志望動機を面接で伝えるには?アピールのコツやOK・NG例文を紹介

このページのまとめ

  • 志望動機が面接で聞かれるのは、企業とのマッチ度をはかるため
  • 面接で志望動機が聞かれたら、志望企業を選んだ理由を答えるのが大事
  • 志望動機を面接で伝える場合、1分程度で簡潔でまとめると分かりやすい

志望動機を面接で伝えるには?アピールのコツやOK・NG例文を紹介のイメージ

「志望動機を面接で伝える際はどうすれば良い?」「履歴書やエントリーシートと同じ内容で良いの?」と気になる就活生も多いでしょう。面接で伝える志望動機は、履歴書やエントリーシートとは文面を変え、伝え方を工夫することが大事です。

この記事では、志望動機を面接で伝える際のコツや注意点を解説します。OK・NG例文もあわせて紹介するので、参考にしてください。

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目 次

面接で志望動機を聞かれる3つの理由

面接で志望動機を聞かれるのは、会社で働く熱意と覚悟がどれほどあるかを確かめるためです。ここでは、面接官が志望動機からどのようなポイントをチェックしているのか、詳しく紹介します。

1.自社への理解度を測るため

志望動機が聞かれる理由の理由の一つは、企業に対する理解度を測るためです。志望動機で話している内容により、どれだけ企業研究を行っているかが分かります。

たとえば、企業の業界内での立ち位置や強みを踏まえた回答ができれば、理解度が高いと考えられるでしょう。一方で、企業の強みを把握できていなかったり、他社との違いが分かっていなかったりする内容では、企業を理解できているとはいえません。

「理解度が高い=志望度が高い」と判断されることから企業に対する理解度も評価されているので、企業研究を入念に行って志望動機を考えることが大切です。

2.入社意欲を見極めている

入社意欲があるかどうかも、志望動機から見られています。ほかの企業ではなく、その企業に入りたいことが伝わる志望動機でアピールしましょう。

もし、同じ程度の評価の就活生が同時に応募してきた場合、入社意欲や志望度が高い就活生のほうが採用される傾向にあります。なぜ志望企業が良いのかを明確にし、アピールするようにしましょう。

3.入社後のミスマッチを避けるため

志望動機の内容からは、入社後のミスマッチが起きないかどうかも判断されています。企業の方針や事業内容に合った志望動機を伝えるようにしましょう。

いくら優秀な人材であっても、企業の考えと違う人材は採用しにくいといえます。方針や仕事内容に不満を持ち、早期退職してしまう恐れがあるからです。

志望動機を伝える際は、志望企業の考えに合っているか、実現できる内容なのかどうかを考えるようにしてください。

志望動機については「志望動機が肝心!就職活動のポイント」でも紹介しています。

また、「就活のやり方と流れを解説!準備から内定までのポイントと相談先も紹介」の記事では、就活のやり方や流れを詳しく解説しているので、興味のある方は併せてご覧ください。

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志望動機の作り方!面接で評価されるための5つのポイント

面接で評価されるような志望動機を考えるには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。ここでは、特に押さえておきたい5つのポイントを紹介します。

1.まずは志望動機を作るための準備をする

まずは志望動機を作るための前準備として、自己分析と企業分析・業界研究を行いましょう。志望動機を作成する際は、自分の興味関心や志望先の企業についてきちんと知っておくことが大切です。

自己分析

自己分析を行い、自分の強みや価値観、キャリアの目標を明確にしましょう。自分の考えを明確に理解すると、企業選びの際にどのような軸をもっているか発見できます。

志望動機では、数ある企業のなかで「なぜその企業を選んだのか」を中心に伝えることが必要です。自己分析を行うことにより、企業を選んだ理由を明確にできるよう準備しておきましょう。

自己分析のやり方は「自己分析とは?おすすめのやり方8選や実施時の注意点を紹介」で解説しているので、まだやったことがない方はぜひ参考にしてみてください。

企業分析・業界研究

企業について深く知るために、企業分析と業界研究も行いましょう。

企業分析は、ある企業の製品やサービス、理念や事業展開など、基本的な情報を収集し、分析することです。一方、業界研究は、特定の企業ではなく業界全体のトレンドや力関係、シェアなどの情報を集め、分析することを指します。

