このページのまとめ
- エントリーシートの概要やよくある質問例
- エントリーシート作成のポイントや注意点
- エントリーシートが書けない人が取り組みたい3つのステップ
新卒の就活では選考の序盤に提出を求められるエントリーシート。履歴書と似た書類ですが、企業によって質問項目や提出方法が異なることが多いのが特徴です。図や写真を使って表現する形式のエントリーシートもあり、書き方について悩む方もいるでしょう。今回はエントリーシートの基礎から作成のポイント、さらには書けない人が取り組みたいステップを3つほどご紹介します。
- エントリーシートとは
- エントリーシートの仕様について
- エントリーシートと履歴書の違い
- 企業の見ているポイント
- エントリーシートの代表項目
- 基本情報
- 自己PR
- 学生時代に力を入れた経験
- 志望動機
- エントリーシート作成のポイント
- 結論を最初に述べる
- 具体的な数字を用いる
- 誰が読んでもわかる言葉を使う
- 入社後の活躍をイメージできる内容を意識する
- エントリーシート作成の注意点
- 話し言葉を使わない
- 空白に注意する
- 企業ごとに内容を変える
- エントリーシートが書けない人が取り組みたい3つのステップ
- 1.自己分析で自分のアピールポイントの言語化
- 2.業界・企業研究で応募企業についての理解を深める
- 3.PREP法で文章を構造的に組み立てる
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エントリーシートとは
エントリーシートとは、志望企業の選考に参加意志を示した際に提出する「応募書類」です。履歴書と同様に選考の判断材料となるもので、就活の最初の関門といえるでしょう。エントリーシートに記載された内容をもとに書類選考や面接が行われるため、面接時には参考資料として活用されます。エントリーシートは企業から求められる提出期限や提出方法に合わせて、締め切りまでにWebやメール、郵送で提出します。エントリーシートの仕様について
エントリーシートは企業への選考参加意志を示す書類になります。応募する企業によって求める人材や重視するポイントが異なるため、エントリーシートは企業によって記入内容が異なります。そのため、多くの企業が独自のフォーマットを保有しており、企業のWebサイトや特定のURLからでないと入手できないのが特徴です。提出方法も企業によって異なり、企業にメールで送付する場合や指定エントリーシートをダウンロードして手書きしたものを郵送で送る場合などが一般的です。エントリーシートと履歴書の違い
エントリーシートと履歴書の違いをひと言で表現すると、エントリーシートは「選考に使う書類」であり、履歴書は「経歴などの人事データとして使う書類」です。また、エントリーシートは選考でも参考資料として活用されるように、企業ごとに得たい情報や重視するポイントが異なるため、企業独自のフォーマットを設定していることが多いです。
履歴書は記載した氏名、生年月日や住所、学歴などが人事データとして扱われ、公的書類にあたるため記載事項に虚偽があった場合は私文書偽造として不採用や解雇の原因にもなり得ます。履歴書は「JIS(日本工業規格)」という規格に基づき販売されているため、記載する内容は基本的に同じです。企業によっては大学で発行、販売している「大学指定の履歴書」を求められる場合もあります。
企業が見ているポイント
企業はエントリーシートの内容から、学生の人柄やスキル、ポテンシャル、入社意欲といった点を評価しています。エントリーシートには企業によって多種多様な質問がありますが、基本的にすべての項目は前述した要素を評価するためのものと考えましょう。さらにいえば、企業は学生の人柄や強みを把握したうえで、よりマッチした人材を採用したいという想いがあるため、自社との相性もチェックしています。なお、字の丁寧さや言葉遣いから社会人としてのマナーも評価されているので、内容だけでなく書き方も重要です。応募者が多い企業の担当者は短期間に大量のエントリーシートに目を通すため、字が雑だったり汚れがあったりする書類は、それだけで「マナーがなっていない」と不採用になる可能性も。エントリーシートは細かな点まで気を配り、丁寧に作成する必要があります。
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エントリーシートの代表項目
エントリーシートの内容は「どの企業でも共通して聞かれる質問内容」と「企業独自の質問内容」の2種類に分けることができます。どの企業でも聞かれる質問内容としては、基本情報や自己PRなどが挙げられます。企業独自の質問内容としては、写真や図、絵などで自分らしさを表現するものや新しい企画案を考えるものなどがあります。今回は「どの企業でも共通して聞かれる質問内容」について解説していきます。基本情報
