このページのまとめ
- 理系大学院生は、文系よりも就活を有利に進めやすい傾向がある
- 一般企業への就職理由を考えておかないと、就活に失敗しやすい
- 就活に失敗しないために、早めに就活対策を始めよう
「大学院生が就活で失敗しないためにはどうすれば良い?」と疑問に思う学生もいるでしょう。就活を成功させるには、自分の強みを自覚して前向きな気持ちで挑むことが大切です。理系・文系問わず研究や卒論との両立が難しくなっていると、なかなかうまくいかないでしょう。
この記事では、大学院生が就活で失敗しやすいといわれる理由や就活の進め方、対策を解説します。事前準備を万全にして臨みたい大学院生はぜひご一読ください。
就活には悩みがつきものです。就活終盤の悩みの解消法について知りたい方は「就活をやり直したいときはどうする?就活終盤の悩みの解消方法まとめ」も参考にしてください。
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- 理系・文系問わず大学院生も就活に失敗することはある
- 理系大学院生が就活に失敗しにくい2つの理由
- 専門性が高いから
- 推薦応募があるから
- 大学院生が就活に失敗してしまう理由
- 志望する職種を絞り過ぎている
- 就活よりも研究や卒論を優先している
- 就活を始めるのが遅い
- 大学院生ならではのアピールができていない
- 就活に対する真剣さが足りない
- 年齢が高い
- 文系は専門スキルを活かしにくい
- 1人で抱え込んでしまう
- ネガティブな理由で就活をしている
- 学部卒に比べて情報が少ない
- 大学院生が就活で失敗しないためにアピールできる強み
- 課題解決能力
- 特定の分野の専門知識
- リサーチ能力や研究のスキル
- 大学院生が就活で失敗しないためには?キャリアアドバイザーからのアドバイス
- 大学院生が失敗しにくいおすすめの就職先
- 研究所
- メーカー
- コンサル
- 大学院生が就活に失敗しないための事前対策10選
- 1.就職を希望するなら早めに動き出す
- 2.推薦応募を検討する
- 3.キャリアビジョンを考える
- 4.研究内容が活用できる就職先を見つける
- 5.基礎的な社会人スキルを身につける
- 6.模擬面接を受ける
- 7.自己分析に取り組む
- 8.なぜ一般企業への就職を決めたか考える
- 9.企業研究に力を入れる
- 10.院卒が評価される企業をねらう
- 大学院生が就活に失敗しないための具体的な方法
- インターンシップに参加する
- 大学院生に特化した就活サイトを使う
- 逆求人サイトを利用する
- 就活エージェントに相談する
- 大学院生として就活に失敗せずに内定を獲得したいあなたへ
理系・文系問わず大学院生も就活に失敗することはある
大学院生は高い専門知識を持っており、簡単に就職が決まると考えている人もいるでしょう。
しかし、実際には、理系の大学院生も文系の大学院生も就活に失敗することがあります。大学院で得た専門知識をビジネスの現場でどう活用できるのか、どのようなキャリアに活かすのかなど、自分のキャリアビジョンを持っていなければ内定獲得は難しいでしょう。
また、大学院へ進学して就活に挑戦する人は、学部生に比べると少ないのが実情です。そのため、大学院生の就活に関する情報を収集しにくく、失敗してしまう可能性が高くなることも考えられます。
なかなか内定がもらえない状況に陥った場合は、自分の現状を振り返り反省することが大切です。詳しくは「就活に失敗したその後はどうなる?選択肢や成功に向けた具体的な対策を解説」を参考にしてください。
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理系大学院生が就活に失敗しにくい2つの理由
大学院生の就活についてよくいわれるのは、「理系大学院生は就活に失敗しにくい」ということです。実際、文系に比べると理系大学生のほうが就活を有利に進めやすいのが実態です。
では、なぜ理系大学院生は就活を進めやすいのか、主な2つの理由を紹介します。
専門性が高いから
理系の大学院生が就活を有利に進めやすい理由の一つとして、専門性の高さが挙げられます。一般的に、理系大学院生は特定の分野を専攻して研究を行っています。
そのため、自分の専門分野に関する知識が深まりやすく、志望している業界の事業分野と関連している場合は大きな強みとなるでしょう。
一般面接や技術面接で自分の研究分野についてうまくアピールできると、採用担当者からの印象がよくなる傾向にあります。企業からすれば、入社後に事業分野に関する研修を最低限に抑えられる人材は「ぜひ採用したい」と感じるでしょう。
推薦応募があるから