企業分析と業界研究を同時に進めれば、志望先の企業の業界内での立ち位置や強み・弱みなどについてより深く理解できるでしょう。

2.どのように企業に貢献するのか将来のビジョンを盛り込む

志望動機には、どのように企業に貢献するのか、自分なりのビジョンも伝えましょう。自分が叶えたいメリットだけではなく、企業目線のメリットも意識する必要があります。

企業が志望動機で見ているのは、「自社に入社し、貢献してくれる人材かどうか」です。企業の事業内容や今後の目標を調べ、自己分析の結果を盛り込みながら自分がどの分野で活躍できるかを伝えてみてください。

3.その企業ならではの理由は何かを伝える

志望動機では、競合他社や待遇が同等の別企業ではなく、その企業ならではの理由を明確に伝えるようにしましょう。同じような事業やサービスを展開している企業が多数あるなか、なぜその企業を選んだのかを明らかにしなければ、その企業の採用担当者に響く答えにはなりません。

同業他社との違いを理解するには、業界研究が役に立ちます。同じ業界で似た事業を展開する企業の特徴や違いを、事前に調べておきましょう。事業内容や商品・サービスのオリジナリティに共感したといった内容でも構いません。

また、社風や企業理念、社員の人間性などにスポットライトを当てても良いでしょう。面接官に「他社ではなくうちに入社したがっている」と思ってもらえるかは、とても重要です。

4.自分と企業との合致度を示す

自身の強みや価値観が、志望企業とマッチしていることもアピールしましょう。企業とマッチする人材であるほど、「一緒に働けそうだ」「長く働いてくれる」と思ってもらえるためです。

志望動機やビジョンが明確でも、その企業に合わない考え方をしていれば内定をもらうのは難しくなります。また、自分が実現したい目標と企業が実現できる内容が違う場合も、ミスマッチを起こしてしまうでしょう。
企業研究を行い、企業の考え方や方針に合う志望動機を考えましょう。

志望動機は、面接だけではなく履歴書やエントリーシートでも答えることになります。書類選考に向けて志望動機を準備するコツについては、「就活の志望動機例文24選!準備や印象に残るアピールのコツなども解説」の記事で解説するので参考にしてください。

5.履歴書と同じ文章にしない

面接で志望動機を伝える際に、履歴書と全く同じ内容にするのは避けましょう。履歴書の文章を丸暗記するだけになり、話し方に違和感が生じてしまうからです。

文章を読み上げているような話し方では、入社への意欲や熱意を伝えることは難しいでしょう。また、丸暗記だと、文章を忘れてしまった場合に頭が真っ白になり、対応できなくなる可能性もあります。

面接で志望動機を伝える際は、要点だけを覚え、面接官の反応に合わせて話し方を変えるようにしましょう。文字数の関係で履歴書に記載できなかった内容を中心に話すのもおすすめです。

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志望動機を面接で効果的に伝える3ステップ

志望動機を面接で伝える際に、気をつけたいポイントは3つあります。ポイントを押さえて、だらだらと長く話さず、説得力のある回答を目指しましょう。

1.最初に結論から伝える

志望動機を聞かれたら、結論となる志望理由から答えるようにしましょう。最初に「チームで働くことを大切にしていることに魅力を感じ、御社を志望しました」というように結論を言い切り、「その理由は~」と付け足していきます。

最初に結論を伝えることで、以後の説明が何についての説明をしているものなのか分かりやすくなります。このあとに詳しい説明を足していくので、結論は簡潔な表現で構いません。

2.説得力のある根拠を話す

結論を伝えたあとは、結論を裏付けるための根拠を伝えましょう。具体的なエピソードや経験を伝えると、説得力のある志望動機になります。

上述の例文でいえば、なぜ「この会社はチームで働くことを大切にしている」と感じたのかを述べていきます。「御社営業部の△△さんにお話を伺った際、同じチームの後輩のことをとても気に掛けていて、チームのメンバーを大切にしていることを実感したからです」のように、具体的な理由を答えていきましょう。

3.入社後の展望を述べる

結論と根拠を明らかにしたうえで、入社後どのように働きたいか、どのような活躍をしたいかといった展望を答えます。

たとえば、「私は小学生のころから現在まで野球に打ち込んできたので、チームを大切にする心には自信があります。私も御社の営業職として、チームで結果を出すことにこだわって働いていきたいです」というように、結論と根拠を踏まえた入社後の見通しを述べましょう。

