インターンシップのメリットとは?種類・目的・企業側の利点まで解説

このページのまとめ

  • インターンシップは仕事内容や企業の雰囲気を実体験できる
  • インターンにより社員や他の学生との人脈が広がり、就活情報やサポートを得やすくなる
  • 目指す業界が決まっていない人は1dayインターンから参加しよう

インターンシップのメリットとは?種類・目的・企業側の利点まで解説のイメージ

「インターンシップに参加するメリットがよく分からない」と悩む学生は多いでしょう。説明会やアルバイトとは違い、実際の仕事体験ができるインターンシップは、ただ経験を積むだけでなく、将来のキャリア選びや就活を有利に進めるための貴重な機会です。

この記事では、インターンシップの種類やメリット、参加の目的などを解説。これからインターン参加を考えている人に役立つ役立つ内容なので、ぜひ参考にしてください。

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目 次

インターンシップとは

インターンシップとは、企業が学生に向けて就業体験の場を提供する制度のことです。インターンの多くは大学3年生を対象としており、3年生の夏休みや冬休みに実施されるのが主流となっています。

インターンシップといえば、ひと昔前は弁護士や医師などの限られた職種でのみ実施されていました。しかし、近年ではさまざまな企業が導入しており、参加する学生も年々増加しています。

ここでは、インターンシップと類似するさまざまなプログラムとの違いを解説するので、参加する際の参考にしてください。

オープンカンパニーとの違い

オープンカンパニーは「企業や業界を知る場」、インターンは「企業で働くことを体験する場」です。

オープンカンパニーは説明会やイベント形式で、企業や業界について幅広く知識を得る機会が中心。短時間や単日、オンラインで参加できるプログラムが多く、気軽に参加できるのが特徴です。

たとえば、自分が興味を持つ業界のイベントに参加し、複数の企業の事業内容を比較することで、「自分の強みを活かせる業界はどこか」を考えるきっかけにできます。

オープンカンパニーは就活準備の入口として情報収集におすすめ。より深く企業を知りたい場合は、インターンシップで実際の業務体験に踏み込むと理解が深まります。

キャリア教育との違い

キャリア教育は大学の授業として実施される「社会人基礎力を学ぶ機会」、インターンは企業で「実務体験を通じて実践的に学ぶ機会」です。

キャリア教育は大学と企業が連携し、職業理解やキャリアデザインについて講義やグループワークを行う形式が多く、学生生活と両立しながら参加できます。

大学のキャリア教育で業界の基本知識を学び、その後インターンで実際の現場を体験することで、自分が働く姿を具体的にイメージできる学生も。

キャリア教育は「知識を学ぶ場」、インターンは「知識を実践する場」です。どちらも活用することで、就活に向けた準備を段階的に進められます。

アルバイトとの違い

アルバイトは「働くことでお金を得ること」が目的ですが、インターンシップは「仕事や業界を知るために体験すること」を目的としています

アルバイトは、お店や企業で業務を回すために必要な人員として雇用契約を結び、労働時間に応じて給料が支払われる仕組みです。一方インターンは、学生が企業や業界、仕事内容を知り、キャリア形成につなげるために実施されるため、「学びの機会」と捉えられます。

アルバイトは人員の一人なので即戦力として働きますが、インターンシップでは企業の事業内容を知ったり、実際のプロジェクトに参加して業界理解を深めたりすることに時間を使うのが違いです。

インターンシップは給料(賃金)が必ず支払われるわけではありませんが、条件によっては金銭的な「報酬」や交通費が支給される場合があります。

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インターンシップに参加するメリット

インターンシップに参加することで、実際の仕事や職場の雰囲気を体験できるだけでなく、就活に役立つさまざまなメリットがあります。

ここでは、学生がインターンに参加することで得られる具体的なメリットをわかりやすく解説するので、これからインターンを探す人はぜひ参考にしてください。

社風や社員の雰囲気を確認できる

インターンシップに参加することで、社員や将来の同期になるかもしれない学生と実際に関わりながら、職場のリアルな雰囲気を体感できます。

説明会や座談会だけでは、社員や職場の雰囲気、仕事の進め方まではわかりません。インターンでは社員と同じ空間で働く時間が多く、社員同士のコミュニケーションの取り方や働く人の雰囲気を肌で感じられます。

また、グループワークを通じて参加しているほかの学生とも交流できるため、「この雰囲気で自分は心地良く働けるか」を事前に確認することが可能です。

実際にインターンに参加した学生からは「和気あいあいとした雰囲気で自分に合っていると感じた」「逆に厳しい環境だとわかり、自分には向いていないと判断できた」という声もあります。こうした経験を通じて、入社前に自分に合う職場かどうかを判断できることは大きなメリットです。

インターンは「自分がその職場で働く姿」を具体的にイメージするための場。社風や社員の雰囲気を理解しておくことで、入社後のミスマッチを防ぎ、後悔のない就職選びにつながります。

