ESに研究内容を書く際のコツは?例文や研究がまだでも書ける内容を紹介

このページのまとめ

  • 就活のESに研究内容を書く理由は、説明力やトラブルの対応力を確認するため
  • 研究内容は概要→背景→具体的な研究内容→学んだこと→今後の展望という流れで書く
  • ESの研究内容欄を空白にしたり「特になし」と記入したりするのは避ける

ESに研究内容を書く際のコツは?例文や研究がまだでも書ける内容を紹介のイメージ

ESの研究内容の項目に対して「研究内容の書き方がわからない」「研究がまだ進んでいないので何を書けばいいのかわからない」と不安に思う就活生もいるでしょう。

研究内容の項目では、説明する力や学業に取り組む姿勢などが見られており、読み手の立場に立って記入することが大切です。この記事では、ESの研究内容の書き方や例文をご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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目 次

ESで研究内容が求められる3つの理由

企業は単純に研究内容を知りたいだけではありません。就活のESに研究内容の項目がある理由として、「説明能力」「学業への取り組み」「トラブル対応力」の確認が挙げられるでしょう。

1.分かりやすく説明する力があるか知りたい

入社後は顧客への提案やプレゼンテーションをする機会があり、簡潔に説明する力が求められます。また、社内で企画の提案などをすることもあるはずです。

このように、社会人になると知識のない人に対して事業内容や商品の特徴をわかりやすく説明しなければならない場面が増えます。このことから、研究内容を聞くことで、専門外の人にもわかりやすく説明できるかどうか確認する目的があると考えられるでしょう。

採用担当者が応募者の研究内容に明るいとは限らないため、「誰もが理解しやすいよう専門用語は控える」「一文を短くする」といった対策が必要です。

2.学業に励んでいるかを確かめたい

研究内容の項目を通し、目的意識を持って研究に取り組んでいるか、成果を出すためにどのような努力をしているのかをチェックしています。

ESの記載内容から研究活動に励んでいることが伝われば、「入社後も真面目に仕事に取り組んでくれそう」と好印象を与えられるでしょう。

3.トラブルへの対応力を測りたい

研究は常に順調に進むとは限らず、ときにはトラブルが発生して臨機応変な対応が必要になることも。

問題が起きた際の解決方法や粘り強く取り組んだ旨を研究内容で説明すれば、「入社後に困難が発生しても、きっと柔軟に対応できるだろう」と考えてもらえるでしょう。

企業によっては、面接で研究内容についてより深堀した質問をすることも。研究内容を簡潔に話せるように準備が必要です。「就活のアピール材料になる?研究概要の効果的な伝え方とは」を参考に伝え方をまとめておきましょう。

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ESに書く研究内容の基本構成

研究は専門的な内容になるため、基本的な流れに沿って説明することで簡潔にまとまります。

ESの研究内容は、概要、背景、具体的な研究内容、学んだこと、今後の展望という流れで記入しましょう。以下、各項目の書き方を説明します。

1.研究の概要

研究内容をひとことで書き、どんなことを学んでいるのかが一目で分かるようにしましょう。「研究内容が複雑だからひとことでまとめるのは難しい…」という場合も具体的な内容は中盤に記載することを念頭に置き、文章で長々と説明するのは避けてください。

ここでは難しい専門用語はなるべく使わずに、誰が読んでもあなたがどのような研究をしているのかわかるように伝えます。掴みの部分ですので、続きが読みたくなるような一文を考えてみましょう。

2.研究の背景

テーマについて調べようと思った理由や研究の意義、現時点での課題を記載します。研究の背景を明確に書き、目的意識を持って研究に励んでいることを伝えましょう。

ここでは、なぜその研究を選んだのかを文字に起こします。「なぜ取り組もうと思ったのか」「特にどのような点に興味を持ったのか」を言語化しましょう。

3.具体的な研究内容

研究内容の解説、進め方、手法を記入します。このあとに研究でどのようなことを学んだのかを記入するので、その学びにつながるような流れにするとスムーズです。

研究は他のメンバーと役割を分担して取り組む場面があるはず。自分が担った役割を具体的に書いてみましょう。

4.研究で学んだこと

研究の際に直面した課題や解決方法、成果を記載します。企業側はどんな姿勢で研究と向き合ってきたかを知ろうとしているので、「教授のアドバイスを基に手法を変えたことで、△△という成果が出た」と、学びを得るまでの過程に触れるようにしてください。

5.今後の展望

現時点での成果とともに、今後の研究の流れを簡潔に書きます。研究活動を通して学んだことや身につけたスキルも記載し、入社後に活躍する姿をイメージしてもらいましょう。

企業が行っている事業に関係のない研究内容であっても、研究から学んだ力は社会に出たときに役立つはずです。問題解決力や計画的に物事を進めていく力、コミュニケーション力、諦めない力など、さまざまな学びを企業での仕事にどのように活かしていきたいと思っているのか考えてみましょう。