理系に特有の「推薦応募」といわれる選考過程も、理系大学院生が就活を有利に進められる要因の一つです。推薦応募とは、ゼミや研究室、大学が企業側に人材を推薦し、選考を受けさせてもらう制度のこと。多くの大学や大学院では、企業との連携を深めるために推薦応募制度を設けています。
大学側で一定の基準を設けて学生をふるいにかけるため、高確率で選考を突破できるようになっています。この制度のおかげで、理系の大学院生は競争が少ない環境で就活を進められるのです。
一方で、推薦だからといって面接対策をおろそかにしてしまう理系大学院生もいます。一般面接では人柄や性格を、技術面接では専門知識をアピールする必要があります。
理系学生の就活の進め方については、「理系就活はいつから始める?スケジュールや選択肢、就活の進め方を紹介」も参考にしてください。
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大学院生が就活に失敗してしまう理由
大学院生が就活に失敗してしまうのは、就活のスタートが遅かったり、職種を絞り過ぎていたりするといった原因が考えられます。
ここでは、大学院生が陥りがちな10の失敗を紹介します。就活で失敗しないためにも、自分にあてはまらないか確認してみてください。
志望する職種を絞り過ぎている
就活に失敗しやすい理由に、志望する職種を絞り過ぎているケースがあります。選択肢が少ないと行動数も少なくなり、内定獲得が大変になるため注意が必要です。
大学院で専門的な内容を学んでいるからこそ、知識やスキルを活用できる就職先や志望職種を絞り込めるもの。専門分野がニッチだったりマイナーだったりして、そもそも活用できる業界が限られている場合もあるでしょう。
しかし、いずれの場合でも、視野を広げることが重要です。専門分野の関連分野や企業など、対象を広げて就職先を探してみましょう。
就活よりも研究や卒論を優先している
就活よりも研究や卒論を優先し過ぎないように注意しましょう。大学院生の本分は研究ですが、研究に時間を費やし過ぎてしまうと、エントリー期日を逃したり、就活準備が不十分になったりする可能性があります。
ただし、大学院生の場合は成果を出さなければ修了できないため、研究をおろそかにして良いわけではありません。研究と就活を両立するためにも、日々の生活にメリハリをつけ、限られた時間を有効活用しましょう。
就活を始めるのが遅い
就活を始めるタイミングがわからず出遅れてしまうケースもあります。大学院生の就活は、1年生からスタートするのが一般的です。
就活を始めるタイミングに限らず、大学院生の就活は学部生に比べると情報が少ない傾向にあります。就活に臨むと決めた段階から、積極的に大学院生の就活に関する情報を集めましょう。
また、新しい環境に慣れようとしたり、勉強に精一杯だったりする大学院生は、就活を始めるタイミングを逃しがちです。「気づいたときには手遅れだった…」とならないように注意してください。
大学院生ならではのアピールができていない
大学院生ならではのアピールができていない学生も、就活に失敗しやすくなります。大学院生として就職を希望する場合、自分と学部生との違いをしっかりとアピールする必要があるでしょう。
大学院生の強みは、専門的な知識や技術です。自己PRや志望動機を作成する際は、その専門性を第一にアピールできないかを軸に考えてみましょう。
また、具体的なアピール方法がわからなければ、自身の強みを十分に伝えられない可能性もあります。ESの添削や面接練習を通して、自分の魅力を伝えるためのアピール方法も意識的に身につけましょう。
就活に対する真剣さが足りない
就活に対して、なんとなく自分は大丈夫と思っていたり、絶対に内定が獲れるという根拠のない自信を持っていたりする大学院生もいるようです。
しかし、大学大院生の就活は学部生よりも情報が少なかったり、研究への時間配分が多かったりと大変な面が多いため、真剣に取り組まなければなかなかうまくいきません。修了が目前となってから慌てても、希望するような業界・企業に入ることは難しいでしょう。
初期の段階から「大学大院生の就活はうまくいかないこともある」と理解し、早めに準備をしたりプロのアドバイスを受けたりと、積極的に行動することが大切です。
年齢が高い
新卒就活においては、大学院生の年齢が学部生よりも高いことも就活失敗の要因になりえます。ストレートで高校・大学を卒業していても、修士課程を修了した時点で24歳、博士課程までいくと30歳近くなるからです。
企業によっては、新卒採用では専門的なスキルではなく、フレッシュさやこれからキャリアを築き上げるための若さを重視します。専門分野が関係する企業の場合は、その専門性が選考で武器になりますが、専門分野外の企業では年齢の高さが弱点になってしまう可能性もあるでしょう。