志望動機を効果的に伝えるための方法をより詳しく知りたい方は、「志望動機は面接でどう伝える?新卒で好印象を残すポイントを例文付きで解説」や「就活の志望動機はどう作る?基本的な構成や例文を解説」を参考にしてください。

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面接で志望動機を伝える際の6つのコツ

志望動機を面接で伝える際は、身振り手振りを使うなど、面接ならではの伝え方をするのがコツです。面接で志望動機を伝える際のコツを解説するので、ぜひ参考にしてください。

1.長さは1分程度でまとめる

面接での志望動機は、1分程度にまとめるようにしましょう。長過ぎると内容が覚えられず、短過ぎると内容が薄くなってしまうからです。

志望動機は履歴書やエントリーシートにも書いてあるので、すべての内容を詳しく説明する必要はありません。志望理由を中心に、1分を目安にまとめてみましょう。

2.表情や身振り手振りも使う

面接で志望動機を伝える際は、表情や身振り手振りも使ってアピールしましょう。動作を使うことにより、与えられる印象が変わるためです。

たとえば、表情が固くて早口な人よりも、笑顔で身振り手振りを使って話す人のほうが好印象を与えやすいでしょう。笑顔で明るく話すと印象が良くなるため、練習の段階から意識してみてください。

3.はっきり・ゆっくり話す

面接では、普段よりもはっきり・ゆっくりと話しましょう。緊張して早口になりやすいからです。

早口だと内容が伝わらず、聞き返されてしまうかもしれません。スムーズにコミュニケーションがとれる人材だと評価されるためにも、いつもよりはっきり・ゆっくりと話しましょう。

4.敬語の使い方に注意する

面接では、間違った敬語を使わないよう注意しましょう。

敬語は、就職後もビジネスシーンでのやり取りにおいて必要になるものです。敬語の使い方を間違えていると、「一般常識に欠ける」「仕事を任せるのが不安」といった印象を与える可能性も。尊敬語と謙遜語、一人称など、間違いやすい敬語は特に注意し、事前に練習しておきましょう。

練習を重ねていけば、本番で自然な話し方で正しい敬語を使えるようになります。「就活の面接に向けて敬語をチェックしよう!間違いやすい表現も解説」の記事で敬語のチェックを行い、面接に備えましょう。

5.入社意欲や熱意が伝わる話し方をする

入社意欲や熱意が伝わるような話し方も意識してみましょう。「この企業に入りたい」と思う気持ちを、内容だけではなく話し方からも伝えることが大事です。

たとえば、なぜ入社したいかの部分に熱意をもって話せれば、志望度の高い印象を与えられます。一方で、どの内容も平坦で変わらない話し方では、意欲が伝わりにくいでしょう。

声の大きさやトーンなどを工夫することで、入社意欲が伝わりやすくなります。履歴書やエントリーシートではできない部分なので、何度も練習をして自信をつけてみてください。

6.面接官の深掘りに備える

面接官から志望動機を深掘りされても良いように、あらかじめ回答を準備しておきましょう。志望動機は伝えたら終わりではなく、質問に対して納得できる回答を用意しなければなりません。

たとえば、「なぜ競合他社のA社ではなく、弊社なのですか」のような質問があります。また、「なぜ△△の職種が良いのですか」「弊社で実現したいことは何ですか」のような深掘りもあるでしょう。

志望動機を考えたら、どのような深掘りがされそうか想定しておくことも大切です。

面接対策については「就活の面接対策は何をする?具体的な方法とよく聞かれる質問50選」でも解説しているので、あわせて参考にしてみてください。

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志望動機のNG例!面接で避けるべき答え方

志望動機を面接で答える際には、以下で紹介する表現や内容は避けるのが無難です。NG例も踏まえ、魅力的な志望動機に仕上げていきましょう。

1.漠然とし過ぎている

志望動機が漠然としていると、入社意欲が伝わらず面接官の印象に残りません。具体的で明確な志望理由にしましょう。

面接で伝えてしまいがちな、漠然とした志望理由を3つまとめてみました。

NG例:企業理念に感動した

「企業理念に感動した」だけでは、漠然とした印象になるので気をつけましょう。どの企業でも、また、企業理念を確認していなくても言えてしまう志望動機です。

企業理念を志望動機にするなら、具体的にどの部分に惹かれて志望したのかを伝えなければなりません。「△△の部分を魅力に感じた」「△△の理念が、自分が大事にしている考えと一致していた」のように、具体的に伝えましょう。

