このページのまとめ
- 公務員の種類は、大きく「国家公務員」と「地方公務員」に分けられる
- 公務員は仕事内容によっていくつかの職種がある
- 公務員試験は目指す種類によって内容や科目が異なり、難易度もさまざま
「公務員にはどのような種類があるか知りたい」と考えている就活生も多いでしょう。公務員は国家公務員と地方公務員に分けられ、仕事内容も多岐にわたります。自分の適職を見極めるためにも、まずは公務員の種類について理解を深めることが大切です。
この記事では、公務員の種類や職種について分かりやすく解説します。公務員試験の難易度一覧や適職を見つけるポイントも紹介するので、参考にしてください。
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- 公務員の種類を理解するための4つのポイント
- 1.国家公務員と地方公務員がある
- 2.大学生が受ける試験は主に「一般・大卒程度」
- 3.区分によって試験科目が異なる
- 4.危険が多い公務員の種類もある
- 【所属別】公務員の種類一覧
- 国家公務員の種類
- 地方公務員の種類
- 【職種別】公務員の仕事内容一覧
- 1.行政系
- 2.心理系
- 3.福祉系
- 4.技術系
- 5.公安系
- 6.専門職系
- 7.資格免許職系
- 【種類別】公務員試験の難易度一覧
- 難易度が最も高い種類
- 難易度が次に高い種類
- 平均的な難易度の種類
- 難易度が低めの種類
- 公務員に近い「準公務員」という選択肢もある
- 公務員と民間企業で悩む人が考えたいポイント
- 公務員のメリットとデメリット
- 民間企業との併願を両立するためのコツ
- 国家公務員の職種に向いている人の特徴
- 地方公務員の職種に向いている人の特徴
- 志望する公務員の種類を見つけるための4ステップ
- 1.自己分析をして自分の強みを把握する
- 2.公務員の志望理由を書き出す
- 3.理想のキャリアプランを具体化する
- 4.求める条件に優先順位をつける
- 公務員の種類から自分の適性を見極めたいあなたへ
- 公務員の種類に関するよくある質問
- Q.人気のある公務員の種類は?
- Q.未経験からなりやすい公務員の種類は?
- Q.国家公務員と地方公務員は併願できる?
- Q.行政職と事務職の違いは?
公務員の種類を理解するための4つのポイント
ひと口に公務員といっても、種類や職種、仕事内容はさまざまです。ここでは、公務員の種類を理解するための4つのポイントを解説します。
1.国家公務員と地方公務員がある
公務員には、国家公務員と地方公務員の2種類があります。それぞれの違いは以下のとおりです。
| 国家公務員 | ・国家機関や行政執行法人などで働く公務員 ・国家公務員試験(総合職・一般職・専門職)に合格して採用される |
|---|---|
| 地方公務員 | ・県庁や市役所などの地方機関で働く公務員 ・地方公務員試験(上級・中級・初級)に合格して採用される |
国家公務員は財務省や外務省など、国家機関に所属して働く公務員で、国全体の行政に携わります。一方で、地方公務員は各都道府県に所属して働く公務員です。市や町など自治体ごとの採用となり、地域に密着した仕事ができる特徴があります。
公務員の種類についてさらに詳しく知りたい方は「国家と地方で違う?公務員の職種について解説します!」の記事をご覧ください。
区分や職種によって種類が分かれる
公務員の全体像を整理するにあたり、いくつかの基本分類を知っておく必要があります。
まず、国全体の行政に携わる国家公務員と、地域に密着した仕事を行う地方公務員への分類が基本です。さらに、大臣などの一部の特別職を除いた大半の職員は、一般的な人事制度が適用される一般職に該当します。
業務内容や試験の区分に目を向けると、政策立案や事務を行う事務職(行政職)と、土木や建築などの専門知識を活かす技術職に分かれている点が特徴です。これらは採用試験そのものが別枠で実施されるため、大学での専攻や自身の興味に合わせて選択しなければなりません。
公務員の種類を正しく理解するには、こうした国と地方のほか、事務と技術といった前提知識をあらかじめ整理しておくことが大切です。
2.大学生が受ける試験は主に「一般・大卒程度」
新卒の大学生が就職活動で挑戦する公務員試験は、主に「一般・大卒程度」に位置づけられる区分です。この区分は大学を卒業する見込みの人を対象としており、試験の難易度や採用後の待遇が大卒向けに設計されています。
