このページのまとめ
- 年俸制は1年間の給与総額を事前に決める制度で、実力主義の評価が特徴
- 年俸制も残業代は支給対象で、賞与が年俸に含まれるか別途支給かは企業で異なる
- 評価基準や固定残業代の詳細を確認し、自身のキャリアプランに合うか慎重に判断しよう

年俸制は、1年間の給与総額をあらかじめ決めて契約を結ぶ給与制度として、特にベンチャー企業や実力主義の企業で採用されています。
本記事では、年俸制の基本的な仕組みや残業代・賞与との関係、月給制との違いなど、就職に役立つ情報を詳しく解説。また、年俸制の企業を選ぶ際のチェックポイントや、メリットとデメリットも紹介しているので、参考にしてください。
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- 年俸制とは?知っておきたい基本の仕組み
- 年俸制は1年単位で給与総額を決める制度
- 年俸制と月給制の違い
- 年俸制でも残業代や賞与は出る?それぞれの関係性
- 1.年俸制でも残業代は必ず支払われる
- 2.賞与は含まれている場合と別途支給の場合がある
- 3.欠勤した分は給与から引かれる欠勤控除がある
- 年俸制のメリットとデメリット
- メリット
- デメリット
- 年俸制と月給制はどちらが良い?おすすめな人の傾向
- 年俸制がおすすめな人
- 月給制がおすすめな人
- 年俸制の会社を目指す場合のチェックポイント
- 固定残業代がどれくらい含まれているか確認する
- 説明会や面接で評価基準を確認する
- 年俸制について正しく知って自分に合った会社を選ぼう
- 年俸制に関するQ&A
- Q.年俸制の会社はブラック企業が多いって本当?
- Q.年の途中で退職したら残りの年俸はどうなる?
- Q.新卒で年俸制の会社に入るのは不利?
年俸制とは?知っておきたい基本の仕組み
年俸制は月給制ほど一般的ではありませんが、ベンチャー企業や実力主義の企業を志望する際に見かけることがある制度です。ここでは、年俸制の基本的な仕組みと特徴について解説します。
年俸制は1年単位で給与総額を決める制度
年俸制とは、1年間の給与総額をあらかじめ決めて契約を結ぶ制度です。従業員の実績や成果に応じて毎年見直しが行われるため、給与額が変動する可能性があるでしょう。
年俸制は基本給与に加えて、各種手当も含めた年間の総支給額が設定されます。賞与が含まれているか別途支給かは企業によって異なり、それによって支給の際の分割方法も異なるため、企業への確認が必要です。
年俸制と月給制の違い
年俸制と月給制には、いくつかの違いがあります。月給制は基本給を軸に残業代や諸手当を別途積み上げる形式ですが、年俸制はまず「1年間の総額」を合意し、それを分割して月々受けとる形式になります。
また、評価方法については、月給制は定期昇給や勤続年数が重視される傾向にある一方、年俸制は個人の成果や業績をダイレクトに反映させるのが一般的です。そのため、若手社員も実力次第で収入アップを狙える可能性があるでしょう。
就活では給与形態だけでなく、評価制度や昇給の仕組みについても企業に確認することが大切です。自分のキャリアプランに合った制度を採用している企業を選べば、長期的なキャリア形成につながるでしょう。
「就活とは?基本的な流れやスケジュールとあわせて成功のポイントを解説」の記事で改めて就活のポイントを確認し、納得のいくキャリアにつなげましょう。
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年俸制でも残業代や賞与は出る?それぞれの関係性
年俸制を採用している企業でも残業代は支給されますが、賞与の扱いは企業によって異なります。以下を参考に、年俸制と残業代・賞与の関係を知っておきましょう。
1.年俸制でも残業代は必ず支払われる
労働基準法では、残業代の支払いが義務付けられています。年俸制の場合でも、所定労働時間を超えて働いた分については、社員に残業代を支払わなければいけません。
ただし、残業代の支給形態は企業によって異なることがあります。たとえば、基本給とは別に残業代を支給する企業もあれば、あらかじめ一定の残業代を含んだ形で年俸額を設定している企業もあるでしょう。後者の場合も、超過した分の残業代は別途支払いの義務が生じます。企業選びの際は、残業代についてチェックすることも大切です。
2.賞与は含まれている場合と別途支給の場合がある
賞与については、企業によって年俸額に含まれているケースと、別途支給されるケースの2パターンがあります。
年俸に賞与が含まれている場合は、毎月の給与に12分割で支給されることが多いでしょう。一方、別途支給の場合は、従来の月給制と同じように夏季・冬季などの決まった時期に支給されます。就活では、この点についても企業側に確認しておきましょう。
3.欠勤した分は給与から引かれる欠勤控除がある
年俸制であっても、欠勤した場合は給与から控除される仕組みが一般的です。これを欠勤控除と呼びます。
控除額の計算方法は、年俸総額を年間所定労働日数で割り、1日あたりの単価を算出するのが基本です。ただし、有給休暇を使用した場合は、通常どおりの給与が支給されます。
以上のように、年俸制といっても残業代や賞与、欠勤に関する処理は企業によってさまざまです。就活中は、以下の点を確認しておくと良いでしょう。

これらの点を理解しておくことで、入社後の給与に関する不安を軽減できます。また、複数の内定先を比較検討する際の判断材料としても活用できるでしょう。
