このページのまとめ
- 研究の種類は「基礎」「応用」の2つに分かれている
- 大学と企業での研究の違いは、利益を追求しているかいないかである
- 研究職は好きな分野を仕事にでき、やりがいを感じられるメリットがある
- 研究職のデメリットは、成果が求められ専門性が高くつぶしが効かないこと
- 研究職に適しているのは、探究心が強く失敗しても前向きな人
研究職がどのような仕事をしているのかを知りたい方は多いでしょう。
大学で研究に没頭している方は「これを仕事にしたい」と考えることはあるはず。研究職は専門性の高い職種ですが、探究心を活かせる魅力的な仕事の1つでもあります。
このコラムでは、研究職に向いている人の特徴や働くことのメリットをまとめました。研究職に興味のある方は、ぜひご一読ください。
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研究の種類
大学や企業で行われている研究は、大きく2種類に分けられます。仕事としてどちらの研究をするかによって、働き方も変わるでしょう。以下で研究の種類をご紹介します。
基礎研究
用途を定めたり利益を追求したりせず、新たな発見のために行なわれる研究を指します。
目的は、科学的理論の向上。自然現象や観察可能な事実について理論を形成することを目指すものです。
費用と時間がかかるうえに、研究内容がすぐに役立つとは限りませんが、科学の発展や知的資産の蓄積のためには重要な意味を持ちます。
応用研究
基礎研究の内容を活かして実用化を図るために行う研究です。
実際に作られる製品や有用な技術に結び付けるため、特定の目的を定めて研究に臨みます。
商業的な利益を出すことを狙いとする場合も多く、スピードや予算が重視されることもあるようです。
このほかにも、文部科学省の「民間企業の研究活動に関する調査-用語の解説」によると、基礎研究と応用研究の内容を元に新たな製品やシステム、工程の開発・改良を進める「開発研究」と呼ばれる研究もあります。
参照元
文部科学省
民間企業の研究活動に関する調査-用語の解説
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大学と企業での研究の違い
研究を行う場所は、主に大学と企業。この2つの場所での研究の大きな違いは、利益を追求しているかどうかです。この違いによって実際にどのような差が生まれるのか、比較してみましょう。
大学での研究
大学での研究は、利益を追求していない傾向にあります。そのため、テーマは研究者が自由に設定できるようです。
もし、目的と異なる結果が出たとしても評価される可能性はあり、興味深い現象が観察できれば元のテーマとは違う方向に舵を切ることも可能。実用化の見込みが薄くても研究を続けられる場合があるため、基礎研究を行うのに適した環境といえるでしょう。
ただ、目に見える結果が得られないことも多いため、研究を続けるためには強い意志が必要です。
企業での研究
企業が行う研究は、利益を上げることを目的としているもの。そのため、研究のテーマは企業から指定されます。
役に立たない研究だと判断されれば、打ち切りになってしまう可能性も。
情報の流出を防ぐために、論文での研究発表はしないという点にジレンマを感じる人もいるようです。
しかし、他社に先駆けて新しい発見をするために、スピードや品質にこだわった研究ができるという魅力もあります。自分の研究を元にした技術や製品が世の中に出たときには、大きなやりがいを感じられるでしょう。
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研究者以外の職種
この項目では、研究者以外の研究に携わる職種をご紹介します。
研究補助者
プロジェクトにおいて、研究者の業務補助を行います。
研究所に直接雇用されている場合は、研究室で事務作業を行う人を含めることもあるようです。
技能者
実験で得たデータの分析を行います。
研究者の指示に従い、研究室で作業を行うことが主な仕事です。
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研究職のメリット
研究職に就職することのメリットはいくつかあります。どのようなメリットがあるのか、以下で確認してみましょう。
好きな分野を仕事にできる
メリットとして、自分の好きな分野を仕事にできる点が挙げられます。
自分の好きな分野に関する知識を深め、研究を進めることが可能です。
また、異なる職種への異動が発生しにくい傾向にあり、長く研究を続けられることも魅力といえるでしょう。
やりがいを感じられる
研究職では、大きなやりがいを感じられることでしょう。
研究職は、自分の作り出した新たな技術が世の中の役に立っていることを実感できます。自分の持っている専門知識を研究に活かせるため、仕事へのモチベーションも保ちやすいでしょう。
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研究職のデメリット