「大卒程度」という表記は試験問題の難しさを表す基準であり、実際の学歴を厳しく制限するものではありません。年齢などの要件を満たしていれば、短大卒や高卒の人でもこの区分を受験できる自治体が多く見られます。
3.区分によって試験科目が異なる
公務員試験の科目は大きく分けると「教養・基礎能力」と「専門科目」の2種類です。
教養・基礎能力では、以下の項目について出題されます。
<教養・基礎能力>
| 項目 | 出題内容 |
|---|---|
| 一般知能 | ・数的処理(判断推理、数的推理、資料解釈) ・文章理解(現代文、英文) |
| 一般知識 | ・人文科学(世界史、日本史、地理、思想、文芸) ・自然科学(数学、物理、化学、生物、地学) ・社会科学(政治、法律、経済、社会) ・時事問題 |
専門科目は、事務系職種と技術系職種で出題内容が異なります。
<専門科目>
| 区分 | 出題内容 |
|---|---|
| 事務系職種 | 憲法、民法、行政法、ミクロ経済学、マクロ経済学、財政学、経営学、会計学、統計学、政治学、行政学、社会学、国際関係論、労働法、刑法、商法 |
| 技術系職種 | 土木、工学、建築、機械、電気等各専門分野別の専門科目 |
専門科目の出題内容は、区分や職種によってさまざまです。なお、教養・基礎能力のみの試験もあります。
公務員試験に合格するための試験対策については、「公務員試験の勉強時間は?大学生が合格を目指す際のポイントを紹介!」の記事もチェックしてみてください。
専門科目がない職種がなりやすいわけではない
公務員試験のなかには教養・基礎能力科目のみで受験できる種類もあります。しかし、受験科目が少ないからといって合格しやすいわけではありません。
たとえば、市役所や警察官、消防官などの種類は、教養・基礎能力科目のみで受験が可能です。勉強する範囲が狭くなる分、試験勉強の負担は減るでしょう。しかし、その分倍率が高い傾向にあります。
また、専門科目の試験勉強をしない分併願できる公務員試験が減る点や、面接の結果が重視される点にも注意が必要です。
4.危険が多い公務員の種類もある
公務員の職種には、業務に危険をともなう種類もあります。警察官や消防官、自衛官などの公安系職種がその代表格です。これらの社会秩序や安全の維持に関わる仕事は、危険を伴うことからほかの行政職より給与が高く設定される傾向にあります。
公務員の仕事の種類を選ぶ際は、給与や安全性、やりがいなどの要素を総合的に見て決めましょう。
公安系職種の一つ、警察官の給与については「警察官のリアルな年収は?学歴別・年代別の違いを解説」の記事で詳しくまとめています。
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【所属別】公務員の種類一覧
公務員は、国全体の仕組みを動かす仕事から、住民の生活を一番近くで支える仕事まで、その活躍の場は多岐にわたるのが特徴です。
ここでは、それぞれの種類について詳しく解説するので、参考にしてください。
| 所属区分 | 試験・職種区分 | 主な勤務先・配属先 |
| 国家公務員(国全体の利益やインフラに関わる業務) | 国家総合職 | 中央省庁(本省)など |
| 一般職 | 各省庁、全国の地方出先機関など | |
| 専門職 | 税務署、財務局、裁判所など | |
| 地方公務員(地域住民の生活環境を整える実務や窓口対応) | 地方上級公務員 | 都道府県庁、政令指定都市の市役所など |
| 市役所・町村役場職員 | 一般の市役所、町村役場、その出先機関など | |
| 特別区職員 | 東京23区の各区役所、関連施設など |
国家公務員の種類
国家公務員は行政府や立法府といった国の機関に所属し、国全体の利益やインフラに関わる規模の大きな業務を推進します。新卒の大学生が受験する主な試験区分は、以下の3つに分けることが可能です。

国家総合職
主に中央省庁の幹部候補として、政策の立案や法律の策定といった国の中枢を担う職種です。
数年ごとに多様な部署への異動を重ね、行政全体の仕組みを深く学びながらキャリアを積んでいきます。日本全体の未来を左右するようなプロジェクトに携わる機会も多く、高い専門性と広い視野が求められる仕事です。
将来的に組織を牽引する立場を目指して、国を動かすダイナミックな業務に挑戦したい学生に適しているでしょう。
一般職
