面接で「最近読んだ本」を聞かれたとき答え方は?おすすめジャンルも紹介

このページのまとめ

  • 面接で最近読んだ本を聞くのは、「探究心」「関心事」「知識量」などを見るため
  • 回答は「タイトルと著者名→読んだ理由→本の概要→得た学び」の構成で伝える
  • 面接で答える本は「話題の本から選ぶ」「雑誌、漫画は避ける」などがポイント
  • 面接で答える本がないときは「今から読む」「過去に読んだ本を読み返す」

面接で「最近読んだ本」を聞かれたとき答え方は?おすすめジャンルも紹介のイメージ

就活中、面接官から「最近読んだ本は何ですか?」と質問され、戸惑ったことがある方もいるのではないでしょうか。この質問の意図は、応募者の探究心や知識量を確認するためといわれています。このコラムでは、質問をする面接官の意図、答え方のポイントなどを分かりやすく解説しています。コラムを参考に、本の質問に対する苦手意識を克服してみてはいかがでしょうか。

 

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面接で「最近読んだ本」を聞かれる6つの理由

最近読んだ本を面接で聞かれた際、面接官の意図や知りたい情報を的確に伝えなければ意味がありません。面接官が「最近読んだ本」を尋ねる理由は、主に以下の6つです。それぞれ項目ごとに確認していきましょう。

1.読書習慣の有無から情報収集力や探究心を図るため

面接官は、最近読んだ本を聞くことで、学生に読書の習慣があるかどうか見極めています。日常的に本を読む人は「情報収集力」や「探究心」に長けていると判断できるからです。また、自発的に読書するということは、学習意欲が高いことの表れでもあります。こういった姿勢は、自ら進んで業務を推し進める能力があると評価されるでしょう。

2.知識量を知りたい

「最近読んだ本」の質問を通して、応募者の知識量を量っている場合も。どのような仕事においても、幅広い知識は確実に役に立ちます。普段から読書を日課としている人は、それだけで知識のストックが多いと判断され、好評価の対象になる可能性も高いです。突然「最近読んだ本」を聞かれてすぐに返答できた場合、日頃から読書をしていて、本の内容についてしっかり自分のなかで知識として噛み砕く癖がついていると見受けられるので、事前に答えられるよう準備しておきましょう。

3.関心のある分野や人となりを知るため

最近読んだ本は、学生の関心のある分野や、人となりを知るために最適なツールです。同じ本好きでも、物語を読みたい人や知識量を増やしたい人など、関心事や目的は人によってさまざま。面接官は、最近読んだ本のジャンルから、学生が日頃「興味を持っていること」や「どんなモチベーションを持っているのか」を推し量っているといえるでしょう。

4.要点を簡潔にまとめる説明能力があるかを見るため

面接官は、最近読んだ本の回答を通して「簡潔に要点を伝える説明能力」があるかどうかを判断しています。ビジネスシーンでは、相手が知らない情報を分かりやすく論理的にまとめる能力が必要です。その本を読んだことのない人に対して、「テーマ」「内容」「魅力」などを的確に伝えられるかが評価のポイントとなるでしょう。

5.向上心を確かめるため

最近読んだ本を聞くことで、応募者の向上心を確かめている可能性もあるでしょう。文化庁のデータによると、16歳以上の読書量について、「47.3%がまったく読書をしない」「37.6%が月に1~2冊」と結果が出ています。つまり、8割程度の人が本を全く読まない、または読んでも月に1~2冊だということです。そのため、日頃から読書する習慣のある方は、知識欲が高い、向上心が強いと見受けられ、それだけで好評価を得られる可能性も高いといえるでしょう。

6.アイスブレイクのため

面接官が応募者の緊張をほぐすため、単にアイスブレイクとして質問しているケースもあります。質問の口調がフランクだったり、面接の最初に雑談のような感じで聞かれたりした場合、アイスブレイクの可能性も高いので、あまり身構えすぎず、普段の自分を表現するつもりで回答しましょう。

参照元
文化庁
平成30年度「国語に関する世論調査」の結果の概要

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面接で「最近読んだ本」を的確に答えるコツ

ここでは、「最近読んだ本」を的確に答えるためのコツや例文をお伝えします。

4つの情報を伝えるように心がける

回答の際、面接官に伝える情報は主に以下の4つです。

1.本のタイトルと著者名

まず、書籍のタイトルと著者名を伝えます。その際、略称などは使用せず、正式名称で答えるようにしましょう。

2.その本を選んだ理由

なぜその本を選んだのか、理由を簡潔に述べます。「◯◯に役立てたいと考え」「◯◯を解消するヒントを求めて」などのように、動機を明らかにすることがポイントです。

3.本の概要

内容全体を通して、「何について述べている本なのか」を伝えます。「これは業界変異について述べた本で、テクノロジーの発展によって淘汰される職種・生まれる職種を解説しています」などのように、簡潔にまとめましょう。

4.本を読んで得たもの

本から得た学びと、その学びをどう活かしているかを述べます。「影響力のある人物は、洞察力に優れているのだと分かりました。以来、周囲の小さな変化を見逃さないようにしています」のように、具体的な内容に仕上げると効果的です。

反対に、「人とのつながりが大切だと学びました」といった抽象的な表現は、印象に残りにくくなります。仕事への活かし方をイメージできない内容は避けましょう。

PREP法で展開する

回答内容は、PREP(プレップ)法で展開すると分かりやすく伝えることができます。PREP法とは、ビジネスシーンでよく使われる文章構成です。

必要情報を以下のように、「Point(結論)→Reason(理由)→Example(具体例)→Point(結論)」の順番でまとめていきます。

Point(結論):「私が最近読んだ本は、(著者名)の「タイトル」です」
Reason(理由):「◯◯に悩んでいたため、この本を手に取りました」
Example(具体例):「この本は、◯◯について述べている本で、△△を解消するコツが書かれています」
Point(結論):「この本によって、◯◯の原因は□□だと分かりました。△△の際には、□□を意識するようになりました」

