総合商社とは?仕事内容や業界の特徴・専門商社との違いをわかりやすく解説

このページのまとめ

  • 総合商社とは、国内外での「貿易」「事業投資」などを行うビジネスモデルの企業
  • 総合商社の仕事内容は総合職と一般職に分かれ、どちらも英語力が求められる
  • コミュニケーション力や柔軟性、行動力があると総合商社で力を発揮して働ける

「総合商社とは?」「専門商社と何が違うの?」などと気になる就活生も多いでしょう。総合商社は仕事の規模が大きく、就活生から人気の高い業界です。人気が高いからこそ、しっかりと総合商社について研究を行う必要があります。

この記事では、総合商社の仕事内容や業界の特徴、求められる能力などを解説します。最後まで読めば総合商社への理解が深まり、内定獲得に向けての準備を進められるので、ぜひご覧ください。

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目 次

総合商社とは?業界の特徴や専門商社との違いを解説

ここでは、総合商社とはどのような会社なのかを解説します。また、業界の特徴や「専門商社」とどのように違いがあるのかもまとめました。

就職先に総合商社を視野に入れている方は、ぜひ参考にしてみてください。

総合商社の概要

総合商社とは、商材を仕入れてメーカーや卸売業に販売する企業です。商材を仕入れて販売をする仕事を「トレード」と呼び、商品を販売したい人と必要としている人を結びつける役割を担います。

取り扱う商材は限定されておらず、「ラーメンから宇宙開発まで」という言葉で表されるように、身近な食料品からエネルギーまで幅広く扱うのが総合商社の特徴です。これは日本独特のビジネス形態であり、海外でも「Sogo Shosha」と呼ばれています。海外との取引を行う商社も多く、世界各地に拠点を持っている企業がほとんどです。

また、総合商社は仕入れ・販売を行うだけでなく、流通経路をゼロから構築したり、適正な仕入れ量・価格の設定なども担います。豊かな資金力を活かして流通に関するインフラ整備や金融といったプロジェクトを手がけたり、ほかの企業に投資したりするなど、幅広いビジネスを展開している業界です。

総合商社の主な事業内容

総合商社の事業内容は、大きく分けて「トレード」「事業投資」「事業経営」です。ここでは、それぞれの特徴について解説します。

トレード

総合商社の事業の一つは、商材を仕入れてメーカーや卸売に販売するトレード事業です。仕入値と売値の差額や仲介手数料が利益となります。

総合商社の特徴は、商材に以下のような付加価値をつける点です。

・商材の安定供給
・豊富な商品知識
・取り扱いのノウハウ
・購入代金の立替え
・輸送経路の確保 など

また、総合商社の場合はトレードする商材が限定されていません。そのため、利益が出そうな分野には積極的に参入する特徴があります。

しかし、近年はインターネットの普及などによってメーカーが幅広いユーザーに商品を直接届けられるようになったため、トレード事業は減少傾向にある状況です。いかに付加価値をつけて商社を通してもらうかが、今後のトレード事業の鍵になるといえるでしょう。

事業投資

事業投資とは、海外の油田や鉄道などの大規模開発など、成長が見込めそうな企業・分野に対して投資を行い、長期的に利益を獲得する事業です。

資金投資による配当だけでなく、豊富なノウハウや積み上げてきたネットワークを駆使して、原料の生産から販売まで一貫して関わり利益を上げるのが特徴です。

また、近年では小売業界に注目が集まっており、子会社化を行う企業もあります。商材を流通させるために必要な小売企業を子会社化したうえで、関連企業や団体との連携による相乗効果を期待し、事業成長を図る目的があるでしょう。

かつてのイメージとして、商社といえば「トレード」でしたが、近年は事業投資に力を入れる商社が増加しています。

事業経営

近年は、異なる分野での事業経営に取り組む商社も増えている状況です。たとえば、「コンビニエンスストアの展開」「病院経営」などが挙げられます。

具体的には、新規事業の展開や、総合商社の人材を投資先の企業に出向させて経営改善をしたり、さらなる発展をさせたりしているのが特徴です。総合商社のなかには投資先の企業に出向させる「経営人材」の育成に力を入れている会社もあります。