各省庁や全国の地方出先機関において、事務処理や政策の実行を実務面から支える職種です。総合職が立案した施策を現場で円滑に機能させるための重要な役割を担っており、的確な事務処理能力が求められます。
勤務する地域を一定のブロック内に限定する区分を選べるケースもあり、転勤の範囲を抑えて働きたい学生にも人気です。
特定の行政分野で実務のスペシャリストとしてのキャリアを歩む傾向が見られます。
専門職
国税専門官や財務専門官、裁判所事務官など、特定の行政分野に特化した高度な専門業務を行う職種です。採用段階から配属先の組織や具体的な仕事内容が明確になっているため、大学での学びや自身の関心を仕事に直結させやすい特徴があります。
税務や金融、司法といった特定の領域で深い知識を蓄積しながら仕事を進めていくため、一つの専門性を極めて長く活躍したい人に最適です。
地方公務員の種類
地方公務員は各自治体に雇用され、地域住民の生活環境を整える実務や窓口対応などに携わる仕事です。大学生の就職活動における主な選択肢として、次の3つが挙げられます。
地方上級公務員
都道府県や政令指定都市の大卒程度試験に合格し、将来の幹部候補として働く職種です。複数の市町村に関わる広域行政や、都市全体の経営方針を決める大規模な施策の企画立案に携われます。
民間企業との連携や地域の活性化を主導する立場になるケースも多く、若いうちから責任ある業務を任される傾向にあるようです。
地域全体を俯瞰し、大きな枠組みから社会に貢献したい人に向いています。
市役所・町村役場職員
市役所・町役場職員は、地域住民に最も近い立場で行政サービスを提供する地方公務員です。地域住民の行政窓口として、主に以下の種類の業務を担います。
・住民生活の基礎手続(戸籍住民登録、諸証明の発行など)
・住民の安全、健康確保、環境保全(消防、上下水道の整備、公園や緑地の整備など)
・まちづくり(公共施設の建設および管理など)
・各種施設の運営(保育所、小中学校、公民館といった施設の建設および管理など)
採用後は市役所や市町村の出先機関などに配属され、基本的に転居を伴う異動はありません。地域住民と接する機会が多く、携わった仕事の成果を直接感じやすい特徴があります。
なお、市役所職員になるための公務員試験は、自治体ごとに試験内容や採点比率などが異なる点に注意が必要です。
特別区職員
特別区職員とは、東京都の23区で勤務する公務員の種類です。東京都の23区をまとめて「特別区」と呼び、東京都全体ではなく区ごとの行政運営を担います。
特別区人事委員会が統一的に採用試験を実施しており、複数の採用区分が用意されているのが特徴です。ただし、内定は区ごとに出され、採用された区の関連施設で働くことになるため、市町村職員と同様に転居を伴う異動はありません。
地方公務員になるための上級試験について詳しく知りたい方は、「地方上級公務員とは?職種や仕事内容から試験の難易度まで詳しく解説」の記事もチェックしてみてください。
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【職種別】公務員の仕事内容一覧
公務員の種類は、担う仕事内容により7つの種類に大別されます。以下でそれぞれの役割や仕事内容を解説するので、公務員を目指すうえでの参考にしてください。
| 職種・仕事の分野 | 国家公務員 | 地方公務員 |
|---|---|---|
| 行政・事務系(政策立案、窓口、一般事務など) | ・各省庁の職員(総合職 / 一般職) ・裁判所事務官 ・衆議院 / 参議院事務局職員など |
・都道府県庁の職員(地方上級) ・市役所・区役所・町村役場の職員 ・東京23区の特別区職員 など |
| 技術・専門系(土木、建築、IT、研究など) | ・中央省庁や出先機関の技官 ・特許庁の特許審査官など |
・自治体の土木・建築・電気職 ・農業試験場などの研究員 など |
| 心理・福祉系(カウンセリング、生活支援など) | ・法務省専門職員(人間科学区分) ・家庭裁判所調査官補など |
・児童相談所の相談員(心理職) ・福祉事務所のケースワーカー など |
| 公安系(治安維持、人命救助、国防) | ・皇宮護衛官、入国警備官 ・刑務官、海上保安官、自衛官など |
・警察官(各都道府県警察に所属) ・消防官(各自治体の消防本部に所属) |
| 専門職系(特定の行政分野に特化) | ・国税専門官、財務専門官 ・労働基準監督官、航空管制官など |
(※地方公務員は「行政 / 事務系」のなかにさまざまな専門部署が含まれる形が一般的です) |
