とりあえず応募はOK?就活生の平均エントリー数と企業の選び方について

このページのまとめ

  • 就活でとりあえず応募すると、志望動機が明確にならず選考に落ちる
  • とりあえず応募すると、自分に合わない企業に就職する危険がある
  • 就活生の平均的なエントリー数は30社前後
  • 就活のエントリー数は少なすぎず、多すぎずのバランスが大事
  • とりあえず応募するのではなく、エントリー前に業界や企業を調べよう

就活のエントリーが解禁し、「とりあえず応募した」という人もいるのではないでしょうか?
何となく企業を選ぶ行動の裏には、企業選びの基準が分からなかったり、就活に焦りを感じていたり、といった事情があると思います。
しかし、あまり闇雲にエントリーすると、自分に合わない企業に就職してしまうリスクも。
このコラムでは、就職後のミスマッチを避けるための企業の選び方をご紹介いたします。

就活の効率の良い進め方について知りたい方は、「就活は何から始める?基本の進め方や効率良く終わらせるためのコツが分かる!」も参考にしてください。

エントリー企業の決め方を相談したい

 

とりあえず応募する4つのデメリット

エントリーが解禁すると、就活が本格化する焦りから、「どんな企業でも良いからとりあえず応募する」という学生が続出します。
エントリー数を確保するのは悪いことではありませんが、あまり闇雲に応募すると後々のリスクに繋がる可能性も。
とりあえず応募することで、以下のようなデメリットが発生すると考えられます。

1.志望動機が考えられない

入社意欲や人柄が伝わる志望動機は選考で重視される項目で、エントリーシートにも記入欄があることがほとんど。大抵の面接で問われる項目であり、避けて通ることはできません。
しかし、とりあえず応募した企業は、「本当に入社したい」と思った企業ではないため、明確な志望動機を用意する難易度は高くなります。
意欲が伝わらない志望動機は評価されず、応募者数が多い企業では不採用になる可能性が高いでしょう。

2.内定が出ず時間を無駄にすることになる

とりあえず応募した企業は志望度が低いため、志望動機を含む書類・面接対策がおろそかになりがち。その結果、内定が出ずに選考に費やした時間が無駄になる可能性があります。
また、志望度が低い企業の選考準備は気が進まず、負担感が増すことも。とりあえず応募することで、結果的に必要以上の労力がかかるデメリットがあります。

3.面接の日程調整や選考対策が大変になる

とりあえず応募しているとエントリー数が増大し、面接日程の調整や選考対策が大変になります。
応募社数が多すぎると1社ごとの選考対策が手薄になり、内定から遠のく恐れもあるでしょう。スケジュールが過密になると、約束の時間を間違えて遅刻したり、面接を無断欠席したりするリスクも高まります。

4.就職後に長く働けない

企業について理解しないままとりあえず応募すると、入社後に「イメージと違った」とミスマッチを起こしがち。その結果、早期離職する可能性が出てきます。
就活はただ単に「内定をとる」のではなく、自分が納得して働ける企業を見つけることが大切です。とりあえず応募したとしても、その後本当に自分に合った企業なのか考える必要があります。

 

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エントリーする企業の選び方

とりあえず応募することのリスクが分かったところで、どのようにエントリーする企業を選べば良いのかをご紹介します。

そもそもエントリーって何?

そもそもエントリーとは、企業のWebサイトなどに個人情報を登録し、選考に参加する意思を示すこと。エントリーすると会社説明会などの選考案内が受け取れるようになります。
多くの企業でエントリーが解禁されるタイミングは、3年生の3月1日。3月を過ぎると、就活サイトや企業のWebサイトからエントリー手続きが可能になります。

平均的なエントリー数は30社

エントリーする企業の数は人によって差がありますが、平均は30社程度。ただし、実際にエントリーしたすべての企業を受ける学生は少ないと考えられます。

エントリーは少なすぎず、多すぎずがベスト

エントリーが少なすぎると、選考に落ちたときにすぐに持ち駒企業がなくなってしまいます。エントリー期間は限られているので、期限を過ぎてからの応募はできません。そのため、エントリー解禁後は、ある程度の数の企業にエントリーしておくのが安心です。
とはいえ、エントリー数は多ければ多いほど良いというわけでもありません。エントリーする企業が多いと、企業から送られてくる情報が処理しきれなかったり、選考のスケジュール調整が大変になったりします。自分のキャパシティと学業との両立、平均的なエントリー数を踏まえて、現実的な数の企業に応募するのが良いでしょう。

エントリーする企業の選び方

エントリーする企業は何となく決めるのではなく、自分なりの基準(就活の軸)を設けたうえで選びましょう。
就活の軸を定めるには、自己分析が必須。過去の経験を振り替えり、自分の強みや弱み・考え方を洗い出しましょう。そして、その結果をもとに、自分にどんな企業が合っているかを考えます。このとき、自分を知ると同時に業界や企業の情報も必要になるため、次の項目で業界・企業研究のやり方をご紹介します。

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エントリー企業の決め方を相談したい

 

就活の応募数に悩むあなたへキャリアアドバイザーからのアドバイス

大学生の就活生の平均的なエントリー数は、約30社です。

しかし、エントリー数は多ければ多いほど良いというわけでもないので、軸に合う企業を受けることが大事です。自分に合う企業を見つけるためには、自己分析をしっかりと行いましょう。