氏名、生年月日、住所、連絡先などの情報を指し、基本的に履歴書と同じ内容です。企業によっては証明写真の添付が求められたり、押印が必要な場合もあるので、注意しましょう。自己PR
自己PRは「結論(強み)」「結論を裏付けるエピソード」「強みをどのように企業で活かすか」という構成で書くと良いでしょう。自己PRは、就活生のこれまでの経験や人柄から、入社後にどのくらい活躍できるかという適性面やポテンシャルを評価する項目です。単に自分の強みを企業にぶつけるのではなく、自分の強みの中でも応募企業が求める人物像にマッチしている強みを選択し、強みを活かして入社後に活躍できることをアピールするのがポイントです。学生時代に力を入れた経験
「学生時代に力を入れたこと」は、在学中に取り組んだことや経験から学んだことをアピールする項目です。よくある題材は、大学での勉強やサークル、アルバイト、留学、ボランティア。このほかに自分が力を注いだことであれば、旅行やスポーツなど趣味についての内容でもかまいません。ただし、職種によって求められるスキルや経験が異なる場合もあるため、効果的にアピールするためには自分が志望する企業の特徴や職種などを理解する必要があります。例えば、営業であれば「目標に向かって努力をし、結果を残した経験」が求められますし、接客販売などであれば「一人ひとりのお客様に対応した経験」があると入社後の活躍をイメージできるため好印象です。
志望動機
志望動機も自己PRと同じように冒頭で結論を述べることで、読み手が要点をつかみやすくなります。書き方の順序に迷ったら、「結論(志望動機をひと言で)」「具体的な説明、自分との結びつき」「入社後にどのように活躍したいか」という構成にすると、要点がわかりやすい志望動機ができるでしょう。また、志望動機の冒頭、結論には仕事選びや就活の軸がその企業でどのように実現できるのか、どういった点が結びついているのかを明確にしましょう。
例えば、成長環境や若手も活躍できる社風に魅力を感じている場合、「私が貴社を志望した理由は、若手からも活躍できる環境に魅力を感じたためです」と表現するより、「私は自己成長を通して貢献できる範囲を広げたいと考えており、その点貴社の若手にも仕事を任せる環境であれば自分自身の能力を向上させることで顧客へ貢献できると考え、志望しました」と表現すると、学生の就活の軸や就職における大切な考え方とそれを企業でどのように実現できるかがわかりやすくなります。
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エントリーシート作成のポイント
効果的にアピールするためには読み手にわかりやすい内容にするのがポイント。ここでは押さえておきたいポイントを4つほどご紹介します。結論を最初に述べる
質問に対する答えが最初に来る書き方が理想です。結論を最初に言い切ることで、これから何について述べるのかがわかりやすくなり、その後に続くエピソードの説得力が増します。エントリーシートの欄を埋めるときは、「結論→結論を裏付けるエピソード→締めのひと言」の順を意識して書いてみましょう。具体的な数字を用いる
エピソードを書くときは必ず具体的な数字を入れましょう。「さまざまなことににチャレンジしました」と書くのではなく、何をどのように行ったのか、実際の活動や努力を想像できるような書き方が理想です。例えば、「私は飲食店のアルバイトで顧客満足度の向上のために一人ひとりへの接客をより丁寧に行うことを意識していました。その結果、お客様から感謝される回数が増え、満足度も向上しました」と書いた場合、どのような工夫をして、どれほど顧客満足度が向上したのかわかりません。
「取り組み当初の満足度アンケートでは10点満点中平均6点でしたが、予約席にはお客様の名前を書いた予約表を設置し、女性客にはレディースデーの割引クーポンを会計時に渡すことで満足度アンケートも平均8.5点となり、2.5ポイント向上しました」と書くと、具体的にどのような取り組みを行い、どのくらい効果があったのかがわかりやすくなります。
誰が読んでもわかる言葉を使う
自分の能力をアピールするために専門用語や略語を使用するのは避けましょう。アピールしたいことも読み手が理解できなければ意味がありません。誰が読んでもわかるような言葉や表現を選びましょう。入社後の活躍をイメージできる内容を意識する
採用担当者がエントリーシートを読んだときに、自身が実際に企業で働いている姿をイメージしてもらえるような内容になるよう意識してみてください。「うちの社風に合いそう」「配属先はあの部署が良いかな」など、思わず内定の一歩先を想像してしまう内容にするためには、志望業界や企業が求める人物像の理解が大切です。▼関連記事