| 資格免許職系(専門資格・免許が必須) | 国立病院機構の医師 / 看護師(※現在は独立行政法人が中心) | ・公立小 / 中 / 高校の教員 ・公立病院の医師 / 看護師 ・保健所の保健師 / 管理栄養士 など |
1.行政系
行政系の公務員は、「一般事務」や「行政事務」とも呼ばれます。各省庁や出先機関、県庁、市役所などで行政全般の業務に幅広く携わる種類です。
ただし、国家公務員と地方公務員では、業務の規模に違いがあります。たとえば、国家公務員の場合、主に国家総合職が企画立案や予算の作成などを担当し、国家一般職は文書作成や会議の運営といった事務作業を担うのが一般的です。
行政系の地方公務員であれば、都道府県庁や市役所などで施策の企画から立案、執行まで携わるほか、市役所での窓口対応も担います。
2.心理系
心理系の公務員は、心理学の専門知識やスキルを活かした職種です。個人や家族が抱える問題に対し、カウンセリングや支援を通じて心身の健康をサポートする役割を担います。
国家公務員であれば法務省矯正局や家庭裁判所の調査官など、相談専門員として働くケースが一般的です。地方公務員の多くは、児童相談所などでの相談専門員として勤務しています。
心理系の公務員は基本的に無資格で公務員試験の受験が可能です。ただし、種類によっては臨床心理士などの専門的な資格が求められる場合もあります。
3.福祉系
福祉系の公務員は、福祉事務所や児童相談所、厚生労働省職業安定局で相談員や指導員として働くのが一般的です。主に、高齢者や障害者、児童などへ福祉ニーズに応じたサービスや支援を提供する役割を担います。
福祉系の職種は国家公務員での採用数が限られており、多くの職員は地方公務員としての採用です。なお、福祉系の公務員試験を受けるためには、都道府県や自治体によって社会福祉士や児童指導員といった種類の資格が必要な場合もあるため、事前に確認しましょう。
4.技術系
技術系の公務員は、都市計画やエネルギー開発といった人々の生活を支える種類の仕事に携わります。「理系公務員」とも呼ばれ、土木や建築、機械、電気といった各分野の専門的な知識が求められる職種です。
技術系職種の分野は、国家公務員と地方公務員で共通しているものの、所属先や役割がそれぞれで異なります。
国家公務員の場合は、基本的に各省庁や自治体の出先機関に所属し、各分野のスペシャリストとして業務にあたります。技術系職種の地方公務員は、現場の監督責任者として公共施設やインフラの整備、環境保全に貢献するのが主な役割です。
技術系職種の公務員には分野ごとに専門的な知識が求められるため、大学での専攻も職種選択に影響するでしょう。
5.公安系
公安系職種の公務員は、人命や安全を守る仕事に携わる役割を担います。主な職種は以下のとおりです。
・皇宮護衛官(国家公務員)
・法務教官(国家公務員)
・刑務官(国家公務員)
・公安調査官(国家公務員)
・入国警備官(国家公務員)
・警察官(国家公務員・地方公務員)
・消防官(地方公務員) など
警察官は、交番・派出所で勤務する地域警察や交通違反の取り締まりをする交通警察、犯罪や事件を捜査する刑事警察など、幅広い任務を担当します。警察官は階級や試験の種類によって一部は国家公務員とされますが、多くは地方公務員です。
消防官は火災の消火活動や事故現場での救助にあたります。公安系の主な役割は、社会の安定と秩序を維持し、市民の安全を保障することです。
なお、公安系職種には身体的要件(視力や聴力など)や体力・体格要件が設けられている種類もあります。職種や自治体によって求められる基準は異なるので、受験する職種を決める前に自分が基準を満たしているのか確認してみましょう。
6.専門職系
専門職系職種は、専門的な知識やスキルを必要とする国家公務員です。具体的には、以下のような種類が該当します。
・国税専門官
・財務専門官
・労働基準監督官
・食品衛生監視官
・航空管制官 など
専門職系職種の国家公務員になるには、あらかじめ勤務先の官庁を限定して応募し、職種ごとの特色に応じた試験を課せられる点が特徴です。
専門職系職種の国家公務員は、各分野の専門的な知識やスキルを駆使して、行政の中核的な業務を担います。主な役割には行政所有の建造物における管理維持や、事業者への指導などが挙げられるでしょう。さらに、自身の専門性を活かして研究や開発に携わるケースも少なくありません。
7.資格免許職系