どのような事業展開や取り組みを行っているかは商社によって変わるので、業界研究や企業研究を行い入念に確認したり比較したりしておきましょう。

専門商社との違い

総合商社と専門商社の違いは、商材が限定されているかどうかです。専門商社は特定の商材を扱い、トレードを行います。

たとえば、専門商社には食料品だけを扱う「食料商社」や鉄鋼品だけを扱う「鉄鋼商社」などがあります。幅広い商材を扱いたい場合は総合商社を、専門的な商材を扱いたい場合は専門商社を選びましょう。

商社については「商社とは?主な事業や仕事内容など就職先選びの参考になる情報を紹介!」、専門商社については、「専門商社とは?総合商社との違いや種類・分野・職種なども紹介」をご覧ください。商社への就職を考えている場合は、総合商社と専門商社の両方について調べておきましょう。

総合商社の年収

総合商社は、日本企業の中でも高水準の給与体系を持つことで知られています。新卒初任給は一般的な企業より高く設定されており、キャリアの進展に応じて着実に昇給していく仕組みが整っている傾向にあります。

総合商社の平均年収は、概ね1,000万円前後です。ただし、これは職位や業績、所属部門などによって大きく変動します。

たとえば、金融庁の「EDINET 有価証券報告書 三菱商事株式会社(p.12)」によると、総合商社の一つである三菱商事株式会社の2024年度の平均年間給与は2,033万3,662円であることが分かります。

一方、国税庁の「令和6年分民間給与実態統計調査(第8表)平均給与(p.14)」によると、2024年度の正社員の平均年収は544万9,000円です。したがって、総合商社の年収は非常に高い水準であるといえるでしょう。

参照元
金融庁
EDINET
国税庁
標本調査結果

総合商社の業界ランキング

総合商社のうち「5大商社」と呼ばれる企業の収益ランキングを紹介します。本データは有価証券報告書より抜粋しまとめました。

  企業名 収益
1位 三菱商事株式会社 18兆6,176億円(2025年3月時点)
2位 伊藤忠商事株式会社 14兆7,242億円(2025年3月時点)
3位 三井物産株式会社 14兆6,626億円(2025年3月時点)
4位 丸紅株式会社 7兆7,901億円(2025年3月時点)
5位 住友商事株式会社 7兆2,920億円(2025年3月時点)

参照:金融庁 EDINET 有価証券報告書「三菱商事株式会社」「伊藤忠商事株式会社」「三井物産株式会社」「丸紅株式会社」「住友商事株式会社

幅広い事業を世界で展開しているため、全体を通して売上規模が大きいのが全体的な特徴です。

参照元
金融庁
EDINET

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5大商社それぞれの特徴・強みの違い

同じ「総合商社」でも、各社は強みを持つ事業分野や社風が大きく異なります。志望企業を絞り込む前に、各社の特徴を把握しておきましょう。面接では「なぜ他社ではなく御社なのか」を必ず問われるため、企業ごとの差異を言語化できることが重要です

三菱商事

三菱財閥のルーツを持つ日本最大の総合商社です。金属資源・エネルギー・機械など幅広い分野でバランス良く収益を上げており、特に「金属資源」分野の収益力が高いのが特徴です。

また、近年はKDDIとのローソンの共同経営など、生活産業(リテール)分野のデジタル化にも注力。組織として抜群の安定感があり、個人の力以上に「組織の三菱」としてチームで大きな成果を出すカルチャーが根付いています。

伊藤忠商事

繊維・食品・小売といった「非資源分野」での収益力が際立っています。コンビニ大手ファミリーマートを子会社化しており、消費者に最も身近な総合商社といえるでしょう。

「朝型勤務」制度をいち早く導入するなど働き方改革に積極的な一方、個の力を大切にしており、若手から裁量権を持って働ける風土が強みです。

三井物産

伝統的に資源・エネルギー分野で圧倒的な強みを持ちますが、近年はヘルスケアやデジタル分野など、次世代の収益源となる非資源事業にも積極的に進出しています。

「人の三井」と呼ばれるように、個人の個性を尊重する社風が特徴的。社員一人ひとりが自律した経営者として動くことが求められるため、自走できる人材が評価される傾向にあります。

