薬学部卒の進路は?活躍できる就職先や就活開始時期などを解説

このページのまとめ

  • 薬学部卒で薬剤師の資格を有する場合の就職率はほぼ100%といわれている
  • 薬学部卒の就職先は医療機関や調剤薬局、製薬会社の他、幅広い分野へ就職し活躍できる
  • 薬学部生の就職活動は、大学4年生の後半からスタートするのが理想的

薬学部卒の進路は?活躍できる就職先や就活開始時期などを解説のイメージ

薬学部卒の就職は難しいと考える学生も多いようです。

この記事では、「進路が限られてしまうのではないか」「実際どのように働くのか」といった悩みを抱えている方向けに薬学部卒が活躍できる就職先や職種について紹介します。

年収や就職活動のスタート時期についても解説しているので、自分に合った就職先を見つけるために参考にしてください。

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目 次

薬学部卒の就職率はほぼ100%!

薬学部卒の就職は難しいと考える方もいますが、薬学部卒の就職率は、ほぼ100%といわれています。

高い就職率の理由として、多くの薬学部卒が取得する薬剤師の資格があげられます。薬剤師は、6年制薬学部を卒業(卒業見込みも含む)すると、受験資格が得られる国家資格です。医療機関での調剤など、薬剤師の資格がなければ行えない業務は一定してあり、また、薬学の専門知識は、研究・開発など幅広い分野でも求められています。

そのため、薬学部卒の需要は安定して高い傾向にあるといえるでしょう。

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薬学部卒の就職先は医療機関が多い

薬学部卒の就職先として多いのは、知識を活かして存分に活躍できる医療関係機関です。医療関係機関の種類とそこで担う業務について説明します。

医療機関

薬剤師の資格を取得することで、医療機関内の薬剤師として活躍できます。処方箋のとおりに薬を調剤するだけではなく、薬剤アレルギーや飲み合わせの可否も確認する仕事です。また、病棟へ赴き、患者さまと信頼関係を築きながら病状確認や服薬説明を行います。

病院薬剤師の大きな特徴は、患者さまに直接関わることです。医療機関を就職先として検討する場合は、「何を質問すればいい?就活で困らない病院見学の対応方法をご紹介!」の記事も参考にしてみてください。

調剤薬局

調剤薬局では、医療機関で発行された処方箋に基づき、調剤業務を行います。多くの調剤薬局は医療機関の近くに立地しています。診療科にそった薬品を揃えているので、より専門的な知識を身につけたい方におすすめです。

ドラッグストア

ドラッグストアでは、薬を購入するお客さまに効能や使用方法のアドバイスをするほか、レジ会計や店舗の商品管理など、幅広い業務を担います。

コミュニケーション能力が高くフレキシブルな対応ができる人にマッチする仕事といえるでしょう。

ドラッグストア業界の現状と今後の動向について」の記事も参考にしてください。

製薬会社

薬学部を卒業後、民間の製薬会社に研究職として入社する人も多くいます。新薬の開発に取り組んでいる製薬会社において、薬剤師は重要な存在です。開発に携わることで、やりがいを感じ、高いモチベーションを保つことができるでしょう。

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薬剤師だけじゃない!薬学部卒の幅広い就職先

薬学部卒の就職先は、医療関係機関だけではありません。薬学部卒の活躍が期待される、さまざまなフィールドでの仕事を紹介していきます。

学校薬剤師

学校薬剤師は、大学を除く全ての学校に配置するよう学校保健安全法で定められています。任命を受けた学校で、学校の環境衛生の維持・改善や医薬品および毒物の管理に関する指導と助言を行います。

参照元
e-GOV法令検索
昭和三十三年法律第五十六号学校保健安全法

MR

MRとは、医療品メーカーの医薬情報担当者(メディカル・リプレゼンタティブ)の略称です。

MRの仕事とは?メリットや活躍するために必要な知識について詳しく解説!」の説明のとおり、MRに薬剤師の資格は不要ですが、仕事をするうえで薬学の知識が欠かせません。そのため、薬学部卒が多く活躍しているようです。

