志望動機の書き方は?新卒向けのコツや注意点を例文と合わせて紹介

このページのまとめ

  • 企業は志望動機で社風へのマッチ度や貢献意欲をチェックしている
  • 自己分析と企業分析を通じて、志望動機を深掘りすることが重要
  • 他社の志望動機を流用することは避け、オリジナリティを持とう

志望動機の書き方は?新卒向けのコツや注意点を例文と合わせて紹介のイメージ

「志望動機ってどうやって書けばいいの?」「イマイチどんな風に書けばいいか分からない」

就活対策を進める中で、このような悩みや不安を感じる就活生は珍しくありません。自分の企業に対する思いを、どのように言葉にするかは非常に難しいものです。

この記事では、新卒の方々が志望動機を書く際に押さえておくべきコツや注意点、実際の例文を紹介し、どのように志望動機を書けば良いのかを一から解説します。

新卒の志望動機について相談したい

   
目 次

企業が志望動機から確認している新卒学生の3つのポイント

志望動機を考える際には、自分が伝えたいことだけを書くのではなく、企業がどのような視点で学生の志望動機を見ているのかを意識することが重要です。採用担当者が「この人と働きたい」と思うような志望動機にするために、企業側が確認していることを理解しておきましょう。

1.企業の社風や方向性とマッチしているか

企業は「新卒採用者にはできるだけ長い期間活躍してもらいたい」という思いで採用活動を行っています。そのため、企業の求める人材と学生との間でミスマッチが起きないように、志望動機を慎重にチェックするのです。

企業が求める人材像と志望動機の間に大きなギャップがある場合、企業側は「将来的に離職する可能性が高い」と判断するかもしれません。

自分がやりたいことと企業が求めていることがかけ離れることのないよう、自己分析と企業研究をしっかりと行った上で志望動機を考えましょう。

2.強い熱意や意欲を持っているか

企業は自社への強い思いや仕事に対する意欲を持っている人材を求めています。

同じくらいの能力を持った学生が2人いた場合、「入社後により熱心に仕事に取り組んでくれそうだな」と感じられる学生を採用したいと思うのは自然なことです。待遇や環境ばかりでなく、仕事そのものへの熱意が求められます。

自己PRばかりに注力するのではなく、志望動機も内定獲得の鍵になりえるということを念頭に、熱意や意欲を具体的かつ強くアピールできる志望動機を作成するようにしましょう。

3.企業の成長に貢献してくれる人材か

新卒の学生は、即戦力としての活躍が求められる中途採用とは異なり、将来的に企業に貢献してくれるポテンシャルが評価の重要なポイントとなります。

採用担当者に「この人なら一緒に会社を成長させていってくれそうだな」と感じてもらえるような将来性を志望動機に盛り込みましょう。

志望動機を考える際には、いかに自己分析を深めるかが重要です。自己分析について詳しく知りたい方は「『自己分析のやり方がわからない』と悩む人へ」を参考にしてください。

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志望動機を書く前に行いたい下準備3ステップ

志望動機を考えるときに重要なのが、「自分の強み」と「企業が求める人材」を結びつけることです。この2つにずれがあると、説得力のある志望動機には繋がりません。

ここでは、自分の経験に基づいた明確な志望動機を作成するために必要な下準備を3ステップに分けて解説します。

自己分析で過去の経験を洗い出す

はじめに、自己分析を行いましょう。

これまでの自分の人生を振り返り、どのような出来事や思い出、印象深いイベントがあったのかをリストアップしていきます。その上で、自分が今抱いている就活の方向性や志向について、どのような経験がもとになっているのかを分析してみましょう。

今の自分が持っている思いや価値観が、どのような経験をもとに作られているのかを明確にすることで、より説得力のある志望動機を作成できるようになります。

また、自分が活躍した出来事について深く思い出し、その時に自分がどのような役割を果たしたかを考えると、自分の強みを明確にできます。志望動機や自己PRに自分の強みを書く際、過去の経験と関連付けて自分をアピールできるようになるため、より説得力が増すことに。