PREP法は最近読んだ本に限らず、自己PRや志望動機などを伝える際にも役立つので、覚えておくと良いでしょう。

「最近読んだ本」の回答例文

上記のポイントをふまえ、「最近読んだ本」の回答例を確認してみましょう。

「私が最近読んだ本は、◯◯(著者名)の『△△(書籍名)』です。私は時間の使い方がうまくないので、自分自身のために時間を有効活用したいと思い、この本を読むことにしました。この書籍では、移動時間や休憩時間など、空いた時間を有効活用することでワンランク上の自分になれる、ということを多くの事例をふまえて紹介した本です。この本を読んでから、休み時間を「休み」だと考えず、自分の知識を向上するためのチャンスだと捉えるようになりました。以来、休憩時間は必ず本を読んだり、興味のあるニュースについて調べたりする癖がつき、これまで苦手だった経済ゼミの討論でも先陣を切って発言できるようになりました」

注意!「最近読んだ本」のNG回答例文

最近読んだ本を述べる際、「感動した」「面白かった」など、抽象的な内容は控え、本の内容やテーマについて具体的に説明しましょう。「著者名」「タイトル」も忘れずに伝えるよう意識してください。以下は、「最近読んだ本」のNG回答例です。

「私が最近読んだ本は、主人公が△△に巻き込まれていく話です。登場人物に感情移入し、ラストは号泣してしまいました。特に、□□のシーンは最高に感動しました。おすすめの本として会う人すべてに宣伝するほど、大好きな作品に出会えて、とても嬉しかったです」

上記のような主観的な表現は控えるよう気をつけましょう。

 

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新卒面接で使える「最近読んだ本」を選ぶ5ポイント

続いて、面接で使える「最近読んだ本」の選び方のポイントを5つご紹介します。

1.仕事に関わる内容の本を選ぶ

志望する業界・職種に関わる内容の本は、仕事への意欲をアピールしやすいのでおすすめです。知識が増えることで自分自身のためにもなるでしょう。そのほか、ビジネス書や自己啓発本なども適しています。業務効率化やモチベーションアップの方法が分かり、入社後に役立てることも可能です。

ビジネス書

ビジネス書とは、名のとおりビジネス全般の指南書や教本を指します。経済や経営、マネジメントとなど、幅広いジャンルのビジネス書が販売されており、実業家や企業創立者が著者である場合が多いです。業務効率化の方法や処世術など、社会人に役立つ内容が書かれています。多くのビジネス書から、自分が興味のある分野や、志望動機と関連する内容を選んでみましょう。

自己啓発書

そもそも啓発とは「普段人が気がつかない物事について、教え分からせること」を意味します。つまり自己啓発書とは、知らなかったことを知れたり、自分にはなかった新しい価値観に触れられたりする書籍ということ。また、「刺激をもらえる本」「モチベーションが上がりやる気が出る本」というニュアンスで「自己啓発本」と呼ぶ人もいるようです。就活中、自身のモチベーションを保ち、前向きに行動するためにも、自己啓発書は読んでおいて損はないでしょう。

2.話題になっている本を選ぶ

迷ったときは、ベストセラー本やネットショップのランキング上位の本など、話題になっている本を選びましょう。トレンドを知っておいて損はないですし、時流に敏感なことをアピールするという意味でも有効です。

3.雑誌、漫画、実用書ジャンルは避ける

最近読んだ本として、雑誌や漫画を挙げるのは避けてください。就活の面接の回答として、エンターテイメント要素が強い本は、あまりふさわしくありません。「読書の習慣がない」と判断される可能性が高まります。同様に、レシピ本・図鑑・旅行ガイドといった実用書ジャンルも控えた方が無難です。

4.いくら有名でも興味のない本を選ばない

「有名だから」という理由だけで、無理をして興味のない本を選ぶのはやめましょう。理解できない・共感できない本をいくら読んでも、説得力のある回答にはなりません。背伸びをせず、自分らしさをアピールできる本を選んでください。

5.無理して難しい本を選ばない

読んだ本を選ぶ際、無理に難しい本を選ぶ必要はありません。回答では、「なぜその本を読んだのか」という目的と、「その本から得たもの」という学びが大切です。そのため、いくら難しい本を読んでも、それを自分なりに噛み砕き知識として吸収できていなければ意味がありません。また、本の説明をした際に、面接官から内容について深堀りされる可能性もあります。難しい本を選んだがために、質問に答えられずマイナス評価になってしまうのは避けたいところでしょう。

 

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「最近読んだ本」がないときの対処法

就活を進めていく中で、「明日面接だけど、何も本を読めていない」というときもあるでしょう。最後に、そういった場合の対処法についてご紹介します。

今から読む

最近読んだ本がなければ、今から読みましょう。ページ数が少なく読みやすいものを選べば、数時間あれば読み終えることができます。自分が好きなジャンル、得意なジャンルから選ぶと取り組みやすいです。

過去の本を読み返す

過去に読んだ本を読み返すこともおすすめです。一度読んだ本であれば要点を押さえやすいので、時間をかけずに内容を把握することができます。

「最近読んだ本」については、定番とまではいかなくとも、聞かれる頻度の高い質問です。面接で「読んでいません」と答えるのは、印象が良くありません。知的好奇心や向上心に欠けると判断されてしまいます。準備不足と思われないように、就活の間だけでも読書習慣を身につけておくことをおすすめします。

 

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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