ビジネススキルが身に付く

インターンに参加することで、社会人として必要なビジネスマナーやPCスキル、コミュニケーションスキルなど実践的なスキルを身に付けられます。

特に長期インターンでは、実際に社員と一緒に働く中で基本的なビジネスマナー(挨拶、報連相、メールの書き方)、PCスキル(Excel・PowerPointの使い方)、コミュニケーションスキル(報告・提案・意見交換)を学べるでしょう。

これらは書類選考や面接時にも求められるスキルであり、インターンを通じて自然と身に付けておくと、就活を有利に進められます。就活直前にこれらのスキルを身に付けようとすると大変ですが、インターンで実践を通じて学ぶことで自然に体得できるのが大きなメリットです。

インターンで学んだビジネスマナーやスキルは、就活本番での書類作成・面接対応・社会人としての土台づくりに役立ちます。社会人になる準備を早めに始められるのが、インターンに参加する大きな価値です。

人脈が広がる

インターンに参加すると、社員やほかの学生との交流を通じて 就活に活かせる人脈を築けるのが大きなメリットです。

インターン中は社員と一緒に働く時間が長く、質問や相談をする機会も多いため、社員と信頼関係を築きやすくなります。また、社員に改めてOB・OG訪問をお願いできたり、業界のリアルな話を直接聞けたりする機会も得られるでしょう。

さらに、同じインターンに参加している学生と就活情報を共有したり、一緒に選考対策を進められたりするなど、学生同士のネットワークも広がります。

説明会や座談会だけでは築けないつながりを得られるのがインターンの魅力です。社員や学生とのつながりは就活を有利に進めるだけでなく、社会人になった後も相談できる貴重な人脈になる可能性があります。

学生時代に力を入れたことのネタになる

インターンシップでの経験は、就活でよく聞かれる「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」の題材として利用できます。ガクチカでは、単に活動内容を伝えるだけでなく、「仕事にどう向き合ったか」「何を学んだか」が評価されやすいでしょう。

インターン中に新しい課題に挑戦した経験や、チームで問題を解決したエピソードは「主体性」や「協調性」をアピールするのに最適です。ただし、インターン先の企業と違う会社を志望する場合は、「なぜその企業ではなく他社を志望するのか」を整理しておく必要があります。面接で質問された際にしっかり説明できるよう準備しましょう。

インターンシップで実際の仕事を体験した経験は、説得力のある自己PRとして就活で強力な武器になります。

内定獲得のチャンスにもなる

インターンシップで良い成績を残すと、内定につながるケースもあります。一部の企業では、インターンを通じて選考の一部またはすべてを免除する「内定直結型インターン」を実施しており、ここで高い評価を得られれば、本選考を経ずに内定を獲得できる可能性があるのです。

たとえ内定に直結しなくても、一次面接免除などの優遇措置が得られる場合もあります。内定に直結するインターンは就活を大きく有利に。早めに情報を収集し、積極的に参加することで、効率良い内定獲得を目指しましょう。

長期インターンは報酬が発生する場合も

長期インターンでは、責任を果たした分、報酬がもらえるケースがあります。

インターンは責任が重い分高額の報酬が支払われる場合も。報酬体系は時給制、日給制、成果報酬制の3タイプが主流です。

インターン中に社員とほぼ同じ業務を任され、責任ある仕事をこなすことで、時給がアルバイトより高く設定されているケースもあります。ただし、報酬が多い分、責任や業務内容も本格的なため、気軽に参加すると苦労する可能性もあるでしょう。

社員と同じ内容の仕事をする可能性がある点を理解して参加すると、ギャップに戸惑わずに済みます。

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企業にとってのメリット

企業にとってインターンは、学生に自社を知ってもらう絶好の機会となります。他社に優秀な学生をとられないためにも、率先してインターンを開催し、自社に関心を持ってほしいという企業は多いでしょう。

また、インターンを通して自社の情報を提供することにより、入社後のミスマッチやそれによる離職を防げるのも企業にとってのメリットです

コストを掛けて採用した人材が早期退職するのは企業のとって大きな痛手。そうならないためにも、インターンを通して業界や自社への理解を深めてほしいという思いがあります。

企業がインターンシップを開催する理由を詳しく知りたい方は「インターンって何?参加するメリットと探し方のポイント」のコラムも参考にしてください。

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インターンシップに参加する主な目的

インターンシップは就活準備の第一歩として多くの学生が参加していますが、「なぜ参加するのか」という目的は人によってさまざまです。ここでは、実際に多くの学生がインターンに参加する理由として多く挙げられる目的を3つ紹介します。

業界・企業に対する理解を深めるため

インターンシップに参加する大きな目的の一つは、業界・企業・職種への理解を深めることです。

説明会やパンフレットだけでは企業の業務内容や雰囲気を深く知ることはできません。実際にその会社の現場に入り、社員と関わりながら業務を体験することで、仕事内容や社風、自分の適性を具体的に理解できるのがインターンシップという機会です。

「説明会だけではわからなかった企業の業務の詳細を知りたい」「自分に合う職種を見極めたい」と考えてインターンに参加する学生は多く、興味のある業界での経験を通じて自分の適性を確認できます