資格免許職とは、特定の資格や免許を必要とする仕事に携わる地方公務員です。具体的には、以下の種類が資格免許職に該当します。
・公立学校の教員
・管理栄養士
・看護師
・保健師
・保育士 など
資格免許職の地方公務員は、専門的な資格を活かして教育や医療といった分野で働くのが一般的です。近年は、福祉施設に勤務するケースワーカーや、児童や保護者へのカウンセリングを行う児童心理士といった資格免許職へのニーズが高まっています。
なお、公務員試験には年齢制限が設けられていますが、新卒であれば気にする必要はありません。公務員試験の年齢制限については、「公務員に年齢制限はある?受験資格や民間企業との併願のコツも解説」の記事で詳しく解説しています。
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【種類別】公務員試験の難易度一覧
公務員の難易度は、求められる学力や採用人数などから判断可能です。ただし、公務員試験は年度によって採用人数や受験者数が変動し、倍率も都度変わります。そのため、「倍率が低いから採用される可能性が高い」「難易度が低いから簡単に合格する」のように一概にいえるものではありません。
以下で紹介する試験の種類と難易度の一覧はあくまで参考程度に考え、目指す職種に合わせてしっかりと対策しましょう。
難易度が最も高い種類
難易度が最も高い種類には、中央官庁の幹部候補や司法・外交の専門職を目指す区分が該当します。大学の学部レベルを超えた非常に高度な学力と、記述式を含む広範な知識が求められるため、国家公務員のなかでもトップクラスの難易度です。
周囲の受験者の学力レベル自体が極めて高く、論理的思考力や深い専門性が試されます。合格を勝ち取るには、綿密な計画に基づく長期間の学習が欠かせません。
| 国家公務員総合職 | 国家公務員 | ・中央官庁で働くため高度な学力と広範な知識が求められる ・国家公務員のなかでもトップクラスの難易度 |
|---|---|---|
| 裁判所職員総合職 | 国家公務員 | ・司法制度に関する専門知識が求められる ・特に総合職試験は難易度が高い |
| 外務省専門職員 | 国家公務員 | ・国際関係や外交に携わる職種 ・外国語や国際的な視野を求められる |
難易度が次に高い種類
大学生の就職活動で主流となる、国の一般職や主要な地方自治体の上級職などが該当します。ここが難関とされる最大の理由は、筆記試験の出題範囲が非常に広いためです。
教養科目と専門科目を合わせると30科目近くに及ぶケースがあり、膨大な知識を網羅するための勉強時間を要します。主要科目の配点比率を意識した効率の良い対策が合否を分けるポイントです。
| 国家公務員一般職 | 国家公務員 | ・政策実行のための事務処理を担う一般的な職種 ・幅広い分野の知識が求められる |
|---|---|---|
| 国税専門官 | 国家公務員 | ・国税庁や税務署で就労する ・法律や経済、会計などの専門的な知識が求められる |
| 財務専門官 | 国家公務員 | ・財務局で就労する ・金融機関の検査や国有財産の管理、予算執行調査などを行う |
| 地方上級公務員 | 地方公務員 | ・地域の行政全般に携わる地方自治体の上級職 ・地方上級試験に合格する必要がある |
平均的な難易度の種類
一般の市役所(A〜C日程)や、公安職と呼ばれる警察官・消防官の試験が平均的な難易度とされています。上位の試験に比べると筆記試験の問題自体の難易度はやや抑えられているため、基礎をしっかりと固めれば十分に得点できるレベルです。
ただし、近年は多くの自治体で筆記よりも人物評価を重視する傾向が強まっています。面接や集団討論といった人物試験の対策を、早い段階から丁寧に進めておくことが重要です。
| 市役所職員 | 地方公務員 | ・地域の行政業務を担当する一般的な職種 ・各自治体が実施する採用試験に合格する必要がある |
|---|---|---|
| 消防官 | 地方公務員 | ・火災の消火活動や救助活動を行う職種 ・身体検査や体力試験も実施される |
| 警察官 | ・国家公務員 ・地方公務員 |
・犯罪防止や治安維持に従事する職種 ・体力と判断力が求められる |
難易度が低めの種類
主に「高卒程度」の学力で受験できる区分や、特定の施設・組織の保安を担う職種が難易度が低いとされています。専門試験が課されず教養試験のみで受験できるケースが多いため、筆記試験そのもののハードルは高くありません。