丸紅

農業・食料関連事業と電力・インフラ分野に強みを持ちます。特に穀物の取引に注力しており、世界の食を支えるグローバルなサプライチェーンを構築しているのが特徴です。

社風はフラットで風通しが良く、社内ベンチャー制度なども盛んです。若手が意見を出しやすく、新しいことに挑戦できる環境が整っています。

住友商事

不動産、メディア、デジタル、輸送機など、特定の分野に偏らず多角的に事業を展開しています。「信用・確実」を掲げる住友の事業精神に基づいた堅実な企業文化があり、長期的な視点でビジネスを育てる姿勢が魅力です。

近年はDX(デジタルトランスフォーメーション)を全社的に推進しており、既存の商社ビジネスの枠組みを超えた新たな価値創造に挑戦しています。

五大商社を目指したい!年収・特徴や就活対策を解説」の記事では、5大商社それぞれについて詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。

なお、5大商社に加えて豊田通商(自動車・アフリカ事業)と双日(航空機・インフラ)を合わせた「7大商社」という括り方もあります。特定分野に強みを持つこれらの商社も、志望の選択肢に加えてみてください。

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総合商社の最新業界動向

就活では「なぜ今、総合商社なのか」を問われることがあります。業界の最新トレンドを押さえておくことで、志望動機の説得力を大きく高めることができます。

非資源分野へのシフト

かつての総合商社は石炭・石油などの資源分野を収益の柱としていましたが、資源価格の急騰・急落により業績が大きく揺れるリスクが表面化しました。2016年の資源価格急落では、大手商社が創業以来初の赤字を記録したほどです。

この経験を踏まえ、各社は資源依存から脱却し、食品・小売・ヘルスケア・物流・不動産などの非資源分野への投資を加速しています。収益ポートフォリオの多様化が各社の共通課題となっています。

脱炭素・GX(グリーントランスフォーメーション)への対応

世界的な脱炭素の潮流を受け、各社は石炭火力発電事業からの撤退や縮小を進める一方、次世代エネルギー分野への投資を急速に拡大しています。

具体的には、再生可能エネルギーや水素・アンモニアなど、環境負荷の低いエネルギー源の確保が重要テーマです。ESG投資への注目が高まるなか、商社にとって「GXへの対応力」は将来の企業価値を左右する大きな鍵となっています。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進

AIやIoTを活用したサプライチェーン管理の効率化、デジタルプラットフォームの構築など、DXへの取り組みが全社的に加速しています。

たとえば伊藤忠商事では、ファミリーマートでのデータ活用を新事業に展開する取り組みを実施。商社の保有するリアルな消費者接点とデジタル技術の掛け合わせが新たな競争優位になっています。

この業界動向は就活の志望動機にも直結します。「自分が総合商社のどの事業領域で何を実現したいか」を具体的に語れるよう、各社の中期経営計画にも目を通しておきましょう。

商社の就活で内定を勝ち取る方法は?業界理解から選考対策まで徹底解説!」の記事でも、商社の動向について解説しています。

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総合商社の仕事内容をわかりやすく解説

総合商社の職種は、総合職と一般職に分けられるのが特徴です。ここでは、総合職と一般職のおもな仕事内容を解説します。

総合商社の総合職の仕事内容

総合職は、ビジネスにつながる種を見つけて育て、収益化するまでの全プロセスに責任を持つ役割です。営業や企画など、具体的な業務内容を見ていきましょう。

営業

総合商社の総合職の仕事内容には営業も含まれます。ただ商品を売買するだけではなく、新規ビジネスの開発や投資案件の発掘なども行うことがほとんどです。

国内外の取引先との商談や市場調査、契約交渉などを担当し、ときには数百億円規模のプロジェクトを手掛けることもあるでしょう。商品知識だけでなく、業界動向の分析力や交渉力が求められます。

企画

総合商社の総合職は、新規事業の立案や既存事業の拡大戦略の策定など、ビジネスの企画業務も行います。

市場分析やリスク評価、収益計画の作成など、自社にはない販路や流通を確保することが、総合職の仕事です。ときには日本にはない販路を確保するために海外を視野に入れたり、M&Aや事業投資の検討、実行にも関わったりすることがあります。

ミーティング・プレゼン

社内外での打ち合わせやプレゼンテーションは、総合職の日常的な業務です。取引先との商談や、社内での企画提案、海外拠点とのWeb会議など、コミュニケーション能力が重要になります。語学力や多様な価値観を持つ人々をまとめる力が求められます。

資料作成やメール業務など

企画書や提案書、契約書など、さまざまな書類作成を行います。また、国内外の取引先や関係者とのメールのやり取りも欠かせません。効率的な情報収集と的確な文書作成能力が求められます。