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エントリーシート作成の注意点
エントリーシートを作成するにあたって意識することがたくさんあると、結局何を注意すればいいのかわからないこともありますよね。ここではエントリーシートの注意点を3つほど解説します。話し言葉を使わない
使わないように意識していても、つい書いてしまうことも多い話し言葉。ら抜き言葉や略語など、普段の会話で使用している言葉には話し言葉が多くあります。例えば、「~なので」や「決めれる(ら抜き)」「書き途中(略語)」などが挙げられます。エントリーシートや履歴書などを書くときは書き言葉を使いましょう。普段の会話で使っているような話し言葉が多い文章は幼稚な印象を与えることもあります。
空白に注意する
一般的に、各項目の文章量は8割が目安とされています。空白が多いと文字数が少なく志望度や意欲が低いと判断される可能性も。ただし、項目を埋めようと大きな文字で書くのは良くありません。読みやすい大きさで、8割が埋まるよう文章を調整しましょう。企業ごとに内容を変える
就活中は多くの企業に書類を送るため、エントリーシートを作成するのも大変な作業です。しかし、面倒だから、時間がないからといって内容を使い回すのは危険です。企業が変われば、求める人材やその企業の強みや特徴も変わります。つまり、自己PRや志望動機もその企業に合わせた内容に整える必要があります。さらには職種が変われば、求められる能力も異なります。内容を使い回してしまうと、ズレたアピールになってしまうため、注意しましょう。
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エントリーシートが書けない人が取り組みたい3つのステップ
エントリーシートが書けない人は「自己分析」「業界研究・企業研究」「PREP法で構造的に文章を組み立てる」ことを徹底することが重要です。基本の3つのステップを押さえて、効果的にアピールできるエントリーシート作成しましょう。1.自己分析でアピールポイントを言語化
自分のアピールポイントを見極めるために、まずは自分の理解を深めましょう。自分のことを自分が一番わかっているようで人に説明するとなると難しいものです。これまでの人生を振り返り、チャレンジした経験、成功した経験、挫折した経験、熱中したことなど振り返ってみましょう。単にやってきたことを振り返るのではなく、「なぜ取り組んだのか」「そのとき何を感じたか」「何を得たのか」など、「なぜ」「どのように」「何を」と深堀りしていくのがポイントです。複数のエピソードで共通する要素や考え方が出てきたら、アピールポイントにつながる可能性が高いです。アピールポイントが見つかったあとは、「強み(結論)」「強みが発揮された具体的なエピソード」「強みを企業でどのように活かすか」を整理してみましょう。
2.業界・企業研究で理解を深める
エントリーシートは企業によって質問項目が異なり見ているポイントが異なります。だからこそ業界研究や企業研究は重要です。志望企業1社のホームページだけを見るのではなく、業界研究を行い、業界全体の理解を深めることで志望企業の強みや特徴が見えてくるはずです。企業研究は企業のHPや新卒採用サイトを調べるのが一般的です。会社説明会に参加し、情報を得ることやOB・OG訪問をし、社員に直接話を聞くのも効果的です。
3.PREP法で文章を構造的に組み立てる
ESを書く際は、PREP法の構成を意識し、構造的に書きましょう。PREP法とは、「Point(結論)→Reason(理由)→Example(具体例)→Point(まとめの結論)」の順で書くこと。言いたいことを先に伝え、根拠を後で説明することで、話が伝わりやすくなります。
PREP法は文章のテンプレートのようなものなので、当てはめるだけでわかりやすくなるのがメリットです。文章が苦手な人でも、PREP法を使えば簡単にESが書けるでしょう。
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本記事の執筆者
平林亜美(ひらばやし・あみ)
プロフィール概要:
学生時代は体育会チアリーディング部に所属し、全国11位。学部間留学として、マレーシアに留学し、国際関係学を学ぶ。若手にも裁量がある企業で多くの人々と関わり合いながら、自分自身を成長させたいと考え、「どこでも、誰とでも働ける人材となる」を軸に就活し、レバレジーズに入社を決める。現在は、新卒人材紹介サービス「キャリアチケット」でキャリアコンサルタントとして学生の支援を行う。
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