このページのまとめ
- 就活でどうやるべきか迷ったら就職活動のスケジュールを確認しよう
- 就活準備には、「自己分析」「企業研究」「マナーの確認」などがある
- 余裕があれば、インターンへの参加やOB訪問をしておくと良い
- 就活を成功させるには、「自分の目標をしっかりと定める」ことが大切
初めての就活で、何をどうやるべきか分からず困ってしまう人は多いのではないでしょうか。最初は「就活スケジュール」をチェックして、就職活動の大まかな流れを確認することが大切。その後に、自己分析や企業研究、応募書類の作成、面接対策と段階を踏んで進めていきましょう。このコラムでは、就職活動の流れや事前にやっておくべき準備をまとめました。就職成功へのヒントもお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
まずは確認!就活の基本的な流れ
就職活動を始める前に、就活の大まかな流れを確認しましょう。新卒採用に関する活動日程については、政府が主導する「大学等卒業・修了予定者の就職・採用活動時期」に基づいています(2020年11月時点での情報)。
インターンシップへの参加
大学3年生の6月~9月ごろにかけてサマーインターン、10月~2月ごろにかけてオータムインターンやウィンターインターンが開催される傾向にあります。インターンの応募開始日や選考の有無は企業によって異なるので、事前確認が必要です。
自己分析、業界・企業研究
就職活動の準備期間として、大学3年生の夏ごろから自己分析や業界・企業研究を進めておきましょう。それぞれのやり方については、「就活でやるべき5つの準備」で詳しく解説しています。
履歴書・エントリーシートの準備
自己分析や業界・企業研究と平行して、履歴書やエントリーシートを作成するための準備をしておきましょう。学歴欄、資格欄に記載する日付を確認したり、自己PRや志望動機、長所・短所、学生時代に頑張ったことなどのよくある設問の回答内容を考えたりしておくと安心です。
企業説明会・エントリー
大学3年生の3月1日ごろからは、多くの企業で企業説明会やエントリーが開始されます。企業説明会に参加しなかったからといって、その後の採用選考に影響を及ぼすことはありませんが、有益な情報を得られるチャンスなので積極的に参加しておきましょう。また、興味のある企業には必ずエントリーをしておきます。人によりますが、おおよそ20~30社エントリーするのが一般的です。エントリー企業は絞らず、幅広い業界・職種から選びましょう。
履歴書・エントリーシートの提出
大学3年生の3月1日ごろからは、多くの企業で履歴書やエントリーシートの提出期間が始まります。履歴書やエントリーシートといった応募書類は、この先の選考へ進めるかを左右する大切なものです。とても重要なタイミングになると心得て、真剣に取り組みましょう。
筆記試験・面接
応募書類が通過すると、いよいよ選考開始です。政府主導の採用選考は、大学4年生の6月1日以降からスタートすることとなっています(※今後変更される可能性もあります)。企業によって面接回数が異なるほか、面接前後にWebテストや筆記試験が行われる場合もあるので、応募先企業の選考スケジュールをよく確認しましょう。
内々定・内定
すべての選考を通過した就活生へ、内々定を出す企業が増えていきます。正式な内定は、大学4年生の10月1日以降となることが多いようです。
基本的に就職活動は、このようなスケジュールに沿って進めていきますが、企業によってはこれより早い時期にエントリーや選考を開始する場合もあります。特にベンチャー企業や外資系企業は選考開始が早い傾向にあるので、志望する際はできるだけ早く情報を集めておきましょう。
参照元
厚生労働省
大学等卒業・修了予定者の就職・採用活動時期について
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就活でやるべき5つの準備
就活を効果的に進めるには、万全の準備を行っておくことが重要です。ここでは、選考が本格化する前にやっておくべき準備を5つ挙げました。
1.自己分析
就活はまず「自分を知る」ことから。自己分析をすることで、自分がどんな職業に就きたいか、企業で活かせる強みは何か、何のために頑張れるかといった「会社選びの軸」が分かります。自己分析のやり方は多々ありますが、簡単なのは過去の経験を振り返って自分の強みや価値観を洗い出す方法です。自分の経験から、頑張ったことや印象に残ったエピソードを書き出し、そこから長所や短所、興味関心などを見つけてみてください。自分に対する理解を深る過程で、就活のアピールポイントが見つかります。
2.業界・企業研究