総合商社の一般職の仕事内容

一般職は、営業のフロント業務が円滑に進むよう、実務面からビジネスを支えるプロフェッショナルです。近年では多くの商社で「業務職」や「事務特定職」と呼ばれ、より高度なサポート機能が期待されています。

商材の発注

商材の発注業務では、取引先からの注文に基づいて適切な数量と納期で商品を手配します。主な業務内容は以下のとおりです。

・在庫数の確認と発注量の決定
・仕入先への発注書の作成と送付
・納期管理と進捗状況の確認
・輸送手段の手配と配送スケジュールの調整

また、発注した商品の入荷確認や検品作業なども行います。複数の取引を同時に進行させることも多いため、正確なタスクの管理能力が求められるでしょう。

輸出入に関する事務手続き

輸出入に関わる事務手続きは、商社の重要な業務の一つです。一般職は以下のような実務を担当します。

・輸出入許可申請書類の作成
・関税の計算と納付手続き
・原産地証明書などの各種証明書の取得
・通関業者との連絡調整
・輸出入規制品の確認と必要な許可申請

これらの業務では、関税法や貿易実務に関する知識が必要です。また、期限に余裕を持って手続きを進めることが重要といえます。

伝票や書類作成・整理

日々の取引に関連する書類の作成や管理も、一般職の重要な役割です。請求書・納品書の作成、売上・仕入伝票の処理、各種報告書の作成などが含まれます。デジタル化が進む昨今では、電子文書管理システムの操作スキルも求められます。

取引先の対応

電話・メールでの問い合わせ対応、来客対応とアポイント調整、社内関係者への連絡・調整など、ビジネスマナーと円滑なコミュニケーション能力が不可欠です。英語での対応が必要になることもあるでしょう。

総合職と一般職の違いをより深く知りたい人は、「総合職とは?一般職との違いを解説!向いてる人の特徴や選び方も紹介」の記事を参考にしてみてください。

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総合商社で働く魅力

総合商社には、仕事の規模が大きかったり、海外で働くチャンスがあったりとさまざまな魅力があります。どのような魅力があるかについて解説するので、企業選びの参考にしてみてください。

仕事の規模が大きい

商社で働く魅力の一つが、関われる仕事の規模が大きい点です。プロジェクトによっては、数億〜数千億円規模になる場合もあります。

特に、事業投資を行う総合商社では、資金はもちろん多くの人々が関わるプロジェクトに携われる可能性も。ほかの業界や企業では経験できないような規模の仕事ができる点は、総合商社のメリットになります。

海外で働くチャンスがある

海外で働くチャンスがある点も、商社で働く魅力です。海外企業との取引はもちろん、海外駐在に挑戦できる場合もあります。総合商社は扱っている商材の幅が広く、日本国内では扱えない商材を海外で調達することも。また、海外に拠点を持つ場合が多く、海外企業との取引は一般的です。

企業によっては若手から海外企業との取引や海外駐在を任せてもらえるケースもあるでしょう。海外で働きたい、英語を使って仕事をしたいなどと考えている方には、総合商社がおすすめです。

専門性の高い仕事ができる

幅広い商品を扱っている総合商社でも、特定の事業領域を担当することが多く、専門性の高い仕事ができる点も魅力です。取引を行うなかで、商材に対する知識を深く学べるでしょう。

商社の魅力ややりがいについては、「【お仕事図鑑】営業として現場の職人さんたちとコミュニケーションを大切に」の記事でインタビューしているのでぜひご覧ください。

キャリアアップの機会が豊富にある

総合商社では、社員の成長を支援するためのキャリアアップの機会が用意されている傾向にあります。社内外の研修プログラムや実務をとおしてのスキルアップ、さらには海外赴任なども含め、自己成長の機会が多くあるでしょう。

給与水準が高い

前述のとおり、総合商社の平均年収は日本企業の一般的な年収と比べると高水準です。新卒入社から高い初任給が設定されており、業績に応じた賞与も加わるため、実力次第で早期に高収入を目指せる環境が整っています。