何からはじめていいか分からない人は、まず自己分析から始めるようにしましょう。

企業分析で求められる人物像を知る

自分の価値観や強みについて理解を深めたら、企業分析を行い、企業がどのような人物を求めているのかを考えましょう。

自己分析を行った結果をもとに、働いてみたい業界や企業を絞り、その業界や企業について様々なデータを分析します。業界全体の動向を押さえた上で、各社の強みや弱み、主力製品などについて分析すると、社ごとの特徴が分かりやすくなります。

企業が今後力を入れようとしている分野や、活躍している人材についての情報があれば、それをもとに企業がどのような人材を求めているのかを考えてみましょう。

企業と自分を結ぶポイントを探す

最後に、自己分析と企業分析で得たデータをもとに、企業と自分がどのようなポイントで結ばれるかを考えてみましょう。企業が求めている人物像に当てはまるような自分の強みがあるのが理想です。

なかった場合も、自分が持っている価値観が企業理念とどうつながるのか、自分が持っている強みでどのような貢献ができそうかなど、様々な視点で自分と企業のつながりを考えてみましょう。

自分の具体的な経験や価値観と企業との結びつきを明確にできれば、説得力のある志望動機を作成しやすくなります。

志望動機を考えるためには、企業や業界について詳しく知ることが欠かせません。企業研究について学びたい方は「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」を参考にしてください。

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新卒が押さえておくべき志望動機の構成

新卒の就活において採用担当者に伝わりやすい志望動機を書くためには、意識すべきいくつかのポイントがあります。企業を志望する理由が明確になったら、以下の構成に沿って文章にまとめてみましょう。

結論から書く

「△△を志望したのは、〜〜であるためです」「△△のため、貴社を志望しました」など、志望動機は結論から書き始めるようにしましょう。はじめに要点を書くことで、今後どのような話をするのかを採用担当者に分かりやすくするためです。

新卒の採用担当者は限られた時間の中で数多くの書類を確認しています。冒頭に目を通した時点で「もっと読んでみたい」と思ってもらうためにも、志望動機は結論から書き始めることが重要です。

このように、結論から書き始める文章の書き方は、志望動機以外の自己PRや「学生時代に力を入れていたこと(ガクチカ)」などにも有効な書き方です。ビジネス文書でも使われる書き方であるため、就活生のうちから意識的に使えるようにしましょう。

結論に至った理由を述べる

冒頭で結論を述べたら、そこに至るまでの理由となるエピソードを具体的に書きましょう。

抽象的な表現を使わずに、自分自身の経験に基づいた内容を自分の言葉で表現することが大切です。採用担当者が「この学生はこんな経験をしてこんなことを考えたんだな」とその姿をイメージできるように伝えましょう。

自分と企業の結びつきについて説明する

企業を志望する動機や背景を伝えた後は、「なぜこの会社を選んだのか」や「自分ならどのように貢献できるか」などについて説明しましょう。

自己分析や企業分析で得た情報をもとに、自分と企業の結びつき、関係性について書きます。この際も、抽象的な言葉を使うのではなく、過去のエピソードをもとにした具体的な言葉を用いるようにすると、強い説得力を持たせられるでしょう。

どのように活躍していきたいかを伝える

最後に、自分が入社後にどのような働きをしたいかを伝えましょう。

自己分析でリストアップした自分の強みや価値観をもとに、入社後に自分がどう企業に貢献できるかを具体的にイメージし、伝えるのが重要です。「入社したい」という一方的な気持ちだけでなく、成長して企業に貢献していくポテンシャルがあるということをアピールし、企業にとって魅力的な人材であることをPRしましょう。