自己分析の結果を元に、自分の適性や能力を活かせる業界は何か、自分の価値観に合う企業はどんなところかなどを知るための情報収集を行いましょう。企業研究は、知名度のある企業や業界に絞らず、幅広く行うことが重要です。自分の可能性を狭めないためにも、できるだけ範囲を広げて研究を行ってください。企業研究で調べるのは、会社の規模や事業内容、業績、運営方針など。一通り調べた後は、企業が求める人物像と自分の能力・価値観がマッチしているかをしっかりと見極めてください。働きやすさや風通しのよさ、収入面もポイントになるでしょう。また、競合他社と比べて優れている点や、伸ばすべき箇所を理解しておくと、後の面接時に役立ちます。
3.合同企業説明会への参加
合同企業説明会は、就活生にとって有益な情報を得られるイベント。就活サイトの運営会社や地方自治体、大学などが主催する合同説明会では、100社以上の企業が参加する大規模なものもあります。「自分の興味が分からない」という場合にも、きっと気になる企業が見つかるはずです。希望の企業が参加している場合には、社員と直接話ができるチャンスになるうえ、新たな興味関心が見つかる可能性も。参加のメリットは多いので、ぜひ積極的に参加しましょう。
4.就活マナーの確認
選考が始まる前に、身だしなみや言葉づかいといった基本的就活マナーを身につけておきましょう。特に身だしなみは、第一印象を左右するポイントになることも。ぶかぶかのリクルートスーツやボサボサのヘアスタイルでは、マイナス印象を与えかねません。スーツの着こなしだけでも、「サイズはぴったりか」「シワや汚れはないか」「シャツはだらしなく出ていないか」といった点が見られるので気をつけてください。ほかにも就活マナーには、「就活用のメールアドレスを用意する」「企業への連絡は営業時間内にする」などがあります。マナーを確認する際は、就活本やWebサイトの活用が便利です。
5.筆記試験・Webテスト対策
筆記試験やWebテストは、候補者の人間性を知る「性格検査」、文章読解力や語彙などを見る「言語」、論理的な思考力や計算力などを測る「非言語」の3種類に分けられます。それぞれ、対策本やWeb上の練習問題などがあるので、選考前に一度試してみると安心です。外資系企業や語学を必要とする業界を志望する場合は、英語に関する問題が加わる場合もあるので、しっかり対策しておくてください。
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できればやろう!情報収集に役立つ準備
スケジュールに余裕がある人は、インターンシップに参加したり、OB・OG訪問を行ったりすると、企業についてより理解を深められます。無理に行わなくてもかまいませんが、やって損はないはずです。興味のある方はぜひチェックしておきましょう。
インターンシップの参加
インターンシップは、企業や業務に関する詳しい説明を聞けたり、就業体験できたりするメリットの多いイベントです。就業体験できれば、自分が業務で求められるスキルや強みが体感的に理解できるので、企業・業界研究にしっかり反映できるでしょう。また、ほかのインターン生と情報交換する良い機会にもなります。インターンシップを実施する企業は多いので、ぜひ積極的に参加してみてください。
OB・OG訪問
OB・OG訪問では、実際に働く先輩社員の話を直接聞くことが可能です。Webサイトや説明会だけでは把握しきれない、職場の雰囲気や業務のやりがい、難しさなどを聞くチャンスになります。大学のキャリアンセンター(就職課)では、OB・OG訪問を受け入れている企業一覧が見られるはずなので、一度確認してみてはいかがでしょうか。
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履歴書・エントリーシート作成3つのポイント
ここでは、就活生にとって最初の難関ともいえる、応募書類の作成ポイントをご紹介します。慣れないうちは、以下の点に注意して作成してみてください。
1.応募書類のマナーを守る
履歴書やエントリーシートを書くときは、次のようなマナーを意識しましょう。守れていないと、「常識のない人」とマイナス印象を与える恐れがあるので注意してください。
・消せるボールペンは使わない
・日付は和暦か西暦どちらか一方に統一する
・修正液や修正テープは使わない
・見やすく分かりやすい書類に仕上げる
・嘘や過剰表現は避ける
・本やWebサイトの例文をそのまま使わない
また、応募書類は締切日に間に合うように提出しましょう。郵送の場合は、切手を過不足なく貼るのも大切なポイントです。
2.自己PRは具体的な根拠を盛り込む