国家公務員薬剤師

国家公務員薬剤師は、各省庁で医薬品や食品、麻薬などに関わる国民の安全を守ります。業務は医薬品の承認や審査、新薬の開発促進、副作用対策、食品や添加物の基準策定、麻薬取り締まりなど多岐にわたります。

地方公務員薬剤師

地方公務員薬剤師の主な勤務先は、都道府県庁、保健所、地方衛生研究所、公立病院です。
勤務先ごとに業務内容が異なるので確認しておきましょう。

都道府県庁

都道府県庁では、医療や環境衛生に関わる業務を担当。また、国との連絡調整の役割も担います。

保健所

保健所で担当するのは、市町村民の安全と健康維持のための啓発活動や指導。具体的には、薬事や環境、食品、動物衛生に関する業務を行います。

地方衛生研究所

地方衛生研究所は、主に食品や農薬の検査や分析を行う公的な研究機関です。研究を通し、保健対策の推進や公衆衛生の向上のための業務を行います。

公立病院

公立病院に勤務する薬剤師の業務は、民間の医療機関の薬剤師とほぼ同様です。医師が処方した薬の調剤や飲み合わせの可否を確認。また、病棟で患者さまの病状確認や服薬説明を行います。

化粧品会社

化粧品会社では、主に化粧品の研究・開発や品質管理などを担当することが多いようです。これらの業務では、薬学の知識は欠かせません。安全で効果の高い化粧品を生み出すために、多くの化粧品会社では、薬学の知識が豊富な薬学部卒を求める傾向にあります。

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勝ち組といわれる薬学部卒の年収はどれくらい?

薬学部卒業で薬剤師の資格を取得している場合の給与水準は、一般的な会社員と比べて高い傾向にあります。

令和3年9月に公開された厚生労働省の調査結果を基に算出した薬剤師の入社初年度の年収は、男性は約346万円、女性は約376万円。一方、一般的な新卒社員の初年度の平均年収は250万円前後といわれており、薬剤師の年収が大幅に上回っていることがわかります。

また、令和3年9月に公開された厚生労働省の調査結果を基に薬剤師全体の平均年収を算出すると約561万円となり、一般的な会社員の平均年収を100万円ほど上回る結果に。薬剤師の給与水準は、入社初年度から安定して高い傾向にあるといえるでしょう。

参照元
厚生労働省
令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況

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薬学部生の就活はいつからスタートするべき?

6年制の薬学部の学生の就活は、大学4年生の後半からスタートさせるのが理想的です。具体的にどんなスケジュールで就活を進めればいいのか、把握しておきましょう。

薬学部卒で就職勝ち組になるためには大学4年生から始めよう

薬学部の学生の場合、大学4年生のCBT(客観試験)とOSCE(客観的臨床能力試験)が終わったタイミングで就活をスタートさせるといいでしょう。

具体的には、大学4年生後半で業界・企業研究や自己分析、大学5年生前半で応募書類の準備や選考対策などを行い、大学5年生後半から選考・面接を受けるのが理想です。

業界研究の効果的なやり方を解説!会社説明会やセミナーには行くべき?」や「自己分析のやり方は?簡単に行える方法をご紹介」の記事を参考に、早めにスタートしておきましょう。

早めに就活をした方がいい理由は?

早めに就活をすることで、応募先の選択肢が広がります。大学5年生から実習が始まり、6年生は卒業試験と国家試験があるため試験勉強で忙しく、就活のためにまとまった時間を取ることが難しくなるでしょう。

4年生のうちに企業研究や自己分析を行っておくと、「どのような業務が向いているのか」「どのような働き方をしたいのか」がわかり、余裕を持って自分にマッチした働き方や応募先を選ぶことができます。

また、企業によっては、内定者に国家試験対策や費用のサポート制度を設けていることも。早めに就活をスタートさせれば、就職先や国家試験への不安が和らぎ、心の余裕にもつながるでしょう。

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本記事の執筆者

成田綺乃(なりたあやの)

2022年に新卒としてレバレジーズに入社。入社から現在まで年間700人の新卒就活支援をサポート。
ITセミナー講師や面接対策・自己分析、記事ライティング、SNS運用等も担当。
アドバイザーと兼任しチームのインターン生育成にも奮闘中。

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