志望動機を書くコツについて、より詳しいことを確認したい方は「志望動機の組み立て方は順番が大事!好印象を与えるポイントや例文をご紹介」を参考にしてください。

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志望動機を書くときに新卒が注意したい3つのポイント

志望動機を書く際に注意しなければいけないポイントも数多くあります。ここでは、合否を左右しかねない重要な注意点を3つ紹介します。

1.誤字脱字をしない

手書きの場合もPCで作成する場合も、誤字脱字をしないように注意が必要です。どれだけ内容が良くても、誤字脱字が多ければ採用担当者に「注意力がないのかもしれない」とマイナスイメージを与えてしまう可能性が高く、入念にチェックが必要です。

志望動機を書く前に試し書きをし、漢字や表現に間違いがないかを繰り返し確認しましょう。自分だけではなく、第三者にチェックしてもらうことも有効です。

近年は、ESや履歴書の作成をPCで行うケースも増えてきました。PCで志望動機を書く場合は、変換ミスやタイプミスに注意が必要です。同じ読みで違う意味になる同音異義語などに注意し、点検するようにしましょう。

2.書き言葉で書く

志望動機はフォーマルな文章であるため、書き言葉を使用します。
たとえば、話し言葉の「〜〜みたいな」という表現は、書き言葉では「〜〜のような」と表します。話し言葉でも間違いではありませんが、採用担当者から「常識のない人だ」と思われる可能性があります。

SNSやチャットのような感覚ではなく、フォーマルな文章を書いているという意識で志望動機を書きましょう。

「御社」「貴社」など、話し言葉と書き言葉の使い分けが難しい単語も数多くあります。就活向けの言葉遣いを学びたい方は「正しい言葉遣いをチェック!就活で注意したい話し方も解説」を参考にしてください。

3.他の企業の志望動機を流用しない

複数企業の選考に参加している場合、他の企業の志望動機を流用することは避けましょう。同じ志望動機を尋ねていても、企業によって回答のフォーマットや聞き方が異なる可能性があり、指示通りに回答できていなかったら一発でアウトになる可能性があります。

そもそも、企業によって求める人物像は異なります。主力製品や強みも異なるため、複数の企業に共通する志望動機を書くことは不可能に近いでしょう。あなたの志望動機が複数企業で使い回せるような内容である場合、元々具体性が乏しい可能性もあります。もう一度自分の志望動機を読み直し、一つの企業を念頭に、具体的な言葉で書けているかチェックしてみましょう。

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【業界別】志望動機の新卒向け例文

業界別に、志望動機の新卒向け例文を紹介します。それぞれの例文についての解説も載せているので、自分の志望動機を作成する参考にしてください。

食品

貴社が提供する高品質で健康的な食品に深い関心を持っています。

大学で食品科学を専攻し、安全で栄養価の高い食品開発の重要性を学ぶ中で、貴社の製品に込められている製造者の思いに気づきました。大学で身につけた専門性を活かし、貴社の製造開発部門で消費者に安心して楽しんでもらえる食品を開発することに貢献したいと考え、志望いたしました。

企業の業務内容と大学で学んだ専門性がリンクしている志望動機です。企業を志望した理由以外にも、自分が食品開発に関する専門的な知識を持っていることをPRできているため、採用担当者の印象に残りやすい志望動機と言えるでしょう。

IT

最新技術を駆使したサービスで社会に革新をもたらす貴社に魅力を感じています。

貴社のインターンシップに参加した際、多くの社員さまに話を聞きました。最も印象に残っているのは、どの方も最新技術を積極的に学ぶだけではなく、それをどのように人々の利便性向上につなげられるかという視点を持たれていたことです。このような環境で一緒に働きたいと強く感じています。

インターンに参加した際の経験で作成された志望動機です。

企業理念をテーマに作成する際は、他の就活生とどのように差別化するかがポイントとなります。ただ「企業理念に共感した」という内容だけにならないよう、自分の体験やスキルを盛り込むことを心がけましょう。

化粧品

私が化粧品業界に強く惹かれたのは、大学時代に参加した海外ボランティア活動がきっかけです。現地で、自然由来の素材を使用した化粧品がいかに人々の生活にポジティブな影響を与えるかを目の当たりにしました。

