面接で「苦手な人」を聞く理由は?質問への回答例とポイントを解説!

このページのまとめ

  • 面接で「苦手な人」を問われるのは、応募者の人柄や価値観をチェックするため
  • 面接で苦手な人のタイプを答える際は、具体的な理由と問題の解決法も伝える
  • 面接で「苦手な人はいない」と回答すると、質問意図が汲めていないと見なされる

面接で「苦手な人」が聞かれる理由は?質問への回答例とポイントを解説のイメージ

「面接で苦手な人について聞かれるのはなぜ?」と疑問に思う就活生もいるでしょう。面接で「苦手な人」について聞かれるのは、就活生の人柄や困難への対処法を知るためです。あなたがどのように対応しているか、具体的に伝えてみましょう。

この記事では、面接で苦手な人を聞かれた場合の回答例やポイントを解説しています。最後まで読めば、どのように苦手な人について回答すればよいかわかるはずです。

面接で聞かれる質問と回答を相談したい

   
目 次

面接で「苦手な人」について聞かれる理由

企業が面接で苦手な人について聞く理由は、就活生の人間性や能力を知るためです。社会にはさまざまな考え方をする人がいるため、苦手な人ともうまく関われるかどうかを見ています。

ここでは、面接で苦手な人について聞かれる理由を、3つのポイントを紹介しながら詳しく解説します。回答時の参考にしてみてください。

就活生の人間性を知るため

面接官は就活生の苦手な人を聞くことで、どのような人間性を持っているかを確認しています。どのような人が苦手かを知れば、その人の性格を判断しやすくなるためです。
たとえば、「時間にルーズな人が苦手」であれば、「時間を守ろうと気をつけているタイプなのだろう」と推測できるでしょう。人柄は会社の雰囲気に合うかを確認するために必要なので、よく見られる部分です。

困難な状況への対応力を把握するため

面接で苦手な人について聞くのは、困難な状況への適応力を把握するためでもあります。仕事は思いどおりにいかない場面が多く、柔軟な対応力が必要だからです。

苦手な人と会うような苦労する状況で、落ち着いて対応できるかどうかは重要です。困難な場面でトラブルを起こしていては、仕事ができません。
苦手な人との向き合い方から、どのように考え、行動できる人物なのかが見られています。

苦手な人とも協力できるかを見るため

苦手に感じる人と協力して物事を進められるかどうかも判断されています。「どのような状況やどのような人とでも前向きに仕事をしていける人材か」を判断する必要があるからです。

ビジネスシーンでは、苦手な相手とも関わる機会が多くあります。仕事では、「苦手な人がいるから」という理由でやるべき業務を避けることはできないでしょう。
苦手な人でもよい関係を築くために、どのような行動がとれるかを判断しているのです。

苦手な人に対して自分がどのような対応をしているかは、自己分析を行って振り返ってみましょう。自己分析の方法は「自己分析とは?おすすめのやり方8選や実施時の注意点を紹介」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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面接で「苦手な人」を答える際の構成

苦手な人についてわかりやすく伝えるためには、構成が重要です。どのような順番で話せばよいか、わかりやすい伝え方を知っておきましょう。

ここでは、面接で苦手な人を答える際の構成について解説します。

1.どんな人が苦手か結論から伝える

まずは苦手な人の特徴や性格を具体的に説明しましょう。結論から伝えることで、わかりやすい内容になるからです。

たとえば、次のような言い回しで伝えてみましょう。

・私が苦手な人は、時間にルーズな人です
・私は責任感のない人が苦手です
・私が苦手な性格は協調性がない人です

苦手な人の特徴を始めに伝えると、面接官はそのあとに続く話を聞きやすくなります。面接は就活生と面接官のコミュニケーションの場でもあります。相手が理解しやすいように、結論から伝えるようにしましょう。