NG例:人の役に立ちたい

「人の役に立ちたい」というフレーズは、志望動機の回答としてよくあるフレーズです。

しかし、ほとんどのビジネスは誰かの役に立っているもの。どの企業にも通用してしまうため、面接官に強い印象を与えられません。「人の役に立ちたい」という方向性で志望動機を語りたい場合は、どのような人に役に立ちたいのか対象を絞り込むと、具体性が上がるでしょう。

NG例:この仕事で成功したい

「仕事で成功したい」は、どの仕事なのか、どのように成功したいのかが伝わりません。「成功」の状態は人によって変わることも相まって、あいまいな目標といえるでしょう。
目標を伝える場合は、「社内の営業成績トップになる」のように、明確な内容を伝えるのがおすすめです。誰が聞いてもイメージできるように、具体的な目標を設定しましょう。

2.待遇面だけに触れる

働くうえでは待遇面も重要な条件ですが、志望動機として面接で述べるのは好ましくありません。企業からすれば、「より良い待遇の会社があればそちらへ行ってしまうのか」と思ってしまうからです。

「資格取得支援制度があり、入社後も自らスキルアップできる制度が整っていることが魅力的だと思った」というように、志望理由の根拠として待遇面を用いる程度に控えましょう。

3.受け身になる

「勉強したい」は、やる気があるように聞こえるため、志望動機の回答で使われがちですが、実は評価を下げる恐れがあります。仕事では自ら動いて学ぶ姿勢を求められるため、教えてもらう前提の受け身な姿勢は低評価になるでしょう。

同じ理由で、「この会社でスキルを習得し、将来は独立したいです」といった志望動機も避けるべきです。意欲は感じますが、辞める前提で入社する人を求めている企業は少数派でしょう。

ここで紹介したポイント以外にも、志望動機で避けたい表現や言葉があります。より詳しく知りたい方は「志望動機のNG例文集!改善策や注意すべきワードも解説」を参考にしてください。

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志望動機を面接で伝える際の例文

志望動機を面接で聞かれた場合、具体的にはどのように答えれば良いのでしょうか。ここまで紹介してきた志望動機を考えるポイントと、NGポイントをもとに、いくつかの業界の志望動機回答例を解説します。

食品メーカー

食品メーカーの面接で志望動機を聞かれた際の良い回答例、良くない回答例を紹介します。

良い例

私は御社の冷凍食品シリーズをより多くの人へ広げるために、国内外問わず活躍できる営業職を志望しております。アジアを中心に事業領域をグローバルに展開している方針に惹かれ、自分と御社の目指す方向は同じなのではないかと考えました。

大学時代は中国に1年間留学し、語学と異文化を学んできました。また、居酒屋のアルバイトでは、さまざまなお客さまとの関わりのなかでコミュニケーション能力が高まったと思います。さらに、食品ロスに関する環境問題にも興味を持ちました。

この経験から、アジア圏を中心に、安心で安全な食文化を広める仕事をしたいと考えるようになりました。御社に入社して、自身と御社の活躍の場をさらに広げたいです。

中国への留学経験という自分の強みと絡めて、「国内外問わず活躍できる営業職」という入社後の働き方を例に挙げて志望動機を語っています。現在、企業が海外展開を行っているなど、基本的な企業情報を知っている点も評価が高くなりやすいポイントです。

良くない例

私は食べることが好きで、特に御社の△△という製品は大好きな商品です。私も、人に愛される商品に関わりたいと思っています。

大学時代は、通学範囲にある飲食店を食べ歩き、いろいろなお店の人と話していたので、コミュニケーション力が身につきました。こういった理由から、御社の商品を多くの人に届ける営業職になりたいと思いました。入社したら、研修でしっかり学びたいです。

結論を最初に語っていないため、分かりにくい印象を受けてしまいます。また、志望動機の核となる部分も「御社の製品が好き」ということだけにとどまってしまっており、「この企業でないとだめだ」という気持ちが伝わってきません。

銀行

続いて、銀行の志望動機の良い例と良くない例を紹介します。

良い例

御社の持続可能性のある事業に対する投資を重視する姿勢に強く惹かれました。私は大学の経済学部で企業の社会的責任について学びました。

しかし、学べば学ぶほど、社会的に高い地位にある企業でさえ、十分な社会的責任を果たしていないことに気づき、いざ就活になった際、なかなか「ここで働きたい」と思えなくなってしまいました。そこで出会ったのが、御社でした。