特に、肌トラブルに悩む人々が自然素材のスキンケア製品によって自信を取り戻す姿を見て、化粧品が持つ力の大きさを実感しました。このような経験から、持続可能な美容を追求し、自然素材にこだわった貴社の製品開発に私も携わりたいと感じるようになりました。

企業の製品やサービスが、人にどのような影響を与えたのかを目の当たりにした経験をもとに作成された志望動機です。

就活生でも利用する商品やサービスを提供する企業の選考に参加する就活生は、ほとんどがその企業の商品やサービスを使用した経験があるでしょう。そのため、ユーザー目線の志望動機では差別化が難しくなりがちです。第三者的な視点で商品やサービスの影響力を感じたエピソードがないか、探してみましょう。

公務員

小学生の頃、地元の公園が再開発で美しい公園に生まれ変わり、地域社会に活気をもたらしたのを見て、公務員になる夢を抱きました。

大学では公共政策を学び、地域社会の課題に対する解決策を考えることに情熱を注ぎました。子どもの頃からの夢に向けた熱意と、大学で学んだ知識を活かし、より良い社会の実現に貢献できると確信しています。

地方自治体を想定した志望動機です。公務員と一口に言っても、国家公務員なのか地方公務員なのか、都道府県庁なのか市町村の役所・役場なのか、様々な職種や仕事があります。

自分が志望している職種の業務内容や特性を理解した上で、過去の自分の経験の中に、その職種に関連するエピソードがないか探してみましょう。

化学メーカー

子どもの頃に科学実験キットで遊んでいた経験が、私の化学への興味を掻き立てました。

大学では化学を専攻し、研究活動を通じて新しい物質の可能性に魅了され、化学メーカーでのキャリアを目指すきっかけとなりました。幼い頃から培ってきた化学への熱い思いをもとに、貴社の革新的な製品開発に貢献したいと考えています。

幼少期から好きだったことが志望動機につながる例文を作成しました。

化学メーカーのように、製品に高い専門性がある場合、ライバルとなる他の就活生も専門的な知識を持っていると考えるのが自然です。ただ大学で学んだことだけをアピールするのではなく、なぜ興味を持ったのか、どのような分野に興味を持っているのかを深堀りし、志望動機に関連付けるようにしましょう。

マスコミ(新聞・テレビ・出版社)

高校時代、新聞部に所属していた経験から、情報の力とジャーナリズムの重要性を深く理解しました。

しかし、SNSの普及でマスコミやジャーナリズムの重要性が軽視されてきているように感じます。他社がSNSでバズりやすいと言われる過激な見出しをつけ、SNSに迎合する中で、貴社だけはメディアの矜持を持っていると強く感じています。

そのような環境でぜひジャーナリストとして働きたいと感じ、志望しました。

マスコミの中でも、新聞志望の動機を作成しました。

マスコミ業界は媒体に関わらず、斜陽産業と言われる業界の一つです。新卒でその業界に飛び込もうと思ったのはなぜなのかを伝えるのは、一つのポイントとなるでしょう。その上で、他社と選考に参加している社にどのような違いがあるのかを押さえ、「なぜこの会社を志望したのか」を明確に説明できるようにするのが重要です。

金融

私は幼い頃から、家族が経営する小さな店の経理を手伝う中で、金融の知識がビジネスの成長に不可欠であることを学びました。一方で、大手と言われる銀行は、なかなか私の家族が経営するような小さな店に融資をしてくれない現実も見てきました。

しかし、貴行のような地域密着型の銀行は違い、こちらのニーズや計画をもとに、真剣に家族の店と向き合ってくれました。私も、地域で頑張る店に寄り添った仕事がしたい。そう感じ、貴行を志望しました。

地方銀行を想定した志望動機です。

銀行の場合、資金を融資し利息で利益を出すというビジネスモデルは変わりません。しかし、融資する対象や融資する分野などに違いがあります。証券や保険会社も、ビジネスモデルは似ていても、業界研究を行えば各社の違いや強みが見えてくるはずです。