2.納得感のある苦手な理由を提示する

次に、苦手と感じる理由も伝えましょう。理由を伝えることで、あなたの人柄や価値観を面接官に伝えられ、説得力が増します。

たとえば、「遅刻をする人は、相手に迷惑をかけ、貴重な時間を奪ってしまうので苦手です」のように伝えれば、あなたの考えが誤解されることなく伝わるでしょう。
「なんとなく」「生理的に受け付けない」といった感情論は、説得力に欠けてしまうので避けてください。また、「自分勝手」「協調性に乏しい」などのマイナスイメージを与える恐れもあります。

3.実際のエピソードを伝える

苦手に感じる理由について、実際のエピソードを伝えてください。たとえば、「アルバイトをしていたとき、よく遅刻をして迷惑をかけている人がいた」などのエピソードを添えたうえで「苦手な人」について伝えれば、客観性が出て説得力も増すでしょう。

「なぜ苦手なのか」という理由は、「自分はそうではない」「自分はそうなりたくない」という自身の価値観にもつながります。理由の根拠を示して面接官を納得させ、自分をより効果的にアピールしましょう。

4.苦手な人と接するときの対処法を伝える

面接では、苦手な人の特徴だけでなく、苦手な人への対処方法についても言及しましょう。面接官に「どのような人とでも向き合っていく姿勢」を見せ、対応力の高さをアピールすることが重要です。

たとえば、「時間にルーズな人」が苦手な場合、「指定した期日を守ってもらうために、いつなら可能かを確認して対処した」など、今までの経験から導き出した、苦手な人と付き合ううえで心掛けていることを伝えてください。

5.入社後はどのように対応するか伝える

入社後にどのように対応していくかも伝えましょう。面接官は、あなたが入社後に、苦手な人と一緒でも関わっていけそうかどうかを見ています。

たとえば、「入社後も時間にルーズな人がいた場合、事前確認を何度も行うことで遅れないように対応していきます」のように、どのように接していくかを伝えてみてください。

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面接で「苦手な人」について答える際のコツ

面接で苦手な人について答える場合、企業が求める人物に合わせるのがおすすめです。求めている人材に合致するほど、評価は高まります。

自己分析で「自分の苦手」を具体的に理解する

まずは自己分析を行い、どのような人が苦手なのか整理しておきましょう。あいまいな理由で苦手だと思ってしまうと、説得力のない回答になってしまいます。

自己分析を行い、「なぜ苦手なのか」「どのような部分をだめだと感じるのか」を整理してみてください。理由が具体的になるほど、説得力のある回答になります。

ほかのアピールと関連した内容にする

自分の性格や特徴に一貫性を持たせるために、ほかのアピールと関連させるのもおすすめです。面接官も、あなたがどのような性格なのかイメージしやすくなります。

たとえば、「苦手な人は時間を守らない人」と答えたとしましょう。自己PRで「誠実さ」「真面目さ」をアピールすれば、「真面目だから時間を守る人だ」「誠実だから時間を破って迷惑をかけるのが嫌いだ」などと想像できるでしょう。

苦手な人単体で考えるのではなく、ほかのアピールとうまく組み合わせができないかどうかも考えてみてください。

企業の求める人物像に合う回答にする

企業の求める人物像を調べ、合いそうな性格を回答するのもおすすめです。企業研究を行い、どのような人物が評価されるか確認しておきましょう。

たとえば、チームワークを求める企業では、「協調性がない人は苦手」と伝えればチームワークを大事にしていることが伝わります。

企業研究の進め方については、「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。企業の求める人物像に合わせて、あなたの特徴をアピールしてみましょう。

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苦手な人が思いつかない場合の探し方

苦手な人の特徴が思いつかない場合は、過去の経験を振り返ったり、周りに聞いたりしてみましょう。ここでは、「苦手な人」が思いつかないときに試したい4つの方法を紹介します。