会社説明会やOB訪問で出会った行員の皆さまが、まず第一に企業としての社会的責任を果たすため、持続可能性のある投資を大事にする姿勢を持っていました。ここでなら、働きたいと思える。そう感じました。

企業理念を軸にした志望動機ですが、大学で学んだ内容や就活で出会った行員の話を交えることで具体性が増しています。NG例に挙げた要素の入った志望動機でも、自分の経験に引き付けられれば、採用担当者に響く志望動機が書けるはずです。

良くない例

安定した職を求めており、銀行業界は非常に安定していると聞いています。経済的な安定を求めているため、御社を含むいくつかの銀行に応募しています。特に御社の事業内容について詳しく知ることはしていませんが、どの銀行も似たような業務を行っていると思います。

「銀行業界ならどこでも良い」という姿勢が言葉の端々に滲んでいるため、面接官は「なぜうちの銀行を受けたのだろう」と感じてしまうでしょう。就活生なら、複数企業の選考に参加しているのは当然です。

しかし、それをわざわざ面接の場で言ってしまうと、面接官からの印象が下がってしまう可能性があるので注意しましょう。

公務員

続いて、公務員の志望動機の良い例と良くない例を紹介します。

良い例

幼いころから生まれ育ったこの市を、少しでも長く存続させるために尽力したいと考えて志願しました。ほかの自治体と同じく、△△市も急速な少子高齢化が進んでいます。私が通っていた小学校や中学校も、クラスが定員割れし、毎年のように各学年のクラス数が減っていました。

大学進学や就職を機に、市から離れていった同級生もたくさんいます。ただ、それは進学や就職を考える時に、この市の魅力を考える機会や情報が十分になかったことが原因だと考えています。この市で生まれ育ったからこそ、若者が市の何が嫌で引っ越していったかを分かっているつもりです。

自分の体験をもとに、若者をこの市に引き止め、人口減に歯止めをかけられるような政策立案をしていきたいと考えています。

公務員を志望する就活生は自分の出身地や、育った自治体を志願することが多いため、いかに個人的な経験や体験を語れるかが志望動機を考えるポイントになってきます。ただ、「公務員として頑張りたい」ではなく、自治体について自分は何を知っていて、どのような点で貢献していけそうかを考え、志望動機に盛り込んでいきましょう。

良くない例

公務員は安定していると聞いており、長期にわたって安心して働ける職場を求めています。公務員であれば、特に業務の内容にこだわりはなく、どのような部署でも働くことができます。また、公務員は福利厚生が充実しており、それが大きな志望動機の一つです。

倒産の可能性がある一般企業と比べ、倒産する心配のない公務員は安定している職業とみなされがちです。その安定感が公務員という職業の魅力であることも間違いないでしょう。

しかし、それを前面に志望動機として答えてしまうと、公務員の仕事内容についての理解や熱意をもっていないように見られてしまいます。職業としての安定性はあくまでも魅力の一つだと捉えて、ほかにどのような魅力を感じているのかを考えたうえで志望動機を練りましょう。

IT

続いて、IT企業への志望動機の良い例、良くない例を紹介します。

良い例

御社の技術革新に対する情熱に感銘を受けています。私は大学でアルゴリズムのデータ分析や画像処理への応用を専攻していました。私自身は可能性に満ち溢れた分野だと思って研究していたのですが、技術や用語の難しさから毛嫌いする学生が多かったのにショックを受けていました。

しかし、御社は、アルゴリズムのデータ分析への応用をいち早くBtoBサービスに落とし込み、その分野のフロントランナーになっています。新しい概念や技術の難しさではなく、その可能性に注目する御社の理念に、深く感激しました。大学で学んだ知識を活かし、御社でエンジニアとして貢献していければと思っております。

IT業界は中小企業やベンチャー企業も多く、特徴的な企業理念やサービスを持っている企業の多い業界です。自分が選考に参加している企業がどのような方向性でビジネスをしているのかをきちんと押さえたうえで、自分のスキルや経験を交えた志望動機を考えましょう。

良くない例

最先端の技術に触れたいという思いから、IT業界に興味をもちました。特に御社が有名であることから、御社を志望しました。具体的にどの技術分野に興味があるかはまだ決めていないのですが、御社ならば多くの技術に触れられると考えています。