どの社にも通用する内容にするのではなく、企業分析や業界研究を通じて、各社の特徴や強みを押さえた上で志望動機を作成するようにしましょう。

広告

大学でのマーケティングの授業と、アマチュア劇団での広報担当経験が、広告の力に強く惹かれる理由となりました。

インターネットやSNSの普及で多くの情報があふれる中、良い商品やサービスがあっても、適切な発信ができなければその情報が埋もれてしまいます。アマチュア劇団の広報担当の時は、このことを念頭にSNSを中心に広告を打ち、イベントの周知に成功しました。

このような時代だからこそ、広告の重要性は高まっていると痛感し、貴社を志望しました。

広告代理店を想定した志望動機です。

広告業界はSNSや流行などのトレンドを把握し、それに適した広告手法をとらなければいけません。志望動機の中で自身の経験だけではなく、今の業界の現状や今後の見通しについて語れれば、採用担当者の印象に残りやすくなるかもしれません。

コンサル

大学時代に参加したビジネスコンテストでのチームプロジェクトがきっかけに、コンサルの仕事を志すようになりました。

現状抱えている課題の原因をどこと仮定し、どのようなアプローチをとるのか。人によって多様な答えがありうる仕事に、強い魅力を感じています。ビジネスコンテストを通じて身につけた課題解決力を活かし、クライアント企業の成功に貢献していきたいです。

人気業界の一つ、コンサル業界の志望動機例です。

コンサルは、他業界と比べても企業ごとのサービスの違いが分かりにくく、業界研究を深めておかなければ、企業に対する思いを伝えにくくなってしまいます。

コンサルの仕事内容自体を理解することはもちろん、各社の強みの違いや得意分野、主なクライアント先などを押さえることで、より具体的な志望動機を書けるようにしましょう。

海運

幼少期に港町で育ち、多くの船が世界中へと旅立つ姿を見て育つ中で、海運の仕事に興味を持つようになりました。

港に多くのコンテナが届けられ、大型トラックが次々に町へ繰り出す姿を見て、日本の物流における海運の重要性を痛感しました。私も貴社の一員として、日本の大動脈でもある海運に携わり、人々の生活を支えたいと考えています。

海運業界を想定した志望動機の例です。

一般的な生活を送っていると、海運の仕事は具体的にイメージしにくいものです。自分の生い立ちや過去の経験を振り返る中で、少しでも海運に関連するエピソードがないか、自己分析を深めるようにしましょう。

なお、国土交通省の「貨物輸送の現況について(参考データ)」によると、国内輸送量の約4割が海運で行われており、貿易だけではなく国内の物流にも非常に大きな役割を果たしていることが分かります。

参照元
国土交通省
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不動産

地元の街が再開発される過程を目の当たりにし、都市の成長と変化に興味を持ちました。

大学時代、学業に専念して2年ほど地元に帰れない期間があった後、久しぶりに見た故郷の姿が一変していたことは今でも忘れられません。以前よりも人も増え、商業施設もにぎわっており、都市計画を担う不動産の魅力に気づきました。

私が経験したような都市の成長や変化を少しでも多くの人に届けるためにも、ぜひ貴社で働きたいと考えています。

不動産業界に向けた志望動機の例です。

「不動産」と一括りにされることも多いですが、実際にはハウスメーカーや住宅販売、建設業者やデベロッパーなど多様な業態が存在しています。

自身が不動産業界の中で惹かれる仕事をしている企業はどこなのかをきちんと把握した上で、企業分析や業界研究をして企業ごとの強み・弱みを探すようにしましょう。

アパレル

高校時代、アルバイト代をもとに300着の古着を集め、自分なりのファッションを研究していました。そのことをきっかけに、裁縫や小物作りにも手を出し、将来的にもアパレル業界で自分のファッションやスタイルを追求し続けていきたいと考えるようになりました。