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総合商社の仕事に求められる能力

総合商社の仕事で求められる能力は、語学力やコミュニケーション能力などです。ここでは、総合商社には具体的にどのような能力が求められるかを解説します。

総合商社を志望している就活生は、ぜひ自分がアピールする強みの参考にしてみてください。

語学力

商社は海外企業とのやり取りや海外出張が多く、語学力が求められます。海外企業と商談をする場合には、現地の言葉を話す機会が多くなるでしょう。また、外国語のメールや資料を読んだり、資料を作成したりすることも珍しくありません。

英語だけでなく、中国語や韓国語、フランス語など、求められる言語は多岐にわたります。得意な言語があれば、磨いておくと役に立ちます。

柔軟な思考力

世界で仕事をするには柔軟な思考力も欠かせません。柔軟な思考力とは、目の前の出来事に対して「これが正解」と思い込まず、多面的に見つめ直す思考方法を指します。

ビジネスでは、常にどの選択が最適かを探っていくことが求められます。単一的な物の見方では、今ある常識にとらわれてしまい成長は難しいでしょう。

また、柔軟な思考力は議論の質を上げることにも役立ちます。英語力とともに複眼的思考力を身につけておけば、海外の取引先と議論する際にもしっかり自分の意見を主張できるでしょう。

コミュニケーション力

総合商社は取引先とのやり取りが多いので、コミュニケーション力が求められます。営業を行う総合職はもちろん、来客対応や社員とやり取りを行う一般職にも必要な能力です。

特に、総合職は商談で相手の信頼を得たり、事業をスムーズに進めたりするためのコミュニケーションが欠かせません。取引業界や関わる人の立場も多岐に渡るため、状況に合った臨機応変な対応も必要です。

体力

総合商社で働く場合には、体力も必要です。国内外問わず直接足を運んで商材への理解を深めたり、交渉したりするため、早朝から夜遅くまで働く日もあります。また、業務量自体も多いため、体力がなければ仕事をこなすことは難しいでしょう。

ほかにも、海外に拠点を持つ商社の場合、海外出張や駐在の可能性もあります。慣れない環境に対応できる体力が必要になるでしょう。

行動力

総合商社は仕事内容の幅が広く、行動力が欠かせません。変化の激しい時代ではよりタイムリーな価値の提供が求められ、新しい商材を探したり、事業を展開したりする行動が必要です。

また、商社によっては事業投資や事業経営を行っており、現場での対応が必要な場合もあるでしょう。国内外問わずさまざまな事業に積極的に参加し、発展や課題解決に取り組む行動力が評価されます。

交渉力

総合商社では、交渉力も求められます。特に、営業職は国内外の取引先と商談するため、相手の要望を汲みつつ自社の利益も守らなければなりません。

商談ではスムーズにまとまる場合だけでなく、相手に提案を断られる場合もあるでしょう。しかし、それで商談を終わらせるのではなく、角度を変えたり条件を調整したりする工夫が必要です。根気強く交渉する力があれば、双方が納得する形で契約をまとめられる可能性が高まるでしょう。

チャレンジ精神

総合商社は経験したことない業務に携わる場合も多く、チャレンジ精神が大切です。たとえば、初めて行く国でのビジネスを任され、商談を行う場合もあります。また、今までに経験したことがないような大規模プロジェクトのメンバーに選ばれることもあるでしょう。

初めての経験をチャンスだととらえ、積極的にチャレンジできる前向きな姿勢は、商社での仕事に直接活かすことが可能です。

なお、自分の強みを見つけるためには、自己分析が欠かせません。「自己分析とは?就活での目的や簡単なやり方9選を解説」で自己分析の方法を解説しているので、参考にしてみてください。

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総合商社に向いている人の特徴

総合商社に向いている人の特徴のイメージ

総合商社では、グローバルな環境で多様なビジネスを展開しているため、特定の資質や能力を持った人材が求められています。ここでは、総合商社で活躍できる人材の特徴について詳しく解説します。

変化を恐れず新しいことに挑戦できる

総合商社では、市場や業界の変化に応じて、常に新しいビジネスモデルを作り上げることが求められます。そのため、変化を恐れず、積極的に新しいことにチャレンジできる人材が向いているでしょう。

具体的には、新規事業への強い意欲を持ち、未経験の分野でも高い学習意欲を示す人が活躍できます。グローバルなビジネス環境では、異文化への適応力も欠かせません。多様な価値観を受け入れ、海外赴任にも積極的に取り組む姿勢が重宝されます。