専門分野以外の業界まで就活の幅を広げる場合は、年齢がネックになる可能性があることも覚悟しておいてください。
文系は専門スキルを活かしにくい
文系の大学院生の場合、よほど専門的な職種を選ばない限り、研究で磨いた知見を活かしにくいのが現状です。業界によっては専門性や院卒というキャリアが求められるとはいえ、現在の就活市場は文系の大学院生にとって好ましい状況ではないことを理解しておきましょう。
一方、理系の大学院生の場合は研究した内容が業務に直結する業界や企業も多く、一般的には専門スキルを活かしやすいといえるでしょう。大学院は、理系企業からの推薦の数も多い傾向にあります。
ただし、文系・理系いずれの場合も、就活に向けた対策をしっかりと行わなければ内定は獲得できません。「文系だから」「理系だから」と考える前に、まずは基本的な就活対策に取り組みましょう。
面接対策については、「面接で緊張しないコツとは?答えに詰まったときの対処法も解説」で解説しています。こちらもぜひ参考にしてください。
1人で抱え込んでしまう
就活を1人でやろうとすることも、就活が失敗しやすくなる要因の一つです。就活は情報戦ともいえるので、効率的に必要な情報を集めるほど内定に近づきます。
しかし、大学院生の場合は研究や発表と平行する関係で、情報収集に時間が取れないのも事実です。だからこそ、一人でやり切ろうとせず周りのサポートを積極的に受けなくてはなりません。同じ業界を目指す友人がいれば、企業説明会や選考のスケジュールを共有し合うのがおすすめです。
ネガティブな理由で就活をしている
ネガティブな理由で就活をすることも、思いどおりに内定を獲得できない要因です。「大学に残ることが難しそうだから」「研究に限界を感じたから」といったネガティブな理由で就活を始めると、どうしても積極的になれなかったり、主体的に動けなかったりします。
また、志望動機も前向きな内容が書けず、書類で落とされてしまうこともあるでしょう。これからどんなキャリアを築きたいのか、仕事を通じてどんなことを達成したいのかなど、プラスの面を考えることが重要です。嫌々ながら面接を受けると、人事担当者にネガティブな気持ちが見抜かれてしまいます。
大学院生の就活でくじけそうになっている方は、「就活でくじけそうになったら?内定のために気持ちを切り替える4つの思考法」の記事も参考にしてください。
学部卒に比べて情報が少ない
学部卒と比べて就活情報が少ない点も、就活で苦戦しやすい理由です。学部生よりも大学院生の数が少ないだけではなく、大学院生のなかでも就活を行う学生が少ないことが理由にあげられます。
参考にできる情報がないため、就職に向けてどのように動けばいいのかがわかりません。手探りかつ、正解がわからない状況に陥りやすく、就活で失敗してしまうのです。
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大学院生が就活で失敗しないためにアピールできる強み
大学院生は、学部生とは異なる独自の経験や学びを通じて多くの強みを身につけています。これらの強みを活かすことが、就活で失敗しないポイントです。
ここでは、大学院生が持つ主な強みを3つ詳しく解説します。
課題解決能力
大学院生の持つ課題解決能力は、就活で評価されやすいポイントの一つです。大学院では、分野に関わらず研究活動を通じて複雑な問題に取り組むことになります。このような経験から、問題を分析し、適切な解決策を導き出す能力が養われるでしょう。
実際のビジネスの現場でも多岐にわたる課題に対応するため、課題に対応したり解決したりする力が求められます。大学院生活を通じて培っていれば、選考における大きな武器になるはずです。
ただし、せっかく課題・問題解決能力を持っていても、ESや面接でそれを伝えられなければ意味がありません。実際のESや面接での伝え方については「自己PRで問題解決能力を伝えるコツは?相手に伝わる構成や例文も紹介」も参考にしてください。
特定の分野の専門知識
特定の分野の専門知識を持っていることも、大学院生の強みの一つです。大学院では特定のテーマや分野に特化した研究を進めるため、その分野に関する深い知識を身につけることになります。専門知識が志望する業界や職種に直結する分野のものだと、就活の強みとなるでしょう。
リサーチ能力や研究のスキル
研究の過程で身につける、リサーチや研究のスキルを企業に売り込むことも可能です。大学院では、研究を進めるなかで情報収集やデータ分析、仮説検証などの過程を何度も繰り返します。