貴社のブランドは、どのようなシーンでも使いやすく、さらに幅広い世代に訴求していくことができると感じており、私も貴社の一員としてそのことに貢献していきたいです。

アパレル業界の志望動機の例です。

アパレル業界も就活生から非常に人気のある業界の一つで、他の就活生との差別化が選考の鍵になってきます。「ブランドのファン」「ファッションが好き」というレベルで志望動機を作成してしまうと、他の就活生との違いを出しにくくなります。

仮にファッション好きの気持ちからアパレル業界を志望しているとしても、自分がどれほど好きなのかを表せるデータやエピソードを用意し、その気持ちに説得力を持たせられるようにしましょう。

商社

父親が商社マンであった影響で、小さい頃から世界各地の文化や商品に触れる機会が多く、国際貿易に強い関心を持つようになりました。

大学でも国際ビジネスを学んでいる他、世界のどこでも活躍できるよう、独学で英語と中国語の勉強を続け、英語はビジネスレベル、中国語も日常会話レベルまでできるようになりました。これらの知識や経験を活かし、貴社のグローバルなビジネス展開において、橋渡し役として貢献していきたいと考えています。

商社を目指す学生向けの志望動機例です。

商社は大きく分けて、様々な商品やサービスを手広く扱う総合商社と、特定の分野の商品やサービスを扱う専門商社に分かれます。基本的なビジネスモデルは変わらない一方、事業展開の手法や規模は異なるため、どちらの選考に参加しているかによって志望動機の組み立て方を変える必要がある点に注意しましょう。

人材

大学のキャリア支援センターでのアルバイト経験から、人の可能性を引き出す仕事に魅力を感じました。

私自身が今努力しているように、就活や転職など、キャリア選択の場面でほとんどの人は大きな壁に直面します。個人に寄り添いつつ、その人が持つ可能性を最大限に引き出すような仕事ができるのは、人材紹介を行っている貴社ならではだと考え、志望いたしました。

人材紹介・仲介の企業を想定した志望動機の例です。

自分が就活を経験している分、人材業界は就活生にとって身近な業界の一つです。それだけに、業界や企業に対してどれほどの思い入れがあり、どのような仕事をしているのか具体的なイメージを持っていなければ、多くの就活生の中に埋もれてしまいます。

自身が就活で悩んでいることや、不安に思っていたことを軸に、人材を志望する理由に結び付けられないか、自己分析を深めて考えてみましょう。

自動車メーカー

自分が初めて自動車に乗ったときの感動を忘れられず、その感動を多くの人に届ける仕事をしたいと考え、貴社を志望しました。

大学1年生の時に必死でアルバイトし、初めて中古車として買ったのが貴社の車でした。それ以来、大学が休みの時は半日以上ドライブに出かけています。若者の車離れが指摘されていますが、私と同じく、ハンドルを握ればその魅力に気づく人も多いはずです。自分の経験をもとに、より多くの人に車を持ってもらえるような仕事をしていきたいと考えています。

自動車メーカーの志望動機例です。

「車が好き」というファン目線の志望動機ですが、具体的にどれほど好きなのかをエピソードを交えて書き、説得力があるようにしました。

具体的なエピソードを志望動機に盛り込むには、まずエピソード掘り起こしのために自己分析を徹底して行う必要があります。自分が車に興味を持った原点は何だったのか、その理由を突き詰めて考えてみましょう。

志望動機以外にも、自己PRの例文を紹介した記事も用意しています。詳しくは「大学生必見!自己PRの書き方を経験別の例文と合わせて解説」を参考にしてください。

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【企業に感じた魅力別】志望動機の新卒向け例文

業界を問わず、その企業の商品やサービス、ブランドイメージに魅力を感じて志望するケースもあるでしょう。企業に感じた魅力別の志望動機の例文を紹介します。

社風に惹かれた場合

貴社の開放的で革新的な社風に大きく魅力を感じています。インターンで貴社の社員と一緒にワークショップをした際、年次の異なる社員同士がフラットに意見をぶつけ合っているシーンが非常に印象的でした。

大学で、複数人のチームで研究を行った際、立場関係なく議論をすることで新たな発想や解決策が生まれることを体験しました。私は、社会人になってもそのような働き方を大切にしたい。そう考え、貴社を志望しました。