困難な状況でも粘り強く取り組める

大規模なプロジェクトや複雑な取引を扱う総合商社では、さまざまな困難に直面することがあります。そのような状況でも諦めずに粘り強く取り組める精神力が必要です。

問題解決への強い意欲と逆境に負けない精神力、そして目標達成への執着心を持つ人材が総合商社では重宝されるでしょう。

周囲と協力しチームで目標達成できる

総合商社のビジネスは、社内外の多くの関係者との協力が不可欠です。そのため、高いコミュニケーション能力とチームワーク力を持つ人材が求められます。

コミュニケーション面では、的確な情報伝達能力と、相手の立場に立った交渉力が重要です。さらに、円滑な人間関係を構築できる能力も欠かせません。他部署と連携し、状況に応じてリーダーシップをとったり、縁の下の力持ちとして周囲をフォローしたりして、信頼関係を築ける人材が活躍できます。

将来のキャリアビジョンを持っている

総合商社では、明確なキャリアビジョンを持ち、計画的に自己成長を図る能力が欠かせません。商社のビジネスは幅広く仕事内容も多岐にわたるため、やりたいことの軸がないとやりがいを見失いかねないためです。

反対に、「自分は将来こうなりたい」というキャリアビジョンがあれば、どの配属先でも「この経験は将来のために役立つ」と意味を見出し、主体的に動けるでしょう。

商社の仕事内容とは?代表的な職種や働く魅力を紹介」の記事では、商社で働くのに向いているといわれる人の特徴を紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

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総合商社への就職に向けてできること

総合商社への就職を目指すなら、商社に求められるスキルや能力を知り、身につけることが大切です。総合商社の就職に向けて今からできることを解説するので、参考にしてみてください。

総合商社に必要な能力やスキルを知る

総合商社を目指すなら、まず総合商社で求められるスキルや能力を調べましょう。どのような能力が求められているかを知ることで、就活でアピールすべき強みがわかります。

たとえば、営業として働きたいのであれば、コミュニケーション能力やプレゼン能力が必要です。海外勤務を目指すのであれば、語学力が求められるでしょう。また、職種だけでなく、目指す企業によっても求められる能力は違います。企業研究をしっかりと行い、どのような人物が評価されているのかを調べておきましょう。

企業研究の進め方については、「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」の記事で解説しているのでご覧ください。

自分の強みや特徴が合う企業を調べる

自分の強みや特徴を理解し、強みを活かせる企業を見つけましょう。企業に合わせて能力を伸ばすより、もともと持っている強みを活かすほうが、適性を活かして活躍できる企業とマッチングしやすいためです。

自分の強みや特徴を理解するためには、自己分析が欠かせません。自己分析の方法は「自己分析のやり方9選!うまくいかないときの対処法や就活での活用法も解説」の記事で解説しているので、参考にして実践してみてください。

総合商社で活かせる能力を育てる

総合商社で活かせる能力を学び、育てる方法もあります。以下のような能力を今から鍛えれば、総合商社で評価されやすいでしょう。

・語学力
・柔軟な思考力
・コミュニケーション力
・体力
・行動力
・交渉力
・チャレンジ精神

たとえば語学力であれば、「短期留学に挑戦してみる」「スクールに通う」などのやり方で鍛えられます。また、思考力なら「ディベートのイベントに参加してみる」「幅広いジャンルの本や新聞を読んで知見を広げる」といった訓練で身につくでしょう。

ただし、志望する企業や職種によって、求められる能力は違います。あなたが志望する企業や職種に必要な能力を調べ、スキルアップするようにしてみてください。

総合商社で活かせる資格を取得する

資格を取得することも、就職活動でのアピールでは有効です。資格を取得することで、その分野の能力があることを客観的に示せるメリットがあります。たとえば、英語力を示したい場合は英検やTOEICの取得がおすすめです。また、貿易に関わる職種であれば、「貿易実務検定」を学ぶのもよいでしょう。

資格を取得する際は、就職活動が始まる前に合格しておくのがおすすめ。履歴書の資格欄に取得した資格を書くことで、より直接的にアピールできるためです。ただし、就活の時点で勉強中の場合も、「取得に向け勉強中」と書いて意欲をアピールできます。