これまでのトラブルを振り返る

これまでのトラブルを振り返り、どのような理由で苦手に感じたのか思い出してみましょう。自分の許せなかった行動や発言を思い出せば、自分の苦手な人がわかります。

過去のトラブルを思い出すときは、「なぜトラブルになったのか」「どの部分が苦手だったのか」を思い出してみてください。

うまく関われなかった人を思い出す

トラブルにはならなくても、うまく関われなかった人も思い出してみましょう。苦手だと感じる部分があると、ぎこちなくなったり、避けようとしたりしてしまいます。

うまく関われなかった人を思い出す場合も、「なぜうまくいかなかったのか」を考えるのが大切です。あなたなりの理由があるはずなので、じっくりと考えてみてください。

友人や家族に聞いてみる

自分だけでは思い出せない場合、友人や家族に聞いてみるのもおすすめです。周囲からの客観的な印象を聞くことで、気づけることもあります。

また、自分では苦手だと思っていなくても、周囲からすると苦手そうに見える人もいるでしょう。友人などから話を聞き、自分に合わないかどうか考えてみてください。

強みや長所の逆を考える

強みや長所の逆を考え、合わないか考える方法もあります。自分ができることをできなかったり、自分が守りたいルールを守らなかったりする人は、苦に感じるケースが多いからです。

たとえば、約束を守ることを大切にしている人は、約束を守らない人が苦手かもしれません。「当たり前のことをなぜできないのか」と思ってしまうためです。

苦手な人が思いつかない場合、強みや長所の反対を考え、自分が許せそうか考えてみましょう。長所の一覧は「就活で長所になる性格の一覧は?面接でのアピール方法も解説」で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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面接で「苦手な人」を回答する際の例文13選

ここでは、苦手な人について回答する際の例文を13個紹介しています。

例文1:協調性がない

私が苦手に感じるのは、「協調性のない人」です。

大学のサークル合宿での出来事です。チーム全体で、午前8時にホテルの朝食をとるところから事前のスケジュールを決めていました。しかし、朝食の時間になっても現れない人がいたため部屋まで確認しに行くと、「まだ寝ていたいから朝食はいらない」と言われてしまいました。

朝食後に「チェックアウトの時間だから行こう」と頼んでも、「レイトチェックアウト料金は払うから」と昼まで動こうとせず、ほかのメンバーも「身勝手過ぎる」と腹を立て、場の空気が悪くなってしまいました。相手の要求を飲んで待つだけではほかのメンバーの不満が募りますし、協調性のない人は許されていると思い込んでしまいます。

今後はそのようなことがあれば、相手の要求と自分たちの希望を取り込み、「何時までは待つけれど、それが難しければ先に行ってどこかで待ち合わせる」などのすり合わせを行っています。

回答のポイント

実際に起きた出来事に加えて、当時の感じた気持ちを正直に語っています。苦手なタイプの人とのやりとりを思い出し、自身にも原因があったのではないかと反省をしつつ今後の対策案を考えているところがポイントです。

このことから、どのような人とでも折り合いをつけようとする前向きな姿勢を伝えられます。

例文2:時間にルーズ

私は「時間にルーズな人」が苦手です。
私は、遅刻は相手に迷惑がかかるという考えで時間を厳守するようにしているので、時間にルーズな人に苦手意識があります。そのため、頻繁に遅刻する相手には、本来の予定よりも少し早めの時間を伝えて対応をしていました。

しかし、別の友人が「遅刻は相手の時間を奪う行為だ」と時間を守る重要性を諭したところ、その後は遅刻が激減しました。
今後は、物事の重要性をしっかり伝えることで、本人の意識改善を図るよう心掛けたいと思っています。

回答のポイント

自分の性格を踏まえたうえで、どのようなところが苦手なのか、その理由を述べています。対象者をただ批判するのではなく、一緒に対処していく方法があったのだと我が身に立ち返っている点がポイントです。

友人の行動を通じて自身の学ぶ柔軟性を示しています。

例文3:嘘をつく

私は大学のゼミのグループワークでチームリーダーを務めたときに、「嘘をつく人が苦手」だと感じました。

ゼミでは、各チームメンバーに作業の役割を振り分け、2週間後までに内容を調べて共有することに決まっていました。1週間後に進捗を確認したとき、「半分くらいできた」と報告を受けていたメンバーが、いざその期日になってみると半分も終わっていない状態だったことが判明しました。