しかし、注意したいのは「難易度が低めだからといって、受かりやすいとは限らない」という点です。専門試験がない分だけ民間企業の志望者なども含めて応募が集まりやすく、倍率が高騰する傾向にあります。
体力検査や、適性を厳しく見る面接が用意されていることも多いため、それぞれの選考基準に応じた個別の準備が欠かせません。
| 入国警備官 | 国家公務員 | ・不法入国者の事件調査や入国者収容所の施設警備などを行う職種 ・高卒程度の教養が求められる |
|---|---|---|
| 刑務官 | 国家公務員 | ・少年刑務所や拘置所などの防衛および治安維持に関する職種 ・高卒程度の教養が求められる |
| 自衛官 | 国家公務員 | ・18歳以上33歳未満の人が受験できる ・自衛官になる訓練を受けるための試験に合格する必要がある |
| 都道府県庁職員(高卒) | 地方公務員 | ・高卒程度の学力で応募できる職種がある ・各自治体が実施する採用試験に合格する必要がある |
公務員試験の難易度や合格率について詳しく知りたい方は、「公務員の難易度はどのくらい?試験別の合格率や対策のコツを解説」の記事もご覧ください。
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公務員に近い「準公務員」という選択肢もある
国や自治体以外にも、公共性の高い業務を担う「準公務員」という選択肢が存在します。具体的には、国立大学法人や独立行政法人などの団体職員が該当。
身分は民間人ですが、営利を目的とせず社会貢献のために活動する点が特徴といえます。採用試験の内容が公務員試験と共通しているケースが多く、学んだ知識をそのまま活かして併願できるでしょう。給与体系や福利厚生も公務員に準じている団体が多いため、安定した環境で特定の分野に特化して働きたい就活生におすすめです。
準公務員(みなし公務員)の具体的な仕事内容やメリット、注意点についてさらに詳しく知りたい方は「みなし公務員とは?公務員との違いやメリット・注意点を解説」の記事もあわせてチェックしてみてください。
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公務員と民間企業で悩む人が考えたいポイント
将来の進路を決める際、公務員と民間企業のどちらを選ぶべきか迷う方は少なくありません。ここでは、公務員と民間企業で悩んでいる人が注目したいポイントについて解説します。
公務員のメリットとデメリット
公務員として働くメリットは、仕事の安定性と充実した福利厚生にあります。景気の変動に左右されにくく、法律に基づいた適正な労働条件が保障されているため、長期的なライフプランを立てやすいでしょう。社会全体の利益に直接貢献できるやりがいは、営利を目的としない公務員ならではの魅力といえます。
一方で、年功序列の傾向が強く、個人の成果がすぐに給与や昇進へ反映されにくい点はデメリットと感じるかもしれません。また、異動によって数年ごとに全く異なる業務を担当するケースが多く、特定の専門スキルを民間で通用するレベルまで磨くには工夫が必要です。組織のルールや前例を重視する文化があるため、スピード感や自由な発想を求める人はもどかしさを感じる可能性もあるでしょう。
民間企業との併願を両立するためのコツ
公務員試験や民間企業を併願する際は、早めに試験日程を調べて無理のない計画を立てることが合格への近道です。試験日の異なる自治体や国家公務員を組み合わせると挑戦の機会が増えます。
民間企業との両立を目指すなら、教養試験のみの自治体やSPI導入枠を取り入れ、筆記対策の負担を分散させる方法がおすすめです。公務員の筆記試験と民間の面接時期は重なりやすいため、1日のなかで勉強と企業研究の時間を切り分けるといった工夫が欠かせません。
あらかじめ厳密にスケジュールを管理して優先順位を明確にすれば、直前になって慌てるリスクを抑えられます。双方の対策が中途半端にならないよう、メリハリをつけて準備を進めてください。
国家公務員の職種に向いている人の特徴
国家公務員は「国を良くしたい」「課題を解決したい」といった使命感のある人に向いている仕事です。
国家公務員の仕事の種類はさまざまですが、国民全体の生活に関わっていくという部分は共通しています。目先の成果や報酬に囚われず、長期的な視点で国や国民の生活を良い方向にもっていきたいという気持ちをモチベーションにできる人に適性があるでしょう。