社風に魅力を感じた場合の志望動機の例文です。

ほとんどの企業は、企業の公式サイトや新卒向けのパンフレットに社内の雰囲気や社風について紹介しています。実際に働く社員のインタビューなどを公開している場合もあるため、それらの情報を事前によくチェックしておきましょう。

社風についてただサイトやパンフレットで見るだけではなく、OB・OG訪問やインターンを通じて実際に体験したエピソードがあればより具体的な志望動機が作成しやすくなります。

志望度の高い企業の場合、説明会やインターンなどのイベントに積極的に参加するようにしましょう。

商品・サービスに惹かれた場合

貴社が市場に提供している商品「△△」に魅力を感じ、志望させていただきました。

大学2年生の春、連日の講義とバイトで疲れがたまっていた際、初めて「△△」を利用しました。「なぜ今まで使わなかったのか」と後悔するほど、効果てきめんだったことを覚えています。

あの感動を、より多くの人に届けたい。そのことを通じて、社会全体の生産性をより高めたい。このような思いから、貴社を志望しました。

商品やサービスに魅力を感じた場合の例文です。

就活生でも利用できる商品やサービスを提供している企業を受ける際は、他の就活生も実際に商品やサービスを利用した経験がある可能性が高いと言えるでしょう。そのため、ただ「商品やサービスのファンである」と伝えるだけでは、企業に対する熱意や思いが伝わりません。

自分がその商品やサービスをどのように使い、なにを思ったのか。それがなぜ「入社したい」という思いにつながったのかを丁寧に書くようにしましょう。

企業理念に惹かれた場合

貴社の持続可能性と社会貢献に対する強いコミットメントに深く共感し、志望動機となりました。

大学で環境学を学んだ私にとって、貴社の環境に配慮したビジネスモデルは理想的な職場環境です。大学で学んだ知識や経験を、貴社のCSR事業に活かし、より企業ブランドを高められるような働きをしたいと考えております。

企業理念に惹かれたパターンの志望動機例です。

ほとんどの企業は理念を掲げて経済活動をしています。公式サイトに明示されていることも多く、一度は見たことがあるのではないでしょうか。

企業理念はそれ自体が抽象的な言葉で語られているため、具体的な言葉に落とし込むのが困難です。実際に企業が理念に沿ってどのような事業を行っているかなどをリサーチし、自分の体験や価値観と結び付けられないか考えてみましょう。

福利厚生に惹かれた場合

貴社の従業員に対する充実した福利厚生に強く惹かれました。大学で健康管理について学んだ私にとって、貴社の福利厚生は従業員が長期的に健康で幸せに働ける環境を提供していると感じます。

ただ、従業員に自己管理を委ねるだけではなく、積極的に企業側から従業員の健康管理にコミットすることで、一層従業員のモチベーションを充実させられるようにも感じました。まさに、私が学んできた分野の話です。私の知識を貴社のために活用したいと考えています。

福利厚生に魅力を感じた場合の志望動機です。

福利厚生は給与面や待遇面と関連性が高く、あまりにもストレートに福利厚生について書くと良い印象を持たれない可能性があります。それを避けるためにも、他社の福利厚生と徹底的に比較してみたり、福利厚生を利用することで自分がどのように活躍していけるのかを考えてみたりして、採用担当者にネガティブな印象を与えないように気をつけましょう。

社員の様子や人柄に惹かれた場合

インターンシップの経験を通じて、貴社の社員の方々の温かい人柄とチームワークの良さに強く惹かれました。特に、ワークショップの内容について質問した私に対し、嫌がることもなく複数の社員さんがやりとりし、対応してくれたのが印象的でした。

私は、大学でのグループワークやサークル活動から、そのような人との関わり合いが何よりも重要であると考えています。貴社の社員の方々が持つプロフェッショナリズムと同時に、お互いを尊重し合う文化に共感し、私もその一員として貢献していきたいと強く感じています。