結局、ほかのメンバーは期日を守っていたにも関わらず、グループ全体の進行が遅れてしまいました。そのとき私は、「間に合わないのなら嘘をつかずに伝えてくれれば良かったのに」と、期日を守れなかったメンバーに対して苦手意識を抱いてしまったのです。

しかし、私の進捗管理にも甘い点があったのではと振り返り、期日前に一度集まりチェックをしていれば防げたと反省するにいたりました。その後は、作業見積りを細かく把握していくよう努め、無事にグループワークを終えることができました。

回答のポイント

身近な具体例を用いて、相手を苦手と感じた状況を伝えているのがポイントです。面接官からも、「それならば苦手でも仕方がない」と共感を得やすくなるでしょう。

さらに、自身の反省と解決方法を述べることで、「人のふり見て我がふり直す」を実践する人物だとアピールできます。

例文4:挨拶ができない

私は「挨拶ができない人」が苦手です。私は人間関係を大切したいと考えており、コミュニケーションを円滑にするためには挨拶が重要だと考えています。

飲食店でアルバイトをしていたとき、メンバーの中にあまり挨拶をしない人がいました。挨拶をしない人がいることにより、店舗の雰囲気が悪くなりチームワークも欠け、業務に支障が出てくる場面もありました。

そこで私は、挨拶ができない人とのコミュニケーションを改善するために、自分自身が積極的に挨拶を行うことにしました。相手に対して明るい雰囲気を示し、コミュニケーションの一歩を踏み出すよう努めました。

そこでの経験により、挨拶が苦手な人に対しては相手のペースやスタイルに合わせながら、ゆっくりと関係性を構築していくことが大切だと気づきました。

回答のポイント

挨拶は社会に出るうえで大切なことであり、挨拶をすることでどのようにチームに影響を与えられるのかが丁寧に述べられています。挨拶をせずに雰囲気を乱してしまう人に対して挨拶の重要性を伝え、チームワークを良好に働きかけられる人だという点がアピールできています。

例文5:悪口を言う

私は「他人の悪口を言う人」が苦手です。他人を批判することや悪口を言うことは、信頼関係や協力関係を損ねる可能性があるため、苦手と感じています。

サークル内で、その場にいない人の悪口をよく言う人がいました。人の悪口を聞いても良い気分にならないためあまり聞かないようにしていたのですが、その場の雰囲気も悪くなるため、改善したいと考えておりました。

しかし、一方的に悪口をやめるように言ったとしても、今度は私がいないところで私の悪口を言うことになるだけで改善にはつながらないと思いました。そこで私は、不満の原因を聞いたり、改善策を一緒に考えたりして話し合いを行いました。
その結果、そこまで不満があるわけではなく、悪口を言って同調してもらいたいだけであることがわかりました。

相手の気持ちを理解して解決策を見つけるためには、コミュニケーションを密に取ることが重要だと学びました。

回答のポイント

人の悪口を言ったり聞いたりすると、周囲の空気は悪くなります。そのまま話を受け流していても時間が過ぎれば終わることかもしれませんが、相手の話を深く聞けば、円滑なコミュニケーションが取れるように方向転換できることを示しています。

例文6:約束を守らない

私が苦手な人は、「約束を守らない人」です。約束を破ることで信頼を失い、相手に迷惑もかけてしまうので苦手に感じています。

大学の授業にて、グループワークを行う機会がありました。10人で発表を行う予定であり、一人ずつ役割分担を行い、2週間後に状況報告もかねて集合することにしました。

しかし、打ち合わせの時間になっても来ない人がおり、連絡も付かなくなってしまいました。そのときは、来なかった人の役割を全員で分担できましたが、周囲に迷惑をかけるのは良くないことだと思います。

回答のポイント

この回答は、チームワークにおける信頼の大切さを理解している点が評価されます。約束を守らない人に対して、自身もほかの人に負担をかけないよう役割を果たそうと努力した姿勢が伝わるでしょう。
また、周囲への影響を意識し、責任感を持って行動する誠実な姿勢も伝わります。