また、法律や規則が重視される世界なので、ルールを厳守して仕事を進められる人も向いています。
地方公務員の職種に向いている人の特徴
地方公務員の仕事の種類は、地域住民の生活に直結したものが中心です。そのため、働く地域の出来事に関心をもち、住民の気持ちに寄り添える人に向いています。地元はもちろん、地元以外でも働く自治体に愛着があり、地域発展に貢献したいという気持ちがあれば、使命感をもって働けるでしょう。
また、地方公務員は不正防止や能力開発のため3~4年周期で部署異動をするのが一般的です。業務内容が大きく変わることもあるので、適応力が高い人に向いています。
自分に合った仕事を見極めるには、事前のリサーチが欠かせません。具体的な方法については「業界・企業・職種の研究はなぜ重要?就活を効率的に進めるための基礎知識」を参考にしてください。
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志望する公務員の種類を見つけるための4ステップ
数ある公務員の種類から自分に合った職種を選ぶためには、自己理解と業務理解の両方が欠かせません。ここでは、「どの種類の公務員を目指すべきか」と悩んでいる学生向けに、適性を見極めるための4つのステップを紹介します。
1.自己分析をして自分の強みを把握する
自分に合った公務員の種類を見つけるために、まずは自身の性格や価値観、強みを客観的に整理しましょう。公務員の仕事は、国家公務員と地方公務員で業務内容や働き方が大きく異なります。「1つの分野で専門性を磨きたいか」「幅広い業務で住民を支えたいか」など、自分の特性と各職種の性質を照らし合わせると、目指すべき方向性が見えてきます。
自己理解を深めることは、採用後のミスマッチを防ぐためにも極めて重要です。具体的な自己分析のやり方や手順について詳しく知りたい方は、「自己分析とは?就活での目的や簡単なやり方9選を解説」の記事を参考にしてみてください。
2.公務員の志望理由を書き出す
志望する公務員の種類を明確にするためには、なぜ公務員になりたいのか、その根底にある理由を書き出してみることも効果的です。自分がどのようなきっかけや価値観から公務員を目指したのかを深掘りしていくと、数ある職種の中から「どの公務員を選ぶべきか」という軸が定まってきます。
国家公務員と地方公務員、あるいは異なる自治体の間で迷っている方は、志望理由を整理すると進路を絞り込みやすくなるでしょう。
公務員になりたい理由の伝え方や、民間企業・ほかの自治体と差別化するコツについては、「公務員になりたい理由はどう答える?民間企業と差別化して回答するコツ」の記事で詳しく解説しています。
3.理想のキャリアプランを具体化する
公務員の適職を見つけるためには、将来の働き方や進みたい道を具体的に描くことも大切です。採用後にどのような経験を積み、どのような役割を担いたいのかという将来像が明確になれば、「国全体の制度作りに携わる国家公務員」が向いているのか、それとも「地域に密着して生活を支える地方公務員」が最適なのか、選ぶべき種類が自然と絞られていくでしょう。
公務員は数年おきにジョブローテーションがある職種も多いため、長期的な視点をもつことが納得のいく進路選びにつながります。
キャリアプランの立て方や面接で話す際のポイントを知りたい方は、「キャリアプランの例文20選!見つけ方や企業から評価されるポイントを解説」の記事を参考に計画を立ててみてください。
4.求める条件に優先順位をつける
志望理由やキャリアプランをふまえ、勤務地や安定性、やりがい、専門性の活かし方など、公務員として働くうえで必要な条件をリストアップしましょう。すべての条件を書き出したら、最も優先したいことから優先順位をつけてみてください。
公務員の仕事を理解したうえで、国家公務員か地方公務員か、あるいは特定の機関で働きたいかを検討していくとスムーズです。
たとえば、勤務地を重視する場合は、国家公務員よりも地方公務員のほうが転勤の心配がない分、ストレスなく働けるでしょう。また、安定性を重視する場合は、定年まで働きやすい公務員の種類を選ぶのがおすすめです。
条件を決めるためには、仕事内容を詳しく知ることが重要となります。「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」の記事では、企業研究のやり方を紹介しています。民間企業向けの内容ですが、公務員就職でも役に立つでしょう。