自己PRのアピールポイントはできるだけ1つに絞り、エピソードを交えて伝えましょう。具体的な根拠があると、アピール内容に説得力をもたせられます。また、アピールポイントは、入社後に活かせる強みや能力を選ぶのがコツ。採用担当者が、入社後に働く姿をイメージしやすい工夫をしましょう。
3.志望動機は「なぜその企業に入りたいのか」を明記する
志望動機には、「なぜその企業に入りたいのか」を盛り込みましょう。どの企業にもいえる内容になっていると、「志望度が低い」印象を与えてしまいます。徹底して情報収集をしたうえで、「この企業でしか達成できない」点を見つけ、志望動機に含めましょう。
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効果的な4つの面接対策
応募書類の作成や企業エントリーが完了したら、次は面接対策を行いましょう。事前準備をしっかりすることで、当日は落ち着いて挑めます。
1.聞き取りやすい声の大きさ・トーンで話す
相手が聞きやすい声の大きさやトーンで話すようにしてください。ボソボソと小さい声では暗い印象を与えるうえ、内容が正確に伝わらない可能性があります。新卒ならではのフレッシュさをアピールできるよう、明るくハキハキと話すことを意識しましょう。
2.頻出する質問は回答を用意しておく
よく出る質問には、あらかじめ回答を用意しておきましょう。誰でも質問にいきなり答えるのは難しいものです。頻出する質問には、以下のような項目があります。
・自己紹介をしてください
・自己PRをお願いいたします
・なぜ弊社を志望したのですか
・学生時代に努力したことと、その理由を教えてください
・あなたの長所(短所)は何ですか
・最後に何か質問はありますか
回答は、結論から簡潔に述べましょう。先に提出した応募書類の内容との整合性も問われるので、差異がないように答えるのもポイントです。「最後に何か質問はありますか」というのは逆質問といわれ、候補者の志望度を図る目的があります。「特にありません」と答えるのはもったいないので、逆質問はあらかじめ2~3個用意しておくと安心です。
3.選考形式ごとに対策をする
選考形式や回数は企業によって異なるため、それぞれ練習しておいたほうが良いでしょう。
面接には個人面接や集団面接のほかに、グループディスカッションやプレゼンテーションといったさまざまな形式があります。
4.練習を繰り返し行い自信をつける
面接本番は1度きりです。後悔することのないよう、練習は繰り返し行っておきましょう。人前で話すと緊張してしまう人は、模擬面接を繰り返し行うことで状況に慣れておくのも効果的といえます。友人や家族に面接官役を頼んで、率直な感想を聞くのもおすすめです。
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就活を成功させる5つのヒント!
最後に、就活を成功させるヒントをご紹介します。これからの就活を無事に乗り切れるよう、以下の内容を心得ておきましょう。
1.自分の目標をしっかりと定める
就活とは、自分の職場を決めるだけでなく「自分のキャリアをどう形成していくか」ということでもあります。もし、明確なビジョンが描けていない場合は、壁にぶつかったときになかなか立ち直れない可能性もあるでしょう。「自分は将来こうなるんだ」と目標が定まっていれば、すぐに前を向いて歩き出せるはずです。目指すものをしっかりと自分の中で作り上げておきましょう。
2.最後までやりきる・あきらめない
就活中は、忙しい日々を重ねることで、体力的・精神的にも疲れてしまうことがあります。もし、就活の過程で失敗することがあっても、決して投げやりになってはいけません。毎日頑張っている自分を褒めながら、最後までやりきることが大切です。
3.周りの人と比べない
就活がうまくいかないと、ついつい周りの人と比べてみたくなってしまう場合もあるでしょう。しかし、就職活動の進み方は人によって異なるもの。「あの人はもう内定を貰っているのに…」と悲観的になる必要はありません。「自分は自分」と割り切って、自分を見失わないようにしてください。
4.困ったときは周りの人に相談する
就活は基本的に1人行動が多いので、うまくいかなかったり悩んだりして発散できずにいるとストレスを抱えてしまう場合があります。そんなときは無理をせず、家族や友人、先輩など周りの人に相談してみましょう。誰かに悩みや不安を話すだけでも、気持ちが軽くなる場合もあります。
5.就活エージェントに相談する
1人での就職活動に不安のある方は、あらかじめ就活エージェントに相談しておくのも手です。就活エージェントでは、就活生の希望や適性を考慮した求人を紹介してくれるほか、サービスの一環として、応募書類の添削や面接対策などをしてくれます。迷ったときは、アドバイザーに相談できるので、就職活動を効率よく進められるでしょう。