例文7:高圧的

私が苦手な人は、「高圧的な人」です。相手とよい関係性を築くためには、高圧的な態度は良くないと考えています。

スーパーのアルバイトをしているときに、高圧的な態度が目立つお客さまがいました。商品の在庫を確認をするだけでも命令口調で、怖がる従業員が多く出てしまいました。

私も接客する場面があり、高圧的だと感じながらも、丁寧に対応することを心がけました。相手がどのような態度であれ、こちらが態度を変えることは良くないと感じたからです。

最初のうちは高圧的な態度だったお客さまも、何度も接客を行い覚えてもらうことで、ほかのお客さまと変わらない雰囲気になりました。この出来事から、どのような方でも真摯に対応し続けることが大切だと感じ、いつも丁寧な対応を心がけています。

回答のポイント

高圧的な人に対しても、冷静に対応することで相手の態度がやわらいだエピソードは、柔軟で忍耐強い姿勢があるように映ります。相手に合わせず、一貫して丁寧な態度を保つことにより、人間関係を前向きに築く力があると評価されるでしょう。どのような環境でも穏やかに接する姿勢は、信頼を築くうえで重要です。

例文8:すぐに否定する人

私が苦手な人は、「どのようなこともすぐに否定してしまう人」です。ネガティブな気分になってしまうので、苦手に感じています。

私が部活動をしていたときの同期が、すぐに否定する人でした。全国大会出場を目標にすると「自分たちには無理だ」と否定したり、練習メニューを変えようとすると「もっと簡単にしたほうがいい」のように発言したりしていました。

なぜ否定するのだろうと考えて話を聞いてみると、自信がないからだと教えてくれました。それからは、自信が持てるようにどのようなことでも肯定的に伝えるようにしました。その結果、徐々に前向きに考えてくれるようになったのです。

この出来事から、すぐに否定する人に対しては、いつもよりポジティブな発言をするように心がけています。自信を持ってもらうことで、相手も前向きな発言ができるようにはたらきかけていきたいです。

回答のポイント

相手の背景や理由を理解しようと努め、肯定的にサポートすることで改善を促した姿勢が評価されます。否定的な人に対してもポジティブな態度で接し、共に前進しようとする協調性やリーダーシップが感じられます。このアプローチは、チーム全体の士気を高めることも期待できそうです。

例文9:自己中心的

私が苦手な人は、「自己中心的な人」です。周囲のことを考えず、自分だけが良ければいいと考えているので苦手です。

アルバイト先の飲食店で、大声で騒ぎ、周囲に迷惑をかけているお客さまがいました。そこで、「ほかのお客さまもいらっしゃいますので、少しお声のボリュームを下げていただけますでしょうか」と注意したところ、落ち着いていただけました。自分たちが迷惑をかけていると思わず、普段どおりに過ごしていただけと話しがありました。

この出来事から、自己中心的に見える人は、自分がどうしたいかを大事にしていることがわかりました。トラブルがあった際には、周囲の状況を伝え、配慮してもらうように伝えることで対応したいと思います。

回答のポイント

自己中心的な行動の背景にある相手の意図を理解し、配慮を促す柔軟な対応が評価できます。冷静かつ客観的に状況を伝え、相手が気づいていない影響を穏やかに示す姿勢は、トラブルを円滑に解決する力があると判断されるでしょう。

例文10:話を聞かない

私が苦手な人は、「話を聞かない人」です。意見を言いたくても聞いてもらえない、受け入れようとしてくれない人は苦手に感じます。

大学のゼミにて、教授から出されたテーマについて話し合う機会がありました。一人ずつ意見を言いあおうと考えていたのですが、一人のゼミ生が「自分の意見が正しい」と言い、周囲とトラブルになることがありました。

そこで私は、なぜ正しいと思うのかをじっくりと聞き、納得いくまで自由に話してもらうことにしました。話をひととおり聞いたあとで意見を伝えると、聞く意思をもってもらえ、話し合いを無事に進めることができました。

この出来事から、話を聞かない人がいたら、まずは話を全部聞いてあげることが大切だと学びました。自分の意見をぶつけるのではなく、まずは受け入れることで接していきたいと思います。