上記の内容に加え、「そもそも求人票に書いてある年収はどの範囲を指すの?」と一歩踏み込んで確認したい方は、「収入に関する疑問を解決!年収にはボーナスが含まれる?」の記事も参考にしてみてください。
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年俸制のメリットとデメリット
ここでは、年俸制のメリットとデメリットを詳しく解説します。企業選びの際は、両者を踏まえて検討しましょう。
メリット
年俸制の主なメリットは、年間収入が明確になる点です。1年間の収入が事前に分かるため、将来設計が立てやすくなります。日々の生活の予算立てや趣味・旅行の貯金計画のほか、将来的には住宅ローンの計画や資産形成の見通しを立てる際にも役立つでしょう。
また、実力主義の評価制度により、若手社員も成果を上げれば早期の収入アップが期待できます。従来の月給制で重視される勤続年数や年齢に関係なく、個人の実績や能力が評価されるためです。
さらに、年俸制はその1年間については、月給制よりも月々の手取り額が安定しやすい点も魅力でしょう。月給制の場合、残業代の増減で月々の収入に差が出やすいものですが、年俸制ではその心配が比較的軽減されます。
デメリット
年俸制には、メリットだけでなくデメリットもあります。
まず、1年ごとの契約更改となるため、会社の業績や個人の成果が思わしくない場合に、翌年の年俸が引き下げられるリスクがある点です。月給制に比べて評価がダイレクトに総年収の減少につながりやすいため、安定を求める人には不安要素となり得るでしょう。
また、成果主義がベースとなるため、評価基準が曖昧な企業では上司の主観で給与が決まってしまう可能性もあります。評価への納得感がそのまま年収への不満に直結しやすいため、入社前に「何を基準に評価されるのか」という透明性をしっかり見極めることが重要です。
企業選びでは、給与制度だけでなく、職場環境や将来性なども含めて総合的に判断することが大切です。年俸制のメリット・デメリットを理解したうえで、自分のキャリアプランに合った企業を選んでいきましょう。
条件面だけでなく、後悔しない企業選びの視点を知りたい方は、「給料ばかりを気にして就活していると上手く行かない?」の記事も一読してみてください。
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年俸制と月給制はどちらが良い?おすすめな人の傾向
給与制度が自分に合っているかどうかは、重要な判断ポイントです。ここでは、年俸制と月給制のそれぞれが向いている人の特徴を解説していきます。
年俸制がおすすめな人
年俸制は、自分の成果や実績を給与に反映させたい人に適した制度です。特に、営業職や企画職など、個人の実績が数字として表れやすい職種を志望する方にとっては魅力的でしょう。
また、キャリアアップのスピードを重視する人にも年俸制が向いています。年功序列にとらわれず、実力次第で早期の収入アップが期待できるためです。自己啓発に積極的で、スキルアップを通じて収入を増やしたいと考える方には、年俸制が合うかもしれません。
さらに、収入の見通しを立てやすい環境を求める人にもおすすめです。年間の収入が明確になっているため、プライベートの計画や将来のライフプランを立てやすいでしょう。
月給制がおすすめな人
月給制は、安定性を重視する人に向いている制度です。基本給が固定されており、勤続年数に応じて段階的に昇給していく仕組みのため、収入の安定性が高いというメリットがあります。
また、長期的なキャリア形成を目指す人にも月給制がおすすめです。年功序列の要素を含んでいるため、会社への貢献度が徐々に評価され、着実な収入アップが期待できるでしょう。じっくりと経験を積みながら専門性を高めていきたい方には、月給制が合うと考えられます。
また、残業代の計算が分かりやすい点も月給制の特徴です。時間外労働に対する手当が明確に規定されているため、労働時間と収入の関係が理解しやすくなっています。ワークライフバランスを重視する方にとって、この点は重要なメリットになるでしょう。
給与の制度をチェックする際は、自分のキャリアプランや価値観を考慮することが大切です。たとえば、短期での成果と長期的な成長のどちらを重視するか、収入の安定性と変動性のどちらを優先するかなど、自分の志向に合わせて判断しましょう。
内定先の選考時には、給与制度の詳細について人事担当者に質問することも有効です。評価制度の具体的な内容や、昇給の実績などを確認すれば、より適切な判断ができるようになるでしょう。
給与制度の向き不向きを知るのは、自分自身の価値観を知ることでもあります。条件面だけでなく、総合的に自分に合った企業を選べるようになりたい方には、「人の意見に左右されない、自分に合った企業の選び方」の記事が役立つでしょう。
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年俸制の会社を目指す場合のチェックポイント
年俸制の企業を志望する際は、給与体系や評価制度について詳しく確認することが重要です。ここでは、チェックすべきポイントについて解説します。
固定残業代がどれくらい含まれているか確認する
年俸制の場合、一定時間分の残業代をあらかじめ給与に組み込む固定残業代制を併用しているケースが多い傾向にあります。説明会や面接時には、提示された年俸額のうち、いくらが基本給でいくらが固定残業代なのかを確認しましょう。