研究内容の文章を作成する際、まずは上記の5つの見出しについて一言で書き表すのがおすすめ。はじめに一言で記しておけば見出しごとの要点が明らかになり、全体の流れを意識して文章を作れます。見出しごとに記載内容を一言で表したら、ESの記入欄の大きさに合わせて肉付けしていきましょう。

研究内容について話す場合の注意点については「自己PRで研究をテーマにするのはアリ?ナシ?」を参考にしてください。

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就活生がESに研究内容を書く際のポイント7つ

ESに研究内容を記載する際は、以下の7点を実践しましょう。

1.専門外の採用担当者も理解できる説明を心がける

先に述べたように、専門用語を多用するのはなるべく避け、使う場合は適宜補足して噛み砕いた説明を心がけましょう。

ただし、専門用語について長々と説明すると「結局何を研究しているのか分からない」と思われてしまうため、「初めて読んだ人が理解できるか」を意識して端的に述べてください。

2.研究で得た知識・スキルを企業でどう活かすのか述べる

ESの研究内容の項目では、単に調査・分析した内容を述べるのではなく、得たことを入社後にどう活かすのかを伝える必要があります。入社後に役立つ知識・スキルを具体的に述べて貢献度の高さを示せば、意欲や熱意を効果的にアピールできるでしょう。

なお、研究内容と応募先企業の仕事に共通点がない場合も、アピールにつなげることが可能です。たとえば「ゼミのリーダーとしてメンバーのモチベーション向上に貢献した」「最初は実験がうまくいかず挫折しそうになったが、根気よく続けたことで成果を出せた」と書けば、積極性や前向きな姿勢を示せます。

3.面接時の想定質問を考えておく

就活面接では、ESや履歴書の記載内容を基に質問されます。研究内容についても面接で詳しく聞かれる可能性があるため、想定質問を事前に考え、回答をまとめておくと落ち着いて答えられるでしょう。

「研究内容の想定質問が思い浮かばない…」という人は、研究室の教授や友人にアイデアをもらうのも1つの方法です。なお、ESの記載内容を面接前に改めて確認できるよう、コピーをとるかデータで保存しておくことをおすすめします。

4.図やグラフを使って視覚的にアピール

研究プロセスや研究結果などは、文字だけで説明しようとすると難しく、採用担当者にわかりにくい印象を与える可能性があります。文字だけにこだわらず、図や表、グラフなどを用いてわかりやすい内容にまとめましょう。

しかし、研究内容を記載する枠が小さいと図や表だけで埋まってしまうかもしれません。そして、研究を通しての学びや取り組んだことを文章で詳しく説明できなければ本末転倒です。内容の薄いものになってしまわないように、図や表、グラフなどは、よく吟味してから使うようにしましょう。

5.書き終えたら見直しをする

ESに研究内容を記入したら、まずは自分で読み返し、誤字脱字がないか、端的に説明できているかをチェックしてください。ESの見直しは、書き終えた直後だけではなく時間を置いて再度行うのがおすすめ。しばらく間を置くことで、冷静に読めて分かりづらい箇所に気付ける可能性があります。

できれば、見直しの際は音読して内容を確認しましょう。音読すると文章の不自然さに気づきやすい傾向があります。

6.研究室の教授や専門外の友人に読んでもらう

先に述べたように、第三者から評価をもらうことで、より精度の高い内容に仕上げられます。研究室の教授にお願いする際は、研究内容の書き方に問題がないかチェックしてもらいましょう。

分かりやすく書けているかを確認するなら、専門外の友人に読んでもらうのがおすすめ。研究分野を詳しく知らない人に読んでもらえば、「文章を読んで研究内容をイメージできるか」「難解な表現・単語が羅列されていないか」「成果を分かりやすく記述できているか」を確認できるでしょう。

ES添削を第三者に依頼したいときは「ES添削は誰にお願いすべき?おすすめの依頼先や選び方・注意点も解説」を参考にしてください。

7.研究内容で嘘をついたり盛ったりしない

研究内容や結果などで嘘をついたり話を盛ったりするのは避けるべきです。なぜなら、書類選考に通ったとしても、面接で嘘がバレてしまう可能性があるからです。

もしバレてしまった場合、採用担当者によい印象を与えられず、「他の内容にも嘘があるのかな?」と信ぴょう性を疑われてしまいかねません。そうなれば、大幅なイメージダウンへとつながってしまうでしょう。

研究結果や内容だけに限らず、自分の経験や考えなど、嘘をつかずに正直に伝えることは就職活動においての基本ルールです。嘘をついたり話を盛ったりする学生を、企業は積極的に採用しようとは思いません。