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総合商社への理解を深める5つの方法

総合商社の仕事内容を知りたい場合は、業界研究や企業説明会への参加が欠かせません。内定を獲得するために、総合商社への理解を深めましょう。

ここでは、総合商社について調べる方法を5つ解説します。

1.業界研究を行う

総合商社について知るために、まずは業界研究を行いましょう。商社業界自体がどのような業界なのか、どのような商社の種類があるのか調べておくのが大切です。

前述したように、商社は総合商社だけではなく専門商社もあります。なぜ専門商社ではなく総合商社に就職したいのかを整理しておくと、就活の軸が明確になりミスマッチを防ぐことが可能です。

また、「なぜこの業界を選んだのか」の質問は、就活ではよく聞かれる質問です。業界研究を入念に行い、「なぜ商社なのか」「なぜ専門商社なのか」を答えられるように整理しておきましょう。

業界研究を行う際は、業界研究セミナーに参加してみるのもおすすめです。業界研究セミナーについては、「業界研究セミナーとは?気になる内容と参加するメリットを解説!」の記事で解説しているので、確認して参加してみましょう。

2.企業研究を行う

企業研究を行い、総合商社1社1社を個別に調べておきましょう。同じ総合商社でも、企業によって扱う商材や力を入れている事業、強みが異なるためです。

企業研究を行うことで、総合商社のなかでもどの企業があなたに合うのかが明確になります。商社ごとに社風や経営方針も違うため、自分がどの商社を目指すのか、企業研究を行って決めるようにしましょう。

また、企業研究は履歴書やエントリーシート作成にも欠かせない作業です。志望する商社がどのような人材を求めているかを知ることで、あなたがアピールすべき内容も変わってきます。

企業研究について詳しく知りたい方は、「業界・企業・職種の研究はなぜ重要?就活を効率的に進めるための基礎知識」の記事をチェックしてみてください。

3.企業説明会に参加する

総合商社への理解を深めるため、企業説明会に参加するのがおすすめです。

企業説明会では、実際に働く社員の方から事業内容や働き方、求める人物像などについて詳しい話を聞けます。企業によっては職場見学や社員との座談会などのイベントが用意されている場合もあり、企業の公式Webサイトや求人情報を調べるよりも、よりリアルな情報をキャッチすることが可能です。

また、企業説明会では、質疑応答の時間が設けられているのが一般的。気になる事業や職種の状況や、企業研究ではわからなかった内容などを積極的に質問しましょう。企業説明会については、「企業説明会の種類や見つけ方は?参加時の注意点や質問の悩みについても解説」の記事もご覧ください。

4.OB・OG訪問をする

OB・OG訪問を行い、実際に働く社員から仕事のリアルな情報を聞いてみましょう。採用担当者には聞きにくい社内のリアルな雰囲気や働くうえでの不満・やりがいなど、生の声を聞けます。

また、直近の就活を経て入社したOB・OGなら、総合商社の仕事内容だけでなく就活の進め方やポイントを教えてくれる可能性もあるでしょう。

もし、知り合いのOB・OGがいない場合には、大学のキャリアセンターでOB・OGを紹介してもらえることもあります。OB・OGを探す専門サイトやSNSを利用する手もあるので、自分に合った方法で行うのがおすすめです。

5.インターンシップに参加する

興味のある総合商社が見つかったら、インターンシップに参加するのもおすすめです。実際に仕事を体験できる、「汎用的能力・専門. 活用型インターンシップ」を選びましょう。

実際に働くことで、社風との相性や仕事への適性をじっくりと見極められます。また、インターンシップに参加すれば、本選考が一部免除されたり、インターンシップ参加者のみの選考に参加できたりする場合も。志望度の高い企業のインターンシップには、積極的に参加しておきましょう。

インターンシップへの参加の流れを知りたい人は、「インターンの申し込みはいつ・どこでできる?締め切りと応募方法を解説」を参考にしてみてください。

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総合商社の選考対策・志望動機のポイント

倍率が高く狭き門である総合商社の選考を突破するためには、ほかの就活生と差別化できる準備が不可欠です。ここでは、特に重要な3つのポイントを解説します。

1.「総合商社のなかでもなぜその会社か」を明確にする

面接では「なぜ商社業界を選んだのか」に加えて、必ず「なぜ他社ではなく当社なのか」が問われます。前述した5大商社の強みや社風の違いを踏まえ、志望企業固有の事業展開と自分の志向性をしっかり結びつけて語れるようにしましょう。