「最先端の技術に触れたい」という漠然とした思いが志望動機になっています。これでは、面接官や採用担当者に「なぜうちに来たいのだろう」と疑問をもたれてしまいます。少なくとも、その企業のどのようなサービスや技術に興味があるのかを語れる程度には、事前の情報収集を行っておきましょう。

製造業

最後に、製造業の志望動機の良い例、良くない例を紹介します。

良い例

御社の「自社の製品で社会を豊かにする」という理念に感銘を受け、製造職を志望しました。

私の父が製造業に携わっており、真摯に仕事に向き合う姿を子どものころから見ていたので、将来的に同じような仕事をしたいと考えていました。御社にはインターンでお世話になっており、社員の皆さんの理念を実現するために一つ一つの商品と向き合う姿を見て、その一員に自分も加わりたいと思いました。

私は大学で生産工学を専攻しています。製品を素早く低コストで製造する技術や、販売物流など、ものづくりに関するさまざまな知識を学び、○○に関するレポートは教授から高評価をいただきました。この経験を活かし、御社の製品の質をさらに向上していけるよう貢献したいと考えています。

志望先の企業の理念に触れながら、どのように貢献していきたいかも明確になっています。大学での学業やサークル活動、アルバイトなど、何かを作り上げることに関わった経験も交えると良いでしょう。

良くない例

子どものころからものを作るのが好きだったので、製造の仕事がしたいと考えていました。特に御社は教育制度が充実していて未経験からスタートしやすいと感じたので、応募しました。

製造業を選んだきっかけは説明しているものの、詳しいエピソードがなく、熱意が見えてきません。また、その企業を選んだ理由も受け身で漠然としており、どこに魅力を感じたのか伝わりにくい内容となっています。

面接では、志望動機以外にもよく聞かれる質問がいくつもあります。志望動機以外の質問についても知りたい方は、「面接でよく聞かれることは?頻出質問集とそれぞれの答え方を例文付きで解説」を参考にしてください。

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志望動機を面接で上手に話せるかが不安なあなたへ

「面接で志望動機をどのように話せばいいか分からない」「志望動機を作りたいけれど、どのように準備を進めれば良いか分からない」と不安を抱えている人は、就職エージェント「キャリアチケット」の利用がおすすめです。キャリアチケットでは、専門のキャリアアドバイザーが1対1でカウンセリングを行い、あなたの強みや適性にあった対策を提案し、就活をサポートしています。

志望動機の面接での答え方はもちろん、面接の前段階のエントリーシートの用意や自己分析など、就活のあらゆる段階でのサポートを提供しているため、ほかの就活生よりも効率良く就活を進められるようになるでしょう。

一人で不安を抱え込んでいては、なかなか就活も前に進みません。一度、キャリアチケットで就活の悩みを打ち明けてみてください。

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面接での志望動機に関するおよくある質問

ここでは、面接での志望動機に関する疑問やお悩みに、Q&A形式でお答えします。

志望動機が思いつかない…

志望動機が思いつかない場合は、就活支援サービスやツールなども活用しましょう。

ハローワークや就活エージェントなどの就活支援サービスでは、模擬面接や応募書類の添削などのサポートを受けられます。第三者からのフィードバックを受ければ、志望動機の内容をブラッシュアップしていけるでしょう。

また、近年は生成AIも普及しているため、活用するのも一つの手です。ただし、生成された文章をそのまま使うのではなく、あくまで参考程度にして、自分の言葉で志望動機を作成していきましょう。

面接で志望動機は何分くらいの長さで話すべき?

面接では、1分程度の長さで志望動機を伝えましょう。長過ぎず短過ぎず、相手が話に集中しやすい範囲といえます。

文章にした場合の文字数の目安は、300文字程度です。そのため、面接で話すための志望動機を事前に準備しておく際は、300文字程度でまとめると良いでしょう。

面接で好印象を与える志望動機の答え方は?

面接で好印象を与えたい場合は、その企業ならではの理由を、自分の強みやビジョンを交えながら答えましょう。「この会社で働きたい」という熱意を伝えるために、なぜその会社に入りたいと思い、どのように貢献していきたいかを具体的に説明することが大切です。

また、明るい表情でハキハキ話す、面接官の目を見るなど、仕草や表情にも気を配りましょう。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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