このような過程はビジネスの現場でも行われるものなので、リサーチや研究のスキル・経験が豊富な大学院生は魅力的な人材に見えるでしょう。に、新しい市場や技術の調査、競合分析、マーケティングリサーチなどに取り組んでいる企業では、このようなスキルが高く評価される傾向にあります。
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大学院生が就活で失敗しないためには?キャリアアドバイザーからのアドバイス
大学院生が就活を成功させるには、「自分が研究してきた専門領域をそのまま活かせる可能性は低い」という考えを持つことが大切です。
研究・開発業務では大学院での研究経験や専門知識を活かせますが、そもそも研究開発職の募集は少なめです。さらに、自分の専門領域にこだわれば選択肢はより少なくなります。「研究・専門領域でしか就職したくない」と考えてしまうと、就活に失敗する可能性は高まるでしょう。
たとえば、「心理学専攻→営業活動において顧客理解に強くなれる」というように、別職種で専門性を活かして活躍する道も検討してください。どうしても研究を仕事にしたいのであれば、民間で実務経験を積んでから専門職に就いたりアカデミックに戻ったりというキャリアもありますよ。
なお、大学によっては研究室推薦などの選択肢もありますが、必ず内定もらえるとは限らないうえ、内定もらったら断れないケースは多いです。「大学院生だから研究室からの推薦で就職できるだろう」と安易に考えず、研究室推薦だけに頼らない自発的な就活にも取り組みましょう。
大学院生は「院まで行ったからその道で就職しないと」という考えを持ちやすい傾向ですが、必ずしも専門領域で就職する必要はありません。学んでみたうえで、違う道を選ぶ選択肢も考えてみてくださいね。
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大学院生が失敗しにくいおすすめの就職先
どのような業界や企業を志望するかは個人の希望によりますが、大学院生に向いている業界や企業もあります。ここでは、大学院生におすすめの就職先を3つ紹介します。
研究所
大学院で学んだ知識を活かしやすいのが、研究所です。研究所では大学院の研究活動と似た環境で働くことになるので、大学院生の経験やスキルを存分に活かせます。また、最先端の研究に携われるため、研究者としての成長を望む人には最適な職場と言えるでしょう。
研究所への就職で求められる専門的な知識は、学部生にはなかなか超えられないハードルです。大学院生の強みをアピールしやすい点も、研究所がおすすめな理由の一つです。
メーカー
民間企業にあたるメーカーも、大学院生におすすめの業種の一つです。食品や薬品など、研究・開発ができる人材を求める企業があるからです。
メーカーの研究部門では専門知識が必須なので、専門知識を学んできた大学院生は評価されやすいでしょう。さまざまな分野のメーカーが存在するため、自身の知識やスキルが活かせるメーカーがないかよくリサーチしましょう。
コンサル
文系の大学院生には、コンサル業界もおすすめです。コンサル業界では、論理的な思考や課題解決といったスキルが評価されやすい傾向があるからです。
専門的な知識を活かしにくいとされる文系の大学院生も、研究活動を通して培ったロジカルシンキングやリサーチスキルを強みに、コンサル業界を目指せるでしょう。
コンサルは、企業によって取り扱う分野やアプローチが大きく異なります。より詳しくコンサルについて知りたい方は「コンサルとはどんな仕事?業務内容や必要なスキルを解説」も参考にしてください。
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大学院生が就活に失敗しないための事前対策10選
大学院生が就活に失敗しないためには、事前に就活スケジュールを把握して乗り遅れないように準備することが大切です。ここでは、大学院生が就活を始めるにあたって行っておきたい対策をご紹介します。
1.就職を希望するなら早めに動き出す
就職を希望するなら、大学院修士課程1年目から動き出しましょう。大学院生の就活スケジュールは、大学院1年生(修士課程1年目)が学部3年生と同じと捉えるとわかりやすくなります。
つまり、大学院1年生の夏にインターンシップ、3月に情報解禁、大学院2年生の6月に選考開始となります。修士課程修了で就職を希望するなら、修士1年目の夏からインターンシップに参加しましょう。また、3月までには自己分析や企業研究といった準備を終えておくと、情報解禁をスムーズに迎えられます。
さらに、専門性が高いと判断された学生は、広報活動の期間を短縮し、ほかの学生よりも早めに採用選考が始まります。学部生と比べて早い時期に選考が始まる企業も多いため、余裕をもって準備しておくことが大切です。