回答のポイント

話を聞かない人に対して、まずはしっかりと意見を受け入れる姿勢が評価されます。一方的に意見を押し通すのではなく、相手に安心して話してもらうことで信頼関係を構築し、意見交換をスムーズに進める姿勢が伝わるでしょう。

例文11:無気力な人

私が苦手なのは、「無気力な人」です。意欲のない姿勢が、周囲にも悪影響を与えるからです。

大学時代のカフェのアルバイトで、あるスタッフが淡々と仕事をこなすだけで、お客さまへのサービスを考えようとしない様子が気になりました。そこで私は、「サービス向上月間」として、各自で工夫できる目標を掲げ、全員で達成を目指せる提案をしました。
これにより、ほかのスタッフも意欲を持って働くようになり、チームの士気も向上しました。

御社でも、チーム全体の意欲を高める工夫をし、積極的に行動したいと考えています。

回答のポイント

無気力な人との関わりにおいて、積極的にチームの士気を高めようとした工夫が評価されます。ネガティブな環境を前向きに変え、ほかの人のモチベーションにも配慮する姿勢は、協調性とリーダーシップの表れとして好印象です。チーム全体の成長に貢献する意識が見られます。

例文12:感情的になりやすい人

私が苦手なのは、「すぐに感情的になる人」です。冷静な話し合いが求められる場で、感情的な反応は周囲に不安を与えることがあるからです。

ゼミ活動で、意見が衝突すると感情的に発言してしまうメンバーがおり、場が険悪になることがありました。そこで、感情的になりそうな場面では一度話を受け止めつつ、「具体的にはどう感じたのか教えて」と冷静に話を整理するように努め、円滑に意見交換を進めました。

御社においても、冷静な対話を心がけ、感情的な人にも寄り添いながら良好な関係を築きたいです。

回答のポイント

感情的な人への共感や冷静な対応力が評価できるエピソードです。建設的な関係を築くために柔軟に対応し、前向きに行動する姿勢が見られます。良好な人間関係を維持するために、冷静で落ち着いたコミュニケーションを心がける点が好印象です。

例文13:コロコロと態度を変える人

私が苦手とするのは、「コロコロと態度を変える人」です。こうした態度は信頼関係を損ない、仕事にも悪影響を与えると感じます。

レストランでアルバイトをしていたとき、アルバイトの従業員に対してのみぞんざいな態度を取るお客さまがいました。最初は戸惑いましたが、同じような対応を避けるためにマニュアルを徹底的に覚え、対応力を身につけました。
自信を持って対応できるようになると、態度を変えるお客さまにもスムーズに接することができるようになりました。

御社でも、どんな状況でも誰に対しても公正な態度で接し、信頼を築けるよう心がけたいと考えています。

回答のポイント

相手の態度に流されず、公正な対応力を持つための努力が伝わります。どのような状況でも誠実さを保ち、冷静で毅然とした姿勢を示すことで、困難な人とも良好な関係を築ける適応力がアピールされています。
また、公平なコミュニケーションを意識する姿勢も評価ポイントです。

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面接で「苦手な人」を答えるときに避ける内容

ここでは苦手な人を聞かれた場合に、避けたい解答を紹介します。

「苦手な人はいない」と回答する

「苦手な人はいない」という回答は避けましょう。「この人苦手だな」と感じたことが一度もない、というのは非現実的とされるのが一般的です。

「いない」と回答してしまうと、面接官に「思い浮かばずにとっさにいないと答えているのではないか」「良い子に見られたいだけなのでは」と捉えられるリスクがあります。もしくは、「今までほとんど人と関わることがなかったのでは」と感じさせてしまう恐れもあります。

ほかにも、「苦手だと思わないようにしている」「良いところを見るようにしている」と言った回答は、「苦手な人は?」という質問の意図から逸れてしまっているので気をつけましょう。