「〇〇社のこのプロジェクトに共感した」「OB・OG訪問で感じた〇〇な社風が自分に合っている」など、あなたの感じたことや考えを具体的に示すことが大切です。

2.「商社でやりたいこと」を具体的に語れるようにする

「グローバルに活躍したい」「大きなプロジェクトに携わりたい」といった抽象的な理由だけでは、ほかの就活生の中に埋もれてしまいます。「どの事業領域で、どのような社会課題を解決したいのか」を、最新の業界動向と結びつけて語ることが重要です。

たとえば「次世代エネルギーの分野でアンモニア供給網の構築に挑みたい」「東南アジアの小売市場で、DXを活用した物流効率化を実現したい」など、中期経営計画やその企業の強みに基づいた具体性を持たせましょう

3.学生時代の経験から「商社人材らしさ」をアピールする

総合商社は、不確実な環境でも道を切り拓く「タフさ」や「巻き込み力」を重視します。チャレンジ精神、交渉力、粘り強さといった商社が求める人物像を、自分自身のエピソードに落とし込んで伝えることが不可欠です。

留学や海外インターン、部活動、ビジネスコンテストなど、周囲と協力して高い壁を乗り越えた経験を、実体験ベースで複数用意しておきましょう。

商社の志望動機の書き方が知りたい!作成手順と新卒向けの例文21選を紹介」では、商社の志望動機の書き方を解説しています。あわせて参考にしてみてください。

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総合商社とは何かを把握し就職を目指すあなたへ

「総合商社が気になっている」という就活生もいるでしょう。まずは企業研究を行ったり、OB・OG訪問などに積極的に参加したりし、総合商社の事業内容や働き方を知ったうえで自分に合っているかどうかを検討してみてください。

本記事で解説した総合商社の概要や求められる能力を参考に、就活をスムーズに進めましょう。どのように進めればよいかわからず、苦戦しているなら就職エージェントの利用がおすすめです。

キャリアチケットでは、一人ひとりに合わせた企業紹介や情報提供を行っています。エントリーシートの添削や模擬面接の実施など、内定に向けてもサポート可能です。一人で就活を行うのが不安な人は、ぜひご相談ください。

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総合商社とは何かを知りたい方向けのQ&A

ここでは、総合商社について知りたい方によくある質問と回答をまとめました。ぜひご覧ください。

Q.総合商社とはなにかを簡単に教えてください

A.総合商社とは、幅広い分野の商品やサービスを扱い、世界各国で貿易や投資事業を行う日本独特のビジネスモデルを持つ企業です。

総合商社の最大の特徴は、その事業領域の広さにあります。エネルギーや金属、機械、化学品、食料品、繊維など、あらゆる分野の商品を取り扱っており、商品の売買だけではなく、事業投資や開発プロジェクトにも積極的に参画している傾向にあるでしょう

また、国内だけではなく、世界でもビジネスを展開していることがほとんどです。グローバルなネットワークを活用し、世界中でさまざまなビジネスを展開することで、日本経済の発展に大きく貢献しているといえるでしょう。

Q.総合商社はどんな事業を行っているか例を知りたいです

A.総合商社の仕事内容は多岐にわたりますが、主要な業務は「トレーディング業務」「事業投資・事業経営」などです。

トレーディング業務は、国内外の売り手と買い手をつなぎ、商品の取引を成立させる仕事です。たとえば、オーストラリアから鉄鉱石を輸入して日本の製鉄会社に販売したり、中東から原油を調達してアジア各国に供給したりします。

また、事業投資では、将来性のある事業や企業に投資を行い、その成長を支援することも。具体的には、海外の鉱山開発プロジェクトに参画したり、IT企業やスタートアップへ投資して、新しいビジネスモデルを創出したりします。

Q.「総合商社はやめとけ」といわれる理由は何ですか?

A.「総合商社はやめとけ」といわれる主な理由は、「激務」「プレッシャー」「伝統的な社風」などが挙げられます。

海外との取引が多く時差対応による長時間労働や、数百億円規模のプロジェクトに伴う重い責任とプレッシャーがかかることも。また、部署によっては体育会系的な雰囲気や年功序列の風潮が残り、転勤や海外駐在も多いため、柔軟な働き方を求める人には厳しい環境とされています。

これらの過酷さが、高待遇ややりがいを上回ると判断される場合に「やめとけ」という意見につながるようです。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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