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公務員の種類から自分の適性を見極めたいあなたへ
公務員を目指してはいるけれど、「仕事の種類がよく分からない」「自分に合った職種を見つけられない」と悩んでいる就活生も多いでしょう。明確な目的もなく公務員だけの就活に絞ってしまうと、万が一失敗した際に就職浪人になってしまう可能性がある点に注意が必要です。
公務員志望の学生であっても、場合によっては民間企業に視野を広げたほうが良いケースもあります。公務員を目指すうえで就活の方針をどうすべきか悩んだら、就職エージェントに相談してみましょう。
キャリアチケット就職エージェントでは、自己分析や面接対策など、一人ひとりの状況にあわせた公務員試験対策を支援しています。また、公務員試験と並行して民間企業の就活サポートを行うことも可能です。就活をどのように進めれば良いか悩んでいる方は、ぜひキャリアチケット就職エージェントにご相談ください。
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公務員の種類に関するよくある質問
ここでは、公務員の種類に関するよくある質問をまとめました。
人気のある公務員の種類は?
国家公務員の中では、国の政策立案という重要な業務に携わる「国家総合職」の倍率が高い傾向にあります。地方公務員においては、事務職として幅広い仕事に携われる都道府県庁職員や市役所職員が、安定性を求める学生から根強い支持を得ている状況です。
たとえば、2025年度の国家公務員採用一般職試験・専門職試験(どちらも大卒程度試験)では、一般職の受験倍率は2.1倍、専門職は2.3倍でした。同年度の特別区(東京23区)の春試験では、全体の倍率は2.2倍。
国家総合職は、2025年度の大卒程度試験の倍率が8.1倍と、一般職に比べて格段に高いことが分かります。
ほかにも、目に見える形で社会に貢献できる警察官や教員といった専門性の高い種類も、やりがいを重視する層に選ばれています。自分がどのような形で社会を支えたいのか、各職種の役割を比較しながら検討してみましょう。 公務員の種類について詳しく知りたい方には「【新卒向け】公務員の仕事内容をわかりやすく解説!民間併願のコツも紹介」の記事もおすすめです。
参照元
人事院
2025年度国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)及び 専門職試験(大卒程度試験)の合格者発表
国家公務員採用総合職試験(大卒程度試験)
特別区人事委員会
令和7年度特別区職員採用試験(選考)実施状況
未経験からなりやすい公務員の種類は?
試験の倍率や採用枠の広さで見ると、国家公務員では入国警備官や刑務官、自衛官などが挙げられます。地方公務員の場合、高卒程度の区分で実施される都道府県庁職員の試験が、比較的挑戦しやすい種類といえるでしょう。
ただし、これらの職種が簡単になれるというわけではありません。面接試験での適性判断が重視される傾向にあり、筆記試験も含めて事前の対策は必須になります。どの種類を目指すにしても、油断せずに十分な準備期間を確保して学習を進めることが合格への近道です。
国家公務員と地方公務員は併願できる?
国家公務員と地方公務員の併願は可能です。試験日程が重ならない範囲であれば、複数の職種を組み合わせて受験できます。
たとえば、6月に実施される国家一般職と地方上級の試験は、例年日程が分かれているため両方の受験が目指せるでしょう。出題科目に共通点が多いことも、併願しやすい理由です。第一志望を軸にしつつ、試験科目の互換性を考慮して無理のないスケジュールを立ててみましょう。
行政職と事務職の違いは?
自治体や省庁によって言葉の使い方は異なりますが、基本的にはほぼ同じ意味として扱われているケースがほとんどです。一般的に、政策の企画立案や予算の作成、各種制度の運用といった行政運営の根幹に関わる業務を指して「行政職」と呼ぶ傾向が見られます。
一方で「事務職」は、窓口での申請受付や書類の発行、データ入力といった実務的な作業をイメージされる場合が多い言葉です。採用試験においては「行政区分」や「一般事務職」のように募集要項に記載されますが、どちらもデスクワークを中心に幅広い業務を経験しながらキャリアを積んでいく点に違いはありません。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。