社員の様子や人柄に惹かれた場合の志望動機例です。

近年は企業説明会やインターンなど、採用担当者以外の社員と接することのできるイベントが数多く開かれています。そこで感じた社員の雰囲気や人柄に魅力を感じた場合、その時の場面や印象に残ったシーン、なぜそれが志望動機につながったのかをきちんと振り返り、具体的な体験や言葉を書けるようにしましょう。

ESの志望動機や自己PRをより良いものにしていくためには、第三者に添削してもらうことが有効です。添削を頼む相手は、頼む際のマナーについて知りたい方は「ESの添削お願いメールの正しい書き方とは?例文つきで解説」を参考にしてください。

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評価されにくい志望動機の新卒向け例文

志望動機欄を埋められたとしても、採用担当者に自身の魅力が伝わらない内容になってしまっていることがあります。陥りがちな失敗パターンを学び、自分の志望動機と照らし合わせてブラッシュアップしてみましょう。

抽象的な表現で終わっている例

貴社で働くことによって、多くのことを学び、成長したいと考えています。社会に貢献するとともに、自分自身も成長していく過程を経験したいです。

「多くのことを学び、成長したい」「自分自身も成長」と抽象的な表現が多い悪い例です。学びや成長を志望動機にしたい場合、「なにを学び」「どのように成長したいのか」を具体的に書く必要があります。

ほかの企業との差別化ができていない例

業界トップクラスの企業で働きたいです。貴社のような大手企業で経験を積み、スキルを磨きたいと思っています。

志望先の企業以外でも、「業界トップクラスや大手企業なら良い」とも読める悪い例です。

仮に本音で「トップクラスの企業で働きたい」と考えていたとしても、その企業が業界トップでいることには何らかの強みや工夫があるはずです。

業界研究や企業分析を繰り返すことで企業の特性をつかみ、他の企業との違いを理解した上で志望動機を作成するようにしましょう。

企業側の視点に立って考えられていない例

私のキャリアアップのために、貴社で働きたいと考えています。貴社での勤務を通じて、自分のスキルを高め、将来的には管理職になることが目標です。

企業側の視点に立たず、自分のメリットばかりを語っている悪い例です。

企業が新卒を採用するのは、その人を採用することが企業の利益になることが大前提です。企業に「採用したい」と思ってもらうためには、自分の強みや長所が、いかに企業の役に立つかをアピールしなければいけません。

自分のキャリアアップや出世欲を第一に考えていることが読み取れる志望動機では、「入社後、自分のことしか考えなさそうだな」とマイナスなイメージを与える可能性が高いでしょう。そうならないためにも、自分が企業に対してどのように貢献できるのかを考え、志望動機に盛り込むようにしましょう。

ここで紹介した例以外にも、エントリーシートで書いてはいけないNGワードにも注意する必要があります。詳しくは「エントリーシートや履歴書のNGワードは?就活で気を付けたい言葉を解説」を参考にしてください。

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志望動機の書き方に悩む新卒のあなたへ

一生に一度の就活という大事なイベントを前に、志望動機の書き方に悩んでしまうことは決して珍しくありません。

どうすれば自分の思いを分かりやすく伝えられるのか。どのように企業の採用担当者に自分を売り込めるのか。簡単に答えを見つけるのも難しく、一人で悪戦苦闘している人もいるでしょう。

そんなあなたにピッタリのサービスが「キャリアチケット」です。キャリアチケットは、就活生向けのキャリアサポートサービスで、一人ひとりの就職活動を徹底的にサポートします。

志望動機の書き方はもちろん、その前段階の自己分析や企業研究、ES提出後の面接など、就活全般の疑問や悩みについて、就活事情に精通したキャリアアドバイザーがあなたの個性や特性に合わせたアドバイスを送ります。

就活を効率良く進めるには、自分一人ではなく、他人の力を借りることが不可欠です。一人で就活を乗り切ることに不安を感じるなら、一度キャリアチケットに相談してみませんか。

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