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業界・企業研究のやり方

就活で「とりあえず応募する」のを避けるため、業界・企業研究の具体的なやり方を見ていきましょう。

業界研究のやり方

業界研究の手順と情報収集の手段をご紹介します。

最初は広く浅く情報収集する

就活の視野を狭めないために、最初はすべての業界について広く浅く知ることを意識しましょう。名前を知っている業界だけを調べると、知らない業界に関する知識が得られず、自分に合った業界を見落としてしまいます。
まずは、世の中にどんな業界があるのかを知り、業界ごとの特徴や市場の規模を調べましょう。業界が分かると社会の構成図が分かり、就職活動や今後の社会人生活に活かせるはず。
仮に志望業界が決まっている人も、調べていくなかで本当に自分の適性と合った業界が見つかる可能性があります。就活の初期段階では、幅広い業界を見ていきましょう。

次に詳しい業界内の事情をリサーチする

広く浅く業界を調べたら、次は関心を持った業界を深く調べていきましょう。調べる項目は、業界内の代表的な企業や各企業の特徴、企業同士の提携関係や業界全体の成長性など。業界の成長性や安定性は将来のキャリア形成に関わるので、慎重に判断してください。衰退している業界に就職すると、長期的なキャリアを築くのが難しくなることもあるので、注意が必要です。

業界の情報を集める方法

業界の情報を集める手段として、業界地図や就活四季報などの書籍、業界団体のWebサイトや合同説明会、大学主催の業界研究セミナーなどが使えます。
最新の情報を得るには、ニュースや新聞をチェックするのが有効。1人での情報収集が難しいと感じたら、大学の就職課(キャリアセンター)や新卒向けの就職エージェントに相談しても良いでしょう。

企業研究のやり方

企業研究は企業選びの指針になるのはもちろん、志望動機を考える際にも役立ちます。

企業研究で調べる項目

企業の基本情報(企業理念、設立年度、資本金、事業拠点)
代表について(氏名、経歴、代表メッセージ)
事業内容(サービスの内容、対象者、業態)
業績(売上高、営業利益)
成長性(業績の伸び率、新規事業)
競争力(他社と比べた強みや独自性)
社風(年齢、男女比率、トップダウン型/ボトムアップ型)
制度(人事、教育、休暇制度、福利厚生)
採用情報(採用人数、初任給、募集職種)

業界内での位置づけを把握する

各企業の情報が出揃ったら、業界内での位置づけを把握しましょう。業界内での位置づけは、各企業の業態や事業規模、資本構成といった項目を比較することで把握できます。
同じ業種でも、BtoBかBtoCかで働き方に違いが出ますし、外資系の企業では人事制度や社風に特徴が出ることも。
業界の中で自分により合った企業を探すためにも、企業同士を比較する視点を持ちましょう。

企業の情報を集める方法

企業の情報は、企業のWebサイトや就職サイト、会社説明会で収集できます。最新情報は業界と同様、ニュースや新聞で得られるでしょう。
より詳しい企業情報を得たい場合は、OB・OG訪問で先輩に直接話を聞くのもおすすめ。会社説明会で人事担当者に聞きにくい話も質問でき、リアルな情報が得られます。
また、3年生の夏~冬頃に開催されるインターンは、就業体験を通して職場の雰囲気を感じる絶好のチャンス。社員の仕事ぶりを間近に見ながら、自分がどんな風に働きたいかをイメージできます。

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就活に失敗する人の特徴

最後に、就活に失敗する人の特徴をご紹介します。失敗の原因が分かれば有効な対策が立てられるため、以下の項目に心あたりがないかチェックしてください。

就活に真剣になっていない

そもそも就活に真剣になっていないのは、意外とよくある就活の失敗パターン。「どこかの内定はとれる」と高をくくり、数社の企業にしかエントリーしなかったり、選考対策に手を抜いたりする人がいます。
しかし、企業としては熱意がない学生は採用したくないもの。特に社会人経験がない新卒の採用では、入社意欲や向上心が高く評価され、熱意がない学生は真っ先に落とされてしまうでしょう。
「とにかく何とかなるだろう」と極端に楽観的な人も、周りに出遅れて失敗する傾向があります。

就活の軸が定まっていない

就活の軸がないと、目についた好条件や何となくの印象で応募企業を決めてしまい、自分に合わない企業に入社する危険が。内定は取れても、就活に失敗する可能性が出てきます。
「大手だから」「有名だから」という理由で志望企業を選んでいる人は、それが本当に自分に合った企業なのかを考えてください。

反省しない

選考に落ちたとき、どこに問題があったか振り返らないと次に活かすことができません。
就活では、自分と相性が良くない企業に落ちるのはある程度仕方のないこと。しかし、挨拶や身だしなみなどのマナー違反で選考に落ちているとしたら、そこを直さないといつまでたっても内定は出ません。その都度反省点を振り返らないと、次のチャンスを逃すことになるでしょう、

選考対策が不十分

選考対策が不十分だと、書類や面接選考に通るのは難しいでしょう。特に面接は緊張感が強く、事前の準備がないとスムーズに回答できません。
面接で頻出する質問はある程度決まっているので、そこで回答につまると面接官に準備不足が伝わり、「入社意欲が低い」と評価されてしまいます。

 

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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