また、志望度の高い企業の場合、インターン参加が早期選考や本選考の優遇ルートにつながることもあるでしょう。インターンシップを活用することで、業界・企業・職種を深く理解でき、自分の進む方向性を具体化しやすくなります。

より深く自己分析を行うため

インターンシップは、自己分析を深める場としても活用できます。実際に働く環境を体験することで、自分の強みややりたいことがどの業界・職種に適しているかを確認できるでしょう。座学だけの自己分析では見えなかった「実際に自分が働く姿」を具体的にイメージできるようになる点がポイントです。

インターンシップを通じてリアルな職場体験をすることで、自己分析が深まり、就活の軸を明確化できるでしょう。

就活の予行練習の場として利用する

インターンシップは、就活の予行練習の場としても活用できます。インターン選考の面接を経験することで、実際の就活の面接対策になるでしょう。また、社会人として働くとはどういうことかを実際の現場で体感できるため、就職後のイメージを持てるようになります。

インターンシップは就活本番で緊張しないための練習としても役立ち、実践的な経験を積むことで自信を持って選考に臨めるようになるでしょう。

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インターンシップの種類

インターンシップには開催期間別にいくつかの種類があります。

1dayインターンシップ

1日で完結するタイプのインターン。社員による業界説明や学生同士のグループワーク、社員との交流会がよくある内容です。なお、経団連の定めた指針により、1dayインターンという名称は私用できなくなりました。現在では、「1day仕事体験」や「オープンカンパニー」という呼ばれ方をしています。

1dayインターンシップの特徴や注意点を詳しく知りたい方は「インターンシップ1dayとは?名称が変更に!メリット・デメリットも解説」も参考にしてください。

短期インターンシップ

1週間~1ヶ月ほどの日程で行われるインターンです。実務に近いワークショップの実施が多い傾向です。実際に働くこと基本的にないので報酬は得られませんが、学業やアルバイトと両立しやすいというメリットがあります。

短期インターンシップについて詳しい内容を知りたい方は「インターンシップは意味ないの?就活に活きる学びを得るためのコツを解説」からチェックしてみてください。

長期インターンシップ

2~3ヶ月から1年以上のものまで、長期に渡って行われるインターンシップ。アルバイトに近いかたちで、報酬が得られます。長期インターンは拘束時間が長くなるため、学業や他社のインターンとの両立など、スケジュール管理に注意が必要です。1・2年生を対象とするものも多いので、早めに情報をチェックしましょう。

長期インターンシップのメリットは、実践的なスキルが身につくこと。企業によっては取引先との商談に同行して発言するなど、社員とかわらない業務を任される場合もあります。

無給とはここが違う!有給インターンシップ参加のメリット」では、長期インターンのメリット・デメリットや有給インターンについても解説しているため、インターンシップに対する理解を深めたい方は、あわせてご覧ください。

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どのインターンに参加すれば良い?

「まだ具体的な志望先が決まっていない」という人は、どんなインターンに参加すれば良いのか迷いがちです。インターンは内定とは関係ないことも多いので、肩の力を抜いて気軽に参加するのをおすすめします。

まだ目指す業界が定まっていないのなら、1dayインターンに複数参加して業界や企業の情報を集めることから始めましょう。1社目のインターンに参加したあとは、別の業界のインターンに参加したり、全く違うタイプの企業のインターンに参加すると、就活の視野を広げられます

たとえば、1社目が老舗企業なら2社目はベンチャー企業、1社目が中小企業なら2社目は大企業と多様な企業を知ることにより、自分に合った企業が見えてくるでしょう。志望業界が定まっている人は、企業別の特徴をつかむために同業他社のインターンを体験するのもおすすめです。

多くの企業を見たいなら短期、第一志望の企業を深く知りたい、スキルを身につけたいなら長期という風に、インターンの期間は目的別に選択しましょう。アルバイトの時間を割いてインターンに参加する場合は、インターンが無給か有給かも選ぶ基準になります。

どのインターンシップに参加しようか迷っている方は「業界から?職種から?インターン先の選び方と探す方法」も参考に、自分にあったインターンシップを探しましょう。

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インターンシップの探し方

インターンシップの開催情報は、企業のWebサイトや就活サイトで得られます。インターン情報は時期によってはWebサイトに出ていないこともあるので、定期的に確認するのを忘れずないようにしましょう。

また、大学のキャリアセンター(就職部)には一般公募されていないインターン情報が集まっている可能性もあるので、チェックするのがおすすめです。一部の大学ではインターンが単位認定される場合もあるので、こちらも確認すると損がありません。

大学によっては、校内でインターンや就活に関するガイダンスが実施されることもあるので、有効に活用すると良いでしょう。すでにインターンに参加した先輩や友達に話を聞いて、参加したいインターンを絞り込むのも手です。3年生の夏までに早めに情報収集を行い、希望のインターンに参加できるよう準備しましょう

インターンの探し方を解説!自分に合う企業を選ぶには」でも自分にあったインターンシップの探し方を紹介しているため、あわせて参考にしてください。

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