参照元
厚生労働省
2025 年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方
2.推薦応募を検討する
一般の選考だけではなく、推薦応募を利用した就職も検討してみましょう。推薦応募は、大学院生の就活の特徴的な制度です。学校の推薦枠を利用する「学校推薦」と、教授のコネクションを活用する「教授推薦」があるため、志望先があれば活用してみましょう。
ただし、推薦枠であっても不合格になることはあります。また、推薦枠の場合は基本的に内定を辞退できず、必ずしも希望する研究職に就ける確約もありません。
自由度は少ないながら、自分の持つ知識を活かせる仕事に就ける可能性はあるため、教授や学校のキャリアセンターと相談してみましょう。
3.キャリアビジョンを考える
就活を成功させるために、まずはキャリアビジョンを考えましょう。キャリアビジョンとは、「自分は将来何をしたいのか」「どのような目標を達成したいのか」などを考える作業です。就活を成功させるためには、具体的な目標設定が欠かせません。
自分が大学院で研究したり学んだりした専門分野の知識・技術を、仕事でどのように活かしたいのかを考えましょう。しっかりとキャリアビジョンについて考えれば、志望すべき業界や企業が絞り込めます。
4.研究内容が活用できる就職先を見つける
特に、理系の場合、自分の持つスキルや知識が活用できる就職先を見つけられるよう、業界研究と企業分析を入念に行いましょう。業界研究や企業分析が不十分だと、イメージや間違った情報を根拠に応募してしまい、ミスマッチを起こす可能性が高まります。
5.基礎的な社会人スキルを身につける
専門知識だけではなく、基礎的な社会人スキルを身につけておくことも重要です。文系の場合、理系に比べると専門性より社会人としてのスキルを求められることが多いです。コミュニケーション能力を磨いたり、チームで物事を成し遂げるためのスキルを伸ばしたりすると、高評価を得やすいでしょう。
研究の内容が直接活かせずとも、研究を続けるなかで身につけた能力は自己PRに活用できます。仮説を立ててその検証のために必要な情報を集める力や、目標に向かってコツコツ努力を継続する力などを面接やESでアピールしてください。
6.模擬面接を受ける
模擬面接や面接練習は、就活で重要な対策の一つです。どんなに素晴らしい能力や実績があっても、それを面接官に伝えられなければ内定は得られません。
しかし、いざ本番となると、緊張してしまいうまく話せなくなる人もいます。こういった失敗を避けるため、模擬面接をしましょう。
一般的な質問はもちろん、少し変わった質問もしてもらい、いざというときに焦らないようにすることが重要です。何度か繰り返すと想定外の質問にも落ち着いて答えられるようになり、「事前に△△をしておくと緊張しない」といった自分なりのルーティンも定まります。
キャリアチケットでも模擬面接を行っていますので、本番のような緊張感をもって対策をしたいと考えている方は、ぜひご相談ください。
7.自己分析に取り組む
学部生の就活と同じく、大学院生の就活でも自己分析が重要です。自分の強みや長所を知ることで、面接で効果的な自己PRができます。
大学院での研究と関連付けて、研究を通じて何を得たか、どのようなスキルを身につけたかをわかりやすく話せるようにしましょう。自己分析の詳しいやり方については、「自己分析とは?おすすめのやり方と8つの注意点を解説」の記事を参考にしてください。
8.なぜ一般企業への就職を決めたか考える
研究職に進む選択肢もある大学院生の場合、なぜ一般企業への就職を決めたかも論理立てて説明できるようにしておきましょう。面接などで聞かれる場合があります。
「なぜ研究職ではないのか」「就職してどうしたいのか」などを考えるのは、自分を理解するためにも重要です。このような点を考え面接で的確に伝えられれば、企業側にあなたの意欲や適性を理解してもらうチャンスが増えます。
9.企業研究に力を入れる
企業研究に力を入れ、よりアピールできるように準備を行いましょう。企業の求める人物像にあわせてアピールしたり、ほかの企業との違いを明確にしたりしておくのが大切です。
企業の求める人物像に沿った強みや研究内容をアピールできれば、自社で活躍できそうだと評価されます。また、企業研究を行い他社ではなく志望企業を選んだ理由を明確にしておけば、自社への志望度が高いと思ってもらえるでしょう。
自分の評価を高めるためには、企業研究で志望企業について深く理解しておくことが欠かせません。企業研究の方法については、「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