一方で研究職で働くことには、デメリットもあります。以下で確認してみましょう。
成果を求められる
研究職は、成果を厳しく求められることが多いようです。
研究は何かしらの成果を挙げることを目的に行われます。研究にもコストがかかるため、成果が出ない場合は、プロジェクト自体が打ち切られてしまうことも。
プロジェクトが打ち切られてしまえば、自分のやりたかった研究ができなくなる可能性もあります。
専門性が高くつぶしが効かない
研究職は専門性が高く、ほかの職種への転職が難しい傾向にあります。
研究に費やしてきたスキルは、ほかの職種では活かせない可能性も。研究職は一般的な企業とは職場のあり方や業務内容が大きく異なります。一般的な企業で働くために必要な能力が身に付いておらず、転職が困難になることも多いようです。
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研究職に向いている人の3つの特徴
研究職に向いている人には、共通する特徴がいくつかあります。自分に当てはまる特徴があるか確認してみましょう。
1.探究心が強い
まず、強い探究心を持っていることが求められます。
研究職は、「なぜそうなるのか」「◯◯するにはどうしたら良いか」と常に疑問を持ちながら、その答えを得るために粘り強く取り組む仕事です。
何事についても理由を知りたい、理論を証明したいという気持ちを持てる人は研究職に向いているといえるでしょう。
2.判断力がある
判断力があることも、求められる要素の一つです。
研究を始めるためには、まず「これをテーマに研究をし結果を出す」という判定をする必要があります。
あらかじめテーマが決められていることもありますが、その場合でも「これを自説、仮説とする」という決定は自分でしなければいけません。
また、「この研究は結果が出ないから中止した方が良い」という局面でも、大きな判断力が大切です。このような判断を強い意志で行える人は研究職に向いているでしょう。
3.失敗しても前向きである
失敗や挫折を乗り越え、前向きであることが求められるでしょう。
研究職は、結果が出るのにも時間がかかります。1つの研究に数年かかることもあり、場合によっては10年単位の時間を費やすことも。すぐに成果が出なくても、長期的に研究を続けられる精神力が必要です。
失敗を繰り返しても、最後までやり遂げようと前向きに捉えられる人は、研究職に適しています。
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研究職の選択肢
研究職になるためには、大学や公的研究機関で研究に従事するいわゆる「アカデミックポスト」と、企業に就職するという2つの選択肢があります。それぞれの特徴について、以下で確認してみましょう。
大学・公的研究機関の研究職
教授や准教授、研究所の研究員などにあたるアカデミックポストを目指すには、大学院に進学し2年の修士課程、3年の博士課程を経て博士号を取得するのが通例です。
さらに、そのあとは「ポストドクター」となるのが一般的。数年の期間を定めて大学に残り、研究や論文の作成を続けながら正規職員であるアカデミックポストへの道を模索します。
アカデミックポストは狭き門となっており、ここまでの道のりを経ても全員が正規の研究職に就けるわけではないようです。
企業の研究職
企業で研究職に就く場合は、メーカーの研究部門に入ることが多いでしょう。
食品や化学、化粧品、医薬品など、大抵のメーカーでは研究部門を置いています。
企業によっては、大学で何を研究していたかを重視する場合もあるため、自分が扱っていたテーマと近い企業を選ぶと好評価に繋がりやすいでしょう。
学歴としては、大手企業では修士卒以上が大半を占めているようです。ただし、中小企業では学部卒を募集している場合もあります。
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研究職を目指す際の注意点
最後に、研究職を目指す際の注意点をご紹介します。以下の点を押さえておきましょう。
視野を狭めない
研究職を目指すにあたっては、広い視野を持つことが大事です。
研究職に就くには、早めの段階から研究テーマを決め、知識を深めておく必要があります。一度決めたら研究の方向性を変えるのは容易ではありません。
「この研究テーマで問題ないか」「本当に研究職を目指したいか」を広い視野で考えてみましょう。
周囲との連携が必要であることを理解する
1人で黙々と仕事ができるという理由で、研究職を志望するのはおすすめできません。
研究を行うにあたり、他部署の人と連携することもあり、コミュニケーション能力が必要です。
研究は決して1人でするのではく、周囲の人とも関わりながら進める仕事であることを把握しておきましょう。
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