嘘をついたりしなくても、大小問わず研究で得た学びはあるはずです。思いつかない場合は、自己分析が不十分な可能性があります。再度自分について振り返ってみましょう。

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ESに書く研究内容の例文

研究で得た知識が応募先企業の仕事に直結する場合とそうでない場合に分けて、ESの記入例をご紹介します。

例文1:研究内容を応募先企業の仕事に活かせる場合

私の研究テーマは、生分解性プラスチックについてです。生分解性プラスチックは、プラスチックごみ問題の解決策として社会からの注目が高まっています。しかし、性能アップやコスト削減に課題があるため、実用化に向けた方策がないか興味が湧き、研究テーマにしました。

具体的には、耐熱性・耐久性のある生分解性プラスチックを低コストで開発するために、△△の原料を使用した研究・開発を進めています。

研究では△△という課題が生じたこともありましたが、□□によって解決できました。現時点では△△という結果が出ており、今後は□□にも着目して研究を進める予定です。研究を通して△△の知識が身につき、生分解性プラスチックの製品開発にいち早く取り組んでいる貴社で活かせると考えています。

例文2:研究内容と応募先企業の仕事に共通点がない場合

私の研究テーマは、生分解性プラスチックについてです。生分解性プラスチックは、プラスチックごみ問題の解決策として社会からの注目が高まっています。

しかし、性能アップやコスト削減に課題があるため、実用化に向けた方策がないか興味が湧き、研究テーマにしました。具体的には、耐熱性・耐久性のある生分解性プラスチックを低コストで開発するために、△△の原料を使用した研究・開発を進めています。

研究は一筋縄では行かず、結果が出ないことに焦りを感じるときもありました。しかし、教授や研究室のメンバーと定期的に意見交換し、アイデアを出すことで△△という成果を出せました。貴社に入社した際も、周りと連携する姿勢やチャレンジ精神を大切にしたいと思っております。

企業によっては、ESの研究内容の文字数に上限を設けている場合があります。文章を作成する前に確認し、上限の8割以上を目安に記入しましょう。

研究室やゼミでの活動内容の例文は「エントリーシートでゼミをアピールする書き方!例文と盛り込む内容を紹介」も参考にしてください。

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ESの研究内容がまだないときこそチャンス

ESに研究内容の欄があるにも関わらず研究内容が決まっていない場合は、その旨を記載して問題ありません。

研究がまだスタートしていないなど今の状況を正直に書きましょう。研究内容が決まっていないからといって空白で提出したり、「特になし」と書いたりしてしまうと、自分をアピールできるチャンスを逃してしまいます。

どのような研究に取り組みたいのか伝える

どんな研究に取り組みたいのか、または取り組む予定なのかを伝えましょう。先に述べたように、研究内容に興味を持ったきっかけをしっかり掘り下げることが重要です。

なぜなら、興味を持ったきっかけやエピソードは人それぞれ違い、個性を出せるからです。人によっては、その大学に入学したきっかけにつながるかもしれません。そして、なぜその大学を選んだのかなど、どんどん掘り下げて考えてみましょう。

また、大学選びから始めると、研究内容を決めるまでのストーリーが展開され、一貫性をもたせることもできます。そうすることで、その研究に取り組むことに納得性が生まれ、志望企業へのあなたの熱意をうまく伝えられるでしょう。

将来のビジョンや展望を述べる

研究内容が自分の将来にどう影響するかも付け加えておきましょう。研究内容と志望企業の事業内容を結びつけば、入社後に活躍できる姿をアピールできるはずです。

徹底した自己分析によって、研究選びのきっかけなどが見えてくるでしょう。「自分史は就活の面接に役立つ!思い出せない時の書き出すやり方や見本も解説」を参考により深く自己分析をおこないましょう。

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ESの研究内容でうまくアピールしたいあなたへ

「ESの研究内容からうまく自分をアピールする方法がわからない」「研究がまだ始まっていないので、何を書けばいいのかわからない」と悩んでいる就活生もいるでしょう。

採用担当者は、研究内容そのものに興味があるのではなく、その研究に向き合ってきたあなたの姿勢や説明力を見たいと思っています。

また、研究内容がまだないからといって「特になし」などと記入するのは非常にもったいないこと。上手に研究内容から自分をアピールするコツを知りたい方は、就活エージェントのキャリアチケットに相談しましょう。

キャリアチケットでは、ESや履歴書の添削はもちろん、面接対策などの就活に関する全てを手厚くサポートします。「文章を書くのが苦手」「自分の長所を文字に起こすことができない」などさまざまな悩みに対応。就活に不安を感じている方は、気軽にキャリアチケットにご相談ください。あなたのキャリアを応援いたします。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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