就職コンサルタント、『学歴フィルター』(小学館新書)著者の福島直樹です。
「企業研究は面倒だし、よくわからないので、先送りしてました…」
そんな就活生のために、前回の「「時短」でできる!業界研究のやり方」に引き続き、1社当たり20分という簡単かつ時短でできる企業研究についてご紹介します。しかも志望動機の下書きも同時に作成できてしまう優れものです。
福島 直樹(ふくしま・なおき)
就職コンサルタントとして就職・採用にかかわる執筆、講演活動を行う。また、企業の採用コンサルティングでは、戦略立案、選考実施なども担当。『就職ジャーナル』、『DODA』、東京商工会議所ウェブサイト、NHK、フジテレビ、FM東京、J-WAVE等の番組、CF出演。主な著作は『学歴フィルター』(小学館新書)など28冊。就活漫画『銀のアンカー』(集英社)では監修を担当。年間160回を超える講演を行う。
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企業研究の4つのメリット
企業研究とは文字通り、志望企業について調べることを言います。では企業研究にはどんなメリットがあるのでしょうか? 私は大きく分けて3つあると考えています。下の図を見てください。短期的メリット | 内定を得やすくなる(志望動機の説得力が上がる) |
中期的メリット | 第一志望企業が見つかる可能性が上がる |
長期的メリット | 入社後のミスマッチの可能性が下がる(企業の問題点がわかる |
企業研究をしたうえで志望動機を考えれば、説得力が上がることが多い。よって短期的なメリットとして、内定を得やすくなることが挙げられます。
また中期的なメリットとして、多数の企業を比較検討することで、第一志望企業が見つかる可能性が上がります。
長期的メリットとして、企業の問題点など実態がわかることで、入社後のミスマッチの可能性が減少することが挙げられます。
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企業研究で有用な情報源とは?
企業研究のメリットをお伝えしたところで、次に簡単にできる企業研究のやり方について紹介します。企業研究をするために、さまざまな情報源を参考にしますが、主にこの4つを押さえましょう。① 企業の採用HPや就職ナビなどの社員インタビュー記事
② 会社説明会で得た情報、社員から聞いた話
③ OB・OG訪問やインターンシップで得た情報
④ 業界紙やビジネス雑誌、社会人向け業界イベントなどで得た社会人向け情報
①から④の順に、情報を得るためのエネルギーがより必要になります。最も簡単に手に入るものは①です。
「でも、採用HPや就職ナビの記事は広告みたいなものだから実態はわからないのでは?」
そんなふうに思う人もいるかもしれません。ところが、社員インタビュー記事は意外に率直かつ個人的な感想が載っていることが多く、情報源として「使える」のです。また、短時間で志望動機を作るうえでも大きな効果を発揮します(もちろん②〜④も活用できます)。
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福島式「やりがい・厳しさシート」に記入しよう
では、社員インタビューの内容をどうまとめたらいいか、短時間でできる企業研究の方法を紹介します。簡単なので電車などの移動中でもできます。
①仕事の「やりがい」と「厳しさ」について話している社員を見つける
厳しさに注目する理由は、業務の辛い点や実態を知ることで入社後のミスマッチを減らせるからです。厳しさについてコメントしている社員は少ないので、目を通していくとすぐに見つかるはず。
企業の採用ホームページより、就職ナビのほうが探すのに時間がかからないためオススメです。ただ、掲載されている社員数が少ないという難点があります。
②福島式「やりがい・厳しさシート」のA~Dの項目を埋める
社員インタビュー記事やインターンシップ、OG・OB訪問で得た情報を、「やりがい・厳しさシート」を作って記入してみましょう。すでに自己PRやガクチカを書いているなら、D欄にその一部を転記してください。
業界/職種/企業名 |
インテリア/販売職/◯◯カンパニー |
A:仕事内容 |
インテリアショップで家具などを販売 |
B:仕事のやりがい・企業の魅力 |
◯◯さんの「以前の店舗のお客様がベッドを購入するために、わざわざ現在の私の店舗まで来てくれ感動した」というコメントからやりがいを知った。 |
C:仕事の厳しさ・企業の課題 |
「商品によっては細かなデザインオーダーもあり、一度、カーテンのサイズの発注ミスをした」から仕事の厳しさが想像できた。 |
D:活かせそうな自分の強み |
カフェのアルバイトを通じて養った継続力や打たれ強さがあるので、仕事の厳しさに負けない。 |
③2社以上で比較してみる
1社あたり大体20分程度でシートが完成します。このプロセスをほかの企業でも繰り返し、2社を比較しましょう。おのずと志望度の高い企業=第一志望が見えてくるはずです。2社でも40分しかかかりません。非常に合理的です。
④A~Dを繋げて、志望動機を作る
表を見ると情報が整理され、このA~Dを順番に文章に起こして繋げていくと、簡単に説得力のある志望動機の下書きが完成します。
その理由と完成例は次回「エントリーシートの書き方~志望動機編~」でお伝えします。
いかがでしたか?
難しそうに感じてしまう企業研究ですが、この方法なら40分で2社を比較検討でき、志望動機の下書きまで作ることができます。1日2社を40分で行い、10日間続けましょう。これで20社分の企業研究と志望動機が出来上がります。
私が10年以上の時間をかけて開発した、非常に効率的で効果的な方法です。ぜひ活用してみてください。
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