10.院卒が評価される企業をねらう
院卒を高く評価する企業もあるので、積極的に狙いましょう。たとえば、研究職や開発職を募集する企業は、学部卒の募集を行っていない場合もあります。
院卒は学部卒よりも専門的な内容を学んでおり、知識も豊富です。大学院生ならではの特徴を生かして就活を行うと、内定も獲得しやすくなるでしょう。
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大学院生が就活に失敗しないための具体的な方法
大学院生が就活に失敗しないためには、キャリアビジョンを考え、なぜ企業への就職を決意したかを明確化することが大事です。就活準備の時間を作り、対策に取り組んでみてください。
インターンシップに参加する
内定獲得に向けて、インターンシップにも参加してみましょう。時間がない大学院生だからこそ、就活を有利に進められるインターンシップが重要です。
インターンシップのメリットは、企業研究だけではわからない企業の雰囲気を体感できたり、業務内容を体験できたりする点です。志望企業のインターンシップには積極的に参加しましょう。
経済産業省の「学生・企業の接続において長期インターンシップが与える効果についての検討会(p18)」によると、「大学院1年生の7~9月にはインターンシップに参加するのが望ましい」と考えている大学院生は54.3%おり、最も多い結果でした。
大学院の年次が上がると研究活動が忙しくなるため、なるべく早い段階でインターンに参加するのがおすすめです。就活と研究を両立するためにも、進学した年の夏休みごろにはインターンシップに参加すると考え、早めの準備を心掛けましょう。
参照元
経済産業省
学生・企業の接続において長期インターンシップが与える効果についての検討会 大学に対する調査結果
大学院生に特化した就活サイトを使う
就活サイトのなかでも、大学院生に特化したものを使いましょう。大学院生に特化した就活サイトには大学院生の採用に積極的な企業が集まっており、内定を獲得しやすい傾向があります。
また、研究の大変さや学部生とは違う大学院生ならではの忙しさへの理解も深いのもポイントです。大学院生に特化した就活サイトで募集している企業の場合、選考の日程などを配慮してもらえるケースがあります。
逆求人サイトを利用する
逆求人サイトを利用するのも一つの手です。逆求人サイトとは、一般的な就活サイトと異なり、企業側が学生のプロフィールを見て興味があればコンタクトを取るという流れのサービスです。
従来型の就活サイトでは、自分が企業に対してどの程度マッチしているのかわからない状態で選考に進まなくてはなりませんでした。しかし、逆求人サイトであれば、そもそも自分を評価してくれている企業としかマッチしないため、より効率的に選考を受けられます。
就活エージェントに相談する
就活を効率的に進めるためには、就活エージェントに相談するのも有効です。時間のない大学院生は、少ない時間を有効活用して万全な就活準備を行いましょう。
就活エージェントに相談すれば、状況に応じて必要な準備や対策のアドバイスがもらえます。自分一人で試行錯誤するよりも、効率的に準備が進むのでおすすめです。
また、大学院生は、就活エージェントを利用しつつ修士1年生から準備を進めることを推奨します。就職活動の情報収集が難しく、学部生と比べてスピード感が必要だからです。一般的には、修士1年生の4月から自己分析を始め、インターンシップへ申し込みます。
修士1年生からの就活について学びたい方は、「修士1年生でも内定はもらえる?就活成功へのポイントや人気の就職先を紹介」も参考にしてください。
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大学院生として就活に失敗せずに内定を獲得したいあなたへ
就活に失敗しないかどうか、不安に感じている大学院生も多いでしょう。大学院生は研究と就活を両立しなければならず、慣れない環境にも苦戦します。また、理系の大学院生は技術面接の対策が必要になる場合もあり、一人で就職活動を進めることが難しく感じるかもしれません。
一人で就職活動を進めることに自信がない就活生は、ぜひキャリアチケットにご相談ください。
就活エージェントのキャリアチケットでは、あなたが希望する職種や業界に合わせた企業情報を提供し、選考対策や面接対策のアドバイスを行っています。技術面接で自分の長所をアピールするための自己分析のお手伝いもお任せください。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。