業界にもよりますが、最近は私服OKの選考が少しずつ増えてきました。
みんなが同じようなリクルートスーツを着ているため、学生の個性が見えなくなっています。普段の学生を見たい、と私服選考を行っている企業もあります。
でも突然私服と言われると戸惑ってしまいますよね。そんな就活生の疑問である、「選考会場にどんな私服を着ていけばいい?」に答えます。
松岡 澄江(まつおか・すみえ)
キャリアコンサルタント。株式会社キャリアポート代表取締役。のべ2000人以上の就活生の相談や就活実践講座、キャリアデザイン講座などを実施しながら就活を支援してきた。就活生から働くひとまで、キャリアカウンセリングや授業・研修を通して自分らしい人生のためのキャリアを考える機会を提供している。著書『自分らしい人生のための働き方・生き方』(セルバ出版)。
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最近増えている私服選考の業界は?
みんな同じリクルートスーツ、みんな同じような髪型。今どきの就活はまるで制服のようなスタイルでちょっと違和感を持っている人もいるのではないでしょうか?
でも就活生のホンネとしては同じような服装をしていることによる安心感もあるようです。
最近増えてきたのは、「服装自由」「私服OK」の選考。
少し前まではアパレル業界や広告業界ぐらいだったのですが、最近は不動産業界、小売業界、IT業界などに広がってきました。
アパレル業界の選考では、エントリーシートにも2~3枚程度の私服のコーディネート写真を貼ることが多く、面接でもそのブランドに合う私服を選んでいくことでアピールすることができます。
広告業界は、普段から私服でお仕事する人も多い業界です。クリエイティブな人材を求めていることもあり、多少個性を出しても大丈夫なケースが多いようです。
IT業界も特にWeb系・アプリ系の企業では、広告業界同様に個性や創造性を重視していることから、最近は私服OKの選考が増えてきています。
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どんな基準で服装を選んだらいい?
私服OKと言われると逆に学生が戸惑ってしまうのは、果たしてどこまで私服で良いのか?ということが分からないからだと思います。大学で学生の普段の様子を見ていると、なかなかファッションにこだわっている人も多いので実に華やかです。
では、就活で私服を着るとなると、どんな服装が良いのでしょう?
まずはその企業の社員がどんな服装で仕事をしているのかをチェックしましょう。
企業まで行かなくても、最近は新卒採用サイトに「先輩インタビュー」などの記事が掲載されています。記事に登場している先輩の姿を見ておきましょう。また、企業説明会などでその企業に行った際に、出入りしている社員の姿を見ておくと服装を選ぶ基準になると思います。
実は以前私が勤めていたWeb系の企業は服装が自由でした。社内はかなりカジュアルな人が多く、客先に行くときだけジャケットを着用するような社風。その当時から選考は服装自由だったのですが、私が面接官を担当した選考で、TシャツにGパン、サンダルで登場した学生がいました。
服装で人を選んでいるわけではないのですが、やはりその学生からはしっかりした社会人になろうという気持ちが受け取れなかったのです。
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自由とはいってもTPOを考えることが大事
服装自由の選考で私が学生にアドバイスしているポイントは3つ。
1.カジュアルすぎないようにする
ジーンズやスウェットなどの素材、パーカーやトレーナー、Tシャツなどは仕事の場ではカジュアル過ぎます。男子なら襟のあるシャツとスラックスに単色のジャケットかカーディガンなどできちんと感を出しましょう。女子なら少しキレイめな服装で。オフィスカジュアルで検索するといろいろなコーディネートが出てくると思います。
2.肌が見えすぎるのはNG
普段はショートパンツやミニスカートも着こなす女子学生が多いですね。中にはショート丈のトップスでお腹が見えている(見せている?)人もいます。刺激的すぎるのであまり肌の露出が多い服装は選ばないようにしましょう。会社は仕事をする場です。社内には若い人からベテランの人まで、いろんな背景・価値観を持った人が共に働いています。清潔感や信頼感のある服装を心がけるのは仕事の基本です。選考の場では、個性の前に多くの世代が受け入れやすいことを基準にしてほしいと思います。
3.アクセサリーは控えめで
この頃は男子もリングやピアス、ネックレスなど、アクセサリーを使いこなすオシャレな人が多くなりましたね。時計にこだわっている人もいます。でも選考会場はオシャレな格好を披露する場ではないので、アクセサリーは控えめなものにしてほしいです。男子はつけない方が良いでしょう。女子は小さなトップのネックレス程度にしておきましょう。ネイルも透明なものぐらいがいいと思います。
T(Time:時)、P(Place:場所)、O(Occasion:場合)をよく考えてみてください。これから働きたいと思っている企業に、自分をどう見せたいのか?をしっかり考えつつ、服装を決めてほしいと思います。
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オシャレと身だしなみの違いは意識しよう!
オシャレは見せるもの、身だしなみは見られるもの。
服装自由といっても何でも良いわけではないということを理解しておきましょう。20代の感覚と大人世代の感覚が違うと思うので、不安があれば周囲の大人に「こんな服でいきたいのだけど」と相談しても良いですね。
自分らしさを出しつつ、見られる自分を意識して、「服装自由」「私服OK」の選考も楽しんでくださいね。
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