「嫌いな人」など直接的に表現する

面接では、「嫌いな人」という表現は控え、「苦手な人」と表現したほうが良いでしょう。面接官によっては、「どんな人が嫌いなの」という言い回しで聞いてくることもあります。

しかし、そのまま「嫌いな人は」と答えると、「どうしても相容れない存在」といった印象を強く与えかねません。回答する際はできるだけネガティブな表現を避け、前向きなイメージを伝えられるよう努めましょう。

「関わらないようにしている」と伝える

「苦手だと感じた人とは話さない」など、最初から人を避けてやり過ごすような回答は、マイナスイメージにつながる恐れがあるため避けましょう。企業は応募者の問題解決能力や対応力を見極めようとしています。

苦手な人と付き合うのは難しいですが、相手にわかりやすく態度で示すやり方は「自己中心的」と見なされることもあります。面接官に「仕事においても嫌なことから逃げる人間なのでは」と判断される恐れがあるでしょう。

苦手なタイプをとにかく伝える

自分の苦手なタイプを次々と伝えるのも、質問の意図からずれてしまいます。面接官はただ苦手なタイプを聞きたいのではなく、苦手な人に対してどのように対応するのかが見たいのです。

苦手な人をとにかく伝えてしまうと、「人間関係の好き嫌いが激しく、協力して仕事ができない」と思われてしまいます。苦手な人は1つの性格だけにして、伝えるようにしてください。

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「苦手な人」を聞かれたときのNG例文

ここでは、苦手な人を聞かれた場合のNG例文を紹介します。

苦手な人はいないと伝える場合の例文

私に苦手な人はいません。人にはそれぞれの個性があり、個性を尊重してどんな人ともうまく付き合っていくことが大切だと考えているからです。

また、苦手なく接することができるのは、私のコミュニケーション力の高さがなせることだと思っています。このコミュニケーション力を貴社でも活かして活躍していきたいです。

回答のポイント

誰とでもうまくコミュニケーションを取ることができて、苦手な人がいないのは相手に良い印象を与えると思うかもしれません。しかし、実際にはさまざまな人がいて今後さまざまな人と仕事をしていくことになるので、あなたがどのような対応ができるのかを企業は知りたがっています。

また、「苦手な人はいない」というのは、本当なのか疑う面接官も出てくるでしょう。苦手なタイプがいるのは当然のことなので、自分を良く見せるために嘘をついていると疑われるかもしれません。

関わらないようにしていると伝える例文

私が苦手な人は、コミュニケーションが取れない人です。コミュニケーションが取れない人は、チームの輪を乱してしまうからです。

大学のサークルにて、人の話を聞くことができない人がいました。その人がいることにより、サークル内でも決め事やサークルの行事もうまくいかないため、チームの意見を理解してもらえるまで何度も説得を続けました。

しかし、納得してもらえないこともあり、そのたびにうまくいかずに苦労しました。そのため、コミュニケーションを取ることができない人とは、ある程度距離を置くことも必要だと感じました。

回答のポイント

苦手な人がいること自体は悪くないのですが、改善策を実施していないと伝えると悪い印象を与えてしまいます。苦手な人とどのように接していき、どうすれば良好な関係性が築いていけるか理由を述べるようにしましょう。

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面接で「苦手な人」の回答に困っているあなたへ

企業が面接で「苦手な人」を聞くのは、応募者の人間性などの人柄を把握したり、対応力を知るためです。
会社に入って仕事をすれば、自分と相性が合う人とばかりと仕事をすることはなく、自分と合わない人とも一緒に仕事をしなければならない場面はよくあることです。どのような立ち振る舞いができるのかを面接で知りたいと考えており、就活生にこのような質問をしています。

回答では、「具体的にどんな人が苦手なのか」「なぜ苦手だと感じているのか」「苦手な人とどのように対応していくのか」について、理由とともに示すことが必要です。

企業が納得する回答を用意するためにも、面接対策はしっかり行っておくべきといえます。面接対策は一人でやるよりも、プロと行うのがおすすめです。キャリアチケットでは、面接対策などの就活生向けの就活相談を無料で受け付けています。まずはお気軽にご相談ください。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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