを見られています。エントリーシートを書いたあとは一度自分で読んでみて、最初と最後にずれが生じていないかを確認してみましょう。

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エントリーシートでよく聞かれる内容

エントリーシートの内容は企業によって異なります。しかし、どの企業・業界でも聞かれる共通の内容があります。エントリーシートによくある項目は、以下のようにわけられます。

志望動機

「その企業でなければ」という強い思いがあることをアピールしましょう。同じ業界の他企業にも通用するような志望動機を書いている就活生も多く、「なぜその中でうちの会社を選んだのか」という疑問を抱かれてしまいます。志望動機を書く前は、採用サイトや説明会の資料を見返して企業研究を行い、得た情報を元にその企業ならではの魅力を伝えるようにしましょう。

自己PR

強みを伝えるだけでなく、必ず「具体的なエピソード」と「企業での強みの活かし方」を入れましょう。採用担当者はあなたがその企業に貢献できる経験やスキルがあるか、マッチした人柄かどうかを見ています。自分の成功経験や習得したスキルがその企業に入ってから再現性があるものかどうかを確認しながら、自己PRを作成しましょう。

学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)

エントリーシートの定番の質問です。自己PRと似ていますが、ガクチカでは「学生時代に困難をどのように乗り越えたか」、自己PRでは「自分の持っている、企業に貢献できる強み」を述べます。

企業は現在のあなたの様子を知りたいので、中高生時代ではなく大学時代のエピソードを使いましょう。ガクチカと自己PRで用いるエピソードは別のものにした方がベターです。「困難をどのように乗り越えたか」を聞いているので、「1.結論→2.問題、課題→3.自分の行動→4.結果→5.まとめ」という流れで書くといいでしょう。

長所・短所

長所と短所は表裏一体です。「遅刻をする」などあまりにも正直に採用で不利になるような短所を挙げる必要はありません。自己分析したうえで、長所に言い換えられる短所を選びましょう。たとえば、「臆病」という短所は、「慎重でリスクヘッジ能力が高く、物事に誠実に対処できる」という長所としてアピールできます。必ず具体的なエピソードで補完してください。

入社後のビジョン

その企業でなければなし得ない、5年後10年後のビジョンを具体的に述べましょう。その際、当然ですが企業側にメリットのあるビジョンでなければいけません。「興味があるからやってみたい」だけでは、企業が採用する理由が見つかりません。

「貴社の主力商品である◯◯をアジアやヨーロッパにも売り出したいと思うため、まずは営業部門に入り◯◯の魅力の伝え方を学びたいと思います。その後は営業部門で得た知識や経験を活かしつつ、マーケティング部門で海外への販路の開発について知識を深めていきたいと思います。」など、自分の成長と企業の利益が相互に関係している様子を採用担当者に思い描いてもらえるように伝えましょう。

成功・失敗体験について

成功体験は目標に向かって努力できる人材かどうかを見ています。どういう目標を掲げ、その目標に向かってどう頑張ったのか、何がモチベーションだったのかを知りたいと思っています。また失敗経験は、失敗から学ぶことのできる人材かどうかを見ています。ただ失敗したことを書くのではなく、失敗をポジティブに捉えることができているか、失敗をどう乗り越えたのかを伝えましょう。具体的なエピソードでしっかりと企業に貢献できる人材であることをアピールでればOKです。

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エントリーシートの志望動機の記入例【営業職の場合】

営業職はコミュニケーション能力や主体性があるかどうかを見られています。志望動機に強みを組み込みながら、企業に貢献できることを伝えていきましょう。

悪い例

「私は学生時代テニスサークルで部長を務め、他大学との交流試合を積極的に催すなどして積極的に活動していました。人と交流することが好きなので、貴社で営業職として働くことでさらに自分を成長させたいです。◯◯食品業界でNo.1のシェアを誇る貴社の◯◯という商品の魅力を、より多くの人々に伝えたいと思います。」

まず結論から述べられていません。また、自分が成長したいという意欲ばかりで、企業にとってのメリットが伝わらないのもマイナス評価です。固有名詞はありますが、誰でも知っているような商品の話であれば企業研究をしているのか、本当に食品業界を志望しているのかと思われるでしょう。

良い例

「私が貴社の営業職を志望するのは、貴社の展開する◯◯という商品シリーズの販売を通じて食文化の継承を支えたいと思うからです。私は学生時代こども食堂でのボランティア活動を通じて、◯◯市の約◯%、約◯人の小中学生が孤食と呼ばれる食の貧困に陥っている姿を見ました。出汁を取るのが難しいので家では菓子パンばかり食べているという子供たちに、貴社の液体タイプの味噌で作った味噌汁や肉じゃがを食べてもらうととても喜んでもらえました。こども食堂での食事を用意する時間が10%減り、運営者の方もそれ以来液体タイプの味噌を使い続けています。子供たち自身も成長する中で真似ができ、手軽に和食が作れるようになったという声を聞きました。◯◯シリーズをより多くの人や海外の日本人コミュニティに届けることで、途絶えがちな日本の食文化を伝えていくことに貢献したいと思います。」

先述のとおり、志望動機から述べることで内容が読み手の頭に入りやすくなります。エピソードを具体的な商品名とともに述べることで説得力のある内容とするのもポイントです。食文化の継承への貢献、という一貫したまとめで志望動機がしっかり伝わるでしょう。

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エントリーシートを書くときの注意点

エントリーシートを作成するときは、書くエピソードだけではなくほかにも注意しないといけないことがあります。書き終わったあと以下の点にを確認しましょう。

「空欄」や「書き漏れ」に注意

書類に空欄や書き漏れがあると、採用担当者は「確認不足」「意欲がない」と判断されることもあります。空欄でなくても、枠に対して少なすぎる場合は「やる気がない」といった印象になるので注意が必要です。枠の8割程度は記入するようにしましょう。また、資格欄に記入できるものがない場合、勉強中のものがあればその旨を書いてください。

使い回しはしない

たくさんの企業にエントリーシートを作るからといって、ネットで調べた文例をコピー&ペーストしてはいけません。企業にバレたら採用取り消しになる恐れもあります。また、面接に進めたとしても、深堀りをされてうまく答えられないはずです。必ず企業ごとに作成し、効果的に自分をアピールしてください。

略さず正式名称で書く

会社名や住所、連絡先などは略さず正式名称で記入します。特に応募先企業名の間違いはマイナス印象になるので注意しましょう。
また、和暦と西暦は書類全体で書き方を統一することが大切です。入学年や卒業年を書くときは、和暦か西暦のどちらかに揃えて書きましょう。

面接で内容の矛盾が生じないように気をつける

採用担当者はエントリーシートに記載した内容を元に面接をします。エントリーシートのガクチカではサークルの話を書いているのに、面接でアルバイトの話をしてしまうと、どちらを伝えたいのかと企業は困ってしまいます。面接で話した内容と書類に記載した内容に矛盾が生じないように、コピーやメモを取っておき、事前に確認しておきましょう。

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本記事の執筆者

名前:竹内 聖織(たけうち さおり)

大学時代は300名も所属する学生団体の所属し、代表を務めていた。その傍ら就活支援団体に所属し、年間で500名以上の大学の後輩の就活支援を行う。卒業後はレバレジーズ株式会社へ入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして学生のキャリア支援を行いつつ、渋谷支店のリーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

 

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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