具体的には、「月何時間分の残業が含まれているか」が重要です。たとえば、月45時間分の固定残業代が含まれている場合、実際の残業が10時間であっても45時間分の手当が満額支払われる一方で、残業が45時間に達するまでは追加の手当は支給されません。
なお、実際の残業が45時間を1分でも超えた場合は、企業はその超過分に対して別途残業代を支払うのが義務です。
「固定分までは追加支給がない」という仕組みを正しく理解していないと、入社後に「想像以上に残業が多く、労働時間の割に給料が低い」と感じるミスマッチを招く恐れがあります。求人票や労働条件通知書で詳細を把握し、自分の想定する働き方と見合っているか冷静に判断しましょう。
説明会や面接で評価基準を確認する
年俸制では評価結果が次年度の給与に直結するため、評価基準を理解しておくことが重要です。説明会や面接では、評価項目や昇給条件について積極的に質問することをおすすめします。
評価基準は、数値目標の達成度や業務遂行能力、チームへの貢献度など、多角的な視点で設定されているのが一般的です。これらの基準がどのように年俸額に反映されるのか、具体的な仕組みを理解しておく必要があるでしょう。
また、評価面談の頻度や、評価結果のフィードバック方法についても確認するのがおすすめです。透明性の高い評価制度があるかどうかは、長期的なキャリア形成を考えるうえで重要なポイントになります。
制度を正しく理解し、面接で質の高い質問をするためには、その企業のビジネスモデルや職種への理解が欠かせません。自信をもって選考に臨むためのリサーチ方法を、「業界・企業・職種の研究はなぜ重要?就活を効率的に進めるための基礎知識」であわせて確認しておきましょう。
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年俸制について正しく知って自分に合った会社を選ぼう
就活では表面的な年俸額だけでなく、年俸制度の詳細まで理解することが大切です。
特に、評価制度の透明性や残業代の取り扱い、昇給の実績などは、入社後の満足度に直結する要素となります。これらの情報は、企業説明会や面接の質問を通じて積極的に収集しましょう。
また、自分のキャリアプランや価値観との相性も重要な判断材料になります。成果主義を重視する企業文化に馴染めるか、評価制度に納得できるかなど、じっくりと検討することが大切です。
給与制度の理解を深めることは、より良い就職先を選ぶための重要な要素になるでしょう。
自分にとって納得できる就職先に出会いたい方は、キャリアチケット就職エージェントにご相談ください。キャリアチケット就職エージェントでは、アドバイザーが希望に沿った企業をご紹介。紹介する企業には事前にヒアリングを行っているため、制度や社風のミスマッチの不安も軽減できます。
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年俸制に関するQ&A
ここでは、就活生が抱きやすい年俸制に関する疑問や不安について、Q&A形式でお答えしていきます。
Q.年俸制の会社はブラック企業が多いって本当?
A.年俸制だからといって、必ずしもブラック企業とは限りません。むしろ、成果主義を取り入れた先進的な企業も多く存在します。重要なのは、その企業の評価制度や労働環境を具体的に確認することです。
年俸制を導入している企業の中には、働き方改革に積極的で、従業員の健康管理やワークライフバランスを重視している会社も数多くあります。実際の労働時間や有給休暇の取得率、離職率などの客観的な指標を確認すると、その企業の本質を見極められるでしょう。
「年俸制」という言葉の響きだけで判断せず、その裏側にある労働実態を見抜くことが大切です。自分を守るための知識として、「ブラック企業の見分け方とは?その特徴と対応策」でブラック企業を見分けるポイントをチェックしておきましょう。
Q.年の途中で退職したら残りの年俸はどうなる?
A.原則として、退職日までの在籍期間に応じた金額が支払われ、残りの期間分を受けとることはできません。
年俸制は1年単位の契約ですが、給与の支払いは月々行われるため、退職後は「働いた期間分」が精算されます。たとえば、年俸600万円(月額50万円)の人が6月末で退職する場合、その年度の4月から6月まで働いた3ヶ月分の150万円が支給対象です。
ただし、賞与分を年俸に含んでいる場合は注意しましょう。「半年ごとにまとめて払う」という規定がある場合、退職時期によっては賞与分が十分に支払われない、あるいは支払い済みの額が労働分を超えていて最終月の給与で精算される可能性もあります。退職を検討する際は、自社の就業規則を事前に確認しておきましょう。
Q.新卒で年俸制の会社に入るのは不利?
A.新卒で年俸制の会社を目指すことは、必ずしも不利ではありません。むしろ、実力次第で早期キャリアアップが可能な環境といえます。
年俸制のメリットは年功序列にとらわれず、自身の成果が給与に反映されやすい点です。ただし、入社直後は業務経験が少ないため、評価が低くなりやすい傾向があるでしょう。
なお、年俸制の企業でも、新卒採用者には一定期間は月給制と同様の給与体系を適用するケースもあります。就活では給与制度の形式にとらわれ過ぎず、その企業での成長機会や将来性を総合的に判断することが大切です。
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